(´・ω・`)ショボンは世界を征服してしまったようです

2: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 00:48:00.93 ID:q1bhGPRz0
(  ω  )「くく……」

ピカッ!ゴロゴロゴロ・・・

(´・ω・`)「くはははは……」

(´゚ω゚ `)「はーっはっはっはっはっ!!!」

(´・ω・`)「我が名は魔王ショボン!
     今日からこの世界は私のものだ!!」

(´・ω・`)「これを見ている人間共! 怯えろ! 恐怖しろ! そして絶望だ!
     我が軍勢に蹂躙されたくなければ降服するがいい!」

(´・ω・`)「言っておくが、貴様らが大切にしていたアイテムは既に我が手に落ちている!
      抵抗は無意味と知れ! この世界が闇に閉ざされるのは時間の問題だ!」



(´゚ω゚ `)「はっはっはっはっはっ!! はーっはっはっはっはっはっ!!!」






(゜3゜)「……はい、OKでーす!」

(´・ω・`)「ちゃんと撮れたー?」



3: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 00:49:20.22 ID:q1bhGPRz0
(゜3゜)「うっす! あとはかっこよく編集して流すだけっす!」

(´・ω・`)「人間のみんなに見えるよう空に映すんだから、色は濃くしておいてね」

(゜3゜)「はい!」

(´・ω・`)「いやー、でも緊張したなぁ。 魔王っぽかったかな?」

(゜3゜)「そっすね! マジパねぇっした!」

(´・ω・`)「ぱね?」

(゜3゜)「マジ半端ねぇの略っす! 俺らの間でマジ流行ってるっすよ!」

(´・ω・`)「へぇ、かっこいいね。 今度から僕も使ってみよう」

(゜3゜)「流行に敏感っすね、魔王様! 流石っす!」

(;´・ω・`)「うーん……まだ呼ばれ慣れないなぁ、魔王って」

(゜3゜)「仕方ねっすよ。 ショボン様は今年から魔王になったんすから」

(´・ω・`)「最近は人間達も強くなってきて、どんどん魔王が減ってるからね。
      早く優秀な魔王になって大魔王様に認められたいよ」

(゜3゜)「ショボン様なら簡単っすよ! さっきの撮影だってマジ魔王っしたから!」

(*´・ω・`)「え? ホント? 照れるなぁ」



5: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 00:51:00.17 ID:q1bhGPRz0
(=゚ω゚)ノ「魔王さまぁ〜」

(´・ω・`)「ん? なに?」

(=゚ω゚)ノ「魔界から注文しておいた数の魔物が全部届いたんだよぅ!
     あとは魔王様の命令一つで動けるんだよぅ!」

(´・ω・`)「そう。 じゃあさっそく始めよう。
     みんなにも期待してるからがんばって働いてね」

(゜3゜)「がんばるっす!!」

(=゚ω゚)ノ「だよぅ!!」

(´・ω・`)「他のみんなにも伝えておいて。
      あと、人間の中にはたまに強い奴がいるから気をつけるんだよ。
      僕もまだ話にしか聞いたことがないんだけど"勇者"ってのが時々出てくるんだって」

(;=゚ω゚)ノ「「……ゴクリ」」(゜3゜;)

(´・ω・`)「この世界にも"勇者"がいるのかもしれない。
     もしかしたら何十年も戦うことになるかもしれないけど、一緒にがんばろうね!」

(=゚ω゚)ノ「「魔王様ばんざーい!!」」(゜3゜)

(´・ω・`)「よーし、世界征服やってやるぞー!!」

(=゚ω゚)ノ「「おー!!」」(゜3゜)



6: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 00:52:49.31 ID:q1bhGPRz0
―3日後―魔王城・謁見の間―

(´・ω・`)「ラウンジの塔……やっぱりオークさんが適任だ。
     でもあの人、高所恐怖症とか言ってたような……どうしよう」

(=゚ω゚)ノ「魔王様ー、今日の夕ご飯はどうしますかよぅ」

(´・ω・`)「そーだなぁ。 ハンバーグが食べたいなぁ」

(=゚ω゚)ノ「わかりましたよぅ! がんばって作るよぅ!」

(´・ω・`)「ぃょぅのご飯は美味しいからね。 期待してるよ。
      ……魔法の玉は獲られちゃまずい。 ここはドラゴンさんかな。
      ちょっと反則かもしれないけど、もし"勇者"が出てきた時のことも考えて……」

(゜3゜)「魔王様ー!」

(´・ω・`)「んー? 今度はなにー?」

(゜3゜)「世界征服、完了しましたっす!」

(´・ω・`)「あぁ、そうなの。 じゃあ、お祝いしなきゃ……」




(´・ω・`)「……え?」


         (´・ω・`)ショボンは世界を征服してしまったようです



7: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 00:55:06.86 ID:q1bhGPRz0
(;´・ω・`)「せ、世界征服……終わっちゃったの?」

(゜3゜)「はいっす! あの映像を流したらすぐに降伏するって言ってきたっす!」

(;´・ω・`)「どの国も? 全部? 一つ残らず?」

(゜3゜)「はいっす! これも魔王様のオーラってやつっすね!!」

(;´・ω・`)「…………」

(=゚ω゚)ノ「魔王様?」

(;´・ω・`)「あ、あぁ、そっか。 じゃあ……お祝いパーティしようか?」

(=゚ω゚)ノ「わーい!!」

(゜3゜)「パーティだパーティだ!!」



(´・ω・`)「…………」



9: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 00:56:44.79 ID:q1bhGPRz0
―深夜―魔王城・寝室―

(;´・ω・`)(うーん……予想以上にあっさり征服してしまった)

(;´・ω・`)(まさか脅しの言葉だけで降伏しちゃうとは。
      魔王学校の授業だと、大きな国1つくらいは抵抗するって言ってたんだけどな……)


(´・ω・`)(これが人生初の世界征服か……あんまり実感がないや)


(´・ω・`)(あーあ、色々と準備が無駄になっちゃったよ。
     いざ戦いになったら、僕がかっこよく指揮を執るはずだったのに。
     教科書にあった『上手な人質の獲り方と返し方』とか実践してみかったなぁ……)

(´・ω・`)(そういえば大魔王様から四天王候補さんも借りてたんだっけ。
     明日にでも説明して……あ、征服した後のことも考えなきゃ……)


(´ぅω・`)「ふぁぁ……そろそろ寝よう。
     想定外だけど、明日からまた忙しくなるぞー」



(´-ω-`)「おやすみー――――Zzzzz」



10: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 00:58:48.41 ID:q1bhGPRz0
―翌日―魔王城―

(´・ω・`)「みんな、おはよう。
     今日から征服後のスケジュールで動くから、そのつもりでー」

(;゜3゜)「ま、ま、まま魔王様ー! 大変っすよ!!」

(´・ω・`)「ん? そんなに慌ててどうしたの?」

(;゜3゜)「ハァハァ……で、出ましたっす!」

(´・ω・`)「何がさ?」

(;゜3゜)「"勇者"っすよ! "勇者"!!
     南東の小さな国から勇者が出てきたらしいっす!!」

(;´・ω・`)「え……それ、本当?」

(;゜3゜)「偵察に行ってきた魔物がちゃんと見てきたっす!」

(´・ω・`)「…………」

(゜3゜)「……魔王様?」


(´゚ω゚ `) カッ


(´゚ω゚ `)「何をボサッとしてるんだ!
     勇者が出たんだから、すぐに戦いの準備をしなきゃ!!」



11: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:00:23.72 ID:q1bhGPRz0
(゜3゜)「は、はいっす!!」

(´゚ω゚ `)「さぁさぁ! 今日から忙しくなるよ! みんな気を引き締めて!!」


(;´・ω・`)(うっわ、うーわ! 勇者だよ!? 本物だよ!?
      教科書でしか見たことなかったのに……!
      あのゾー○様すら倒したという勇者が、僕の世界にも現れたんだ!)


(#´・ω・`)「はいはい! みんなの配置は僕が決めておくから!
      あと常に勇者は見張っておいて、定期的に僕に知らせるんだよ!」


魔物A(ショボン様が本気になられた……こんなに気合の入ったショボン様は初めてだ!)
魔物B(勇者って奴も終わったな、こりゃ)


(´゚ω゚ `)「そこ! 雑談は休憩の時にして!」


魔物A「は、ははぁ!」



12: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:02:28.30 ID:q1bhGPRz0
―数日後―魔王城―

(゜3゜)「魔王様ー、勇者の動向を報告するっす」

(´・ω・`)「う、うむ」 ドキドキ

(゜3゜)「現在地はニューソクの村で、そこで宿とって一晩明かしたっす」

(´・ω・`)「勇者が出た町の隣の村だね。
      へぇ、意外と早いんだ?」

(゜3゜)「今は、外にいる魔物を倒しては宿屋で休憩を繰り返してるらしいっすよ」

(;´・ω・`)「……? それどういうこと?」

(゜3゜)「さぁ……」

(´・ω・`)「まぁいいや。 引き続き監視をお願いね」

(゜3゜)「うっす!」

(´・ω・`)「…………」

(´・ω・`)(もしかして村の平和を守ろうとしてるのかも?
      だったら、やっぱり勇者ってエラいんだな……毎晩、歯磨きもちゃんとするのかな)



13: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:04:07.26 ID:q1bhGPRz0
―数日後―魔王城―

(=゚ω゚)ノ「魔王様、報告するよぅ!」

(´・ω・`)「うむ」 ワクワク

(=゚ω゚)ノ「ニューソクの村を出た勇者は東のほうへ向かってますよぅ」

(´・ω・`)「あの先には……そうだ、"嘆きの洞窟"があったよね。
      確か稲妻の杖を隠してあるけど、大丈夫かな?」

(=゚ω゚)ノ「岩男さんが担当でしたよぅ」

(´・ω・`)「あぁ、岩男さんか」

(=゚ω゚)ノ「僕、あの人好きじゃないよぅ。 すぐイバるんだよぅ」

(´・ω・`)「駄目だよ、そんなこと言っちゃあ。
      まぁ、僕もあんまり好きじゃないけどね……僕のこと子供扱いするし」


(=゚ω゚)ノ「…………」

(´・ω・`)「…………」



15: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:05:38.36 ID:q1bhGPRz0
―数日後―魔王城―

(゜3゜)「報告しまっす! 勇者は嘆きの洞窟で稲妻の杖を手に入れたようっす!」


(*´・ω・`)「イェスッ!」

(=゚ω゚)ノ「いよぅ!!」


(゜3゜)「……?」

(´・ω・`)「あ、ごめんごめん。 続けて」

(゜3゜)「何やら新たな仲間も入ったようで。 魔法使いの女らしいっす」

(´・ω・`)「魔法使い……魔王学校の授業に出てたね」

(゜3゜)「極めれば上級魔法だって使えるらしいっすよ」

(´・ω・`)「うわ、それは怖いなー。
     僕なんか中級魔法をやっと覚えたばかりなのに……」

(=゚ω゚)ノ「大丈夫ですよぅ! ショボン様は強いんですよぅ!」

(*´・ω・`)「あ、ありがとう。 がんばるよ」



16: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:07:17.67 ID:q1bhGPRz0
―数日後―魔王城―

(=゚ω゚)ノ「報告しますよぅ。
     勇者達は別の大陸に渡っちゃったみたいだよぅ」

(;´・ω・`)「えぇ!? どうやって!?」

(=゚ω゚)ノ「どうやら嘆きの洞窟に隠し通路があったみたいですよぅ。
     その先には海底トンネルがあって、そこを抜けたですよぅ」

(;´・ω・`)「そ、そんな報告はなかったけど……?」

(=゚ω゚)ノ「どうやら巧妙に隠されていたらしいのですよぅ」

(´・ω・`)「それを勇者達が見つけたってことか……」


(;´・ω・`)(きっと物凄く頭がいいんだろうなぁ。
      僕達に見つけられなかったものを発見するなんて……すごいや)

(;´・ω・`)(色んな場所を冒険してるだろうから、勘もすごそうだ。
       半端な仕掛けだとすぐに突破されそうだなぁ)


(´・ω・`)「勇者、恐るべしだね……」

(=゚ω゚)ノ「ですよぅ」



17: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:08:42.15 ID:q1bhGPRz0
―数日後―魔王城―

(´・ω・`)「今日は勇者の報告日だ……ワクワクするなぁ」

(;゜3゜)「魔王様! 報告しまっす!」

(*´・ω・`)「う、うむ!」

(;゜3゜)「迷いの森に入った後の足取りが掴めなくなったっす! サーセン!」

(´・ω・`)「な……」

(;´゚ω゚ `)「なんだってぇぇぇえええ!!?」

(;゜3゜)「監視していた魔物が、迷いの森で迷ってしまったらしく……その間に勇者達を見失ったらしいっす」

(;´゚ω゚ `)「迷いの森で迷うって!迷いの森で迷うって!!
      ちゃんと事前に地図を作っておけって言ってたでしょ!?」

(:゜3゜)「ど、どうやらサボってたらしいっす」


(´゚ω゚ `)「そいつクビじゃああああああああああああ!!!」


(やべぇ……魔王様ブチ切れだぜ)
(よほど勇者を危険視してるみたいだな……)
(そりゃそうだろ。 魔王の天敵だぜ?)

(´゚ω゚ `)「ちくしょおおおおおおおおお!! すぐに探せええええええええ!!」



19: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:10:07.40 ID:q1bhGPRz0
―数日後―魔王城―

(´・ω・`)「ねぇ、まだ見つからないの?」

(;=゚ω゚)ノ「申し訳ないですよぅ」

(´・ω・`)「いや……ぃょぅが悪いわけじゃないからね」



20: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:10:59.99 ID:q1bhGPRz0
―数日後―魔王城―

(´・ω・`)「まだ見つからない?」

(;゜3゜)「サーセン」

(´・ω・`)「うん、いいけど……早くするように言っておいてね?」



21: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:11:43.64 ID:q1bhGPRz0
―数日後―魔王城―

(´・ω・`)「……まだ?」

(;=゚ω゚)ノ「ごめんなさいだよぅ」

(;゜3゜)「みんな一生懸命探してるんすけど……」

(´・ω・`)「…………」



22: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:13:03.36 ID:q1bhGPRz0
―1週間後―魔王城―


(#´・ω・`) イライライライラ

(##´・ω・`) イライライライライライライライラ

(###´・ω・`) イライライライライライライライライライライライラ


(日に日に魔王様の苛立ちが強くなっていってるよ……)
(このままだと俺達もやばくね?)

(;=゚ω゚)ノ「ほ、報告しますよぅ! やっと勇者達が見つかりましたよぅ!」

(;´・ω・`)「!!」

(=゚ω゚)ノ「迷いの森から北西の方角ですよぅ!
     この世界で最も高い山って言われてる"フォックスマウンテン"ですよぅ!」

(;´・ω・`)「も、もうそんな所まで進んでたのか……」

(;´・ω・`)(その間に一体どんなドラマや冒険があったんだろう。
      監視の魔物がヘマしなかったら聞くことができたのに……)

(=゚ω゚)ノ「でも大丈夫ですよぅ! あの山には四天王候補様の1人がいるはずですよぅ!」



23: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:15:56.28 ID:q1bhGPRz0
(´・ω・`)「フォックスマウンテンに配置したのは……あぁ、プギャーさんだ。
      大魔王様に借りた四天王候補さんだね。 確かこんな顔の」


( ^Д^)←こんな顔


(´・ω・`)「確か表情で催眠術をかけることができるって言ってたっけ」

(´・ω・`)「強いのかな?」

(=゚ω゚)ノ「自信満々でしたよぅ!」

(´・ω・`)「四天王候補に挙がるくらいだからね……強くなくちゃ困るよ」

(=゚ω゚)ノ「ですよぅ!」

(´・ω・`)「報告が楽しみだね」


(´・ω・`)(勇者、いきなり四天王候補さんと出会って大丈夫かな……)



24: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:17:13.14 ID:q1bhGPRz0
―数日後―魔王城―

(´・ω・`)「今日は勇者報告日か……四天王のプギャーさんはどうなったんだろう」

(゜3゜)「報告するっす! 勇者達はプギャー様に撃退されたようっす!」

(;´・ω・`)「え!? ホントに?」

(゜3゜)「催眠術にかかって同志討ちしちゃったらしいっす」

(;´・ω・`)「プギャーさんって強かったんだね。
      じゃあ、勇者達はどうなったの? まさか――」

(゜3゜)「えーっと、今は山のふもとにある村で休憩してるっす」


(´・ω・`) ホッ…


(゜3゜)「え?」

(;´・ω・`)「い、いや、何でもないよ。 そっかぁ、トドメさせなかったのかぁ」



27: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:19:01.28 ID:q1bhGPRz0
―数日後―魔王城―

(=゚ω゚)ノ「またプギャー様が勇者達を撃退したよぅ!」

(´・ω・`)「おー! やるじゃんプギャーさん!」



―数日後―魔王城―

(゜3゜)「プギャーさんが撃退したっす!」

(´・ω・`)「すごいなぁ」



―数日後―魔王城―

(=゚ω゚)ノ「プギャーさん大活躍(ry」

(´・ω・`)「へぇ(ry」



―数日後―魔(ry

(゜3゜)「(ry

(´・(ry



32: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:22:23.95 ID:q1bhGPRz0
―数日後―魔王城―

(=゚ω゚)ノ「またまたやっつけたみたいだよぅ!
     催眠術がすごく効いてるらしいよぅ!」

(´・ω・`)「へー……」

(´・ω・`)(最近、ずっと同じ報告ばかりで面白くないなぁ)


(´・ω・`)(よーし……プギャーさんに手加減してもらおう。
      またチャンスをあげるって言えば言うこと聞いてくれるかな?)


(´・ω・`)「誰か魔物電話もってきてぇー」




( ^Д^)】 『は?何でですかwwwwwwwwww』

(;´・ω・`)】 「なんでって……こっちにも事情があるんだよ」

( ^Д^)】 『だが断るwwwwwwwwあとちょっとで勇者死亡wwwww プツッ』

(;´・ω・`)】 「も、もしもし? もしもし!?」


(´・ω・`)「…………」



33: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:23:44.54 ID:q1bhGPRz0
―翌日―フォックスマウンテン・頂上―

( ^Д^)「勇者とかマジ弱ぇしwwwwwwww催眠術すぐかかるwwwwwwプギャーwwwww
      対抗スキル持ってねぇとかwwwwレベル低すぎwwwwww」

( ^Д^)「あと何回かぶっ倒したら流石に諦めるかもしれねぇなwwwwwww
     もしそうなったら俺が勇者を倒したってことで昇進確定wwwwwwwwww」

「――ぃ」

( ^Д^)「将来安泰wwwwwwwwプギャーwwwwwwwww」


「……おい」


( ^Д^)「へ?wwwww」


壁│ω゚ `)「イイ子だからちょっとこっち来いよテメェ……」


(;^Д^)「なっ、だ、誰だお前!?wwwwwwww」


壁│ω゚ `)「いいからよぉ、ほら、楽しいことしようぜぇ?」


(;^Д^)(やべぇwwwwwwwwwコイツ超やべぇwwwwwwww)



35: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:24:43.99 ID:q1bhGPRz0

壁│ω゚ `)      三三三三三三┏(;^Д^)┛ ニゲロwwwwwwwww


                     ガシッ
壁│ω゚ `)二二二二二二二二二二つ┏(;^Д^)┛!!



壁│ω゚ `)二二二つ┏(;^Д^)┛))))) チョwwwwオマwwwwww



壁│Д^)┛ミ




壁│<ぎゃあああああああああああああああああああ!!!



37: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:25:57.04 ID:q1bhGPRz0
―翌日―魔王城―

(;゜3゜)「プ、プギャー様が今朝から行方不明らしいっす……」

(´・ω・`)「え? そうなの?」

(;゜3゜)「どこに行っちゃったんすかね……。
    一応、フォックスマウンテン内にいる魔物でどうにかするっすけど
    たぶん突破されるんじゃないかと思うっす」

(´・ω・`)「それじゃあ仕方ない……プギャーさんには期待してたんだけどなぁ。
      もしかしたら勇者が怖くなって逃げちゃったのかもしれないね」

(;゜3゜)(なんか今日の魔王様は怖いっす……)

(´・ω・`)「ん? 何?」

(;゜3゜)「な、何でもないっす!」


(´・ω・`)「いやーそれにしても残念だなぁ、フォックスマウンテンを突破されるなんて。
     ……まだまだ勇者の報告を聞かなくちゃいけないみたいだね」


((((;゜3゜))))



41: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:28:18.20 ID:q1bhGPRz0
――――それから1ヶ月もの間、魔王ショボンは勇者の様々な活躍を報告に聞き続ける。


          (;´・ω・`)「勇者が武器を剣からブーメランに変更した!?
                形式に捉われない自由な人……じゃなくて、奴なんだな!」


                           (´・ω・`)「新しい仲間が? 僧侶のドクオ?
                                 それと武道家のモナー? ついに4人パーティになったんだね!」

                           (;´・ω・`)「ゴ、ゴホン! それは厄介なことになったな……」



(;´・ω・`)「え!? 船で海を渡り始めたの!?」

(*´・ω・`)「僕、船って乗ったことないんだよなぁ……どんな感じなんだろう」



                  (´・ω・`)(っていうか勇者ってどんな人なんだろう。
                        やっぱり乱暴なのかな……でもそんな人だったら仲間なんて集まるのかな……)




この間に感じたこと、思ったことは
ショボンの魔王についての考え方に深い影響を与えることとなった――――



43: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:30:17.21 ID:q1bhGPRz0
―1ヶ月後―魔王城―

(;=゚ω゚)ノ「た、たた大変だよぅ!!」

(´・ω・`)「……!」

(;=゚ω゚)ノ「つ、遂に勇者一行が、この城に一番近い街に到着してしまったんだよぅ!」

(;゜3゜)「そんな……!
     その前に通るはずの砦には残った3人の四天王がいたはずなのに……!」


(´・ω・`)(とうとう来たか、この時が)


(´-ω-`)「…………」


(´-ω-`)(ずっと悩んでいた……僕は一体どうすべきなのだろうと。
      でも僕は決めたんだ。 魔王ショボンとして……どうするのかを)


(´・ω・`)「魔王城の前にあるダンジョンにいる魔物達を全員呼び戻して。
      そして君達も勇者たちが来る前に避難するんだ」

(=゚ω゚)ノ「!?」

(;゜3゜)「ま、魔王様!?」



44: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:31:44.75 ID:q1bhGPRz0
(´・ω・`)「あの人達は強い。 四天王候補さんすら倒したんだから強いに決まってる。
      だから君達が立ち向かっても返り討ちに遭うだけだよ」

(;=゚ω゚)ノ「魔王様……!」

(´・ω・`)「無駄死にはしちゃダメ。 命さえあれば次のチャンスもあるから。
      それにまだ結果はわからないでしょ?」

(;゜3゜)「……で、でも!」


(´・ω・`)「僕を信じて。 魔王ショボンを。 君達の主を」


(=゚ω゚)ノ「「……!!」」(゜3゜)


(;=゚ω゚)ノ「……わ、わかりましたよぅ。 僕はショボン様を信じるよぅ!」

(;゜3゜)「俺もっす! 俺もショボン様を信じるっす!」

(´・ω・`)「ありがとう、二人とも。 君達は僕の大切な部下――いや、友達だ」



46: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:33:29.86 ID:q1bhGPRz0
―数日後―魔王城―

(=゚ω゚)ノ「魔王様、魔物達の避難はもうすぐ完了ですよぅ」

(゜3゜)「勇者達は最後のダンジョンを突破しましたっす。
    あとは真っすぐこの魔王城へ侵攻してくるはずっす」

(´・ω・`)「ん、ありがとう」

(=゚ω゚)ノ「あと魔王様……食事の準備もできてますよぅ」

(゜3゜)「5人前って言ってたっすけど、そんなに食べきれるんすか?」

(´・ω・`)「ははは、もしかしたら最後の晩餐になるかもしれないからね。
     ぃょぅの美味しい味を忘れないよう、たくさん食べておきたいんだ」

(´・ω・`)「こんなこと言っておいてなんだけど、僕は生き残ってみせる。
      たとえ勇者がいくら強くても絶対にね」

(゜3゜)「ショボン様はマジ魔王っす……! 応援してまっす!」

(´・ω・`)「……また会おう」



(´゚ω゚ `)「はぁーっはっはっはっはっは!!!」



(=;ω;)ノ「「ショボン魔王様ばんざぁぁぁいいいい!!」」(;3;)



48: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:35:06.66 ID:q1bhGPRz0
―1時間後―魔王城―

( ^ω^)「……この奥に魔王がいるんだお。 物凄いオーラを感じるお」

ξ゚听)ξ「でも、奴さえ倒せば……」

('A`)「あぁ、世界は平和になるんだ」

( ´∀`)「全力でサポートするからがんばるんだモナ、勇者ブーン」

( ^ω^)「おっ! みんな行くお!」


ギギギギィィィィ


(;^ω^)「……!!」



 ゴ   (\ ゴ      /)   ゴ
  ゴ  (\\   ゴ //)
     (\\\  ///)  ゴ
ゴ / ̄ ̄    ∧Ω∧    ̄ ̄\
 (/// ̄  (´・ω・`) ̄\\\)  
    ( \) ⊂   つ(/  )  
 ゴ   \\) │││ (// ゴ
   ゴ  \) (_)__) (/     ゴ



52: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:36:29.97 ID:q1bhGPRz0
(;'A`)「あ、あれが魔王……!!」

ξ;゚听)ξ「見るからに強そうね……!」

(;´∀`)「でも怖気づいたらダメだモナ!」


(´・ω・`)「……やぁ、よく来たね」


(;^ω^)「お前が魔王ショボンかお……!
     僕は勇者ブーン! お前を倒すためにやってきたお! いざ――」

(´・ω・`)「――待て、勇者よ」

(;'A`)「今更、命乞いか?」

(´・ω・`) パチンッ

ξ;゚听)ξ「……え?」

(;´∀`)「……ディナーセット?」

(´・ω・`)「ここまで来るの大変だったでしょ? お腹すいてない?」

(;^ω^)「な、何のつもりだお……!?」

(´・ω・`)「それはね――」



54: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:37:45.45 ID:q1bhGPRz0
やあ (´・ω・`)
ようこそ、魔王城へ。
このディナーはサービスだから、まず席について落ち着いて欲しい。


うん、「ワガママ」なんだ。済まない。

魔物にも人の魂って言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。


でも、僕を見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない
「違和感」みたいなものを感じてくれたと思う。


殺伐とした世の中で、そういう気持ちを見落とさないで欲しい

そう思って、こんな場を用意したんだ。


じゃあ、君達の話を聞こうか。



55: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:39:06.70 ID:q1bhGPRz0
(;^ω^)「話……?」

(´・ω・`)「君達、ここに来るまでに色んな冒険をしたんでしょ?」

ξ;゚听)ξ「そ、そうよ! 大変だったんだからね!」


(´・ω・`)「僕は、その話を聞きたいんだ」


('A`)「???」

(´・ω・`)「僕は君達に興味がある。 だから色んな話を聞かせてほしい」

(;´∀`)「も、もしかして城に入ってからも魔物が出なかったのは……」

(´・ω・`)「うん。 僕が命令しておいたんだ。
      さ、とにかく席に座って。 美味しいもの食べながら話を聞かせてよ」



57: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:40:17.72 ID:q1bhGPRz0
―数時間後―魔王城・謁見の間―

(*^ω^)「ちょwwwwwwwwwwwwwwwww
     ってことは、あの催眠術の敵はショボンが倒しちゃったのかお?wwwwwwwww」

(*´・ω・`)「だってあのままだと君達の冒険が進まなかったんだもんwwwwwwwwww」

(*´∀`)「モナモナwwwwwwww変な魔王だモナwwwwwwwww」

(*'A`)「ってか、俺らの冒険に興味津津って時点でwwwwwww」

(*´・ω・`)「魔界だと勇者なんて伝説上の存在だからね。
      この目で見ることができてうれしいよ」

(*^ω^)「照wwwwwれwwwwるwwwwwwおwwwww」

ξ;゚听)ξ「そういえばアンタ、ぜんぜん魔王らしくないわよね」

(´・ω・`)「僕、今年で魔王になったばかりだから……」

(*^ω^)「ちょwwwwwwwwwwwマジかおwwwwwwww僕と一緒wwwwwwwww」

(;´・ω・`)「え?」

(*'A`)「こいつ、今年になるまで勇者だってこと秘密にされてんのwwww
    だからカーチャンから話があった時、マジで「( ゚ω゚)」って顔になっちゃってんのwwwwww」

(*´・ω・`)「そうなんだwwwwww」

(*^ω^)「やめてwwwwwwww恥ずかしいからwwwwwww」



58: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:42:02.47 ID:q1bhGPRz0
ξ゚听)ξ「ってことはアンタ達、お互いに1年生同士なのね」


( ^ω^)「あ」

(´・ω・`)「ホントだ」


(*^ω^)「「wwwwwwwwwwww」」(´・ω・`*)




――勇者と魔王の宴は、翌日まで続いた。



59: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:43:21.35 ID:q1bhGPRz0
―翌日―魔王城―

( ^ω^)「じゃあ、王様にちゃんと伝えてくるお」

(´・ω・`)「うん。 僕の方も部下の魔物にちゃんと説明しておくよ」

( ^ω^)「この世界に来た魔王が君みたいな優しい魔王でよかったお。
     もしかしたら人と魔物が、手を取り合って生きていける世界になるかもしれないお」

(´・ω・`)「…………」

( ^ω^)「どうかしたのかお?」

(´・ω・`)「……正直ね」

( ^ω^)「?」

(´・ω・`)「正直言って、僕は君達に憧れていたんだと思う。
     僕は魔王になった瞬間から城を出るわけにいかなくなるからね。
     だから、君達にみたいに色んな場所を冒険できるのが羨ましかったんだ」

( ´∀`)「ショボン……」


( ^ω^)「じゃあ、落ち着いた頃にまた来るお」


(´・ω・`)「え?」



60: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:45:58.75 ID:q1bhGPRz0
( ^ω^)「魔王がいなくても冒険はできるお!
     だから、今度はショボンもパーティに入れて冒険するお!」

('A`)「いいねえ。 俺は賛成するぜ」

ξ゚听)ξ「ま、足を引っ張らないって言うなら別に私もいいわよ?」

(´・ω・`)「……僕なんかでいいのかい?」

( ^ω^)「何言ってんだお! 僕らはもう仲間だお!」

(´・ω・`)「…………」


(´;ω;`)ブワッ


('A`)「ちょwwww」

(´;ω;`)「あ、ああありがとう……ありがとお……!」

( ´∀`)「あーあ、ブーンが泣かしたー」

( ^ω^)「えwwwwwwww」

ξ*゚听)ξ「勇者のくせに最低ね!」

( ^ω^)「待ってwwwwwwwそんなwwwwww」

(´;ω;`)「うわぁぁぁあああん!!!」



68: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:49:11.38 ID:q1bhGPRz0
―1週間後―魔王城―

(´・ω・`)「この世界の主要都市の人達の意見が集まった。
     みんな、できるなら魔物との共存を望んでる……。
     これで人と魔物が手を取り合えるようになるんだ」

(´・ω・`)(そして今日は大魔王様が視察に来る日。
      僕は、この結果に対して胸を張って答えるんだ)


( ФωФ)「うーっす!」


(;´・ω・`)「だ、大魔王様……!!」

( ФωФ)「世界征服、けっこう楽勝だったっしょ?
       ショボン君のためにレベルの低い世界を選んでおいたんだ」

(;´・ω・`)「あ、ああありがとうございます!」

( ФωФ)「んで……勇者が出たらしいね?」

(;´・ω・`)「!! はい……」

( ФωФ)「世界征服が終わったって聞いてるんだけど
       ってことは勇者まで倒しちゃってるってことだよね? 首とかまだある?」

(´・ω・`)「そ、それについてなんですが――」



70: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:51:19.19 ID:q1bhGPRz0
(;´・ω・`)「ぼ、僕は勇者と約束しました!!
       人間と手を取り合って、平和に仲良く暮らそうって!!」



( ФωФ)「…………」



(;´・ω・`)「だ、だだだから……! この世界のことは、これからも僕に任せてくれませんか!?」



( ФωФ)「…………」



(;´・ω・`)「…………」







( ФωФ)「――何、言ってんの?」



74: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:53:42.63 ID:q1bhGPRz0
(;´・ω・`)「え……?」


( ФωФ)「人間と仲良く暮らす?
       平和に? 手を取り合って?」


(;´・ω・`)「そ、そうです!!」


( ФωФ)「はは、はははは……」


(;´・ω・`)「!?」



( ФωФ)「ははははははははははははははははははははははははは!!!!」



(;´・ω・`)「な、なにを……」


( ФωФ)「何バカなこと言ってんの!?
       魔物と人間がどれくらいの長さ、ずっと戦ってきたと思ってんの!?
       それをテメェみてーなガキが取り持つってのか!? バカじゃね!? お前バカだろ!?」



75: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 01:56:47.48 ID:q1bhGPRz0
(;´・ω・`)「で、でも……!」


( ФωФ)「お前はやっぱり駄目だな」


(;´・ω・`)「!?」


( ФωФ)「こんなレベルの低い世界すら征服できなかったなんて
       しかも人間と仲良くしようだなんて、魔王の恥晒し。 いや、それ以下だ」


(´;ω;`)「うっ……うぅ……!」


( ФωФ)「さて、ショボンは反逆を企てやがりました!
       っつーわけでショボンの全権は俺に渡り、テメェはただのガキに成り下がる!」


(´;ω;`)「そ、そんな……!」


( ФωФ)「用済みってやつだ。 今すぐに目の前から消してやるよ」



77: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 02:01:45.49 ID:q1bhGPRz0
( ФωФ)「なーにが人間と仲良く、だ。
       バカじゃねーの」

(´;ω;`)「――くも」

( ФωФ)「あ?」


(#´;ω;`)「よくも僕と勇者の約束をバカにしたな!?
      お前は絶対に許さない! 許してたまるか!! このクソ魔王!!」


( ФωФ)「だから何だっつーの。 お前の持つ魔王権は俺に渡ってんだ。
       つまり、もうこの世界は俺の好きにしていいんだよ? わかる?」

( ФωФ)「そうだなー。 まずはその勇者って奴から殺そう。
       そして全ての国を焼き尽くして、この世界を魔物の遊園地にしてやろうかね」

(´;ω;`)「う、ううううう……」


(#´;ω;`)「うわああああああああああああ!!!」


( ФωФ)「はい、突進したって無駄よー」


ピカッ! ドガァァァァァン!!



81: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 02:04:21.97 ID:q1bhGPRz0
―?日後―???―

(メ´-ω-`)「うっ、うぅ……」


(メ´・ω・`)「!!」


(メ´・ω・`)「ここは……!?」


(メ´・ω・`)「――草原? まだ死んでないってこと?」


(メ´・ω・`)(そうか……僕なんか殺す価値もないってことか……)


(メ´・ω・`)「…………」


(メ´;ω;`)「…………」



(メ´;ω;`)「……くそっ、くそっ! 僕にもっと力があれば!!」



84: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 02:07:37.71 ID:q1bhGPRz0
(メ´;ω;`)「グスッ……ヒック……」

(メ´;ω;`)「…………」

(メ´;ω;`)(ダメだ……泣いてたって何も解決しないんだ)



(メ´ぅω・`) ゴシゴシ



(メ´・ω・`)「……そ、そうだ……僕の部下はどうなったんだ!?」


(メ´・ω・`)「ここにはいないみたいだ。
      ということは、もしかしてロマネスク大魔王に……?」


(メ´・ω・`)「じゃ、じゃあ助けなきゃ……!
      僕のワガママで巻き込んだんだから、友達なんだから……僕が助けなきゃ!」


(メ´・ω・`)「でも、僕にはもう力がない……どうすれば……」


「――おーい」


(メ´・ω・`)「え……?」



86: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 02:10:53.37 ID:q1bhGPRz0
「おーい!!」

(メ´・ω・`)「こ、この声は……」


( ^ω^)ノシ「そこにいるのはショボンかおー!?」


(メ´・ω・`)「ブーン!!」


('A`)「俺らもいるぜ」

ξ゚听)ξ「まったく、いきなり走り出したと思ったら何なのよ!」

( ´∀`)「寄り道する時間はあまりないんだモナー」


(;^ω^)「って、ショボン! どうしてそんなに傷だらけになってんだお!?」


(メ´・ω・`)「だ、大魔王が……この世界に……だから、僕は用済みだって……」


ξ゚听)ξ「なるほどね。 最近、いきなり魔物が人を襲い始めたと思ったらそういうことだったの」

( ´∀`)「そういえば「ショボンが裏切った!」ってうるさい人がいたモナ」

ξ;゚听)ξ「う、うっさいわね! 可能性を考慮しただけよ!」



87: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 02:13:54.26 ID:q1bhGPRz0
(メ´・ω・`)「最近……?」

( ^ω^)「君と別れてから、もう1ヶ月も経ってるんだお」

(メ´・ω・`)「!!」

('A`)「で、どうする?」

(メ´・ω・`)「え?」

( ´∀`)「君と僕らの利害は一致したんじゃないかモナ?」

(メ´・ω・`)「あ……」

( ^ω^)「ちょっと早くなったけど、約束は果たすお!
      ショボン! 僕らのパーティに入るお!」

(メ´・ω・`)「い、いいのかい? 僕は元魔王なんだよ?」

ξ゚听)ξ「今更何言ってんのよ!」

( ^ω^)「僕らは仲間だお! 仲間をパーティに誘うのは当然だお!!」


(メ´・ω・`)「みんな……!」



92: ◆lTFWu6LLlM :2008/03/09(日) 02:18:04.64 ID:q1bhGPRz0
( ^ω^)「ショボン! 立つんだお!」


(メ´・ω・`)「うん、うん……! 友達を助けるんだ!」


ξ゚听)ξ「はい、回復魔法かけてあげる」

(´・ω・`)「あ、ありがとう」

ξ゚听)ξ「仲間なんだから当然よ」

(´・ω・`)「仲間……これが、仲間……!」


( ^ω^)「さぁ、みんな行くお! 勇者ブーンについてこい!
     世界の平和を取り戻すため! そして魔王を倒す冒険だお!!
     元魔王の実力、期待してるお! ショボン!」

(´ぅω・`)「……!」 グシグシ



(´・ω・`)「――うん!!」



    (´・ω・`)ショボンは世界を征服してしまったようです   FIN



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