( ^ω^)ブーンで学ぶ世界史

442: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:07:37.30 ID:74AxXOvw0
この物語は
スーパーレンタンボーイ人生オワタと
彼を取り巻く野郎達の
汗と陰謀と涙が満載の話であ〜る



題「人生オワタで古代西洋史 ローマ編」


はーじまーるよー



448: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:10:00.52 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「このとびらのうらでずっと待っていました。
      来なかったらどうしようかと不安になっていたところです」



ローマハジマタ



449: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:10:32.57 ID:74AxXOvw0
\(^o^)/「ぼくはローマの平民です」

( ∵)「ワタシハ『エトルリア人』デ、ローマノ王様デス」

\(^o^)/「王様はいりません。死んでください」


( ∵)・・・・・


ローマにも王様がいたようだが、アテネと同様すぐに追放されたようだ。


なお、やはりローマにも貴族はいる。
共和政ローマの歴史は、貴族と平民の主導権争奪戦とも言えるだろう。



451: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:11:27.75 ID:74AxXOvw0
\(^o^)/「ぼくの真の実力を見せる時がきたようですね」

(´・ω・`)「ん?」

┗(^o^)┛「目指すは半島の統一です」

( ∵)・・・・・


共和政ローマが成立した時、北には『エトルリア人』が、東や南には『その他のイタリア人』や『ギリシア人』がいた。
こいつらを倒さない限り、半島の統一はできそうもない。


なんでギリシア人がこんな所にいるかって?
そりゃあ>>132に書いてあるように、地中海一帯に植民市を造っていたからさ。
これらのギリシア植民市を「マグナ=グラエキア」とか呼んでいたりする。



456: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:13:19.93 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「おりゃっ!」

( ∵)・・・・・

┏( ^o^)┛「うりゃっ!」

(´・ω・`)・・・・・



(´・ω・`)「ちょっと………」
( ∵)「モシモシ………」


┏(;^o^)┛「うっ」



462: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:37:22.34 ID:74AxXOvw0
┏(;^o^)┛「ぼくが悪かったです……………」

    「 ヘ イ ス ト 」

( ∵)・・・・・



┏(;^o^)┛「一斉に来られたら……………」

    「 プ ロ テ ス 」

(´・ω・`)・・・・・



┏(;^o^)┛「手も足も出ません……………」

     「 シ ェ ル 」



463: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:38:39.92 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「と言うのは嘘ですけどね」


(;´・ω・)・・・・・
( ∵)・・・・・


┏( ^o^)┛「それでは攻撃してもかまいませんね!!」



ローマの農民は『重装歩兵』となり、次々と半島中の都市を征服していった。
もちろん遠征費用は自腹である。



466: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:47:19.91 ID:74AxXOvw0
\(^o^)/「ぼくは頑張っています」

ξ ゚听)ξ「そうね」

\(^o^)/「ぼくも政治家になりたいです」

ξ#゚听)ξ「はあ? なんで? 平民は平民らしく生きていればいいのよ!」



/(^o^)\「そうですか」



さるうぜえwww



468: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:48:10.34 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「だったらローマを捨てて、新しい街を造りましょう」

ξ;゚听)ξ「えっ!」

┏(^o^ )┛「ぼくは奴隷ではありません」

ξ;゚听)ξ「あ…………あの…………………」

\(^o^)/「なんですか」


ξ;凵G)ξ「ごめんなさい………貴族と平民はお互い助け合わないと国が滅びちゃう……………」


┏(*^o^)┛・・・・・・



469: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:48:54.94 ID:74AxXOvw0
┗(^o^)┛「では『平民を護ってくれる人』を選挙させてください」

ξ///)ξ「わ、わかったわ! でももうローマを捨てるなんて言わないでよねっ!」


/(^o^)\「わかりました」



ローマの平民が逃げ出すという『聖山事件』により、『平民会』と『護民官』が設置された。


なおこれらの制度・役職は、貴族(パトリキ)の制度に対して、
『平民会』は『元老院(セナトゥス)』の、『護民官』は『執政官(コンスル)』の代わりに置かれたものである。



470: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:49:32.12 ID:74AxXOvw0
\(^o^)/「ところで、政治家とはどんな事をすればいいのですか」

ξ ゚听)ξ「法律で決まっているわ。ここをあーして、これをそうして……………」


\(^o^)/・・・・・


/(^o^)\「全部覚えられません。ナンテコッタイ」

ξ;゚听)ξ「全くもう。だったら文章にして教えてあげる」

\(^o^)/「ありがとうございます」



アテネの時と同様に、ローマでも法律は文章となっていなかった。
そのためローマでは『十二表法』として法律を公開したのである。



475: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:53:30.19 ID:74AxXOvw0
\(^o^)/「今気がつきました。実はまだ貴族の方が有利ですね?」

ξ; )ξ「ぎくっ……………」

┏( ^o^)┛「貴族ばかり土地を持っています。それに執政官も貴族しかなれません」

ξ;゚听)ξ「え、ええ。そうね」

\(^o^)/「ぼくは断固として抗議します」



ローマでは軍事力を保つために、重装歩兵として戦う中小農民達を増やす必要があった。
しかし、それには貴族の土地が邪魔なのだ。

この『リキニウス=セクスティウス法』により土地の所有に制限がかけられ、
その結果貴族の力が弱まり、平民にも政治家の道が開かれたのである。







今いやらしい事考えた奴、ちょっと表に出ろww



476: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:54:14.81 ID:74AxXOvw0
執政官のうち、一人は平民となった。ところが元老院に平民は参加できない。


\(^o^)/「これは差別にだ」

ξ;゚听)ξ「今度は何よ?!」

\(^o^)/「元老院は法律を作れるのに、平民会は法律を作れません」


平民会には元老院のような強力は権限は無かった。
しかし『ホルテンシウス法』によって、平民会も元老院と同じ権限を手に入れたのであった。



478: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:55:10.99 ID:74AxXOvw0
法律的に考えて、貴族(パトリキ)と平民(プレブス)は平等となった。


ところが……………


\(^o^)/「これでようやく平等です」

('A`)「あの〜、俺らには選挙権くれるんですかね?」

┏( ^o^)┛「あなたたちのような貧乏人に与える訳無いでしょう」

(;'A`)「そうか……………」




結局平民の中でも、有力な勢力が政治を握ってしまった。
このため、平等とは言っても『新貴族(ノビレス)』が出現したに過ぎないのだ。



480: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 19:55:45.60 ID:74AxXOvw0
そして前272年。

┏( ^o^)┛「あなたが最後のようですね」

(;´・ω・)「そうみたいだね……………」

┏( ^o^)┛「それでは消えてください」



イタリア最後のギリシア植民市『タレントゥム』が陥落。
ローマによる半島征服は完了した。

******************************************************************************************************************



484: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:00:03.77 ID:74AxXOvw0
\(^o^)/「イタリア統一オワタ」


半島統一を成し遂げたローマは、『分割統治』で反乱を抑えつつ次の戦争へ突入する事となる。



※分割統治……征服した都市をランク付けして、一部を優遇し互いに反感を持たせる方法。
           たぶん、徳川家康のやり方と同じだと思う。


なおアケメネス朝と同じように、イタリア半島にも『アッピア街道』という軍隊用高速道路が建設されている。
反乱が起こった時すぐに鎮圧するためだ。



485: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:00:37.06 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「次は半島の外に出て行きましょう」

( ´_ゝ`)「フーン」

┏( ^o^)━「標的はあなたです」


(;´_ゝ`)・・・・・


コイツは『アッシリア』に国を追われた『フェニキア人』の生き残りだ。
その主要な都市から『カルタゴ』と呼ばれている。



三度にも渡る『ポエニ戦争』の始まりであった。



487: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:01:20.04 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「まずはシチリア島を明け渡してもらいましょう」

(#´_ゝ`)「そんな要求は呑めません。悪しからず」

┏( ^o^)━「それでは実力行使です」

(#´_ゝ`)「やれるもんならやってみ―――」


┏( ^o^)━「オワタァァァァァ」

(;´_ゝ`)「む。ちょ、OKOK。マテ! ときに落ち着けって!」



┏(#^o^)━「バスタァァァァァァ!!!!」



488: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:01:51.71 ID:74AxXOvw0
( ノ_ゝ`)「シチリア島だけで許してやるなんて、俺、流石だよな」

┏( ^o^)┛「賠償金も払ってもらいます」

(;ノ_ゝ`)「それでも焦らない俺って流石だよな」


『第一回ポエニ戦争』は、ローマの完勝だった。
そしてローマは最初の『属州(プロヴィンキア)』である、シチリア島を手に入れたのであった。


ちなみにシチリア島は小麦の大生産地らしい。



491: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:02:35.49 ID:74AxXOvw0
(;´_ゝ`)「むぅ、ギリシアが死んだと思ったら次はローマか……………」

┏( ^o^)┓「何か言いましたか?」

(;´_ゝ`)「いや、なんでもない。さあ、賠償金を払うためにスペインの開発でもしようかね」

┏( ^o^)┓・・・・・



(#´_ゝ`)「けっ、今に見てろ……………」



493: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:03:31.99 ID:74AxXOvw0
┏(^o^≡^o^)┓「おや? フェニキア人の姿が見当たりません」









( ´,_ゝ`)「プッ」


『第二回ポエニ戦争』の始まりである。



↓元ネタはこれ
ttp://www.youtube.com/watch?v=26hIA0CT2tk&feature=related



495: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:04:03.94 ID:74AxXOvw0
「ハンニバルが倒せない」


気が付いたらアルプスを越えられてる そして急遽軍を差し向ける
諦めずにカルタゴ陸軍に挑戦するけど すぐに撃破されるよ
強い海軍あるから 楽に敵の補給路断てるけど
何回やっても 何回やっても ハンニバルが倒せないよ
あのヒゲもじゃ 何回やっても倒せない
後ろに回って 不意を衝いても 何故だか逆に囲まれる
持久戦法試してみたけど 略奪されたら意味が無い
だから次は絶対勝つために 僕はスキピオだけは最後まで取っておく



496: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:04:34.99 ID:74AxXOvw0
気がついたらローマまで迫られてる そして仕方なく生贄殺す
諦めずにヒスパニアまで侵攻するけど すぐには倒せないよ
敵の本拠地落としたら たぶんカルタゴだけ倒せるけど
何回やっても 何回やっても ハンニバルは倒せないよ
補給断っても やっぱり降伏してこない
イタリア中を闊歩されたら 勝算無くて引き篭もる
徹底抗戦唱えてみたけど 裏切りされたら意味が無い
だから次は絶対勝つために 僕はスキピオだけは最後までとっておく


強い海軍あるから 楽に敵の補給路断てるけど
何回やっても 何回やっても ハンニバルが倒せないよ
あのヒゲもじゃ 何回やっても倒せない
後ろに回って 不意を衝いても 何故だか逆に囲まれる
持久戦法試してみたけど 略奪されたら意味が無い
だから次は絶対勝つために 僕はスキピオだけは最後まで取っておく




グラディウスが完成した! ただちに装備したまえ!



497: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:05:05.93 ID:74AxXOvw0
作曲は「てつくずおきば」の「せら」氏、作詞は俺www
ニコニコで似たネタがあったらスマンす


ちなみにソースはWikiが限界。間違ってても謝罪と賠償はしないお。



500: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:07:04.61 ID:74AxXOvw0
                         ティウンティウンティウン
                          ◎
  ____                  ◎     ◎
 |←カルタゴ |                   ◎
  ̄ || ̄ ̄ ̄             ◎   ◎   ◎  ◎
    ||                        ◎
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|       ◎     ◎ | ̄ ̄ ̄ ̄
               ∧∧∧∧∧∧∧◎∧∧∧

                   ◎
  ____          ◎   ◎
 |←カルタゴ |       ◎  ◎
  ̄ || ̄ ̄ ̄      ◎ ◎  ◎  ◎
    ||            ◎
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|                | ̄ ̄ ̄ ̄
               ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧


____
←カルタゴ |
 ̄|| ̄ ̄  ┗(^o^#)┓三
  ||       ┏ ┗  三
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|                | ̄ ̄ ̄ ̄
               ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧



501: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:07:44.70 ID:74AxXOvw0
┏(#^o^)┛「今のは痛かった……………痛かったぞーーー!!!
       初めてですよ! ここまでぼくをコケにしたおバカさんは!!!!」

(;´_ゝ`)「ちょwwwwwwwwなんでwwwwwwwww」


カルタゴ軍の『ハンニバル』に侵入され未曾有の被害を受けたローマであったが、
巧みな戦術と圧倒的な物量によって情勢を打開していった。



507: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:16:08.68 ID:74AxXOvw0
┏(#^o^)┛「お待たせしましたね……………さぁて、第2回戦と行きましょうか」

(;´_ゝ`)「OKOK。マテ! ときに落ち着けって!」




┏(#^o^)━「オワタビィィィィィィム!!!!」



509: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:16:43.43 ID:74AxXOvw0
(;ノ_ゝ`)「俺……流………石……だ……」

┏(#^o^)┛「賠償金を払ってもらいます」

(;ノ_ゝ`)「うぐぅ……………」



『第二回ポエニ戦争』も、ローマの勝利で終わった。

そして……………



510: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:17:16.15 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「ところで、カルタゴは滅ぼされねばならないと思います」

(;ノ_ゝ`)「え……………」

┏( ^o^)┛「ですから、カルタゴは滅ぼされねばならないと思います」


(;ノ_ゝ`)・・・・・


┏( ^o^)┛「カルタゴは滅ぼされねばならないと思います」


ある政治家がカルタゴの殲滅を強硬に主張し、『第三回ポエニ戦争』が勃発。
第二回ポエニ戦争から復興しようとしていたカルタゴは、地図上から姿を消した。




なおローマは、同じ時期に『アンティゴノス朝マケドニア』も滅亡に追い込んでいる。

(;´・ω・)「駄目な時は何をやっても駄目だね……………」

******************************************************************************************************************



514: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:21:53.42 ID:74AxXOvw0
さて、地中海の西半分を独占したローマであったが、一つ大きな国内問題が噴出していた。



\(^o^)/「戦争から帰ってきたら畑が荒れています。人生オワタ」

ξ ゚听)ξ「馬鹿な農民達ね、自分で練炭してるみたい」

(;'A`)「あ、あの……………」



516: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:24:20.87 ID:74AxXOvw0
それは多くの原因が重なったもので、結論から言えば重装歩兵が不足し始めたのだ。
「人間という資源」と「土地という資源」の両面から見てみると、以下のような原因が挙げられる。



人間に関する原因
・戦争で勝った結果、現地人を捕虜にして奴隷として売り払った。
 →大貴族が奴隷を購入し、強制的に農作業をさせる『大土地所有制(ラティフンディウム)』が発達した。

・海外遠征が増えて、重装歩兵が戦争に行きながら畑を耕す暇がなくなった。
 →戦争に行くお金は自腹だったので、農民の土地は借金のカタにとられ大貴族に土地が集中した。


土地に関する原因
・戦争で勝った結果、現地人から土地を没収し『属州』とした。
 →ラティフンディウムによって安い農作物を大量に生産した。
  そのためイタリアの農民が作る作物は売れなくなってしまった。

・ハンニバルがイタリアに侵入したため、半島の土地が荒廃した。
 →土地を捨てる農民が増加、大貴族に土地が集中した。



なげえwwwwwwwww



518: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:25:16.12 ID:74AxXOvw0
以下要点。


「度重なる戦争の結果、もうなんか色々あって、今まで重装歩兵の主力だった農民が生活していけなくなった」


こんな出来事を背景として『内乱の一世紀』が始まるのである。
(紀元前1世紀ではなく、およそ百年間続いた混乱だから、正確には内乱の一世紀"間"が正しいのかもね)



519: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:25:48.22 ID:74AxXOvw0
財産政治の根幹を担う農民がいなくなれば、ローマ軍は弱体化する。
ローマ軍が弱体化すれば、地中海の覇権を維持する事は不可能だ。

なんとしてでも農民は護らねばならない。



\(^o^)/「農民を護るために、大土地所有を制限しましょう」

ξ#゚听)ξ「いやよ! せっかく属州から集めた税金をピンはねして大儲けしてるのに!」

/(^o^)\「ですがこのままでは……………」

ξ#゚听)ξ「そんな事知った事ですか! 貧乏人は麦でも食ってなさい!」



521: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:26:51.17 ID:74AxXOvw0
最近だと「貧乏人は米を炊け」ですかねww


この頃になると、没落した農民の推す政治家と大地主が推す政治家の対立が酷くなっていた。

そのため、『グラックス兄弟』が『リキニウス=セクスティウス法』の復活を試みても、
貴族のすくつである元老院の反発により失敗に終わったのである。



523: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:27:43.64 ID:74AxXOvw0
全然関係ないけど、ここらへんの話は正月特番で放送されてたみたいですな。
格差社会だとかなんとか言ってたようですが。


失業してもローマに行けば生活できる元農民と―――
大農園を経営して大もうけしている貴族たちと―――



こいつらは膨大な数の奴隷によって支えられていた事を、T豚Sはお忘れだったようです。
『エトルリア人』にも触れなかったし、あの放送局の底の浅さが知れるってもんですなあ。




「ギリシア・ローマは、奴隷が支えていた」

古代西洋史の中でも、かなり重要なことです。



528: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:51:33.00 ID:74AxXOvw0
あ、奴隷って言っても鞭で打たれたりするわけじゃないみたい。

金銭取引されてるとはいえその家の財産なんだから、怪我とかされたら大損だしね。
結婚とか出来ないだけで、こつこつ貯金したり、貯まったお金で自分自身を買い取ったり出来たそうな。



アメリカの黒人奴隷がスタンダードだと勘違いする輩が多いから困る、って友人が言ってたww



531: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:53:56.44 ID:74AxXOvw0
ところが、そんな事も言ってられなくなっていた。
シチリア島を始め各地で奴隷反乱が相次ぎ、ローマの軍隊の不足が明らかになっていたのだ。

そして。


/(^o^)\「元農民がローマに集まってきました」

('A`)「飯〜、飯〜」

/(^o^)\「奴隷の反乱も収まる気配がありません。ナンテコッタイ」



532: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:54:34.24 ID:74AxXOvw0
('A`)「飯〜、飯〜」


/(^o^)\・・・・・


('A`)「飯〜、飯〜」

┏( ^o^)┛「ちょっといいですか」

('A`)「飯〜、飯〜……………ん?」

┏( ^o^)┛「暇があるなら兵士になってみませんか」

('A`)「飯食わしてくれるなら……………」


/(^o^)\「飯(パン)ですか」



534: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:55:05.02 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「わかりました。武器と食糧は ぼくが用意します」

('A`)「あ、あと見世物(サーカス)もお願いね。暇だから」


┏(;^o^)┛・・・・・


('A`)「俺もついに兵士か……………」


ついに市民の志願兵だった軍隊は、貧乏人の傭兵に取って代わられたのであった。
すなわち、ギリシア以来伝統であった

「戦争へ行くには自分で武器を買う必要がある」

という原則が消滅したのである。


この改革は、『平民派』の『マリウス』が行ったものだ。



535: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:55:37.93 ID:74AxXOvw0
(*'A`)「ちょwwwwwww兵士ってかっこいいなwwwwwwww」」


┏( ^o^)┛「というわけで、ローマから給料を支払ってもらいたいのですが」

ξ#゚听)ξ「ちょっと! 何勝手にやってるのよ!」

┏(#^o^)┛「ですが、このままでは兵士が足りないのです」

ξ#゚听)ξ「ふん、お金を出す事なら勝手にやってなさい!」

┏(#^o^)┛「貴方達を守るためにやっているのです。絶対に支払ってもらいます」



537: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:56:14.72 ID:74AxXOvw0
ξ#゚听)ξ「そろそろお灸を据えないといけないようね……………」


『平民派』とは貧乏農民が支持する平民会派閥出身の政治家のことであり、
これに対する勢力が大地主の支持する元老院の『閥族派』であった。


こうして、『平民派』の『マリウス』と『閥族派』の『スッラ』の対立は極限状態になっていった。



541: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:56:48.95 ID:74AxXOvw0
ところが。


┏(#^o^)┛「ローマを守るためにも、もっともっと兵士が必要です!」

ξ#゚听)ξ「うるさい! 貧乏人にお金を撒いても何にもならないわ!」


(;'A`)「あの……………もしもし?」


┏(#^o^)┛「なんですか」
ξ#゚听)ξ「何よ!」



543: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:57:37.60 ID:74AxXOvw0
(;'A`)「えーっと。まことに言い辛いんですけどね」

ξ#゚听)ξ「早く言いなさいよ」

(;'A`)「……………他のイタリアの都市が反乱を起こしました」

ξ;゚听)ξ「えっ……………」



('A`)「なんでも、かなり大騒ぎになってるらしいですよ」

ξ;゚听)ξ「大騒ぎって…………どういう事よ!?」

('∀`)「『今まで戦争に連れ回してきたツケが回ってきた』ってとこじゃないですか? ぶっちゃけ俺には関係ないしー」

ξ;゚听)ξ「ちょ、ちょっと! なんとかしなさいよ!」



544: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:58:20.93 ID:74AxXOvw0

/(^o^)\「兵士が足りません」


ローマに征服されて以降、ずっと従ってきた他の都市が反乱を起こしてしまった。
どうもローマが傭兵制になったことが原因らしいのだが、それは置いといて。


この内戦を『同盟市戦争』と言い、結局他の都市に『ローマ市民権』を与えることでなんとか収拾できた。
この結果、ローマは『都市国家』から『領域国家』へと生まれ変わったのである。



545: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 20:58:53.11 ID:74AxXOvw0
┏(#^o^)┛「兵士が足りません!」

ξ ;凵G)ξ「あうあう…………ごめんなさい……………」

┏(#^o^)┛「ローマにお金を出してもらいます」

ξ ;凵G)ξ「わ、わかったわよう……………」


『マリウス』の軍制改革は上手くいった――――



548: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:03:22.78 ID:74AxXOvw0
ように見えたwww




(;゚A゚)「た、大変だぁ〜! 奴隷が反乱を起こしたぞ〜!!」

ξ;><)ξ「あたしの農園も襲われたわ!」


ある時、ローマ史上最大級の『スパルタクスの反乱(剣奴の反乱)』が発生。



これを鎮圧するために、ローマの傭兵達によりすぐに討伐隊が結成された。



   ___
  |←賊軍|               ぶちのめしてやります>
    ̄ || ̄                               ┗(^o^#)┓三
      ||                                  ┏┗  三
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



549: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:03:57.15 ID:74AxXOvw0
                                     ___
                   ティウ……アレッ!?        |←賊軍|
              ┏(^o^;)┓                  ̄|| ̄
                ┃┃                      ||



┏(;^o^)┛「ティウりきる前に倒せました……………」

(*'A`)「うちの将軍SUGEEEEEEEEEEEEEE!!」

┏(;^o^)┛「偶然ですよ……………」

(*'A`)「マジでSUGEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!」


┏(*^o^)┛・・・・・



551: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:04:27.93 ID:74AxXOvw0
(*'A`)「俺、将軍に付いて行くわ」

┏( ^o^)┛「……………一緒に頑張りましょう」


ξ#゚听)ξ「ねえ、ちょっと!」


(#'A`)「ああ?」

ξ#゚听)ξ「貴族であるあたしを無視するなんて言い度胸じゃない!」

(#'A`)「チッ、貴族にゃ用はねえ。これからはうちの将軍の時代だ! 帰れ帰れ!!」



553: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:04:59.69 ID:74AxXOvw0
('∀`)「な、将軍さんよ」

┏(;^o^)┛「え、ええ。そうですね……………」


ξ#><)ξ「キーーーッ!!」


志願兵制から傭兵制に代わったことにより、ギリシアの時と同じ事が起こってしまった。
すなわち、「愛市心」が薄れた結果、兵士達はローマのためではなく将軍のために戦うようになったのだ。


その結果、ローマの政治は有名な将軍による『寡頭政治』へと移ることになる。

******************************************************************************************************************



556: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:07:13.49 ID:74AxXOvw0
オワタ戦隊ティウレンジャー!


\(^o^)/「1号クラッスス! ただの金持ちで――

从#゚∀从「うっせえ!!」

\(^o^)/「人生オワタ」




┗(^o^)┛「2号ポンペイウス! 元老院がウザいです――

┏( ^o^)┛「邪魔です」

┗(^o^)┛「人生オタワ」




┏( ^o^)┛「3号カエサル! 『ガリア』は頂きまし――

ξ#><)ξ「うわああああああああああ」

┏( ^o^)┛「おまえもか」



557: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:07:46.38 ID:74AxXOvw0
『第一回三頭政治』は、カエサルが権力を掌握し終結。
しかしその後、独裁化したため結局カエサルも暗殺されてしまった。


/(^o^)\「やっぱり独裁はダメでした」



何故かは不明だが、ローマ人は独裁が嫌いのようだ。
結果、そのまま『第二回三頭政治』に突入するのであった。



559: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:08:18.05 ID:74AxXOvw0
帰ってきたオワタ戦隊ティウレンジャー!


\(^o^)/「1号レピドゥス!」

ξ ゚听)ξ「でもあんた、何もしてないわよね。ニート?」

\(^o^)/「つつがなく人生オワタ」




┗(^o^)┛「2号アントニウス! エジプトと仲良くしました」
  _、_
(;,_ノ` )「ク……クレオパトラでぇす………」









┏(#^o^)┛「キモイです」



562: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:09:01.87 ID:74AxXOvw0
そして『アクティウムの海戦』を制し、全権力を握ったのは……………


┏( ^o^)┛「3号『オクタヴィアヌス』です。ぼくの敵はもういないようですね」

ξ#゚听)ξ「また独裁者なの?!」



┏( ^o^)┛「いいえ、ケフィアです」



ξ;゚听)ξ「……………けふぃあ?」

┏(;^o^)┛「ゲフンゲフン……………いいえ、市民の代表です。独裁者ではありません」


市民の代表、つまり、『元首(プリンケプス)』である。
独裁という直接的な表現を避けるためだったのだろうか。



563: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:09:38.07 ID:74AxXOvw0
エトルリア人、ギリシア人、その他のイタリア人。
フェニキア人やアンティゴノス朝マケドニア。
セレウコス朝シリア、黒海沿岸の国々。
触れていないが、ユダヤ人のハスモン朝。
そしてプトレマイオス朝エジプト。


多くの国がローマの前に散っていった。


そして、その跡地にはローマ風(ギリシアのパクリ風とも言うw)の都市が建てられた。
ギリシアの植民市と違い、軍事目的で建設されたこれらの都市により、
環地中海世界は、文化的に『ローマ』で統一されたのである。



564: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:10:10.04 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「人生オワタチェーンジ!! 元首政とやらのパワー、ためさせてもらいます」



そして、こんな皇帝に率いられたローマは『元首政(プリンキパトゥス)』へと転換するのであった。

なお、この時より『オクタヴィアヌス』は『アウグストゥス(崇高なる者)』と呼ばれるようになる。

******************************************************************************************************************



572: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:15:08.91 ID:74AxXOvw0
さて、ちょっと整理をしておこう。


┏( ^o^)┛ ←帝国になったローマ


(;´・ω・) ←ローマに屈服したギリシア人

从 ゚∀从 ←宿敵『パルティア』


('( ゚д゚∩ ←『カエサル』に襲われたケルト系の民族

ミ,,゚Д゚彡 ←ローマ帝国外に住んでるゲルマン人



574: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:17:06.42 ID:74AxXOvw0
それは『アウグストゥス』が皇帝になってからのこと。


┏( ^o^)┛「人生オワタチェーンジ!! 元首政とやらのパワー、ためさせてもらいます」

ミ,,゚Д゚彡「で?」

┏( ^o^)┛「うりゃっ!」


ミ,,#゚Д゚彡「 で ? 」


┏(;^o^)┛「ありゃ?! ば、ばかな! 最強の制度じゃないのかー!!」

        ◎  ◎
     ◎        ◎

    ◎            ◎

   ◎            ◎

     ◎        ◎     ティウンティウンティウンティウン
        ◎  ◎



577: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:18:43.55 ID:74AxXOvw0
ミ,,#゚Д゚彡「FUCK YOU ぶち殺すぞ……ローマ………」

/(^o^)\「蛮族強すぎオワタ」


ローマ軍は勢い付いて、今のドイツにあたるゲルマニアにまで攻め込んだ。
しかし、逆に『トイトブルクの戦い』において殲滅されてしまったのである。


そして、この戦いはローマにとって非常に重要なものとなった。
今まで拡大政策を採っていたローマが、以降守勢に回ったのだ。



580: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:19:31.90 ID:74AxXOvw0
結局、防衛ラインは『ライン川』〜『ドナウ川』を結ぶ線に落ち着いた。


\(^o^)/「これでローマは安泰です」


北は現在のイギリス、東はメソポタミアに至る、巨大な帝国が誕生した瞬間であった。




まあこの広さが後々問題になるんですけどねwwwww
天敵は「北のゲルマン、東のペルシア」と覚えとけばおkwwwwww



581: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:20:09.12 ID:74AxXOvw0
元首政のローマは、実はあまり面白くなかったり。
暗記するのは嫌いなんです><

以下、とりあえずまとめでお送り致します。



┗(^o^)┛「これも キリストきょうとの サガ か………
      いいでしょう。しぬまえに こうていのちから
      とくと めに やきつけるがいい !」

↑キリスト教徒の大迫害を断行した皇帝『ネロ』



584: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:21:49.69 ID:74AxXOvw0
/(^o^)\「息子の方が優秀でした。人生オワテル」

↑影が薄すぎた皇帝『ネルヴァ』


┏( ^o^)┛「♪もじゃもじゃ ゲルマン 死んじまえ ♪シネシネシネ」

↑ダキア(現在のルーマニア)制圧に心血を注いだ『トラヤヌス』



586: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:22:44.54 ID:74AxXOvw0
/(^o^)\「領土が広がりすぎて守れません。専守防衛でのりきります」

↑『ハドリアヌスの長城』などを造り、国土防衛に努めた『ハドリアヌス』



┏(;^o^)┓「アレッ ぼくの説明は……………」

↑特に何もしなかった『アントニヌス・ピウス』



┏( ^o^)┛「君たちのアホ面には心底うんざりさせられる」

↑哲人皇帝『マルクス=アウレリウス=アントニヌス』



587: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:23:16.82 ID:74AxXOvw0
なお、『ネルヴァ』〜『マルクス=アウレリウス=アントニヌス』の五人の皇帝ですが、
この時期、ローマ帝国は安定した事もあって、彼らは『五賢帝』と呼ばれています。



そしてここからが重要だお



590: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:24:18.33 ID:74AxXOvw0
\(^p^)/「あうあうあー」

↑大きな風呂場を造ったことで有名な皇帝『カラカラ』



風呂場だけじゃないんだぜ?
『ローマ市民権』を、属州の民草どもにも認めてやったのさ!



594: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:25:02.76 ID:74AxXOvw0
ところが……………


(*'A`)「市民権ktkr」

\(^o^)/「そのかわり税金を払ってください」

('A`)「え? 税金なんかでいいの?」

\(^o^)/「財政難なのです」

(*'A`)「ほらよ。……………うひょー、市民権だ!」



\(^q^)/「税金がたくさん集まりました。このお金で傭兵を雇いましょう」



597: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:25:56.86 ID:74AxXOvw0
市民権を属州にも認めたのには、一つ理由がある。

「都市の方が税金を取りやすい」のだ。

田舎の農民を都市に呼び寄せて、市民権の登録をさせれば簡単に税金を取り立てることができる。
ペルシア人やゲルマン人の侵入により傭兵代がかさむローマには、まさにうってつけの制度に思われた。




だが、利点を食いつぶしてしまうほどの弊害が一つあったのである。



599: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:26:34.05 ID:74AxXOvw0
\(^o^)/「ゲルマン人と戦いませんか?」

('A`)「え? やだよ」

\(^o^)/「え?」

(;'A`)「『え?』じゃねーよ。なんで俺がそんな危険な事しなくちゃいけないんだ」

/(^o^)\「だって今までも傭兵として戦ってくれていたじゃないですか」



601: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:27:02.25 ID:74AxXOvw0
('A`)「それは『傭兵として戦わないと市民権が貰えなかった』からだろ?」
   

/(^o^)\・・・・・


('A`)「選挙権が貰えるって言うからわざわざ傭兵になってやってたんだよ」

\(^o^)/「……………とどのつまりもう傭兵にはなりたくない、と」

('A`)「そりゃそうだ。もう市民権貰ったしな。後はゆったり生きる事にするさ」


/(^o^)\・・・・・


('A`)「じゃあな。市民権、ありがとうよ」



/(^o^)\ナンテコッタイ



603: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:27:20.50 ID:74AxXOvw0
もともと市民権は、戦争に行く事で初めてもらえるもの。
いや、市民権が貰えるからこそ、属州の人々は傭兵となり戦ったのだ。

市民権入手というゴールを失った傭兵業は、物好きと無頼漢の生業となってしまった。
この後、ローマは軍の質・量双方の低下に歯止めをかけることが出来ず、没落へと向かっていく。



選挙権というものは簡単にばら撒いて良いものではないのだ。
外国人参政権の問題も、根っこは似てると思うんだけどね。



605: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:27:50.81 ID:74AxXOvw0
さて、これで『元首政』の重要な事項は終わりだ。
社会的な流れは後でまとめようと思うから、しばしお待ちあれ。




なお、元首政成立から五賢帝時代の末期までの時代を『パックス=ロマーナ』とも言う。

この時代は世界的に安定していたため、陸海問わず貿易がさかんであった。
(その証拠に『エリュトゥラー海案内記』という貿易指南書が書かれたりしている)


それほど平和な時代が続いていたのである。

******************************************************************************************************************



607: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:29:54.30 ID:74AxXOvw0
一方3世紀に入ると、世界的に混乱した時代が訪れる。

支那では『後漢』の統治が崩壊して魏・呉・蜀の三国に分裂してしまったし、
インド北部〜アフガニスタンでは『クシャーナ朝』が衰退し、統一が失われている。
また、インド中部では『サータヴァーハナ朝(アーンドラ朝)』が滅亡している。





そして……………

从#゚∀从「あたいは遊牧をやめるぞ! ローマァァァァァ!!!」


ローマの宿敵であった『パルティア』は、同じペルシア系の『ササン朝ペルシア』に生まれ変わっていた。



608: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:30:27.10 ID:74AxXOvw0
また、ローマも例外なく混乱に見舞われていた。
軍司令官でもあった皇帝を、軍隊が決めてしまったのである。


/(^o^)\「ぼくが皇帝では不満ですか」



すなわち、謀反・反乱・クーデター・暗殺のオンパレードだ。



610: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:30:56.96 ID:74AxXOvw0
このように決まった皇帝は軍隊によって支持されていたため、『軍人皇帝』と呼ぶ。


┏(;^o^)┛「ぼく以外に皇帝は務まらな……………アッー!」

        ◎  ◎
     ◎        ◎

    ◎            ◎

   ◎            ◎

     ◎        ◎     ティウンティウンティウンティウン
        ◎  ◎




しかし、およそ50年間の『軍人皇帝時代』こそが、ローマの大きな転換点となるのであった。


そう。共和政でも元首政でもない、『専制君主制(ドミナートゥス)』の始まりである。



611: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:31:49.36 ID:74AxXOvw0
             ヘ(^o^)ヘ 人
                |∧
               /
                     /
                (^o^)/ 生
               /(  )
             / / >

       (^o^) 三
       (\\ 三 シュッ
       < \ 三

 \
 (/o^) オワタ
 ( /
 / く


『専制君主制』を始めた皇帝の名は、『ディオクレティアヌス』。
自身も軍人であったためか、今までのローマの短所の改革に努めている。



615: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:36:35.14 ID:74AxXOvw0
例えば>>580に書いたように、ローマの問題点は「国土が広すぎる」点だ。

つまり。

从*゚∀从「よーよー、兄ちゃんよう」
ミ,,゚Д゚彡「悪いけどよー。小遣いくれや」


\(^o^)/・・・・・


从#゚∀从「何か言えよ。あたいらは気が長い方じゃねーんだ」
ミ,,#゚Д゚彡「早くしろ、ダラズめ。ブチ殺されてーのか?!」



/(^o^)\「同時に相手できません」


ササン朝とゲルマン人という爆弾に、皇帝が一人では対応しきれないのだ。



618: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:43:22.02 ID:74AxXOvw0
皇帝が不足しているなら、皇帝を増やせばいいじゃないwwww


だが、皇帝が増えると言う事は「皇帝一人当たりのありがたさ」が減る事になる。


\(^o^)/「単純に増やしたら帝国が分裂していしまいます」



特に、軍人皇帝からの脱却を図るには、「皇帝=神様」という考えを広める必要があったのだ。
(すなわち、皇帝をエジプトのファラオみたいな存在にしなければならなかった)

『専制君主制』の特殊な点が、ここだ。
要するに、ギリシャ風の共和政からオリエント風の独裁者へと変わったのである。



620: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:54:59.81 ID:74AxXOvw0
┏(#^o^)┛「汚物は消毒だーっ!!」

そのため、皇帝を崇拝しない『キリスト教徒』は度々弾圧されてきたのだが、それはまた別のお話。


ともかく、これから先のローマは

・皇帝の数が足りない
・皇帝を崇拝しないキリスト教徒がウザい

と言う問題点を抱える事となる。



622: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:57:09.01 ID:74AxXOvw0
1、皇帝を崇拝しないキリスト教徒がウザい問題

・『コンスタンティヌス』が皇帝になった時に解決。
・『ミラノ勅令』でキリスト教の信仰を認めた。
・その代わりに「皇帝は神様に選ばれた人」と言う事にして、皇帝の凄さを示した。

つまり、キリスト教の信仰を借りる事によって、皇帝の権威を表したのである。




2、皇帝の数が足りない問題

・『テオドシウス』が皇帝になった時に解決。
・キリスト教を強制して、国内のまとまりをなんとか維持しようとした。

・でも失敗して、結局ローマは分裂してしまった。



624: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 21:59:25.69 ID:74AxXOvw0
ローマのみならず、古代は暗記事項が多くて面白くねえwwww


要するに、西暦395年。


/(^o^)\「ゲルマン人の侵入が止まらない『西ローマ帝国』です」

(´・ω・`)「やあ。ようこそ『東ローマ帝国』へ」


ローマ帝国は東西に分裂、二度と統一される事はなかったのだ。

******************************************************************************************************************



627: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:03:29.15 ID:74AxXOvw0
さて、次は社会的な変化を見てみよう。
ここからわかる事は一つ。




    「何故ローマは滅びたのか?」





というかもうジャンジャン支援してやって下さい。
さるの出現確率が高いのなんの。
千切っては投げ千切っては投げ、バッタバッタと薙ぎ倒し、
なんとか壊滅させたと思っても、奴らはまた無限に沸いて来るのです。



629: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:04:07.80 ID:74AxXOvw0
真面目に知りたい人は『ローマ人の物語』でも読んでくださいwwww

俺なりに整理して書くと、理由は以下の二点。


1、傭兵が使い物にならなくなったため。
2、経済がマヒしてしまったため。


こんなところジャマイカ?



一つ目は『カラカラ帝』の所で説明しましたね。
以下、二つ目の「経済」に関した事について。



630: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:05:03.40 ID:74AxXOvw0
   (//‰ ゚) キャシャアアアアン


ξ#゚听)ξ「ちょっと! ボサっとしてないで早く働きなさいよ!」


まず思い出して欲しいのが、>>516にある『大土地所有制(ラティフンディウム)』のことだ。
前述のように、ラティフンディウムでは『奴隷』が大きな労働力であった。


ここで重要なのが、奴隷とは基本的に「戦争での捕虜」がなるものである、と言うこと。



631: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:05:48.06 ID:74AxXOvw0
____
|← 戦場 |
. ̄.|| ̄ ̄       ┗(^o^ )┓三
  ||           ┏┗  三
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄




                     ローマ死闘中...



632: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:06:27.19 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「やせいの野蛮人をゲットしたぞ!」


   (//‰ ゚) ゴシカァァァァン!!



すなわち、「戦争が無くなれば、奴隷の数が減る」のである。



633: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:07:17.70 ID:74AxXOvw0
奴隷の数が減少すれば、必然的に『ラティフンディウム』で利用できる労働力も減少する。
それは、『ラティフンディウム』で生み出される富が減少する事に直結したのであった。


そして、>>519の

>ξ#゚听)ξ「いやよ! せっかく属州から集めた税金をピンはねして大儲けしてるのに!」


この発言を考慮すると、帝政に入って平和になったことが、
奴隷を利用して生活していたローマの支配者層を直撃する事がわかる。



634: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:08:26.88 ID:74AxXOvw0
要するに。


共和政のローマは、いわゆる「戦争経済」であった。(使い方あってんのかな?w)
戦争をしなければラティフンディウムを支えられず、国家が維持できなかったのだ。

そんなローマが戦争をやめるきっかけになったのが、『トイトブルクの戦い』なのである。
そして、それ以降戦争は無くなり、ローマは土台から腐っていった。




俺が思うに、ローマ史で一番重要なんジャマイカ?
人名だけ覚えさせるようなくだらない事をやるなら、代わりにこういう流れを教えて欲しいもんだぜ。

******************************************************************************************************************



636: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:09:31.03 ID:74AxXOvw0
ξ;゚听)ξ「うーん、奴隷がいないとなると……………」


ξ;゚听)ξ「困ったわ……………」


ξ ゚听)ξ「ん?」


   ...('A`)


ξ ゚听)ξ「そうだわ。……………おい、そこのプータロー」


  ('A`) ?!



637: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:10:02.03 ID:74AxXOvw0
('A`)・・・・・


('A`≡'A`) サササッ


('A`)「あー…………… もしかして俺?」

ξ ゚听)ξ「もしかしてもクソもないでしょ。無職はあんたしかいないのよ」

('A`)・・・・・


ξ ゚听)ξ「まあいいわ。あんた、奴隷にならない?」

(;'A`)「へ?」

ξ ゚听)ξ「だからー。あたしの農園でこき使ってやるって言ってんのよ」



('A`)・・・・・



639: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:10:28.31 ID:74AxXOvw0
('A`)「風呂・トイレ別で、飯3食付の家を用意すること。
    家族同伴可で、8時間労働とか残業代支給とかを厳守すること。
    これなら考えてやってもいい」

ξ#゚听)ξ「はあ? 奴隷にそんな権利あるわけないでしょ!
      『働く・作業する・死ぬ』が奴隷の権利よ!」


('A`)「そうか。じゃあ他をあたってくれ。俺も暇じゃないからな」

ξ;゚听)ξ「くっ……………」



('∀`) ニィ



648: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:18:48.68 ID:74AxXOvw0
('∀`)「こうしてる間にもあんたの農園は荒れていくんだぜ………? 貴族さんよぉ………」


ξ;゚听)ξ・・・・・


('∀`)「あんたの農園は今、ゴミって感じだろ………? 無気力で自堕落で非生産的………!」


ξ; )ξ・・・・・


('∀`)「勇気を出せ……! 二度三度なんて言わねぇ………
    ここ一度だけ…… 勇気を…………! 奴隷を捨てるという勇気…………



ξ; - )ξ・・・・・



650: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:21:16.16 ID:74AxXOvw0
ξ;゚听)ξ「………わかったわ……………
       あたしの土地をあなたに貸す。家族で耕そうが何しようが構わない」


('∀`)o0(へへ………来たぜ、ぬるりと…………!)


ξ  )ξ「ただし、契約期間中の逃亡は一切許さない。
      また、賃貸料として収穫物の幾らかを支払ってもらうわ」


('∀`)「いいだろう」





   ざわ…

       ざわ…



651: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:22:26.89 ID:74AxXOvw0
結論。

時代が『ローマの平和(パックス=ロマーナ)』に至ると、ローマの奴隷制は完全に崩壊したのだ。
その代わりに現れるのが、『コロヌス(小作人)』に土地を与えて収穫物を収めさせる方式…………


『コロナートゥス』である。



('A`)「これが今年の支払いだ。残りは俺が貰っていくぞ」

ξ ゚听)ξ「はいはい、お疲れさま」


奴隷制と比べ「頑張ればそれだけ取り分が増える」ため、農民達のやる気が出たという。



652: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:23:57.82 ID:74AxXOvw0
最初は契約期間も短く、賃料も現金で払っていたらしいが、時を経るにつれ変質していったようだ。


('∀`)「契約期間終了〜。……………じゃあの、しばらく遊んで暮らすぜ」

ξ;゚听)ξ「ちょっと、この土地はどうするのよ!!」

例えば、契約期間切れでコロヌスがどっかへ行ってしまったら、次のコロヌスを探すのは大変だ。
また、コロヌスがいなくなれば、当然ローマは地主から税金を取り立てる事ができない。



/(^o^)\「傭兵が足りません」

国家的に税収が安定しないとなれば、傭兵を雇う事すらままならないのである。



654: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:24:28.27 ID:74AxXOvw0
すなわち。
税収を安定させるためコロナートゥスでは、



コロヌスを「世襲的に土地に縛り付ける」必要があるのだ。
       ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^



そのため『コンスタンティヌス帝』は、『コロヌス土地緊縛令』を出した。
これ以降、農民と土地はセットで扱われるようになる。



655: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:25:01.18 ID:74AxXOvw0
勘の良い人はお気付きだろうか?
この、農民と土地をセットで扱う制度は、中世における『農奴制』にそっくりなのだ。

 ※農奴制とは領主(地主)が農民を奴隷的に縛り付ける制度、と今は説明しておく。




『コンスタンティヌス帝』は>>622にもあるようにキリスト教を広め、
一方で農奴制の前身ともいえる制度を作り出したのだ。

また、ローマから遥か東の『コンスタンティノープル』へ遷都したことにより、
より一層西ヨーロッパ地域はローマ帝国から離れてしまった。





西ヨーロッパの中世を作ったのは、コイツだ。

******************************************************************************************************************



659: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:26:47.67 ID:74AxXOvw0
話が少し脱線したおwwwww


以上の点を踏まえて、何故ローマの経済が崩壊したのかをまとめるぜ。



661: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:27:20.95 ID:74AxXOvw0
T、『コロナートゥス』が広がることにより、農民は引越しできなくなった。

 →そうなると農民は、自分の畑で「自分が食べるもの」を生産せざるを得ない。
  市場へ売りに行くわけにもいかないので、市場はだんだん寂れていったのだ。



U、3世紀に入ると世界的に混乱したため、外国と貿易ができなくなった。

 →シルクロードはササン朝を通っているので、東方の物資が運ばれない。
  海上の取引も『サータヴァーハナ朝』が滅亡して衰退してしまった。
  もともとローマで生産できる品物は多くないので、国内経済は衰退するのである。

   ※というかローマの特産品ってほとんど無いから、貿易を続けるだけでも大赤字。
    赤字が続けば国内から通貨が無くなって、物々交換しかできなくなってしまう。



V、ゲルマン人やペルシア人が侵入する事で、国内の交通網がめちゃめちゃになった。

 →道路が駄目になれば、モノを運ぶことができない。
  また、地中海の制海権を奪われれば、海上輸送もできなくなる。結果経済は崩壊する。



662: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:27:52.16 ID:74AxXOvw0
末期になると人手不足で、コロヌスや傭兵にゲルマン人を雇う有様だったそうだ。
人件費が安いから外国人を雇ってたんだろうが、こんなんでゲルマン人の侵入を防げるわけがない。


というかよく国が持ってたと思うよwww
移民や難民は軽々しく受け入れてはいけないということだあね。



669: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:38:54.10 ID:74AxXOvw0


******************************************************************************************************************



671: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:39:41.14 ID:74AxXOvw0
さあ、大ラスですよ。


| ^o^ | ←東ゴート族

(,,゚Д゚) ←西ゴート族

ミ,,゚Д゚彡 ←その他ゲルマン人


それは4世紀後半のこと。



672: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:40:42.85 ID:74AxXOvw0
|メ^o^×|「うう」

(;゚Д゚)「ん? おい! 傷だらけじゃないか!」

|メ^o^×|「早く逃げないと……………ゲフッ」

(;゚Д゚)「どうした、しっかりしろ!」



  ???「愚か者め………ファファファ…………」



|メ^o^×|「しまった、ここはクソス…………じゃなくて、もう追いつかれた。
      わたしが止めているうちに逃げるのです。早く! 早く! わたしに構わず!」



(;゚Д゚)「んー、なんだか知らんがわかった。ここは逃げさせてもらうぞ……………」


375年、西ゴート族移動開始。



675: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:41:37.63 ID:74AxXOvw0

|メ^o^×|「早くしないと………彼の者が……………来てしま…………………」


???「カメェェェッーーーーーー!」


|メ^o^×|「ぐわあああああああ」



677: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:42:09.64 ID:74AxXOvw0
(;゚Д゚)「これは…………東ゴート族の悲鳴……………?」

東ゴート族は、謎の遊牧民『フン族』に襲われていた。



(;゚Д゚)「ひぃぃ、たすけてくれー」

┏( ^o^)┛「イア いいえ」


(;゚Д゚)「そんなこと言わずにさ、助けてくれよ! な! な!」

┏(;^o^)┛「イア いいえ」


(;゚Д゚)「そんなこと言わずにさ、助けてくれよ! な! な!」

┏(#^o^)┛「イア いいえ」


(;゚Д゚)「そんなこと言わずにさ、助けてくれよ! な! な!」

┏(#^o^)┛「いいえと言っているでしょう」



無限ループって怖くね?w



678: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:43:02.31 ID:74AxXOvw0
(,, Д )「こうなったら仕方ない」

/(^o^)\ !

(#゚Д゚)「押し通る!」


/(^o^)\「ちょっ」

        ◎  ◎
     ◎        ◎

    ◎            ◎

   ◎            ◎

     ◎        ◎     ティウンティウンティウンティウン
        ◎  ◎



681: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:44:03.07 ID:74AxXOvw0
西ゴート族はドナウ川を渡り、ローマ帝国に侵入した。
ついに、ローマ帝国のドナウ〜ラインの護りは崩壊してしまったのだ。

そしてゲルマン人達は、堰を切ったように帝国領内へ雪崩れ込んでいったのである。


<まとめ>

・アングル族、サクソン族、(ジュート族) → イングランド
・西ゴート族、(スエビ族) → スペイン

・東ゴート族  → イタリア
・フランク族  → 北フランス
・ブルグント族 → 南フランス
・ヴァンダル族 → 北アフリカ

・ランゴバルト族 → イタリア(東ゴート族の後)



折りしも『テオドシウス帝』が死亡し、ローマ帝国が東西に分裂した時期だ。
もはや西ローマには、追い返す体力などなかったのである。



683: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:44:59.92 ID:74AxXOvw0
あ、全然関係ないけど。

・アングル   → イングランド(アングル族の土地)
・サクソン   → ザクセン
・ジュート   → ユトランド半島(ジュート族の土地)

・ゴート    → イェーテボリ(ゴート族の都市)

・フランク   → フランス
・ブルグント  → ブルゴーニュ地方
・ヴァンダル  → アンダルシア地方
・ランゴバルト → ロンバルディア平原


現在のヨーロッパの地名の元になってるんだぜ。



685: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:45:42.44 ID:74AxXOvw0
(,,^Д^)「ギコハハハ! ローマ人からは略奪し放題だ!」

ミ,,^Д^彡「荒らせ! 荒らせ! この世の全てを奪うんだ!」

| ^o^ |「いいえ、それは海賊王です」




┏(^o^≡^o^)┓



┏( ^o^)┓・・・・・



/(^o^)\ ナンテコッタイ



こうして、4世紀に侵入を始めたゲルマン人達は、5世紀にもなると各地で部族国家を造り始めたのだ。

ところが、そんな中……………



688: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:46:12.67 ID:74AxXOvw0

( ゚∋゚)「余の名は アッティラ
     すべての都市 すべての国家
     すべての部族を消し
     そして 余自身も 消えよう

     永遠に!!」



690: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:46:44.75 ID:74AxXOvw0

   ノノノノ  -___
  (゜∈゜*)  ─_____ ______ ̄
  丿\ノ⌒\  ____ ___
 彡/\ /ヽミ __ ___
    ./∨\ノ\  =_
   .//.\/ヽミ ≡=-
  ミ丿 -__ ̄___________



ミ;゚Д゚彡
(;゚Д゚)「フ、フン族だあああああ!! フン族がでたぞおおおおおおおお!!!!111!!」
| ^o^ |



693: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:47:21.03 ID:74AxXOvw0
ミ;゚Д゚彡「ひぃぃぃ! はっはは早く逃げないとやややややべえ!!!」

(;゚Д゚)「で、でもどこに逃げるんだよ!」



  | ^o^ |「ぎゃあ」



ミ;゚Д゚彡
(;゚Д゚)「東ゴートおおおおおおお!!!1」



694: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:48:07.24 ID:74AxXOvw0
( ゚∋゚)「ファファファ……… お前達も余の軍門に降るがいい!!」


ミ;゚Д゚彡「くっ、なんて奴だ……………」

(;゚Д゚)「くそっ………ここまでか……………」


5世紀半ばに、フン族の王『アッティラ』がローマへ侵入したのである。
その勢いは凄まじく、東ローマ帝国を攻撃して賠償金をせしめたほどであった。


ところが。




BGMはこれ↓かな?ww
ttp://www.youtube.com/watch?v=ja0HXaz6pMs&feature=related

701: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/01(土) 22:49:44.70 ID:NOt3uEgr0
アレンジ版だと!?ふざけるな!
http://www.youtube.com/watch?v=JvsdLe2X-HI&feature=related



697: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:49:06.10 ID:74AxXOvw0
┏(;^o^)┛「その勝負待った!!!」


ミ;゚Д゚彡「ロ、ローマ!!」

(;゚Д゚)「何故こんな時に……………」


┏(;^o^)┛「間に合いました! このまま消えたんじゃ、かっこわるいまま歴史に残ってしまいます」



700: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:49:29.17 ID:74AxXOvw0
( ゚∋゚)「ふっ……………何をごちゃごちゃと。お前から始末してやろう!」

┗(^o^ )┓「上等です……………この西ローマ様が、倒せますか!?」



┏( ^o^)┛「西ゴート族! 貴方の王様、強かったですよ!」

(,,゚Д゚)「アラリック王……………」



┏( ^o^)┛「フランク族! キリスト教でも勉強して、少しは文明人になりなさい」

ミ,,゚Д゚彡「まだキリスト教徒じゃないんだよな。コレ、意外に重要だったりする」



704: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:50:16.95 ID:74AxXOvw0
┏( ^o^)┛「西ゴート族! いつまでも、ローマをいたわる優しさを忘れないように」

(;゚Д゚)「あれ? もしかしてキャラを使いまわしてる?」


┏( ^o^)┛「フランク族! お前とは一度、1対1で勝負したかったです。いい友だちを持ちましたね」

ミ;゚Д゚彡「だからキャラを使いまわすなって! 作者の低レベルっぷりが露呈するだろうが」





(#゚∋゚)「全く下らんことを…………死ね!! 全軍突撃!!」

┗(^o^#)┓「それは、こっちのセリフです!!」



706: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:50:51.12 ID:74AxXOvw0
┗(^o^#)┓「オワタ神拳奥義! オワタ百裂拳!!」



     ワタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ オワタァ!!




┏(  ^)┓「わたしはもう死んでいる」

        ◎  ◎
     ◎        ◎

    ◎            ◎

   ◎            ◎

     ◎        ◎     ティウンティウンティウンティウン
        ◎  ◎



709: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:51:22.39 ID:74AxXOvw0
ミ,,゚Д゚彡・・・・・

(,,゚Д゚)・・・・・




┏(  ^)┓キマッタ




( ゚∋゚)・・・・・



710: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:51:59.32 ID:74AxXOvw0
( ゚∋゚)ハッ


(;゚∋゚)「 な ぜ だ! 馬の力を手に入れたというのに……
     遊牧民とは一体…… う ご ご ご !!」





ミ,,゚Д゚彡・・・・・

(,,゚Д゚)・・・・・



712: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:52:45.80 ID:74AxXOvw0
   \(^o^)/「撃退デキタヨー」


ミ,,゚Д゚彡「勝ったな」

(,,゚Д゚)「ああ、勝ったみたいだな」



   \(^o^)/「これでローマは安泰ダヨー」


ミ,,゚Д゚彡「ところでよ。前から気になってたことがあるんだが」

(,,゚Д゚)「おう、何だ。言ってみろ」



714: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:53:18.15 ID:74AxXOvw0
   \(^o^)/「これでゲルマン人も言う事聞くようになりますね」





ミ,,゚Д゚彡「アイツ、邪魔じゃね?」

(,,゚Д゚)「……………それは前々から思ってた」




ミ,,゚Д゚彡「よし」



716: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:53:46.96 ID:74AxXOvw0
ミ#゚Д゚彡「気ヲ付ケェェ!!!」

\(^o^)/「え………はい?」




ミ#゚Д゚彡「目を食い縛れェェ!!!」



718: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:54:13.67 ID:74AxXOvw0
\(^o^)/「え、いや、その……………え?」


ミ,,゚Д゚彡「そうか、貴様もそうなのか、ローマ…………くたばり損ないの無意味な皇帝め」

\(^o^)/「あなたの言っている事の方が意味不明では……………」



ミ#゚Д゚彡「やかましい!」



ミ# Д 彡「貴様は犬のエサだ」



721: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:54:52.06 ID:74AxXOvw0
        ◎  ◎
     ◎        ◎

    ◎            ◎

   ◎            ◎

     ◎        ◎     ティウンティウンティウンティウン
        ◎  ◎


476年。

ゲルマン人傭兵だった『オドアケル』により、西ローマ帝国は滅ぼされた。



722: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:55:23.88 ID:74AxXOvw0
ティベル川河畔の小さな都市国家だったローマ。
その都市国家は何世紀にも渡り領土を広げ続け、
いつしか地中海を取り巻く巨大な帝国にもなっていた。
その領土ではヘレニズムが広まり、その後キリスト教も広まった。




まさに「西洋古代の大黒柱」とも言える存在が、崩れ落ちたのである。




西ローマ帝国の滅亡とゲルマン人部族国家の乱立を以て、
西洋における「古代」という時代を終わりにしたいと思う。



725: ◆ImMEukpfHw :2008/03/01(土) 22:56:57.56 ID:74AxXOvw0
 o ゚   i  |   ◯'⌒ヽ、       ゚、 o    *       ○
・、    / ノ   (    )    、           、゚   o
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 \`ー'   i /  /  ´o        。   o    o   、  o
   `\  ◯  /)      、     o         ○   、゚
    i   、 /   o      o        o        o   、゚
o   |   /゚  ,i'⌒ヽ、  ゚    。   ◯      o   o  、
゙、\_ノ  i o (    )     ∩ ∧,,∧       、   、       、
 ` 、゙   ノ /`;;;;;_ノ       ヾミ,,゚Д゚彡     *    ◯  o
   \  i,//´   o      ミ ⊂ ミ  、             o
   i  ◯/    、        O,,  ミ〜     ○   、
  /   / 。               `J   O  o         、
;;⌒::.;;.⌒⌒/   /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /::. :; ;⌒⌒:.:⌒:;⌒;;⌒:;⌒;;⌒

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. <   To Be Continued... | |
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↓以下、下らない後書きを聞いてくだしあ



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