( ^ω^)ブーン系小説・短レス祭典!のようです('A`)

547: ( ・∀・)奇妙な遊びのようです :2008/02/02(土) 12:20:44.28 ID:pof/HIwg0
 僕が小さな頃、公園でおかしな子供に出会った。
僕と同い年くらいの彼は、砂場の土を小さな布袋に詰めては

 ( ・∀・)「これはぼくのつちだよ」

 と、嬉しそうに言っていた。

 来る日も、来る日も、彼は土を袋に詰めては自分の物だと主張する。

 不思議に思った僕は、ある日彼に問い尋ねた。

 ( ^ω^)「なんでキミはおすなをあつめてるの?」

 すると、彼は意外な答えを返してきた。

 ( ・∀・)「『せかいせーふく』のためさ!」

 あぁ、そういうお遊びか、そのときの僕は彼のことをその程度に認識していた。

 その後、僕は親の転勤の都合でその土地を離れた。
彼にお別れを言いに言った日も、彼は土を集めていた。

 そして30年後…

548: ( ・∀・)奇妙な遊びのようです :2008/02/02(土) 12:21:56.65 ID:pof/HIwg0
 ( ^ω^)「ここらへんも随分変わったお」

 大人になった僕は、30年振りに彼に出会った公園の辺りに来ていた。
ただ、そこにもう公園は無く、立派な高層ビルが建ち並んでいた。

 ( ^ω^)「少し、残念だお…」

 なんとなくではあるが、僕はここに来ればあの奇妙な少年に会える気がしていた。

 ( ^ω^)「ま、公園が残ってたとしても、土なんか集めてないだろうけどお」

 馬鹿馬鹿しい、そう思ってその場から立ち去ろうと、後ろを振り返ると…

 ( ・∀・)「あれ!もしかしてブーン君かい?!」

 彼が、そこにいた。

 ( ^ω^)「お!お!お!モララー君?!懐かしいお!!」

 僕たちは偶然の再会を喜びあった。

 30年振りに会った彼は随分と立派になっていた。
黒のスーツを着こなし、袖から覗く腕時計はおそらくブランド品だろう。
普通のサラリーマンの僕とはかなり違った。

550: ( ・∀・)奇妙な遊びのようです :2008/02/02(土) 12:23:11.81 ID:pof/HIwg0
 ( ^ω^)「モララー君は立派になったお。今何してるんだお?」

 ( ・∀・)「なぁに、ビルのオーナーさ。そこの、ね」

 そう言って彼が指さしたのは、昔公園があった位置に建っている高層ビル。
地上30階はあろうかという、大層立派なビルだ。

 (;^ω^)「す、すごいお!!どうやって建てたんだお?土地だってバカにならないだろうし…」

 僕は心底驚いた。
しかし、彼はけろりとした表情で言う。

 ( ・∀・)「まぁ、土地はタダだよ。アレ、僕のだし」

 ( ^ω^)「…アレ?あそこは公園じゃなかったかお?」

 ( ・∀・)「最初はね。でも、僕が集めたし」

 …集めた?

 ( ^ω^)「…もしかして」

 ( ・∀・)「まぁ、『世界征服』にはまだまださ」

 そう言って、鞄から見慣れた、薄汚れた布袋を取り出して

 ( ・∀・)「これは僕の土だよ。今日の分の、ね」

 と言い、大事そうに足下の砂を掴み、その中に仕舞った。 
 =終=



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