( ^ω^)ブーン系小説・短レス祭典!のようです('A`)

970:悪魔  ◆T9PYzG/qaQ :2008/02/03(日) 22:01:34.68 ID:QMiCbIAi0
( ^ω^)「なんか面白いことないかお?」

 自分の部屋の中でぼそりと呟いた。
 当然返答は返ってこないはずだ。
 なぜなら自分一人しかいないからだ。
 しかし、ハスキーな声で返答が返ってきた。

从 ゚∀从「ありますよ」
( ^ω^)「うわっ、誰だお!」

 彼女は自分のことを悪魔といった。
 いまいち信じられない、ブーンは内心そう思った。

( ^ω^)「で、おもしろいことってなんだお?」
从 ゚∀从「貴方の願い事をかなえることです」
( ^ω^)「んじゃ、ブーンに使い切れないくらいのお金をくれお」

 冗談混じりに言ってみた。
 彼女は不気味な笑みを見せながらうなずき、なにやらぶつくさ呪文を唱えた。

从 ゚∀从「どれくらい所望ですか?」

( ^ω^)「そうだなぁ、二億円が欲しいお」

从 ゚∀从「……、はい、これで貴方は二億円手に入れました」

 周囲を見渡してみたが特に何も起こってもいない。
 変わったことといえば先ほどまでここにいた悪魔がいつの間にか消えていたことだ。

971:悪魔  ◆T9PYzG/qaQ :2008/02/03(日) 22:02:45.13 ID:QMiCbIAi0
(;^ω^)「なんだったんだお……」

 ブーンは不思議に思いながらいつものようにパソコンに向かいネットサーフィンを始めた。
 途中、むしょうにお腹が空いた。
 時計を見ると午後三時になったところだ。
 ブーンは台所でお菓子を探したがあいにくきらしていた。
 しょうがなくブーンはコンビニへ買い物に行くことにした。

( ^ω^)「そういや悪魔って言ってたなぁ、あの子、もし本当だったら結構危険だったお」

 などと独り言をしゃべりながら道を行くと宝くじが落ちていた。
 ブーンはあの悪魔の言っていたことをとりあえず信じて拾うことにした。
 買い物を済ませてお菓子をほおばりながら家にあった新聞の宝くじの当選表を見ると、

(;^ω^)「あ、あ、あったお! 一等だお!」

 金額を見てみるとおよそ二億円が当選したことになる。
 確かにあの悪魔は本物だったようだ。
 しかし不安がある。
 それは代償のことだ。
 ブーンは少し考えたが、目先の金額に目がくらみ、そんなことを忘れて家族の帰りを待った。

 ――そして二ヶ月後

 ブーンは相変わらず変わらない暮らしをしていた。
 変わったことといえば自分の身の回りにあるものが一段階上の上質なものになっていることだ。
 もちろんパソコンも例外ではない。

( ^ω^)「いやー、快適だお」

972:悪魔  ◆T9PYzG/qaQ :2008/02/03(日) 22:04:40.71 ID:QMiCbIAi0
 ボソッと独り言をつぶやく。
 思えばあの悪魔に感謝せねばなるまい。

从 ゚∀从「それはよかったです」
(;^ω^)「あ、悪魔かお。驚かさないでくれお」
从 ゚∀从「そういえば貴方に代償を教えるのを忘れていました」

 長い間忘れていた不安が今再びよみがえった。
 何をされるのか、全く分からない。

(;^ω^)「なんなんだお?」
从 ゚∀从「そんな怖くはありませんよ。
     次の人以降の願い事を叶えるための触媒とするんです」
(;^ω^)「それって、ブーンの願い事の場合はどうなるんだお?」
从 ゚∀从「貴方の願い事の場合、前の人以前の運を貴方に集約させました」
(;^ω^)「その人たちはどうなるんだお?」
从 ゚∀从「私にはよくわかりませんが、たぶん不慮の事故で死にます」
(;^ω^)「そんな……、ところでブーンには何をするんだお?」

 何を渡さなければいけないのか。
 そう考えていると悪魔はもったいぶるように、

从 ゚∀从「次の人は厄介な願い事を頼まれましてね、以前の人からずっともらっていても全然足りないんですよ」
(;^ω^)「な、何をだお……?」
从 ゚∀从「不老不死を叶えるために以前の人の命をもらっても全然不死には足りないんです」

 彼女はまだ血が滴る鎌を持ち、今まさにブーンの命をもらうためにふるおうとしているところだった。
――END――



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