( ^ω^)ブーンで学ぶ世界史
- 9: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:01:50.42 ID:74AxXOvw0
- 昔々、一万年と二千年前ほどではないけれど、ある穀物の生産が始まった。
⌒⌒⌒ 。 _,,..,,,,_ ⌒⌒⌒
./ ,' 3 `ヽーっ
⌒l ⊃ ⌒_つ ⌒⌒ 。 ⌒⌒⌒
⌒ `'ー---‐'''''"
そう、麦だ。
- 10: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:02:21.90 ID:74AxXOvw0
- + ______
/ // /|
| ̄/  ̄ ̄,:|//!
|/_,,..,,,,_ ./ .!/|
| ./ ,' 3/`ヽ::|っ.! +
| l /⊃ ⌒.|つ|
|/ー---‐'''''"|/ カキーン
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
イモや豆とは違って、麦は保存も簡単だったから、どんどん蓄えられていった。
最初に農耕が盛んになったのは、今のシリアやイラクに広がってた『肥沃の三日月地帯』である。
- 12: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:02:56.65 ID:74AxXOvw0
- ∧_∧ ズルズル…
(´・ω・)o,..,,,,_
/ つ/ ,' 3 `ヽーっ )))
し―-,l ⊃ ⌒_つ )))
`'ー---‐'''''"
∧_∧ ムシャムシャ
(´・ω・)o,..,,,,_
/つi'" ,' 3 `ヽーっ
し-,l ⊃ ⌒_つ
`'ー---‐'''''"
:∧_∧:
:(;゙゚'ω゚'): ピクピク
:/ つとl:
:しー-J :
. . . . .
:<⌒ヽ--つ: バタンッ!
.<__つ_つ
. . . . .
:<⌒ヽ--つ: )) クルッ
.<__つ_つ
_,,..,,,,_
./ ,' 3 `ヽーっ
l ⊃ ⌒_つ
`'ー---‐'''''"
そして、その貯まった麦を食べてだんだん人口は増加していった。
- 14: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:03:32.14 ID:74AxXOvw0
- さらに、最初は蒔いて放置するだけだったのだが、水を撒いたりすることにより収穫量がうpする事が発覚。
人類は集まり、指導者と共に『都市』を成立させたのであった。
/ ,' 3「皆で集まれば作業も楽じゃからのう」
そして、その指導者は王様として君臨する。こうして『都市国家』が出来上がるのだ。
今回は四大文明のうち、二つの文明を見てみよう。
『メソポタミア文明』と『エジプト文明』の二つだ。
まずはメソポタミア文明からです。
- 15: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:04:10.38 ID:74AxXOvw0
- 『メソポタミア』とは、ギリシャ語で「川の間の土地」という意味だ。
つまり、今のイラクを流れている『チグリス川』と『ユーフラテス川』の間の地域の事を指す。
ここでの主人公は『シュメール人』だ。
/ ,' 3「儂がメソポタミアを開拓したんじゃよ」
シュメール人達は多くの都市国家を作り、高度な文明を発達させていた。
- 16: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:04:41.24 ID:74AxXOvw0
- 例えば……………
/ ,' 3「一週間が七日なのも、円の一周が360度なのも、みんな儂が決めた事じゃ。
他にも、皆の知っておる『ギルガメシュ叙事詩』なんかも儂が作ったものだゾイ」
月の満ち欠けで暦を決めた『太陰暦』も、特徴的な『楔形文字』も、全てシュメール人の考案した物だ。
- 17: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:05:31.48 ID:74AxXOvw0
- シュメール人達は、『ウル』『ウルク』『ラガシュ』『ニップール』など、
多くの都市国家に分かれて生活していた。
彼等が繁栄したのは、紀元前4千年紀。
今から5000年以上も前の話である。
時には互いに戦争をしたりする間柄だったのだが……………
ある時、そいつはやって来た。
- 19: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:06:19.81 ID:74AxXOvw0
- (=゚ω゚)ノ「ぃょぅ! おいらも混ぜてくれょぅ!」
/ ,' 3「何じゃ? 御前さんは」
(=゚ω゚)ノ「そんな事どうでもいいんだょぅ。ただおいらの命令に従うだけでいいんだょぅ」
セム系の民族『アッカド人』である。
- 20: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:06:59.12 ID:74AxXOvw0
- (=゚ω゚)ノ「という訳でおいらがここの支配者になるんだょぅ」
....zzz
_,,..,,,,_
/ ,' 3 `ヽーっ
l ⊃ ⌒_つ
`'ー---‐'''''"
(=゚ω゚)ノ「なんか寝てるみたいだからおいらが全部取り仕切るょぅ」
突如メソポタミアに現れたアッカド人は、都市国家だったシュメール人達を従えてしまった。
そして、都市だけではなく周りの土地も支配する『領域国家』となったのだ。
- 21: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:07:51.79 ID:74AxXOvw0
- (=゚ω゚)ノ「とりあえず河の上流までを支配下に置くんだょぅ」
アッカド人は着々と領土を拡大させていった。
そして『サルゴン1世』が王の時、地中海まで到達する程の広大な領土を手に入れたのであった。
これほど強大な国家を建設したアッカド人。
しかし、文化面ではやはりシュメール人に勝てなかったのだろうか。
結局シュメール人をリスペクトし、文化にインスパイヤされただけに止まったようだ。
- 22: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:08:27.95 ID:74AxXOvw0
- だが、紀元前3千年紀に栄えたアッカド人達も滅びてしまう。
∩___∩
| ノ ヽ/⌒) あばばばばばば
/⌒) (゚) (゚) | .|
/ / ( _●_) ミ/ ∩―−、
.( ヽ |∪| / / (゚) 、_ `ヽ
\ ヽノ / / ( ● (゚) |つ
/ / | /(入__ノ ミ あばばっあびゃばびゃばば
| / 、 (_/ ノ
| /\ \ \___ ノ゙ ─ー
| / ) ) \ _
∪ ( \ \ \
\_)
東の方にあったザグロス山脈から、野蛮人が押し寄せてきたのだ。
- 23: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:08:59.99 ID:74AxXOvw0
- (;゚ω゚)ノ「こ……………これは一旦消えるんだょぅ……………………」
セム系のアッカド人は、メソポタミアから消えた。
そして後には例のシュメール人達が残ったのだ。
/ ,' 3「ふわぁ〜、ん? いつのまにか消えてしまったみたいだのう」
- 24: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:09:32.85 ID:74AxXOvw0
- / ,' 3「仕様がないのう。また儂が行くゾイ」
復活した彼等は以前の『都市国家』とは違い、『ウル』を中心としてまとまった。
こうして成立したのが『ウル第三王朝』だ。
だがやっぱり長続きしないんだよなwww
- 25: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:10:34.35 ID:74AxXOvw0
- (=゚ω゚)ノ「ぃょぅ!」
/ ,' 3「また来たのか。忙しない奴じゃのう……………」
(=゚ω゚)ノ「今度は違う役なんだょぅ」
今度は同じセム系でも、『アムル人』という民族がやって来たのだ。
彼らはシュメール人を駆逐し、新たな王国を建てたのである。
アムル人達はバビロンという都市を中心としていたので、『古バビロニア王国』と呼ばれている。
- 27: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:11:16.17 ID:74AxXOvw0
- (=゚ω゚)ノ「おいらは古代メソポタミア文化を発展させたんだょぅ」
例えば、『ハンムラビ王』がそれまでの法律をまとめて『ハンムラビ法典』を作ったりしていた。
彼らの最盛期は紀元前2千年紀の最初の方だ。
だが紀元前2千年紀も半ばとなると、新たな強敵が出現するのである。
- 28: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:12:01.79 ID:74AxXOvw0
- て
(=゚ω゚)ノ そ ・・・・・ ν(・ω・ν)...
(=゚ω゚)ノ「おや……………アイツは誰なんだょぅ?」
ν(・ω・ν)「ふおーーーーーう!! あちょ!!」
(;゚ω゚)ノ「うわあーーーーーーーーー!!」
北から押し寄せて来たのは、印欧系の『ヒッタイト』だ。
紀元前2千年紀半ばに、印欧系諸民族の大移動が始まったのだ。
- 30: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:13:03.21 ID:74AxXOvw0
- (;゚ω゚)ノ「コイツラの武器、おいらのより強いみたいだょぅ……………」
ν(・ω・ν)「某は鉄を扱う者でござる。いざ、尋常に勝負」
(;゚ω゚)ノ「これは勝てないょぅ。もう一回消えるんだょぅ……………」
ヒッタイトは新たな金属『鉄』を使い、青銅しか持っていないアムル人を滅ぼしてしまったのだ。
アムル人がいなくなったメソポタミアには、『ミタンニ』や『カッシート』と言った国が新たに成立した。
そして、何故か滅ぼすだけで終えたヒッタイトは、今のトルコ辺りに国を作っていましたとさ。
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- 36: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:15:36.98 ID:74AxXOvw0
- さて、一旦メソポタミアは終わりにしてエジプトを見てみよう。
_、_
( ,_ノ` )「フ……………俺の出番って訳だな」
エジプト人はメソポタミアとは違い、ハム系の民族だ。
37: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:16:54.81 ID:74AxXOvw0
- エジプトを流れる『ナイル川』が、麦を作る重要な水源だ。
_、_
( ,_ノ` )「毎年決まった時期に増水する都合の良い河だ。だから俺はその時を知る事にしたのさ」
暇人だった(?)エジプト人は、シュメール人とは違い太陽を見て暦を決めた。
今人類が使っているのと同じ『太陽暦』だ。
そして紀元前4千年紀(シュメール人と同じ時期)に、エジプト人達も都市国家を作っていた。
もちろん有名な象形文字『ヒエログリフ』も使っていた。
- 39: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:17:27.93 ID:74AxXOvw0
- 時は流れ……………
エジプトも紀元前3千年紀には、やっぱりメソポタミアと同じく『領域国家』となっていた。
この時の名前は『古王国』と言う。ピラミッドとかを造ってた時代だ。
首都はナイルの河口に近い『メンフィス』で、他の時代とは少し違う。
- 40: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:18:16.51 ID:74AxXOvw0
- 更に時は流れ……………
紀元前2千年紀に入ったエジプトでは、『古王国』から『中王国』となっていた。
首都はナイル川の、より上流に位置する『テーベ』だ。
エジプトは異民族の侵入がほとんど無いから話が作り辛いwww
砂漠に囲まれて地理的に攻められにくいってのもあるしなwwwww
だが。
- 41: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:19:01.43 ID:74AxXOvw0
- _、_
( ,_ノ` )「いつもと変わらぬ今日を送る、退屈だが素晴らしい人生だな…………………………ん?」
(=゚ω゚)ノ「ぃょぅ!」
_、_
( ,_ノ` )「なんだ、ここはガキが来る様な所じゃあな―――」
(=゚ω゚)ノ「そんな事どうでもいいんだょぅ。逆らうならぶっ殺すょぅ」
_、_
(;,_ノ` )・・・・・
突如として現れた謎の民族『ヒクソス』だ。(実際はセム系かどうかもわからないらしいけど)
コイツラは馬や戦車を駆使して、一気にエジプトの支配者となってしまった。
- 42: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:19:50.74 ID:74AxXOvw0
- 面白いのは、印欧系諸民族が押し寄せてメソポタミアが混乱しているのとちょうど同じ時期だということだ。
もしかしたらメソポタミアから弾き出された民族が、『ヒクソス』なのかもしれない。
_、_
( ; Д`) .・;'∴ブハッ
_、 _
( д` ; )「いけねえ、俺とした事が……………」
そして、『ヒクソス』をようやく追い出したエジプトは、新しく『新王国』を造ったのであった。
- 44: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:20:25.33 ID:74AxXOvw0
- 『新王国』について少しばかり。
首都は中王国と変わらず『テーベ』だが、『アメンホテプ4世』の時に遷都している。
この王様が曲者なのだが……………
・『アメンホテプ4世』=『イクナートン』
・首都は一時的に『テル=エル=アマルナ』に
・『アモン神』から『アトン神』に鞍替え
・デフォルメされてない『アマルナ美術』の発達。正直キモイ。
ぶっちゃけあんまり重要じゃないのでこれくらいで終わりwww
- 45: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:21:09.91 ID:74AxXOvw0
- _、_
( ,_ノ` )「俺もそろそろ本気を出す時が来たようだな。
手始めに他の民族を征服してやるとしよう」
『新王国』は、今までのエジプトとは違った。
ヒクソスから学んだ戦法を武器に、今のシリアやスーダン辺りまで進出して行ったのだ。
そうすればもちろん他の民族とも戦う事となる。
- 46: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:21:42.31 ID:74AxXOvw0
- _、_
(;,_ノ` ) ν(・ω・ν)
エジプトのライバルは、未知の金属「鉄」を所持した『ヒッタイト』だった。
_、_
( ,_ノ` )y━・~~~「コイツは厄介な敵になりそうだ……………」
- 48: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:22:25.54 ID:74AxXOvw0
- 事実、エジプトとヒッタイトは何度も戦争を起こしている。
特に『カデシュの戦い』の後には、世界初の講和条約を結び停戦していたりする。
しかし。
犬猿の仲であった二国であったが、ある時その対立はなくなってしまう。
時に前12世紀……………
- 49: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:22:57.66 ID:74AxXOvw0
- ''';;';';;'';;;,., ブーン・・・
''';;';'';';''';;'';;;,., ブーン・・・
;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
rっ vymyvwymyvymyvy、
|| mVvvMvyvmVvvmvyvmVvv、
|/⌒ヽ /^ヽ (^^) /^ヽ (^^) /^ヽ(^^)/^ヽ
(^ω^ )(ω^ )/⌒ヽ(^ω^)/⌒ヽ^ω^) ( ^ω)-っ
/⌒ \ | _二二二つω^ )(\ ( ^ω^ )二⊃ /⌒ヽr
⊂二(^ω^ )二ノ /( ^ω^ ) ⊂二\\_/⌒ヽ二二( ^ω^)二⊃
ヽ | (´ ._ノ ヽ /⌒ヽつ \( ^ω^) | /
ソ ) \\⊂二二二( ^ω^ )二二二⊃ ⊂_) ( ヽノ
( < \ レ’\\ ヽ / i ) ノ ノ>ノ
\|\| レ (⌒) | /ノ ̄ レレ
⌒| /
「海から来ますた」 「海から来ますた」 「海から来ますた」 「海から来ますた」 「海から来ますた」
- 51: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:24:21.77 ID:74AxXOvw0
- ( ^ω^)「Sonic Boon!!」
突如『海の民』が来寇。地中海沿岸の都市を荒らしまわったのだ。
その混乱の中で、
ν(・ω・ν)
↓
◎ ◎
◎ ◎
◎ ◎
◎ ◎
◎ ◎ ティウンティウンティウンティウン
◎ ◎
ヒッタイトは滅亡。
- 52: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:24:54.35 ID:74AxXOvw0
- _、_
( ; Д`) .・;'∴グワァ
エジプト新王国も滅亡寸前まで追い詰められた。
なお、この後のエジプトは黒人国家の『クシュ王国』が侵入するなどの被害を受けている。
( ^ω^)「フヒヒwwwwwwwwwサーセンwwwwwwwwwwwww」
前12世紀は、東地中海一帯で大混乱が起こっていたのだ。
- 54: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:27:38.51 ID:74AxXOvw0
******************************************************************************************************************
- 55: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:28:50.36 ID:74AxXOvw0
- エジプトや小アジアで大混乱が起こっている中、エジプトとヒッタイトという大国が弱った隙を突いた民族がいた。
( ´_ゝ`)从'ー'从(´<_` )「セム系三バカ登場!!」
『フェニキア人』『ヘブライ人』『アラム人』の三民族だ。
ヘブライ人はいつかまとめてやりたいなwwww
まずはフェニキア人とアラム人から見てみよう。
- 56: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 14:29:31.80 ID:74AxXOvw0
- ( ´_ゝ`)「海の民に襲われてエジプトも弱体化しているようだ」
(´<_` )「とりえの無い俺らでも活躍できそうだな」
(#´_ゝ`)「とりえの無い俺ら、か。ほう……………」
(´<_`;)「スマン、間違いだ。『とりえの無い俺でも活躍できそうだな』」
( ´_ゝ`)「……………そのようだな、弟者よ」
(´<_`;)・・・・・
( ´_ゝ`)・・・・・
(´<_` )o0(まあどちらにしろ大した活躍はできないのだが)
( ´_ゝ`)「何か言ったか?」
(´<_`;)「いや、なんでもない……………」
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