( ^ω^)達は特になにもなかったようです
- 6: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 22:32:31.77 ID:T5+45iOB0
| やぁ〜きいもぉ〜 やきいもぉ〜 |
\_____ ________/
V
.____ ∬ ピィィィィィィィ
____(・ )>___□
-(石焼いも)--- |~~~~~~~~~~~~~~~|~
/  ̄ ̄ ̄// ̄ ̄.|| ||△・┓ |
/ .∧// ∧ ∧|| || g||┃ ∬∫∬ |
[/_________.(゚//[ ](゚Д゚ )|| ||.a||┃┳━━┳|
.||_ ___|_| ̄ ̄ ∪.|.| ||.s||_=|====|
.lO|--- |O゜.|____ |.|_|ニニニニニニニl.|
|_∈口∋ ̄_l_____l⌒ l.|___ __.| l⌒l_||
 ̄ ̄`--' ̄ ̄ `ー' ̄ ̄ ̄`--' `ー'
- 7: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 22:33:36.61 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「おいしいおいもはいかがですかぁ〜!」
( ,,゚Д゚)「…」
( ,,゚Д゚)「今日は売れねえなぁ」
( ,,゚Д゚)編
- 8: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 22:35:48.96 ID:T5+45iOB0
- (*゚ー゚) 「こんなに寒いのにね」
( ,,゚Д゚)「…やっぱ今の時代芋じゃダメかなあ」
(*゚ー゚) 「そんなことないよ!ギコ君の焼いたおいも美味しいもん!」
( ,,゚Д゚)「…」
( ,,゚Д゚)「…ありがとよ」
- 9: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 22:38:01.68 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「んじゃもう少し頑張るか!」
(*゚ー゚) 「うん!」
| いももなかなかいいもんだ〜 |
\_____ ________/
V
.____ ∬ ピィィィィィィィ
____(・ )>___□
-(石焼いも)--- |~~~~~~~~~~~~~~~|~
/  ̄ ̄ ̄// ̄ ̄.|| ||△・┓ |
/ .∧// ∧ ∧|| || g||┃ ∬∫∬ |
[/_________.(゚//[ ](゚Д゚ )|| ||.a||┃┳━━┳|
.||_ ___|_| ̄ ̄ ∪.|.| ||.s||_=|====|
.lO|--- |O゜.|____ |.|_|ニニニニニニニl.|
|_∈口∋ ̄_l_____l⌒ l.|___ __.| l⌒l_||
 ̄ ̄`--' ̄ ̄ `ー' ̄ ̄ ̄`--' `ー'
- 11: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 22:41:11.70 ID:T5+45iOB0
- J( ゚∀゚)し「くださいな〜」
( ,,゚Д゚)「おっ、毎度!」
( ,,゚Д゚)「今日は特別にサービスしちゃうよ!」
J( ゚∀゚)し「嬉しいわねえ、息子の分も出来たわ〜」
( ,,゚Д゚)「毎度ありぃ!」
- 15: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 22:43:49.27 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「うし、今日はここまでだな」
(*゚ー゚) 「うん」
(*゚ー゚) 「ただいまー」
( ,,゚Д゚)「ふうー疲れたな今日も」
(*゚ー゚) 「お疲れ様、今お茶入れるね」
( ,,゚Д゚)「そりゃありがてえw」
( ,,゚Д゚)「くぅっ〜〜〜うまい!」
- 16: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 22:46:06.43 ID:T5+45iOB0
- ジリリリリ
(*゚ー゚) 「あら電話だわ」
(*゚ー゚) 「はいもしもし…はいそうですが」
(*゚ー゚) 「ギコ君に」
( ,,゚Д゚)「誰からだ?」
(*゚ー゚) 「プギャーって人からだよ」
( ,,゚Д゚)「! …ああ」
- 18: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 22:48:09.94 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「…もしもし」
( ,,゚Д゚)「…」
( ,,゚Д゚)「今からか?」
( ,,゚Д゚)「明日の準備もあるから長くはなれねえが…」
( ,,゚Д゚)「わかったよ、すぐいく」
(*゚ー゚) 「出かけるの?」
( ,,゚Д゚)「ん?あぁ…2時間ほど出てくる」
- 20: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 22:51:04.94 ID:T5+45iOB0
- (*゚ー゚) 「外は寒いから気をつけてね」
( ,,゚Д゚)「おう」
居酒屋
( ^Д^)「こっちだギコ」
( ,,゚Д゚)「よっ」
( ^Д^)「俺はビール。お前は?」
( ,,゚Д゚)「俺もビールで良い」
( ^Д^)「んじゃあ生2つ、それと枝豆ね」
店主「HEY毎度!」
- 21: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 22:54:20.70 ID:T5+45iOB0
- ( ^Д^)「それじゃあ乾杯」
( ,,゚Д゚)「おう」
カチコーン
( ^Д^)「んで?お前はまだ芋屋なんてやってるのか?」
( ,,゚Д゚)「まあな…お前はまだ運び屋続けてるんだろ?」
( ^Д^)「ああ、今月は成績トップだったぜ!」
( ,,゚Д゚)「お前は飛ばすからな、いつか事故るぞ」
( ^Д^)「俺たちに求められてるのは早く品物を届けることだ」
( ,,゚Д゚)「…」
- 23: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 22:56:25.05 ID:T5+45iOB0
- ( ^Д^)「なぁ、お前もう一回運び屋やる気はないのか?」
( ,,゚Д゚)「…」
( ^Д^)「正直今どき焼き芋屋じゃ食っていけねえだろ」
( ^Д^)「しぃちゃんに苦労だってかけさせたくないだろ?」
( ,,゚Д゚)「…」
( ,,゚Д゚)「だが、俺は…」
- 24: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 22:58:28.35 ID:T5+45iOB0
- ( ^Д^)「お前、まだあの事を気にしてるのか?」
( ,,゚Д゚)「…」
( ^Д^)「…あれは事故だったんだ
( ^Д^)「お前は悪くねえよ」
( ,,゚Д゚)「…」
( ,,゚Д゚)「いや、それでも俺は運び屋に戻る気はない」
- 25: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:01:06.27 ID:T5+45iOB0
- ――2年前
( ,,゚Д゚)「ふぅ…やっと荷物を運び終えたな」
( ,,゚Д゚)「ん?なんだ前の車…ふらふらしてやがる」
( ,,゚Д゚)「!!まさか居眠り運転か!?」
( ,,;゚Д゚)「くそっ、なんとか避けなきゃ…」
26: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:02:24.97 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「あ、危なかった」
( ,,゚Д゚)「!? 対向車が!」
( ,,゚Д゚)「うわああああああ!!!!!」
・・・・・
( ,,゚Д゚)「・・・・・」
- 30: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:04:29.79 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「あの時…俺は軽傷ですんだ」
( ,,゚Д゚)「だけど…相手の運転手と助手席の子供は!」
( ,,゚Д゚)「俺がっ!」
( ;^Д^)「もういい!」
( ^Д^)「お前は悪くねえ…運が悪かったんだ」
- 31: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:06:23.86 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「…」
( ^Д^)「わかったよ、もう誘うのはやめる」
( ^Д^)「でも気が向いたら連絡しろよ」
( ,,゚Д゚)「…ああ」
( ,,゚Д゚)「すまねえなプギャー」
- 34: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:08:18.84 ID:T5+45iOB0
- ( ^Д^)「いいってことよ、それにしてもなんで芋屋なんだ?」
( ,,゚Д゚)「…しぃが俺の芋を美味いって言ってくれたからさ」
( ,,゚Д゚)「それに運び屋やってたときは家をずっと空けていた」
( ,,゚Д゚)「でも今はしぃと2人で仕事できる」
( ,,゚Д゚)「俺にはそれで十分さ」
- 35: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:10:51.49 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「それじゃあそろそろ行くわ」
( ^Д^)「そうか、またな」
( ,,゚Д゚)「おう、明日はどっかに行くのか?」
( ^Д^)「ああ、ちょっと長距離だが楽勝よwww」
( ,,゚Д゚)「今の時期道路が凍結してるから気をつけろよ?」
( ^Д^)「わかってるってwじゃあな」
- 36: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:12:49.76 ID:T5+45iOB0
- 翌日
( ,,゚Д゚)「う〜寒い寒い!」
(*゚ー゚) 「こんなに寒いなら今日は売れそうだね!」
( ,,゚Д゚)「うし!今日はいっちょキバって行くか!」
(*゚ー゚) 「おー!」
- 37: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:13:41.65 ID:T5+45iOB0
| やぁ〜きいもぉ〜 やきいもぉ〜 |
\_____ ________/
V
.____ ∬ ピィィィィィィィ
____(・ )>___□
-(石焼いも)--- |~~~~~~~~~~~~~~~|~
/  ̄ ̄ ̄// ̄ ̄.|| ||△・┓ |
/ .∧// ∧ ∧|| || g||┃ ∬∫∬ |
[/_________.(゚//[ ](゚Д゚ )|| ||.a||┃┳━━┳|
.||_ ___|_| ̄ ̄ ∪.|.| ||.s||_=|====|
.lO|--- |O゜.|____ |.|_|ニニニニニニニl.|
|_∈口∋ ̄_l_____l⌒ l.|___ __.| l⌒l_||
 ̄ ̄`--' ̄ ̄ `ー' ̄ ̄ ̄`--' `ー'
( ,,゚Д゚)「ギッコギコほっかほかのおいもだよ〜」
- 38: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:16:31.43 ID:T5+45iOB0
- ( ><)「焼き芋二つよこせなんです!」
( ,,゚Д゚)「毎度!二つで…150円だ!」
<ヽ`∀´> 「安い二ダ!」
( ,,゚Д゚)「一個おまけしておくよ!」
( ><)「ありがたいんです!」
<ヽ`∀´> 「ジョルジュにも持って行くニダ」
- 42: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:19:40.55 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「若いってのはいいねえ」
(*゚ー゚) 「ギコ君もまだ二十代でしょw」
( ,,゚Д゚)「あと少ししたらおっさんさw」
(*゚ー゚) 「ギコ君ならナイスミドルになるよ!」
( ,,゚Д゚)「そ、そうか?」
( ,,゚Д゚)「ちょい悪でも目指してみるか…」
- 45: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:21:51.09 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「よし、そこの公園の駐車場で休憩だ」
(*゚ー゚) 「うん!今日のお弁当はハムカツだよ」
( ,,゚Д゚)「こりゃたまらんよだれずびっ!」
(*゚ー゚) 「うふふww」
( ,,゚Д゚)「やっぱしぃの料理は最高だな!」
- 46: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:23:45.21 ID:T5+45iOB0
- ( ,'3 ) 「・・・」
( ,,゚Д゚)「うん?」
(*゚ー゚) 「どうしたの?」
( ,,゚Д゚)「いや、あのじいさんこっちを見てるな」
(*゚ー゚) 「本当だー」
( ,'3 ) 「・・・」
- 47: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:25:25.36 ID:T5+45iOB0
- (*゚ー゚) 「ホームレスかな?」
( ,,゚Д゚)「…」
( ,,゚Д゚)「…うしっ!」
(*゚ー゚) 「ギコ君?」
( ,,゚Д゚)「じいさん、腹減ってんなら芋食うか?」
( ,'3 ) 「・・・」
- 48: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:27:46.82 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「ああ、金ならいらねえよ」
(*゚ー゚) 「・・・」
( ,,゚Д゚)「俺の芋はうまいぜ、ほら」
( ,'3 ) 「・・・」
( ,'3 ) 「モグモグ」
( ,'3 ) 「!」
- 49: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:29:33.13 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「どっ、どうしたじいさん!?」
* + 巛 ヽ
〒 ! + 。 + 。 * 。
+ 。 | |
* + / / イヤッッホォォォオオォオウ!
/ /
( ,'3 / / + 。 + 。 * 。
,- f
/ ュヘ | * + 。 + 。 +
〈_} ) |
/ ! + 。 + + *
./ ,ヘ |
ガタン ||| j / | | |||
――――――――――――
- 51: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:31:20.89 ID:T5+45iOB0
- ( ,'3 ) 「うーまーいーぞー!!!」
( ,,゚Д゚)「・・・」
(*゚ー゚) 「・・・」
( ,'3 ) 「懐かしくやさしい味じゃ…」
( ,'3 ) 「ありがとう・・・お若いの」
- 52: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:32:41.81 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「いいってことよw」
( ,'3 ) 「他のホームレス達にも分けてくるわい!」
タッタッタッタ
( ,,゚Д゚)「・・・」
(*゚ー゚) 「・・・」
( ,,゚Д゚)「ゴメン」
(*゚ー゚) 「・・・」
- 54: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:34:19.06 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「大事な商品なのによ・・・」
(*゚ー゚) 「・・・怒ってないよ」
(*゚ー゚) 「むしろ嬉しいんだ!やっぱりギコ君は優しくて」
( ,,゚Д゚)「・・・」
( ,,゚Д゚)「優しい・・・か」
- 55: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:36:51.11 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「ただ俺は目の前の人をほおっておけねえだけだよ」
(*゚ー゚) 「それが優しさっていうんだよ」
(*゚ー゚) 「ギコ君ってのび太みたいだね」
( ,,゚Д゚)「?」
(*゚ー゚) 「人の痛みを自分の痛みに出来る人ってこと」
( ,,゚Д゚)「・・・」
( ,,゚Д゚)「人の・・・痛み」
- 56: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:39:39.86 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「自分じゃよくわからねえや」
(*゚ー゚) 「そうかもねwギコ君って不器用だし」
(*゚ー゚) 「そういうところものび太そっくりwww」
( ,,゚Д゚)「ハハハ、そのうちドラえもんが来たりしてな」
/ ヽ
| 現 な 闘 i
ゝ 実 き わ ノ
/ と ゃ イ
| ゜ i
\___ _ ,,-'
――--、.., ∨
::::,-ー、,-、ヽ
::_|/ 。|。ヽ|i、
/.` ´● ' ニ、
ニ__l___ノ
/ ̄ _ | i
|( ̄`' )/ / ,..
`ー---―' / (__ )
====( i)==::::/
:/ ヽ:::i
- 57: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:41:06.45 ID:T5+45iOB0
- ( ,,゚Д゚)「!?・・・今なんかいなかったか??」
(*゚ー゚) 「気のせいじゃない???」
( ,,゚Д゚)「・・・だよな」
( ,,゚Д゚)「おーし、それじゃあ午後も頑張って売るぞー」
(*゚ー゚) 「うん!」
- 60: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:43:10.47 ID:T5+45iOB0
- ――
( ,,゚Д゚)「ただいまーっと」
(*゚ー゚) 「今日もお疲れ様!」
(*゚ー゚) 「ご飯作るから待ってて」
( ,,゚Д゚)「おう」
( ,,゚Д゚)「テレビでも見てるか・・・」
ピッ
- 61: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:47:43.61 ID:T5+45iOB0
,.--、、
,:' ゙ヽ、
/ ,,.-‐-- 、..ユ_
/レ´ `ヽ、
, ´_ ,:''´ ̄`ヽ. ゙ヽ.
,:',r´ ゙ヽ::i 「`''‐-、 ヘ
lイ j:{ ト 、 `ヽi 親御さんにヨロシク
|{ (__)、_ __,.ノ′ ヽ、 l
{,.ゝ-‐' __|_,,..二_ ヽ. l ,;ァ
,..,r‐、| ,r'´_,..-─--ヾ、 ヘ.ム' j
| } | l. |リ k‐''''゙゙´フ ヽ ノ/ ス二ニ
| j | ヽ! { `'''゙´ ,,,... ゝ=-、_∠c'ン-‐''´‐
| j^l| ヽ-ヽ. ゙゙"´ ,,,;;;' ,ノノク
j' 丿/レ´) ヽ、_,.-1;;;;; _.ィ//,.-‐─=
{'´ i'ノ / _,.!-‐',ィ,イ,r'´
( ,,゚Д゚)「あっちゃー終わっちまってたか」
( ,,゚Д゚)「まあ録画してるしいいか」
- 65: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:51:55.86 ID:T5+45iOB0
- (*゚ー゚) 「はいっ、今日は焼きそばだよ!」
( ,,゚Д゚)「ktkr!」
(*゚ー゚) 「それと目玉焼きもでしょ?」
( ,,゚Д゚)「至福!」
(*゚ー゚) 「でもめずらしいよね、焼きそばに目玉焼きのせるなんて」
( ,,゚Д゚)「横手風ってやつだな」
- 66: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:55:24.99 ID:T5+45iOB0
- (*゚ー゚) 「横手?」
( ,,゚Д゚)「昔秋田に行った時に食ったんだよ、あれは忘れられねえな・・・」
(*゚ー゚) 「へえ〜」
( ,,゚Д゚)「本物は福神漬けがついてるんだけどな」
(*゚ー゚) 「紅生姜じゃないの?」
( ,,゚Д゚)「ああ、だけどそれがめちゃめちゃ美味いんだわ!」
( ,,゚Д゚)「思い出しただけでよだれずびっ!」
(*゚ー゚) 「・・・(この癖は直して欲しいかな)」
- 68: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/14(金) 23:58:07.08 ID:T5+45iOB0
- 翌朝
( ,,゚Д゚)「・・・ふ・・ああああ」
(*゚ー゚) 「おはようギコ君!」
( ,,゚Д゚)「おーす」
(*゚ー゚) 「もうすぐ朝食できるからね」
( ,,゚Д゚)「ん・・・おっと目覚ましテレビの時間だな」
( ,,゚Д゚)「ポちっとな」
- 69: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:01:29.55 ID:+r3fMzog0
- ーーーおはようございます、ニュースの時間です
(*゚ー゚) 「はい、目覚めのコーヒー」
( ,,゚Д゚)「サンキュ」
昨夜8時ごろ、○○町で人身事故が発生しました
当時、道路が凍結しており、そこを通ったトラックが転倒
その時に近くを歩いていた20歳代の男性二人を巻き込んだ模様です
運転手とその二人は即死だった模様です
二人の青年の身元については現在調査中です…
( ,,゚Д゚)「!!!!!!」
ガチャーン!
- 70: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:03:09.55 ID:+r3fMzog0
- (;*゚ー゚) 「ギ、ギコ君!?どうしたの」
( ,,゚Д゚)「・・・」
( ,,゚Д゚)「そんな・・・」
( ,,゚Д゚)「今写ってたのは」
( ,,゚Д゚)「プギャーの・・・トラック?」
- 71: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:06:10.28 ID:+r3fMzog0
- トラックを運転していたのはプギャーさん(28)
転倒時に壁に衝突し、即死だった模様です
現在警察は事故の線で捜査を進めていますが・・・
( ,,゚Д゚)「・・・」
( ,,゚Д゚)「プギャー・・・」
( ,,゚Д゚)「くそおおお!!」
(;*゚ー゚) 「ギコ君どこいくn」
- 73: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:09:21.57 ID:+r3fMzog0
- VIP警察署
( ,,゚Д゚)「プギャーは!?プギャーはどこに?」
警官「プギャー?・・・ああ事故で亡くなった」
( ,,゚Д゚)「!!!」
警官「いま安置室に家族の方が確認でいらっしゃってます」
( ,,゚Д゚)「くっ・・・!」
ダッダッダッタ
バタン!
- 74: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:12:40.31 ID:+r3fMzog0
- 刑事「なんだね君は!」
プギャー母「・・・」
プギャー父「あなたは・・・確か」
( ,,゚Д゚)「ギコです、友達の」
プギャー父「そうでしたね・・・」
プギャー父「全く馬鹿な息子ですよ」
プギャー父「人様を殺して自分も死ぬなんて」
( #,,゚Д゚)「!!!! あんたぁ・・・」
- 76: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:15:34.75 ID:+r3fMzog0
- プギャー父「ホント馬鹿者ですよ」
プギャー父「自分は人に迷惑をかけて」
プギャー父「自分はさっさといっちまうなんて」
プギャー父「本当に・・・バカ息子ですよ・・・っ」
( ,,゚Д゚)「・・・」
プギャー母「プギャー!!!!あああああああ!!!!」
プギャー父「っ・・・」
- 77: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:18:54.34 ID:+r3fMzog0
- ( ,,゚Д゚)「・・・」
〜〜〜〜
( ,,゚Д゚)「本当に・・・申し訳ありませんでした」
( ,,゚Д゚)「謝って許してもらえるとは思ってません・・・」
妻「・・・」
妻「そうですよ」
妻「あなたが謝ったって主人と息子は帰ってきません・・・」
( ,,゚Д゚)「・・・」
妻「主人と息子は死んだんです・・・!」
妻「なのに!なんであなたは生きているんですか!」
( ,,゚Д゚)「!!!!」
- 78: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:20:29.17 ID:+r3fMzog0
- 妻「ああああああああ!!!!!」
( ,,゚Д゚)「・・・」
( ,,;Д;)
〜〜〜〜
( ,,;Д;)「プギャー・・・ちきしょう・・・」
- 80: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:23:34.63 ID:+r3fMzog0
- ( ,,;Д;)「失礼・・・します」
プギャー父「ああ・・・こんなところまできてくれてありがとう」
プギャー父「息子は順番を守らなかった」
プギャー父「私が死んで母さんが死んで」
プギャー父「そのあと死ぬべきだったんだ」
プギャー父「なのにあいつは・・・順番を守らず割り込みしやがって・・・!」
( ,,;Д;)「・・・」
- 82: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:26:19.19 ID:+r3fMzog0
- バタン
( ,,;Д;)「・・・」
「ギコ・・・か?」
( ,,゚Д゚)「・・・社長」
社長「久しぶりだな・・・お前が辞表を出した時以来だな」
( ,,゚Д゚)「・・・はい」
社長「・・・少し時間あるか?ちょっと付き合ってくれ」
( ,,゚Д゚)「・・・」
- 83: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:30:49.48 ID:+r3fMzog0
- ―――
社長「俺たちの仕事は・・・常に危険を身に着けている」
( ,,゚Д゚)「・・・」
社長「あいつは誰よりも速く品物を届けてやりたかった」
社長「だからあいつはいつもダントツに速く届けていた」
( ,,゚Д゚)「・・・」
社長「だけど・・・大事なことを忘れていたんだ」
( ,,゚Д゚)「安全第一・・・ですね」
社長「・・・そうだ、俺が昔からお前達に何遍も言っていた事だ」
( ,,゚Д゚)「あいつは忘れてなんかいませんでした」
- 84: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:33:36.01 ID:+r3fMzog0
- ( ,,゚Д゚)「だけど・・・」
社長「あいつはうちでもう8年も働いている」
社長「どこかに油断があったんだろうな・・・」
( ,,゚Д゚)「・・・」
社長「実はあいつがとどけるはずだった品物は無傷だったんだ」
( ,,゚Д゚)「え?」
社長「運転席から突っ込んだから後ろにあるものは無事だった」
社長「・・・ギコ、頼みがある。プギャーに変わり荷物を届けてくれ」
- 86: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:36:39.89 ID:+r3fMzog0
- ( ,,゚Д゚)「いや・・・俺は・・・」
社長「お前が運び屋を辞めた理由もわかる」
社長「ましてやこのタイミングで行かせるなんてな」
( ,,゚Д゚)「・・・」
社長「あの荷物の中身はな、孤児院に運ぶプレゼントだったんだ」
社長「プギャーは運び役を真っ先に買って出た」
社長「誰よりも速く届けて、子供たちの笑顔が見たかったからだ」
( ,,゚Д゚)「!!!!」
- 88: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:40:31.15 ID:+r3fMzog0
- 社長「俺たちの仕事は、安全に、間に合うように品物を届けることだ」
社長「プギャーの思いをお前が受け継いでくれないか!?」
( ,,゚Д゚)「社長・・・」
( ^Д^)『俺が速く着けば皆喜ぶんだぜ!』
( ^Д^)『俺みたいな奴でも人を喜ばせられるんだよ・・・』
( ,,゚Д゚)「プギャー・・・!」
( ,,゚Д゚)「やります、いや俺にやらせてください」
- 89: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:44:15.40 ID:+r3fMzog0
- 3日後
子供「あー来たートラックだー」
子供「わーいwww」
( ,,゚Д゚)「お待たせしました」
先生「ありがとうございます・・・あの先日は」
( ,,゚Д゚)「・・・ええ」
先生「・・・でもこうして子供たちも喜んでくれています」
先生「本当にありがとうございました」
子供「早く出してよー」
( ,,゚Д゚)「ん?・・・おうっ!待ってろ!」
- 91: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:46:21.87 ID:+r3fMzog0
- ――やったーラジコンだ!
――ウルトラマンの人形だ!
ー―わーきれいなネックレス!
( ,,゚Д゚)「・・・」
( ,,゚Д゚)「プギャー・・・無事に届けたぜ」
( ,,゚Д゚)「お前の思いをっ!」
- 92: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:48:53.76 ID:+r3fMzog0
- トットット
子供「おじさん」
( ,,゚Д゚)「ん?」
子供「ありがとうー」ニコッ
子供「ありがとうー」
子供「トラックってカッコいいなー」
子供「僕も大きくなったら運転手になるー」
( ,,゚Д゚)「・・・」
( ,,゚Д゚)「少し・・・救われたかな」
( ,,゚Д゚)「さっ、しぃのところに帰るか」
- 94: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:51:16.56 ID:+r3fMzog0
- ―――数ヵ月後
( ,,゚Д゚)「いらっしゃい!」
今日も俺は芋を売る
あの後社長からもう一度働かないかと聞かれたが
断った
今の俺は焼き芋屋
しぃと2人で毎日頑張っている
プギャーの分も
俺は人々の笑顔を見たいから
俺は思いを乗せて今日も売る
- 97: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:55:45.40 ID:+r3fMzog0
- 子供「焼き芋ちょーだい」
(*゚ー゚) 「はい、どうぞ」
子供「おいしいー!」
( ,,゚Д゚)「・・・」
これが俺の選んだ道
後悔しないさ
だって
俺の芋で皆が喜んでくれる
こんなに嬉しいことはないからな
( ,,゚Д゚)「よし、次の場所に行くぞ!」
(*゚ー゚) 「うん!」
- 98: ◆FOy3FlOjcQ :2008/03/15(土) 00:56:14.18 ID:+r3fMzog0
| やぁ〜きいもぉ〜 やきいもぉ〜 |
\_____ ________/
V
.____ ∬ ピィィィィィィィ
____(・ )>___□
-(石焼いも)--- |~~~~~~~~~~~~~~~|~
/  ̄ ̄ ̄// ̄ ̄.|| ||△・┓ |
/ .∧// ∧ ∧|| || g||┃ ∬∫∬ |
[/_________.(゚//[ ](゚Д゚ )|| ||.a||┃┳━━┳|
.||_ ___|_| ̄ ̄ ∪.|.| ||.s||_=|====|
.lO|--- |O゜.|____ |.|_|ニニニニニニニl.|
|_∈口∋ ̄_l_____l⌒ l.|___ __.| l⌒l_||
 ̄ ̄`--' ̄ ̄ `ー' ̄ ̄ ̄`--' `ー'
( ,,゚Д゚)編 完
戻る/第7話