【VIPサスペンス劇場】( ^ω^)NEET探偵ブーンの推理〜モデ(ry
- 1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:03:54.37 ID:0MxOVkO8O
- ( ^ω^)NEET探偵ブーンの推理のようです
〜モデル姉妹を襲った悲劇・湖に浮かぶ男とホテルの屋上から落ちた女、異母と姉妹に秘められた過去とは……!?〜
出演
内藤ホライゾン ツンデレ
デレデレ 毒男
ショボーン ミセリ
ヤンデレ カーチャン
渋澤さん 素直シュール
ほか
- 3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:05:45.63 ID:0MxOVkO8O
- 冷え込む早朝。
この場所、ニュ速県のラウン湖は、一面もやが立ち込めていた。
この辺りはサイクリングロードとなっており、朝はジョギングする者も少なくない。
ノパ听)「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ……」
小さく呼吸を繰り返しながら、犬を引いて女が走ってくる。
スポーツウエアを着たその姿は、実に健康的である。
ノパ听)「うおぉぉぉ! 朝焼けが眩しいぞぉぉ!」
▼・ェ・▼「ワンワン!」
ノパ听)「お前もそう思うかぁ! パトラッシュ!!」
▼;・ェ・▼「ワ、ワフッ」(ぼくはビーグルですご主人様)
ノパ听)「そうかそうか、アブドゥル!!」
▼;・ェ・▼「ワウ……」(いや間違うならイギーだろ)
馬鹿な飼い主に呆れていた犬は、ふと何かに気付いた。
- 4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:07:33.76 ID:0MxOVkO8O
- ▼・ェ・▼「キャンキャン!!」
急に腕を引かれ、女は犬に身を任すばかり。
ノハ;゚听)「どうしたスヌーピー!?」
犬は誘われるように湖に向かう。
そして、湖面に向かって吠え始めた。
▼・ェ・▼「キャンキャン!」
ノハ;゚听)「どうした? まさか湖に映る自分の姿を別の犬と勘違いしてるのか!?」
犬は吠え続ける。
次第に晴れていくもや。
そこには……!!
- 5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 [正:犬神家] :2008/03/11(火) 21:08:20.09 ID:0MxOVkO8O
- 「\ .「\
〉 .> 〉 〉
/ / / /
/ | / |
/ / / /
( 〈 . / /.
\ `\ |ヽ |
\ \ / |
ヽ ノ
__|___/__
ノパ听)「八墓村!!」
- 6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:09:40.37 ID:0MxOVkO8O
-
( ^ω^)NEET探偵ブーンの推理
- 8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:11:55.33 ID:0MxOVkO8O
- 「ブーン、起きなさーい」
下の階から、母ちゃんの声が聞こえる。
僕は重い体を起こしながら、布団から出た。
( −ω−)「うぅ〜ん……朝までネトゲしてたから眠いお……」
まだ頭がぼーっとしている。
カーテンは締め切りだから、時間の感覚もナッシング。
僕は床に転がっている携帯電話を拾って時間を確認した。
(;^ω^)「ゲッ……もう2時かお。安宅家見逃したお」
昼ドラが見れなかったことを後悔しながら、部屋を出て一階に降りる。
キッチンへ顔を出すと、そこには母ちゃんがいた。
lw´‐ _‐ノv「今日の安宅家は大人の遊園地でクンニちゃんが大暴走したよ」
(;^ω^)「ちょwwwいきなりネタバレwwwww」
lw´‐ _‐ノv「クンニちゃん中、とっても安宅家デス」
(;^ω^)「モノマネやめろwwwwwwwwww」
- 9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:14:25.24 ID:0MxOVkO8O
- 僕の名前はブーン。
いい年こいたニートですお。
両親は海外出張。
一人暮らし同然の僕の生活は、世話焼きな幼馴染みと、
突然押しかけてきた自称妹によって変わり始めていた。
だが突然の大地震によって世界は僕だけになってしまった。
荒廃したトーキョーシティには、謎のモンスター。
僕は奇妙な力に目覚め、モンスターと戦うサバイバルゲームが始まった……!
(;^ω^)「なにこれwwwww」
lw´‐ _‐ノv「妄想設定でナレーションしていたから、お母さんも参加させてもらった」
(;^ω^)「僕のハートフルラブエッチストーリーがバトルアクションにwwwww」
lw´‐ _‐ノv「さぁ、ちゃんとしたナレーションをする作業に戻るんだ」
ぼ、僕の名前はブーン……
いい年こいたニートなのは本当ですお。父ちゃんは子供の頃に死んでしまって、母ちゃんは女手一つで僕を育ててくれたお。
母ちゃんには苦労ばっかりかけて、申し訳ないお……
lw´‐ _‐ノv「まぁ米の品種改良で一発当てて、特許でウハウハなんだけどね」
(;^ω^)「僕の罪悪感返せwwwwwwwwww」
- 10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:16:26.87 ID:0MxOVkO8O
- そんなこんなで、母ちゃんとは二人暮らし。
職を探さなきゃと思ってるのに、堕落した生活にどっぷり。
アニメとエロゲと2chが僕の生き甲斐ですお。
lw´‐ _‐ノv「さ、起きてお腹が空いてることだろう。
ご飯作っておいてからたらふく食べなされ」
テーブルには、天丼、ハヤシライス、チャーハン、ドリア。
その他豪勢なご飯もの。
(;^ω^)「起きですぐに食うもんにしては重ーーーーーーーー!!」
こんな感じで、ニートな生活は続いてる。
何もない単調な日々。
けど、あんな事件が起こるなんて、思いもしなかった……
……………
………
…
lw´‐ _‐ノv「ぶぇっくしょいッ!!」
(#^ω^)「お前いい加減にしろよ!!」
- 13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:18:04.18 ID:0MxOVkO8O
- それは、突然のことであった。
ブーンの家の電話が、けたたましく鳴り響く。
普段は、それほど大音量というわけでもないのに、
この時だけは早く受話器を取ってくれと呼んでいるような気がした。
シュールが電話に出る。
lw´‐ _‐ノv「はいもしもし内藤ですが……あぁ、はいはいわかりました。今代わります」
シュールは保留ボタンを押す。
lw´‐ _‐ノv「ブーン、お前への電話だぞー」
シュールが呼ぶと、ドアの開く音が聞こえてきた。
階段を降りる足音。
( ^ω^)「誰からだお?」
lw´‐ _‐ノv「名前は聞かなかったな。だが、女の子だったぞ」
何か意味を含ませたような言い方をして、シュールはブーンに受話器を手渡した。
- 14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:20:09.53 ID:0MxOVkO8O
- ( ^ω^)「もしもし代わりますた。ブーンですお」
ξ;゚听)ξ「ブーン!? 久しぶり、高校で同じクラスだったツンだけど覚えてる!?」
受話器から、若い女の声が聞こえてきた。
その口調から、切羽詰まっていることが窺える。
( ^ω^)「ツン? ……あぁ、おしっこ漏らしたあの」
ξ;゚听)ξ「ちょっ! あれはおしっこじゃないわよ!
股から溢れ出たミネラルウォーターよ!」
(;^ω^)「ひっでぇ言い訳wwwww」
ξ#゚听)ξ「もういいわよ!! あんたに頼み事しようとしてたあたしが馬鹿だった。じゃ!」
(;^ω^)「ごめんごめんお! 切らないでくれお!」
実は女の子と話すのが数年ぶりだったブーン。
ξ゚听)ξ「じゃあ、あんただから話すわよ。実は…………」
- 15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:22:06.31 ID:0MxOVkO8O
- (;^ω^)「お姉さんが警察に連れて行かれた!?」
ツンの告白に、思わず声を上げる。
ξ゚听)ξ「そう……3日前、ニュ速県のラウン湖で男の溺死体が見つかって。
お姉ちゃん、その人と知り合いみたいで、今朝ニュ速県警が来たの……」
深刻な状況だということは、その口調から伝わってきた。
ブーンも真剣な表情になり、受話器に耳を押し付けていた。
ξ;゚听)ξ「お姉ちゃん、黙秘してるみたいで……
でも、お姉ちゃん、人殺しするような人じゃない!!」
( ^ω^)「落ち着くおツン……それで、どうして僕に電話をくれたんだお?」
ξ゚听)ξ「ブーンなら、お姉ちゃんが無実だって証明できると思って」
( ^ω^)「……なんでだお?」
ξ゚听)ξ「だってブーン、コナン=新一だって推理してたじゃない!」
( ^ω^)「バーローwwwwwwwwwwww」
- 17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:25:28.81 ID:0MxOVkO8O
- ξ;゚听)ξ「お願い! ブーンしか頼れる人がいないの。
あたし、今はお姉ちゃんと妹だけで住んでて……」
ブーンは思い出していた。
ツンは幼い頃に母親を亡くし、姉と妹と父親と暮らしていた。
片親のブーンはツンのその境遇に、自分と重なるものを感じていた。
( ^ω^)「お父さん、亡くなったのかお……」
ξ゚听)ξ「うん。2年前に」
( ^ω^)「そうかお。他に頼れる人はいないのかお? 仕事の仲間とか」
ξ゚听)ξ「ブーン知らない? 一応あたし、妹と一緒にモデルやってるんだけど」
( ^ω^)「モデル?」
言われて、何かを思い出すブーン。
そういえば、テレビ番組でツンに似た芸能人を見た気がする。
その番組では洋菓子店の紹介をしており、
実況していたブーンは「スイーツ(笑)」とばかり書き込んでいた。
そして、その思い出しかなかった。
- 19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:27:07.13 ID:0MxOVkO8O
- (;^ω^)「仕事が仕事だし、周りに暇な人はいなさそうみたいだお……」
ξ゚听)ξ「そうなの。こんな仕事だから親しい人もいなくて。
この後も、manmanの撮影とtin-coの打ち合わせがあって」
( ^ω^)「わかったお。同級生の頼み事とあっちゃスルーはできないお!」
ξ゚ー゚)ξ「ありがとう……じゃあ、ラウン湖の近くのホテルに行ってもらえる?
事件の日、お姉ちゃんはそのホテルで被害者の人と会っていたから疑われたらしいの」
( ^ω^)「わかったお!」
小気味良く返事をして、電話を切った。
しかし、ブーンはまだ気付いていなかった。
ニート故、自身の所持金が微々たるものということを。
- 21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:30:20.60 ID:0MxOVkO8O
- 金がないことを知ったのは、部屋に戻って財布を覗いた瞬間だった。
ブーンは絶望した。
( ^ω^)「絶望した!! ニート故の過ちに絶望した!!」
ブーンは直ちにシュールのいるリビングへと向かった。
( ^ω^)「母ちゃん!」
lw´‐ _‐ノv「断る」
(;^ω^)「まだ何も言ってないお!」
lw´‐ _‐ノv「小遣いは月5万だ。それを第1週目にして使い切るお前が悪い」
(;^ω^)「そんな! 金は天下の回りものだからある時に使えって諭吉さんが!」
この親子の金銭感覚はおかしかった!
lw´‐ _‐ノv「仕方ない。この通帳をお使い」
( ^ω^)「えっ? 残高70万……これは?」
lw´‐ _‐ノv「お前のお年玉をこっそり貯金してたんだよ。
お母さんが病気とか怪我した時に使おうと思ってね」
(#^ω^)「ありがとう母ちゃん……って、僕の金じゃねーか!!」
- 22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:32:13.43 ID:0MxOVkO8O
- --------------------
(#'A`)「さっさと吐いたらどうなんだ!! お前が渋澤を殺したんだろ!!」
机を拳で叩きつける刑事。
ξ(゚々。ζ「…………」
だが、何も話さない女。
(´・ω・`)「先輩、こいつ口を割りませんね」
('A`)「仕方ねぇ。取り調べは別の奴に任せて、現場周辺で聞き込みだ」
--------------------
ブーンはツンに言われた通り、ラウン湖近辺のホテルへと向かった。
ホテルニューワタナベ。ツンの姉のヤンがいたとされるホテルである。
从'ー'从「ようこそ。当ホテルは温泉施設を完備し、様々なサービスをお客様に提供します。
あれれ〜? ホテルの宣伝も兼ねてるから本物の女将の棒演技だよ〜」
- 24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:34:52.25 ID:0MxOVkO8O
- ブーンはチェックインを済ませると、早速目撃者がいないかと調査を始めた。
ヤンは何故このホテルに来たのか。
被害者と何の用事があって会っていたのか。
どういった関係なのか。
川 д 川「女の人? 知らないわね」
('、`*川「私達、昨日チェックインした客だしね」
从 ゚∀从「さっき刑事もそんなこと訊いてきたなぁ」
( ^ω^)(刑事? 刑事も来てるのかお……)
女性客達と別れ、ブーンはホテルを注意深く観察しながら回った。
しかし、これといって不審な場所はなかった。
( ´ω`)「疲れたお。キョロキョロしすぎて僕の方が不審者がられたお。
まぁ自転車で走ってるとよくお巡りさんに呼び止められるから、別にいいけどね」
愚痴りながら廊下を歩いていると、ブーンの目の前を仲居が横切った。
( ^ω^)ノ「あの仲居さんに話を聞いたら温泉入って今日は休むお。おざまーす」
J( 'ー`)し「え? なんですか?」
- 25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:36:48.49 ID:0MxOVkO8O
- ( ^ω^)「あの、先日の事件についてお訊きしたいんですお」
J( 'ー`)し「…………あの事件、ですか」
( ^ω^)「はい。あの事件で友人のお姉さんが疑われてる人がいて、
その人の無実を晴らしたいんですお」
J(;'ー`)し「え……?」
( ^ω^)「どうやら殺された人の知り合いで、しかもホテルにいたらしくて」
J(;'ー`)し「そんな……」
明らかに動揺している。
しかしブーンは殺人事件ともあってショックを受けているのだろうと、
さほど気にしてはいなかった。
J(;'ー`)し「わかりません。仕事中ですので、失礼します……」
( ^ω^)「そうですかお……」
仲居の後ろ姿を見送りながら、ブーンは大きな溜息をついた。
- 26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:38:42.37 ID:0MxOVkO8O
- ブーンは部屋に戻ると、支度を済ませて温泉に向かった。
(*−ω−)「ふー……いい気持ちだお」
露天風呂に浸かりながら、一日の疲れを癒す。
効能は神経痛、筋肉痛、関節痛、冷え性、疲労回復、健康増進、切り傷、火傷など(ホテルPR)
「それにしても先輩。収穫ゼロですねぇ」
「湖でホシとガイシャが一緒にいたところを目撃した奴がいても良さそうだが」
( ^ω^)「……ん?」
近くにいた客の会話が、耳に入ってくる。
( ^ω^)(こいつら……刑事かお?)
思わず、聞き耳を立てた。
('A`)「拘留期限もあるが、このままじゃ証拠不十分で釈放だな」
(´・ω・`)「クソッ! あのアマ、もっと締め上げた方がいいですかね」
(;^ω^)(自白強要もいいとこだお……)
- 27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:40:15.57 ID:0MxOVkO8O
- ブーンは静かに話を聞きながら、ヤンの容疑が薄いものと考えた。
そうだとすれば、いずれは釈放されるだろうと安心する。
そんなところに、
川 д 川「あれ? さっきの刑事さん達じゃない」
(・)(・)
('、`*川「それに私達に事件の話を訊いてきた人も」
(・)(・)
从 ゚∀从「あんた達知り合いだったのか」
(・)(・)
(*'A`)(*^ω^)「うほっ。いいおっぱい」
(´・ω・`)(どうせなら男が良かった)
('A`)「ん……? 事件の話? 知り合い?」
(;^ω^)「……」
- 28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:43:54.76 ID:0MxOVkO8O
- --------------------
(;^ω^)「僕はやってないお! ヤンさんの無実を証明するために!」
('A`)「お前のような見るからに貧相な男が、ホステスとどんな繋がりがある?」
(´・ω・`)「ニート丸出しキモヲタワキガチンカス野郎が」
(;^ω^)「僕はヤンさんの妹と同級生で、その妹に頼まれたんだお!」
('A`)「妹だぁ? 妹といえば確か今人気のモデルだろう。
ただの同級生というだけで、そんな重要なことを頼むわけがない」
(´・ω・`)「そうだそうだ。童貞短小包茎早漏野郎が」
(#^ω^)「このしょぼくれ顔なんだお! 名誉毀損で訴えるお!!」
(´・ω・`)「ドS落としのショボさんといえば…………」
(´・ω・`)「このショボン様さ!!」
- 30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:47:29.30 ID:0MxOVkO8O
- 取調室で不毛な会話が行われている。
そんなところに、別の刑事がやってきた。
( ・∀・)「毒男刑事……」
('A`)「なんだ?」
( ・∀・)「ごにょごにょごにょ……」
('A`)「わかった。下がっていい」
刑事が出ていく。
ブーンに背を向けて、黙り込んでいる毒男。
(´・ω・`)「ふふふ……お前の正式な逮捕が決まったようだな」
(;^ω^)「そ、そんな……」
ゆっくりと振り返る刑事。
ブーンと目があった。
('∀`)「いやーすいませんでした! そ妹さんの確認が取れました」
(´・ω・`)「こやつめ、ハハハ! 疑ってごめんね」
( ^ω^)「変わり身はえーなぁおいwwwwwwwwww」
- 31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:50:10.98 ID:0MxOVkO8O
- こうしてブーンは、無事取り調べから解放された。
通路を歩いていると、別の部屋からある女が出てくる。
ξ(゚々。ζ「……」
( ^ω^)「お……?」
ξ(゚々。ζ「あら……もしかして、ブーンさん?」
( ^ω^)「はい、そうですお。あっ、ヤンさんですか?」
ξ(゚々。ζ「はい。ツンからさっき連絡があって、私も証拠不十分で釈放になりました」
( ^ω^)「やっぱり」
ξ(゚々。ζ「ツンと、妹のデレが身元引受人として来るようなので、待っているようにと」
( ^ω^)「わかりましたお」
ブーンとヤンは、ロビーのソファーに腰をかける。
先程の取り調べを思い出すと、ヤンの疲労は相当のものと心配になった。
- 32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:51:25.94 ID:0MxOVkO8O
- ξ(゚々。ζ「ブーンさん」
( ^ω^)「あ、なんですかお?」
ξ(゚々。ζ「妹達のこと、よろしくお願いしますね」
( ^ω^)「えっ?」
ξ(゚々。ζ「いえ、なんとなくです」
( ^ω^)「そ、そうですかお……」
ξ(゚々。ζ「……狼岬に行きたい」
( ^ω^)「おおかみみさき……?」
ξ(゚々。ζ「あ、すみません……子供の頃、母親とよく行ったんです。
そこから見る海が綺麗で、ボートがよく行き来してました」
( ^ω^)「Nice boat.」
ξ(゚々。ζ「え?」
(;^ω^)「いえ、なんでも」
- 33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:53:18.56 ID:0MxOVkO8O
- ξ;゚听)ξ「お姉ちゃん! ブーン!」
自動ドアが開くなり、二人の女がブーン達の元へ駆け寄ってくる。
ツンと、妹のデレだ。
デレはブーンに会釈すると、ヤンに抱き付いた。
ζ(゚ー゚*ζ「良かったぁ……お姉ちゃん」
ξ(゚々。ζ「あらあら……もう子供じゃないんだから、泣かないの」
( ^ω^)「証拠不十分。やっぱりヤンさんは犯人なんかじゃないお」
ξ゚听)ξ「うん。でもお姉ちゃん、なんでホテルに?」
ξ(゚々。ζ「…………ただの旅行よ」
答えを濁される。
ξ(゚々。ζ「そうだ。みんなに迷惑かけちゃったから、今日は私がご飯作るわね」
ξ゚听)ξ「うん……じゃあ、あたしタクシー待たせてあるから呼んでくる」
ζ(゚ー゚*ζ「あ、わたしも!」
ツンとデレが足早に署を出ていく。
ヤンもゆっくりと歩きだし、ブーンもそれに続いた。
- 34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:55:29.93 ID:0MxOVkO8O
- ξ(゚々。ζ「……ブーンさん。妹達のこと、よろしくお願いします」
( ^ω^)「え? さっきからどうしたんですお?」
ξ(゚々。ζ「お願いします。でないと…………首切ってスポーツバックに詰めますよ」
(;゙゚'ω゚')「……」
ブーンとヤンは署を出る。
そこには、すでにタクシーを署の前で止めて待っているツンとデレの姿があった。
ζ(゚ー゚*ζ「お姉ちゃん、帰ろ」
ξ゚听)ξ「ブーン、あんたも送ってくわ」
ξ(゚々。ζ「今行くわ。さ、行きましょう。ブーンさん」
( ^ω^)「…………」
ブーンは遠くから、3人を見つめていた。
笑いあっているその姿は、とても微笑ましく、仲の良さを窺わせる。
和やかなこの姉妹の関係は、永遠に続くことだろう。
- 37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/11(火) 21:57:21.19 ID:0MxOVkO8O
-
ヤンが、都心のホテルの屋上から落ちて、死ぬことさえなければ。
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