( ^ω^)ブーン系小説・短レス祭典!のようです('A`)

800:( ^ω^)ブーンは風と共に戦い抜くようです :2008/02/03(日) 14:35:28.92 ID:JRshFJox0
コポコポと不気味な、水の沸く音がした。
部屋全体は薄暗いのだが、所々にまるでオブジェのように配置された縦長のカプセルが不気味な緑に輝き、その光が辺りを照らしているため、物を見るのに問題はない。
その部屋の中心、小さな椅子に腰掛け、不気味な光で薄緑に輝く白いテーブルに肘をかけ、コップに入ったコーヒーをすする女がいた。

唐突に、女が首を後ろに回し、部屋と外とをつなぐ扉を見る。
外からは、扉をノックする小さな音がしていた。

「入れ」

女の言葉の後、金属製の扉がノブをまわす音とともに開いた。
そこからでてきたのは、体躯の良い、白衣をまとった男であった。

そのとこが何か言葉を言おうと、口を開いたのだが、女は自分の口に人差し指を当てるジェスチャーをし、それを見ると男は喉まで出掛かったその言葉を呑み込んだ。

「余計なことは聞く気はしない。結果はどうなんだ」

「……成功と言って過言ではないでしょう」

男が、今度は低い声でしっかりと話す。

「過言ではない? なんだ、その言い方は」

女はコーヒーを静かに啜り、キッと男の顔をにらむ。

「披験体への付加は成功しました。
 しかし、その用途に至って……私はやはり納得がいきません」

「未だにそんなことを言うのか、お前は。
 いいか、私がしているのはリサイクルなんだよ?
 未来も何もないんだ。有効に使ってやるだけいいではないか」

801:( ^ω^)ブーンは風と共に戦い抜くようです :2008/02/03(日) 14:36:50.02 ID:JRshFJox0
男の言葉に対して、嘲笑しながら女はそう言った。
男はというと、短くため息をつき、顔を落とした。

「それにだな」

次いで口を開いたのは、女であった。
その言葉に、男は顔を上げ、女の目を見る。

「私はマキナの意志を次いでいるに過ぎない。
 お前だってマキナに仕えていたんだ。なのに何故、喜ばないんだ」

男がはっとした表情で、いつもは細めている目を少し開いた。

「……マキナは、もういません」

そして、短くはき捨てた。
その言葉の後、再び女の嘲笑が部屋に響いた。

「マキナがいないだと? 笑わせるなよ。
 マキナは未だ死んでいないし、私がこうやってその意志を継いでいるんだ。
 私が生きている限り、この実験が無駄になることも……失敗することもない」

「……馬鹿馬鹿しい」

「あ?」

男の言葉に、女が声を荒げる。
コーヒーを再度、今度は乱暴に音を立てながら啜り、カップは叩きつけるようにしてテーブルに置いた女は、椅子を蹴飛ばして立ち上がり、男の眼前まで迫った。
男より幾分身長が低いため、端から見れば滑稽ではあるが、女の気迫のある表情を前にし、男は一瞬竦んでしまったが、すぐに姿勢を直した。

802:( ^ω^)ブーンは風と共に戦い抜くようです :2008/02/03(日) 14:37:22.67 ID:JRshFJox0
「今、なんて言った」

乱暴な目線を男に送りながら、女が言う。
当の男はというと、ばつの悪そうな顔をし、しかし目線は女の目を離さずに口を開く。

「あなたがマキナに執着している限り、そんなのは無理なことであり、馬鹿馬鹿しいことです」

「マキナを侮辱するな!」

女の拳が、言葉と同時に素早く男のわき腹を捕らえた。
鈍い音がすると同時に、男が歯を食いしばる。女ながらに相当な力を持つようで、攻撃を直に受けた男は膝を地に折り、悶絶した。

それを見た女は、何も思ってはいないようであった。
先ほどまで男を見上げていた目線は、今度は見下げる目線になって。
その視線の冷たいことはこの上なく、男はそれをもう直視していることは出来なかった。

「いいか? お前がこうしてここで生きていられるのも、私とマキナがあってこそなんだぞ?
 それを侮辱するということは、どういうことなのか……すこし理解したほうが良い。
 お前なんぞはいつ消し去ってしまっても、私には問題ないということを忘れるなよ」

女はそれ以上何も言わずに、男がこの部屋に入るときに使った扉を開け、そこから外へ出て行った。
その背中を見つめる男の表情は、苦悶で満ち溢れていた。

そう。おそらく、体の痛みからではないであろう、苦悶が。



805: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/03(日) 14:46:47.48 ID:2dExTwmqO
(#'A`)「許さねえ!!絶対許さねえ!」

(#´・ω・`)「黙れ。ぶち殺すぞこのチンカスが」

(#'A`)「うっせえ手前ぇが死ね!!つーか殺す」

テコテコ

(( ・∀・)「喧嘩イクナイ。VIPはヤパーリ荒れてるね」
     キラキラ
( ・∀・)ノ+。*「ひねもすマターリマターリかな」


キラ
*。(´・ω・`)「……」

(´・ω・`)「まあ、そんなことより僕と浮気した君の嫁の話でもしようか」

。キラ
+('A`)「……」

('A`)「おう、クーの腰の動きについてkwsk」


( ・∀・)「仲良し仲良しw」

806: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/03(日) 14:47:44.29 ID:2dExTwmqO
(*;ー;)「ギコくん……ギコくん……!!」

テットコテットコ

((( ・∀・)「どしたのー?」

(*;ー;)「ギコくんが……安価でお酒飲んで川に飛び込んじゃったの。助けて……」

( ・∀・)「いいよー」

    キラキラ
( ・∀・)ノ+。'「ひねもすサパーリサパーリかな」
キラ
。+(*゚ー;)「……」

(*゚ー゚)「……やっぱり、あんなムサい男いつまでも心配してたって仕方ないわよね。次探そ次」


( ・∀・)「助けたよ。『君は』ね」

807: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/03(日) 14:48:44.85 ID:2dExTwmqO
ξ゚听)ξ「あらモララー。私……もう疲れたわ」

( ・∀・)「何がー?」

ξ゚听)ξ「金髪縦ロール美女、ツンデレ、貧乳、乱暴、お嬢様……どうして私はテンプレどおりじゃないといけないの?」

( ・∀・)(あれ、ツンデレってそんなテンプレートだったっけ?)

( ・∀・)「なら、違うAAになればいいじゃない」

ξ゚听)ξ「それが叶うならどれだけいいか」
    キラキラ
( ・∀・)ノ+。'「ひねもすクルーリクルーリかな」
キラーン
+。'ξ  )ξ「きゃっ」

ξ。A。)ξ 「な、世界が逆転して……」


( ・∀・)「……」

にゅ
( ・∀・∀・)「……テンプレに載らない悲しさでも味わえばいいよ」



     了



810: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/03(日) 14:54:14.97 ID:nqWxeW/L0

(;^ω^)「ハッ!?」


彼が目を覚ますとそこは見慣れた一室だった。
乱雑に置かれた漫画や雑誌には覚えがある。そう、彼が置いたのだ。


( ^ω^)「……お」

( ^ω^)「何だか長い間、夢を見ていた気がするお」


ベッドから降り、残り少ない足場を覚束ない足取りで踏み越えていく。

一階から母親の呼ぶ声がする。
同時に、聞き慣れた幼なじみの声も。


ξ゚听)ξ「早く降りてきなさいよ! 学校! 遅刻するわよ!」

811: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/03(日) 14:55:22.18 ID:nqWxeW/L0

分かってるお、そう呟きまた彼は一歩ずつ歩いていく。

リビングには、おそらく彼のために用意されていたであろう朝食に手を出そうとしている彼女の姿があった。
そんないつもの光景が、少しだけ懐かしい。


( ^ω^)「ツン、面白い夢を見たんだお」

ξ゚听)ξ「何よ、夢って。他人の夢の話なんか聞いても面白くも何とも無いわよ」

(;^ω^)「そんなこと言わずに聞いて欲しいお」

ξ゚ー゚)ξ「……話しなさい」


学校へ向かう二人の肩は、いつもより近かった。


( ^ω^)おしまい



812: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/03(日) 14:56:01.26 ID:nqWxeW/L0

用法:未完結作品、逃亡作品の最後に取り付けることで
   脳内補完を促す効果があります。

   服用は一タイトルにつき一回まで、多量に服用すると精神不安定になる恐れがあります。
   絶対にやめてください。

   また、現行作品に使用した場合、著しく混乱を引き起こす可能性があります。
   絶対にやめてください。






  ( ^ω^)ブーンは納得するようです



832:雪・ささやかな幸せ 1/3 ◆tOPTGOuTpU :2008/02/03(日) 15:41:27.07 ID:hcscLDQS0
幼い頃から南国で過ごしてきたためか、雪に遭遇したことはなかった。
白い、冷たい粉のようなものが天からヒラヒラ舞って来る。
ありえないと鼻で笑ったこともあるし、漫画やドラマの誇張表現だと思っていた。

大学進学のため僕は一人で上京した。
そのまま東京の企業に就職した。
東京は故郷より遥かに寒いけれど、それでも雪は滅多に降らなかった。
でも、煩務に追われているうちに、そんなことはどうでもよくなっていった。
もしかしたら、僕は雪を間近で見たことがあるかもしれない。
けれど、もう興味の範疇に入っていなかったのだ。

二年目の冬、故郷のことすら忘れそうになっていた頃、故郷の恋人からいつものように手紙が届いた。
いつも、他愛のない言葉のやり取りなのだけれど、今回は違っていた。
自分も上京したい、新年辺りに少し泊まらせて。そんな内容だった。
師走の忙しさに辟易していた僕は、大した考えも抱かずにOKの返事を出した。
ようやく仕事が一段落し、そのまま新年に雪崩れ込もうとしていた。

丁度その、大晦日に故郷の恋人ツンが僕のアパートにやって来た。
やけにでかい旅行鞄と共に、やけに口を尖らせながら。

( ^ω^)「久しぶりだお」
ξ゚听)ξ「そうね」

いつにも増してつっけんどんだった。

833:雪・ささやかな幸せ 1/3 ◆tOPTGOuTpU :2008/02/03(日) 15:42:32.76 ID:hcscLDQS0
雪のように真っ白な、やけに物々しいトレンチコートを着込んでいた。
お世辞にも似合っているとは思わない。大方、故郷はコートの品揃えが良くないのだろう。
ツンはコートを脱ぐと、僕の差し出したホットの缶コーヒーをしばらく見つめていた。
やがて、溜息をつきながら、

ξ゚听)ξ「なんか……やっぱ寒いね」
( ^ω^)「お?」

暖房はちゃんと効いているはずだけど……とエアコンのリモコンを確認した。
やはり、異常は無かった。
そういえば、ツンは全くコーヒーに興味が無いようだった。
無糖ブラックが好きなはずなのに……。
勧めると、「いい」と突っぱねた答えが返ってきた。

どうすればよいのか分からず、僕はコタツの中で悶々としていた。
時々足がツンのと当たり、その度に二人でモジモジした。
何故だろう……もう僕達は二十歳を越えているし、知り合ってから十年も経つのに。……

ひどく森閑した年末だった。
テレビをつけると、テレビの中の馬鹿騒ぎと今の状況のあまりのギャップに笑いそうになる。
僅かであるが、心が弾んだような気がした。見ると、ツンの顔も若干綻んでいる。

( ^ω^)「じゃ……そろそろ夕飯作るかお」

立ち上がって、冷蔵庫を確認した。なぜか豆腐くらいしかまともな食材がなかった。
冷凍室にはコンビニで買った冷凍用の鍋焼きうどんが丁度二つ入っていた。
だが、一瞬躊躇ってから僕は止すことにした。
ツンに言う。

(;^ω^)「なんも無いお!」

834:雪・ささやかな幸せ 1/3 ◆tOPTGOuTpU :2008/02/03(日) 15:43:31.51 ID:hcscLDQS0
ξ゚听)ξ「そこにあるじゃない」

ツンの指差した先には、仕送りの野菜が入ったダンボールが据え置かれていた。

ξ゚ー゚)ξ「鍋にしましょ」

野菜のほかには、冷蔵庫の中の豆腐……それとせいぜいマロニーしかない。
やたら質素な鍋だと思ったが、僕も頷いた。

クツクツ具材を煮込んでいる鍋に箸をつけながら、二人で大晦日特集を観た。
テレビのテンションの高さに驚かされ、また、励まされたような気分になる。
そのうち、二人で顔を見合わせた。そうして笑った。酒が入っていないのに、幸せな気分に満たされた。

ξ゚ー゚)ξ「「あけましておめでとうございます」」(^ω^ )

鍋の後片付けをし終えた頃で、新年になった。
二人でコタツに入り、ヌクヌクと身体を暖める。
ツンが窓の方をしきりに見るので、僕もつられて覗くと、窓の向こう側で雪が舞っていた。

ああ……これが雪か……雪だったのか……。
生まれて初めて雪と出会ったような気になった。

ξ゚ー゚)ξ「ねぇ、コーヒーメーカーってある?」
( ^ω^)「お? 多分、埃が積もってると思うけど、食器棚にあるお」
ξ゚ー゚)ξ「よかった、お土産に有名なのを持ってきたの」

僕の現状や、友達の近況、ツンのことなどを一通り話合う。
それすら終わった辺りで、二人でコタツのまま眠りこくった。
朝が来て起き上がると、ツンがコーヒーを入れたマグカップを差し出してくれた。(終)



842:( ^ω^)ブーンとコタツ :2008/02/03(日) 16:23:18.83 ID:uSmu0h1KO
( ^ω^) ドッくん

('A`) あ?

( ^ω^) みかんあげるお

('A`) あぁ ありがとう

( ^ω^) 寒いおね

('A`) だがコタツん中はあったけぇ

( ^ω^) のほほんだお

('A`) 温泉に入りたいな

( ^ω^) 温泉の素ならあるおw

('A`) 本物のだよw

843:( ^ω^)ブーンとコタツ :2008/02/03(日) 16:23:58.03 ID:uSmu0h1KO
('A`) みかん食べよ

( ^ω^)っ□←ティッシュ

('A`) ありがとう

ブシュ

('A`) あ−…

( ^ω^)やっちゃったおね

('A`) ごめん…

( ^ω^) 気にすんなお

('A`) すまんな

( ^ω^) 暖かけりゃ平気だお

('A`) ? おう

844:( ^ω^)ブーンとコタツ :2008/02/03(日) 16:24:30.83 ID:uSmu0h1KO
( ^ω^) 少し寝るかお

('A`) 俺も寝ようかな

( ^ω^) !?

('A`) どした?

( ^ω^) ドッくん ブーンの脚に脚を乗っけてるかお?

('A`) いや? なんで?

( ^ω^) …………

( ^ω^) 一体何なんだお!

バッ

( ´∀`) ZZzz....

( ^ω^) ………

('A`) ………



846:ささやかな幸せ 1/3 :2008/02/03(日) 16:30:31.82 ID:Yc9AoUje0
ヒートと初めて出会ったときには、少々ひいたのは事実だ。
なんてうるさくて、がさつな女の子なんだろうと思った。

でも、なんて綺麗な瞳で、まっすぐにこっちを見るんだろうとも思った。

今思えばあのときから、こっちの心も奪われてたのかもしれない。

そんな彼女の直球で豪快な求愛に負け、結婚して5年。
やがて、可愛い子供も生まれた。
これがささやかな幸せか。いや、俺には十分すぎるほどの幸せだ。

僕らの娘、でぃも彼女譲りの綺麗な瞳をしていた。
ただ、僕に似たのか病弱だった。
とくに皮膚が弱く、すぐあせもが出来る。

今もおとなしくしてるが、どうやら体が痒そうだ。


( ゚д゚ )「でぃ?体が痒くないか?」

(#゚;;-゚)「ウン…デモ、マダダイジョウブ」

( ゚д゚ )「パパ、いい入浴剤買ってきたんだよ。
     うまくいけば、体のかゆみも楽になるかも」

(#゚;;-゚)「……ホントウ?」

( ゚д゚ )「試してみるかい?」

(#゚;;-゚)「ウン!パパトオフロハイル」

847: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/03(日) 16:31:17.65 ID:Yc9AoUje0
六一〇ハップという古い入浴剤は、皮膚病に効果があるとのこと。
とりあえず湯船にぶちこみ、でぃといっしょに風呂に入った。
二人で肩まで浸かっていると、ヒートの叫びが聞こえた。


ノハ;゚听)「おおおおおい、ダンナあああ!!でぃぃぃ!!」

( ゚д゚ )「ヒート、どうした」

ノハ;゚听)「逃げろおおおおお!!化け物だああああああ」


私が全裸で風呂場から飛び出すと、泣きながらヒートが抱きついてきた。


ノハ;凵G)「ダンナああああ!!無事かあああああ!!」

( ゚д゚ )「おまえこそ、無事でよかった」


夫婦の愛を確かめている間もなく、向こうからのろのろと奴が近づいて来た。


(*゚0゚;;)「(*゚0゚;;)(*゚0゚;;)(*゚0゚;;)」

(;゚д゚ )「うわあああああああああああ」


入浴剤や風呂おけ、洗剤などなど。
俺はその辺にあるものを手当たり次第に投げつけた。

848:ささやかな幸せ 3/3 >>847が2/2 :2008/02/03(日) 16:32:31.89 ID:Yc9AoUje0
  いいか、みんな
        (゚д゚ )
        (| y |)


 サンポール ( ゚д゚)  六一〇ハップ
       ヽ/| y |ヽ/

             °。o
        ( ゚д゚) 。o°o。
        (ヽ/ヽ/

       _
     =(_)○_










――化け物は倒したが、俺は自分も家族も守れなかった。



850: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/03(日) 17:10:14.00 ID:nqWxeW/L0
  _
( ゚∀゚)「いらっしゃいませ」


ここは俺の店。
その名もジョルジュ長岡の人生相談所だ。

悩める現代人の相談相手となり、進むべき道を指し示すのが俺の仕事。

そうこうしている間に、客が来たようだ。

  _
( ゚∀゚)「こんにちは。早速ですが、どうしましたか?」

/(^o^)\「オワタ!」


第一声を聞いて俺は思った。
重傷だ。

  _
( ゚∀゚)「悩みというのは……」

/(^o^)\「オワタ。オワタ!」
  _
( ゚∀゚)「…………」


なんじゃい。

852: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/03(日) 17:14:57.37 ID:nqWxeW/L0

(^o^)「あの、防犯用とかの撮影含む録音器材とかってないですよね……?」
  _
( ゚∀゚)「置いてないですよ。プライバシー保護には三年の池上よりも定評があります」


つーか喋れるじゃねぇか。


(^o^)「正直、僕別に終わってないんですよね」
  _
( ゚∀゚)「はい?」

(^o^)「みんなして僕を使って『オワタ!』とか言うんですけど」


(^o^)「僕、高学歴ですし」
  _
( ゚∀゚)「帰れ」

終わり。



856:( ・∀・)は”管理”人のようです1/2 :2008/02/03(日) 17:47:27.90 ID:yhvC3FdsO
(*゚ー゚)「…………」

黒く光る電話を見つめながら、私は軽く深呼吸した。
受話器を上げて、番号を打つだけなのに……。ああ、旧式の電話だから、打つじゃなくて回すか……。
まるではぐらかすように関係ないことを思う自分に苦笑する。こうしている間に時は過ぎていくというのに。もうどれぐらいこうしているだろうか。

( ・∀・)「電話。かけないんですか?」
(*゚ー゚)「今からかけます」
( ・∀・)「勇気がないんですか?」
(*゚ー゚)「…………」
「ためらうぐらいならやめたほうがいい」

うるさいな。それはさっき何度も聞いた。
ほんの少しの勇気さえ出せばかけられるんだから、ちょっと待ってよ。

( ・∀・)「知らないほうが幸せだと思いますよ」
(*゚ー゚)「……それでも私は」

857:( ・∀・)は”管理”人のようです2/2 :2008/02/03(日) 17:47:50.86 ID:yhvC3FdsO
私は知りたい。知りたいんだ。
大好きだった母が私を……――

(*゚ー゚)「私を殺した理由、知りたいの」

どうせ死んでるんだから。後悔もくそもあるもんか。

( ・∀・)「私は電話の管理人。決めるのはあなただ」
(*゚ー゚)「ええ、だから……今かけるわ」

私はぐっと気を引き締めると、受話器を持ち上げた。さっきまで重く感じられたのに、今は驚くほど軽い。
ごくりと固唾を飲み込むと、番号を回した。
死者からの電話か。ホラー小説によくあるそれを私がすることになるなんて、生きてるうちに誰が想像できただろう。

(*゚ー゚)「……0」

最後の番号を回すと、普通の電話と同じ音が数回鳴り、そして。

「はい、もしもし」

間違いなく母の声。さあ、もう後にはひけない。

(*゚ー゚)「もしもし、お母さん――?」


FIN



858:1レス :2008/02/03(日) 17:59:47.16 ID:Upz3I5rq0
( ^ω^)「ねえ、ショボン。世界の中心にいる虫は何だお?」

(´・ω・`)「世界の中心か…………」


(´・ω・`)(……世界の中心ってことはアレだよな、まず世界についてじっくり考える
      必要がある。なぜなら、この場合の世界というのが何か、これを確定さ
      えすれば、自ずと中心も割り出せるからだ。世界という言葉には色々な
      意味がある。この宇宙全体も世界であるし、地球上の国々を集めたも
      のも世界といえるだろう。また自分の周りの目の届く範囲、これも各自
      の世界と言える。ここで重要になるのは問題の答えに明確な『中心』が
      存在することだ。宇宙の中心という天文学的なことは多分望ましくない
      だろうし、同じ意味で国家の中心を考え出すという、政治的な解答でも
      ないだろう。なぜなら、解答の候補は『虫』だからだ。つまり各自の世界、
      その中心を考える必要がある。しかしここで、『各自』の世界と断言した
      ことにより、自ずと中心は『各自』、つまり人間に決まってしまう。これは
      『人=虫』という哲学的なことか?いや、『世界の中心』である人間に危害
      を与える虫、これが最も適切な答えだろう。まず思いつくのは針をもった
      蜂やサソリだが、これらの死亡件数は限られているし、人類全体の脅威
      とは言えないだろう。Gも人によっては脅威だろうが、国によっては食料
      にもされるぐらいだからこれも却下。やはり人類にとって最も恐ろしい虫、
      それは水辺があると繁殖し、マラリアなど多くの病原体の媒介となる……)


(´・ω・`)「…………『蚊』かな?」

( ^ω^)「おっおっ、正解だお」



860:( ・∀・) こちらモララー整形クリニック。のようです :2008/02/03(日) 18:04:09.12 ID:k9QwCbOs0
Case3.愛される顔の定義

季節は冬。ビルの四階にあるこの事務所は、一階の寒さに比べたら、まだましかもしれない。
だが室内でも、厚着をしなければ耐えることもできない。なんとも歯がゆい季節になったものだ。

( ・∀・) 「あー、寒いと思ったら雪が降ってるよ」
川 ゚ -゚) 「こんな日に客なんか来るんでしょうか?」

つい最近、助手として雇ったクーがお茶を入れてくれる。冷たいお茶が歯に染みた。多分嫌がらせ。
治療成功のつもりだったのだが、相変わらずの無表情だ。

( ・∀・) 「関東で雪が積もるなんて珍しい。ところで、第一助手のドクオはどこにいったんだい?」
川 ゚ -゚) 「買い物、といってました」

クーが答えると同時に、バタンとドアの開く音がした。さっそく、ドクオが帰ってきたようだ。

( <●>A<●>) 「ただいまー」
( ・∀・) 「やあ、相変わらずの目力だね」
川 ゚ -゚) 「ワドルドゥが二匹いるのかと思ったぞ」

二人のさりげない精神的攻撃に、普段のドクオなら涙目になってしまう。しかし、今日はニヤニヤと微笑んでいた。
その手に下がっている袋には、「トイ・THE・らスだよー(^0^)」と書いてあった。

(;・∀・) 「おい、ドクオ。まさかその中身は……」
( <●>A<●>) 「話題のWiiとスマブラX買ってきましたよ!!」

川* ゚ -゚) 「「 k t k r ! ! 」」 (・∀・ *)

三人は、営業中ということも忘れて、早速スマブラをやりはじめた。

861:( ・∀・) こちらモララー整形クリニック。のようです :2008/02/03(日) 18:05:47.51 ID:k9QwCbOs0
事務所にある、小さなテレビに向かって座る三人の男女。
その画面には、カービィ、マリオ、ネスといった任天堂の話題のキャラ達が、所狭しと戦いを繰り広げている。

川 ゚ -゚) 「また私の勝利だな」
( ・∀・) 「また二位か。クー、勝ったならもっと嬉しそうな顔をしたまえ。ドクオのように表情豊かにしなさい」
( <;>A<;>) 「全部最下位だぁぁぁぁぁ!!」

画面には、クーの操っていたカービィが勝利のダンスを踊っている。
それを見て、ドクオがポツリと呟いた。

( <●>A<●>) 「それにしても……。カービィってすごい人気ありますよね。どうしてだろう?」
( ・∀・) 「君にしては面白い疑問をもつね。実はね、キャラの顔作りには秘密があるんだよ」

( <●>A<●>) 「へぇ、どんなのですか?」
( ・∀・) 「目は丸く、両目は近く、顔も丸くだね」
川 ゚ -゚) 「と、いいますと?」

( ・∀・) 「まあ下の例を見てくれ。左は条件を全部満たした顔、右は全部条件を満たしてない顔だ」

1 (・∀・) 2 <▼ ∀ ▼>

( ・∀・) 「どっちが可愛いかな。一目瞭然じゃないか?」
( <●>A<●>) 「あ〜、確かに。つまり、カービィはほぼ全部の条件を満たしているわけですね?」
( ・∀・) 「そういうことだ」

862:( ・∀・) こちらモララー整形クリニック。のようです :2008/02/03(日) 18:06:55.77 ID:k9QwCbOs0
川 ゚ -゚) 「しかし、モララー先生。その条件には、少々間違いがあると思います」
( ・∀・) 「へえ、どこが問題なんだい?」

川 ゚ -゚) 「目は丸く、両目は近く、顔も丸くの条件を満たした顔には、こんなのもあります」

1 ( <●>A<●>)

( <●>A<●>) 「どう見ても俺です。本当にありがとうございました」
川 ゚ -゚) 「どうです? 先生」
(;・∀・) 「むぅ、確かに。私の研究も、まだまだ発展途上のようだね」

( <●>A<●>) 「……」
( ・∀・) 「……」
川 ゚ -゚) 「……」

( <;>A<;>) 「死ね! 氏ねじゃなくて死ね! お前ら全員、整形しゅじゅちゅに失敗して死ね!」

そう叫ぶと、ドクオは泣きながらここを出て行った。その後姿は、なんとも滑稽だったと、後にクーは証言する。

川 ゚ ー゚) 「かんでましたね」
( ・∀・) 「放っておけばそのうち戻ってくるだろう。さ、スマブラの続きをやろうではないか」

その後、二人は夜中までスマブラを楽しんだ。
翌日、ドクオが雪だるまになって帰ってきたのは、また別のお話です。

Case3.愛される顔の定義 執刀完了

863:( ・∀・) こちらモララー整形クリニック。のようです :2008/02/03(日) 18:08:20.70 ID:k9QwCbOs0
投下終了\(^0^)/
なんでドクオの顔(ryって疑問もったひとは、蛇屋さんにあるCase1とCase2を見てくれたらわかるかも

ボッコボコに批評してくれたら嬉しい



875:他殺願望 ◆y7/jBFQ5SY :2008/02/03(日) 19:20:40.62 ID:hNidenhj0
「私、死にたいって思うことがあるの」

 僕の腕にもたれかかりながら、デレは物騒な事を言い出した。慌ててデレの顔に目を向けると、いたずらっぽい瞳で笑っている。
なんだ、冗談か。僕は僕の腕に絡み付いているデレのいましめを解き、デレの肩を掴んで強引に引き寄せた。
デレは少しだけ呻き声を上げたが、気付かない振りをした。甘いカクテルの匂いに混じって、より濃く甘ったるい香りが昇ってくる。
香水は付けるなとあれ程言っておいたのに。僕はデレの顎先に指を当て、顔をこちらに向けさせる。

「冗談じゃないわよ」

 デレは小さな子供に言い聞かせるような口調でそう言い、唇付近の頬に軽く口付けてきた。温めの吐息がふりかかる。
カウンター越しのバーテンダーを一瞥する。無表情を装っているが、ちらちらと視線を寄こしていることが解る。
口髭など生やしているが、まだ顔には若さが目立つ。無意識の内に自分と比べてしまっていることに気付き、グラスを呷った。
咽から胸が一気に焼灼されていく。痺れた口内から熱い息を吐き出し、デレの方へと向きなおした。

「酔ってるのかお?」

 「違う」。デレは僕の質問を、屹然とした態度で否定した。

「私ね、綺麗な内に死んでおきたいの。皺だらけで、髪にも艶が無くなって、そんなになってまで生きていたくないの。
生き恥よ。そんな姿を誰かに見られて、覚えられたりなんかしたら、それこそ不幸だと思わない? 想像するだけで身震いしちゃう。
それとね、ただ死ぬだけじゃだめなの。自殺なんてみっともないのはいや。本当は、誰かに殺して欲しいって、そう思ってるの」

 デレはあの時のような濡れた瞳で見上げてくる。僕はデレの髪を撫でながら、バーの薄い照明へと視線を移した。

「自殺なんてしたら、表面上はかわいそうだなんて言いながら、みんな心の中で馬鹿にして笑うもの。そんなの耐えられない。
私はね、みんなに心から悲しんで欲しいの。あんなに良い子だったのに、殺されるなんてかわいそうに、不運だったねって」
「そろそろ、出ようか」

 僕はデレの体を抱き寄せ、立ち上がった。デレも自分から体を預けてきた。酩酊こそしていないものの、やはり体は重い。
会計時に、表示された金額より多めに払う。口髭を生やしたバーテンダーは、無言のまま受け取った。

876: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/03(日) 19:21:10.90 ID:hNidenhj0
 外には雪が降り出していた。デレは無邪気な顔をして、落ちてくる雪を掴もうとしている。綺麗なものだ。
デレを見ていると胸の高まりが抑えられなくなる。頬の赤く染まった箇所目掛けて、口をつけた。唇を伝い、デレの体温が感じられる。
デレはくすぐったそうに僕から離れたが、顔は笑ったままだ。今度は、どちらからともなく、唇同士を近づけた。


 ビルの隙間の暗がりで、僕はデレの体をまさぐった。依然雪は降り続けているが、まるで寒さを感じない。
体内に満たされた熱い酒が燃料となって、体の火照りに拍車をかけていた。デレも同様のようで、寒がっている様子はない。
男には存在しない場所を、丁寧に、丹念に愛撫した。デレは小さな嬌声を上げ始めている。唇も締まりきっていない。
自分の行為に素直な反応が返ってくることは、僕のやる気を増進させるのに、一役も二役も買っていた。

「さっきのつづきなんだけどね」

 荒い呼吸の隙間を縫って、デレは話しかけてきた。僕は言葉を返さず、デレのやわらかさを堪能する。
鼻を首筋に沿わせて、デレ本来の、人間が生み出す汗と皮膚の匂いを嗅ぎ取ろうとする。だが、忌々しい香水の香りが邪魔をする。
僕は舌を這わせて、纏わりつく香水の匂いを全部舐めとってしまおうとした。だが僕の企みは、デレが身を捩ったことによって阻まれた。

「私、わかったの。一番綺麗な愛って、どちらかが死んで初めて完成されるんだって。だってそうじゃない?
思い出は現実と違って、汚れたりしないもの。いつまでも綺麗なままだわ。悲恋だけが、綺麗なままでいられる愛なの。
私は、綺麗なまま愛されたいわ。ねえ、内藤さん。私のこと、すき? 私のこと、愛してる? もし愛してるなら――」

 デレの言葉を聞いている内に、僕は手を止めてしまった。次に言われるであろう言葉が、想像できてしまったから。
いつの間にかデレは呼吸も整って、まるで恋人同士がするような瞳で僕の事を見ていた。無邪気な笑顔をしている。
しかし、今はその笑顔が残酷なものに感じられた。虫を殺す子供の笑顔。そう感じる原因は、僕の心にあるのだろうか。

「私のこと、殺してくれない?」
「それは……」

 息を呑む。言葉は思い浮かんでいる。だが、口に出せない。そんな僕の怯えを見抜いているのか、デレはより一層やわらかく笑った。

「そうよね、無理言ってごめんなさい。ううん、気にしないで。おかしなこと言ってるなって、自分でもそう思ってたもの。だって――」

877:他殺願望 ◆y7/jBFQ5SY :2008/02/03(日) 19:21:42.16 ID:hNidenhj0
 突然、腹の中心に冷たい感触が侵入してきた。冷たい感触は全身に波及していき、鋭い痛みと灼熱の恐怖を喚起させた。
神経のすべてが腹の中心に据えられたため、天地は真逆になり、立っているのか、いないのか、それすらも解らなく、考えられなくなる。
腹に溜まっていた酒が、抉じ開けられた脱出口から漏れ出していく。危機感を覚えた僕は、必死になって両手を押し付けた。

 今度は背面から冷たい感触が侵入してきた。視界がぐるりと回る。もはや、傷口を抑えることも叶わない。
頭の中が、逃げなければという思考に埋め尽くされていく。どこに向かっているかも、動いているかも解らぬまま、地面と思しき場所を這った。
ぬめったものが手を滑らせ、思ったように地面を掻くことができない。焦れば焦るほど、掴むのは空気だけになってしまう。

「内藤さん、おねえちゃんのこと好きなんだもんね。おねえちゃんのこと愛してるんだもんね。知ってたよ、私は知ってた。
私が香水つけるのをいやがったのも、匂いが移ると困るからだよね。それとも、おねえちゃんと同じ香水を使うからいやだったのかしら?」

 重たいものが圧し掛かってきた。残っていた酸素と酒が、一滴残らず吐き出される。今は痛みよりも、酸素が欲しい。
しかしすることは変わらず、腕を伸ばして空を掻くだけだった。だがそれすらも、デレの体によって押さえつけられる。
デレは全身を使って僕に抱きついていた。脚も手もがっちりと、しかし乱暴な感じはしない。むしろ、とても優しく、愛おしそうに。

「良かったね、内藤さん。おねえちゃんはきっと、ううん、絶対悲しんでくれるよ。ずっと、ずーっと愛しつづけてくれるよ」

 最後に見たのは、間近に迫ったデレの顔。無邪気で残酷な、子供の笑顔。触れ合った唇からは、ツンと同じ匂いがした――。


 デレは血溜まりの中でうつ伏せになっている内藤を、心底うらやましく思っていた。綺麗で、美しいとさえ思っていた。
これから内藤は、綺麗な思い出とともに姉の中で愛されつづけるのだ。自分がその一翼を担えたことは誇りに思うが、それでは足りない。
やはり、殺す側ではなく、殺される側にならなければならない。生きる不浄を払拭し、逸速く綺麗な存在にならなければならない。

 自分が殺される甘美な想像に浸り、デレは恍惚とした。巨大なナイフが腕や脚、生きるのに必要な器官、女の大事に差し込まれていく。
けれど、想像は想像。痛みも喜びも、現実によって飲み込まれてしまう。だからこそデレは、自分を愛してくれる人を探さなければならなかった。
自分の望みを叶えてくれる、殺してくれるほど愛の深い男を。デレの頭からは、すでに、内藤のことなど忘れ去られていた。


     『他殺願望』 〜終〜



879:('A`)ドクオが世界の時を止めるようです :2008/02/03(日) 19:26:39.12 ID:hzNjE7Bl0
('A`)「もうすぐバイトかー・・・かったりー・・・時間が止まれば良いのになー」

溜息と一緒に言葉を吐き出す、時計を見るともう四時、五時にはバイトに出かけなければいけない。
沸騰した水をカップラーメンに入れ、タイマーを三分間セットする。
雑誌の漫画を読みながら時間を潰す、漫画の内容はある日突然時間を止められるようになった主人公が世界征服をたくらむ、というものだ。
陳腐でよくあるストーリーだが、なかなか面白い。
・・・そろそろタイマーが・・・あれ?
まったく動いていない、壊れたか?
そういえばさっきからやけに外が静かだ、俺の家は通りに面していて車がひっきりなしに通っているはずなのに。
窓を開けて、外を見回す。

('A`)「こ、これ・・・は・・・」

ふと、時間よとまれ・・・と言ってみただけなのに。
本当に、本当に時間が止まってしまうとは思わなかった。
風も吹かず、車も止まり、道行く人々は不自然な体勢のままで動きを止めている。

('A`)「じ、時間を動け!」

再び動き出す世界。
いつの間に俺はスタンドを身につけたのだろうか?
それにしても、時が止まったら何が出来るだろう?
道行く女を無理やり犯すことも出来る、銀行に忍び込んで大金をせしめる事も出来る。
なんでも、できる。
そう思うが早いか、俺は家の裏手の大通りへと飛び出していた。

('A`)「ザ・ワールド! 時よ止まれ!」

一度言ってみたかったんだ、こういうの。
やはり人々は動きを止めてしまう、動けるのは俺だけ・・・だ。

880:('A`)ドクオが世界の時を止めるようです :2008/02/03(日) 19:29:59.52 ID:hzNjE7Bl0
近くにいた若い女性の胸を揉みしだく、反応は無い、手に感触だけが残る。

(*'A`)「うひょおぉぉぉぉ!」

夢中で胸を触り続け、唇まで奪う。
時が止められるってこんな楽しいのか、DIOの気持ちが分からないでもない。
そうだ、次は宝石でも奪ってやろうか。
しかし一番近くの宝石店まで歩いていくのはいささか時間が掛かる。
・・・やってみよう、か。
バイクに乗っている男性を引き摺り下ろし、自分が跨る。
男性はバイクに乗った格好のままで街路樹を見つめている。
一度友達のバイクを運転したことがある、なんとかなるはずだ。
アクセルを踏む、お、走り出した。

(*'A`)「おお、楽しいぜぇぇぇぇ!」

風は感じないが、確かに俺は走っている。
止まったままの車が少々邪魔だが、それ以上に無免許で堂々と走り回れる喜びのほうが大きかった。
ふと横を見た、女子高生の集団が会話しながら歩いている一シーンのままで止まっている。
何れも可愛い子の集団、ぜひ彼女たちで童貞を捨てたいものだ。
バイクを止めようと前を見る、角から車が出てくる一シーンが見えた。

(;'A`)「やばっ・・・」

881:('A`)ドクオが世界の時を止めるようです :2008/02/03(日) 19:30:36.36 ID:hzNjE7Bl0
そう思ったときにはもう遅い、地面が5,6メートルほど下に見える。。
地面に叩きつけられ、骨が砕け、折れるのを感じた。
例えようのない激痛が体中を駆け巡る。
頭から血が垂れていくのを感じた。

(;'A`)「いてぇ・・・いてぇよぉ・・・」

必死で辺りを見回すが、誰も硬直したまま動かない。
誰か、助けてくれ、死にたくない、嫌だ。
だんだんと体が動かなくなっていく、死ぬのか?
俺は?
嫌だ、助けてくれ。

(; A )「・・・れ・・・か・・・」

声が出ない、瞼が異常に思い。
眠い、眠い・・・。


そのまま俺の意識は途切れた。
時が止まったままの世界を残したまま。


('A`)ドクオが世界の時を止めるようです END



886:反則のようです 1/2 :2008/02/03(日) 19:34:20.10 ID:rOtjhmt40
横合いから殴りかかってくる短ランの拳を身体ごと避け、鼻っ柱に頭突き。
鼻血をしぶかせながら転がるそいつには目もくれず、正面の短ラン野郎を睨む。……残るは、本命一人。

(’e’)「さすが『VIP高の狂犬』……と言いたいところだが、お楽しみはこれからだぜ?」

从#゚∀从「全くだ。 ……数を頼みに乙女をいたぶり倒すなんざ、見上げたゲス野郎だぜ。
      そのクチバシ根本からへし折ってやるから、覚悟し――ッ!」

踏み出した瞬間、鋭い何かに脇腹を打ち据えられる。思わず、呼気をもらしてよろめく。

(’e’)「なんだよその眼は。狂犬狩りには、武器は必要だろ?」

ポケットから出した手には、自転車のチェーン。んなモンで女の腹を殴るたぁ、まさしく見上げた根性だ。
何としてもここで躾けてやりたいところだが、チェーンに素手で敵うはずもない。

ここまでか……?
ふと視線を落とすと。そこに、最後の「武器」があった。

(’e’)「素手じゃ敵わないだろ? 大人しく土下座してワビいれんなら、勘弁……おい。何やってんだ?」

奴の目には、確かに土下座してるようにしか見えなかったろう。
コンクリの地面に埋まった、円盤状の鉄の塊。その縁に手を掛けて、あらん限りの力を込める。

从#゚∀从「ぬううおおおおおおおおぉぉぉぉッ!」

ごご、と重い音を立てて、それが少しずつ持ち上がる。
隙間に両手が入るほど上がれば、あとは――

(;’e’)「お前待てッ! そんなモンぶつけられたら死ぬだろ普通? 考えなおs」

887:反則のようです 2/2 :2008/02/03(日) 19:35:11.72 ID:rOtjhmt40
こめかみの血管が切れるほど力入れてるんだ、聞こえるはずもない。
持ち上がれば、あとは――命中させるだけだ。

从#゚∀从「必殺! マンホールちゃぶ台返しッ!!」

気合いの怒声とともに、全身の力でハネ上げた「それ」が高速回転しながら飛ぶ。

(メ’e’)「ちょおまwwwそれ反sげぶぉぼ!」

鉄板――マンホールのフタは、奴の顔面を真芯で捉えた。



(メメメ’e’)「バカな……女一人に、ここまで……穴があったら、入りたい、ぜ……」

从 ゚∀从「おいおい、何言ってんだよ。穴ならあるじゃねーか。ここに」

(メメメメ’e’)「え? いやいやいやいや、違うから。別にいいから」

从 ゚∀从「何だよ、水臭いこと言ってんなよ。下水道だけに」

(メメメメメ’e’)「ちょっと待てお前慣用句って知ってる? ねぇ? なんで俺担いでるの? ねぇ?」

从 ゚∀从「あー、俺様のことならお構いなく。
      それじゃ、思う存分入ってきな――あらよっと!」

(’e’)「うわあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

『恐怖! マンホール女』。
不良とゴミをまとめて片付けたその日、俺にはまたひとつあだ名が増えた。



889: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/03(日) 19:36:18.86 ID:k9QwCbOs0
乙!勢いでてきたな。
お題全部使って書いてみたのを投下する。

@VIP
A電話
Bあの頃の思い出
C奇
D妄想
E手紙
F日本刀
G怪
H反則
Iメタボリック
J季節はずれ
K空
L雪
MWiiとPS3
Nささやかな幸せ
O悲

891:( ^ω^)16個のお題を全部使って書いてみたようです :2008/02/03(日) 19:37:47.81 ID:k9QwCbOs0
僕は今、いきつけの喫茶店で人を待っている。
ガラス張りの店内からは、外の様子が覗える。もう春先だというのに、季節はずれの小雪が待っていた。
きっと、彼女は震えながらここへやってくることだろう。
ああ、早く彼女と談笑しながら、コーヒーを啜りたい。それが、僕のささやかな幸せだから。

( ^ω^) (ちょっと待てよ……)

ふと、脳裏に不安がよぎる。果たして、彼女はちゃんとここへ辿り着けるのだろうか。
彼女に携帯に電話をかけてみようか。いや、もしかしたらサイレントマナーで気づかないかもしれない。
きっと、彼女は困っているだろう。世の中、どんな予想外のことがあるかわかったもんじゃない。

(;^ω^) (それにしても遅いお……。はっ! もしかしたら!)

―― 以下、妄想 ――

ξ゚听)ξ 「ブーン……。今日、私を呼び出したってことは、なにか話があるのよね」

ξ゚听)ξ 「はっ! もしかしたら、別れ話かもしれないわ!……もし、そうだったら悲しいわ」

ξ;゚听)ξ「私ブーンと別れたくない! こうなったら、手紙で私の気持ちを伝えるわ! ブーンのこと、どれほど大事に思っているかを」

ξ゚听)ξ 「書き出しは……『拝啓、年末のクリスマス商戦もWiiの大勝利で、PS3を買った人も売った人も懐の寒くなる季節も過ぎまして……」

―― 以上、妄想 ――

892:( ^ω^)16個のお題を全部使って書いてみたようです :2008/02/03(日) 19:39:01.56 ID:k9QwCbOs0
これはいけない。彼女に伝えなくては、「僕も大好きだよ」と。
僕は腕時計を見る。既に、待ち合わせの時間を二十分オーバーしていた。

(;^ω^) (本当に遅いお。普段、遅刻なんて絶対しないのに。はっ、もしや手紙を書けなくて困ってる!?)

―― 以下、妄想 ――

ξ゚听)ξ 「えーと、『あなたの反則的な笑顔には……』 だめ! こんな文じゃ、ブーンには全然伝わらないの!」

ξ;凵G)ξ 「もう別れるしかないのね! こうなったら、ヤケ食いしてやる!」

ガツガツムシャムシャ

ξ )゚听 )ξ ゲプッ

ξ )゚听 )ξ 「あら、メタボになっちゃったわ」

―― 以上、妄想 ――

(;^ω^) 「これはいかんお! 早く止めにいかなくちゃいけないお!!」

( ^ω^) (いや、待てよ……)

僕は携帯電話を取り出す。インターネットに接続し、2ちゃんねるを開いた。

( ^ω^) (もし、これをネタにVIPにスレ立てしたらどうなるお……?)

893:( ^ω^)16個のお題を全部使って書いてみたようです :2008/02/03(日) 19:40:15.00 ID:k9QwCbOs0
―― 以下、妄想 ――

今日、奇々怪々な出来事が起こった
1 :名無しのVIPPER:2008/03/03(日)
昨日まで相武紗希似だった彼女が、今日見たらマツコ・デラックスになってた。
痩せていたあの頃が懐かしい……。

2:名無しのVIPPER:2008/03/03(日)
以下、日本刀についた語るスレ

(中略)

1000:名無しのVIPPER:2008/03/03(日)
1000なら日本刀最強は虎轍

―― 以上、妄想 ――

( ^ω^) 「ちょwwwwwっうぇwwwwwwwww 2のレスで流れもっていかれたおwwww」

( ^ω^) 「お……?」

再び外を見ると、雪は雨に変わっていた。灰色の空から降りそそぐ雨が、さきほどまで雪で浮かれていた人々の全身を打つ。
彼女がいた。見知らぬ男と腕を組みながら、二人で同じ傘に入っている。

( ;ω;) 「あれ、これも妄想かお? 視界がぼやけるから、きっと妄想なんだお!」

―― 以上、現実 ――

おわり

897:( ^ω^)16個のお題を全部使って書いてみたようです :2008/02/03(日) 19:43:57.08 ID:k9QwCbOs0
以上投下終わり
1レスめに
A電話D妄想E手紙J季節はずれL雪 MWiiとPS3 Nささやかな幸せO悲
2レスめに
@VIP H反則 Iメタボリック
3レスめに
Bあの頃の思い出 C奇 F日本刀 G怪 K空

無理やりだー\(^0^)/
批評あればしてくれ



899:逆襲のVIP童話シリーズ ◆oNwoV/bH1k :2008/02/03(日) 19:49:15.62 ID:3w3Ou4u30
あるところに、オタクまるだしの王さまがおりました。

('A`)「こまった、こまった、こまったなぁ」

それとなくいい方にリズムをつけていますが、ただのきぶんです。

もろち……もちろん、ふかいいみはありません。

そんなことより、なにやら王さまはこまっているようですね。

('A`)「ナースとスク水、どっちがよりすばらしいのだろうか」

それは、ひまなオタクがよくするなやみでした。

どうして、こんなのが王さまになれたんでしょうか。

こんなのをえらぶみんしゅうもどうかしていますね。



900:( ^ω^)集計係、のようです :2008/02/03(日) 19:49:30.36 ID:k9QwCbOs0
2ちゃんねる、VIPに立てられたあるスレ。スレタイは「( ^ω^)ブーン系小説・短レス祭典!のようです('A`)」。
僕は今、そのスレに投下された様々な短編を見てニヤニヤしていた。

( ^ω^) 「おもすれーwwwww ……これ、全部で何個くらい投下されてるんだお?」

気になった僕は、途中まで集計してみた。その数なんと、約160。

( ^ω^) 「もうちょっとで200だお! 200までいくように、みんなに協力を呼びかけてみるかお!」

僕は軽快にキーボードを叩く。
キタ、久しぶりの祭りだ。

おわり



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