( ^ω^)ブーン系小説・短レス祭典!のようです('A`)

625: 「笑ったようです」 1/3 ◆J8mKltWM9M :2008/02/02(土) 18:56:20.80 ID:T9dRVtgN0
(;'A`)「934、ゼエゼエ、935、936…………プハッ!」

ドクオは『昨日幼馴染に告白されたんだけど』というスレッドを見てしまった為、IDの数だけ腹筋させられている。
しかも運の悪い事に、本日の彼のIDが「ID:D0/coo940」と表示されていたのだから、堪ったものでは無い。
おかげで腹筋をこなすのに膨大な時間を費やしてしまった。

(;'A`)「ふうい、もうこんな時間かよ、やべーよ」

酷使しすぎた腹筋は、割れるどころか引き裂かれそうなほどに痛んでいる。
ドクオは床から起き上がって椅子に座ると、とりあえずF5キーを押してスレッド一覧をリロードする。
中指でホイールをくるくる回してそれらを眺めていると、ありふれたスレタイが目に止まった。


『笑ったら死ぬスレ(804)』


('A`)「んー、見てみてえけど今から読むのマンドクセ。寝よ寝よ」

スレッドが少し気にかかったが、腹筋による疲労が蓄積した体が休息を求めている。
ドクオはそのまま布団にもぐりこみ、眠りにつく事にした。



( ^ω^)「うはwwwwwバロスwwwwwうぇwwwwwwww」

…………しかしいい感じに眠くなってきた頃、隣の部屋から兄の笑い声が響き、ドクオは目を覚ましてしまった。

( ^ω^)「ちょwwwwwwおっおっおっおっwwwwwwww」

(#'A`)つ=つ「静かにしろ!!」

626: 「笑ったようです」 2/3 ◆J8mKltWM9M :2008/02/02(土) 18:57:59.86 ID:T9dRVtgN0
睡眠を阻害されてむかついたドクオは、兄の部屋の前へ行くとドアを一発殴りつけ、怒りをぶちまける。
すると笑い声はぴたりと止み、静けさが舞い戻った。
今度こそ眠れると確信し、ドクオは自室へ戻って再び眠りについたのであった。



J( 'ー`)し「おはようドクちゃん」

('A`)「おはよー、カーチャン……」

翌朝、見事に筋肉痛を発症してしまった腹を抱えつつ、ドクオは母の作ってくれた朝食を食べる。
早いうちから出かけてしまう父と、いつもの様に寝坊している兄は居間に来ていない。いつもと同じ二人だけの朝である。
そしていつもと同じようにテレビに映るニュースキャスターは、先ほどから同じニュースばかりを繰り返していた。


『深夜から本日未明にかけて、全国各地で多くの人間が謎の突然死を遂げています。死亡した人達の年齢、性別、地域に共通点はなく………』


('A`)「マジかよこれ、無差別テロじゃね?」

J( 'ー`)し「ねえドクちゃん、ブーンちゃんを起こしてきてくれないかしら?」

('A`)「ああ、おk」

ドクオは目玉焼きにかけようと思って手にとった醤油をテーブルに置き、兄の部屋へと向かう。

('A`)「どーせ兄貴の奴、またVIPで夜を明かしたんだろーよ」


『死亡した際にパソコンを使用して……ちゃんねるを見ていた事が……』

627: 「笑ったようです」 3/3 ◆J8mKltWM9M :2008/02/02(土) 19:00:40.82 ID:T9dRVtgN0
腹筋スレに引っかかってドクオが眠りにつこうとしていた頃、ブーンはVIP板であるスレッドを閲覧していた。

( ^ω^)「うはwwwwwバロスwwwwwうぇwwwwwwww」

その内容を見て、ブーンは思わず大きな笑い声を上げる。


( ^ω^)「ちょwwwwwwおっおっおっおっwwwwwwww」


( ゚ω゚)「おっおっ………………」


ブーンの体がぐらりと揺れる。ノートパソコンに抱きつくかのように、顔を伏せる。


(#'A`)つ=つ「静かにしろ!!」


静かになったのは、ブーンがドクオの注意を聞いたからではない。それ所か、もう弟の声を聞く事も出来ない。




電源を切り忘れられた液晶に表示された『笑った死ぬスレ』をドクオが知るのは、この8時間後の事である。



戻る