( ^ω^)は日々変わらないようです

8: ◆lirqr6DwLQ :2008/03/31(月) 23:12:01.77 ID:gHZDlsNLO
それじゃ
第6段落

从 ゚∀从は純粋に

始めるよっ!



11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/31(月) 23:16:31.81 ID:gHZDlsNLO
.
とある本屋

,,,( ゚∀゚)

从 ゚∀从 !!

从 ゚∀从oO(かっこいい…、気合い入れよう)

从 ゚∀从「いーっらっしゃいませー!」

俺はハイン、何処にでもいる女子高生さ、ベイベー

ちょっとバカなだけでね、自分ではそう思ってる。

今さっき、通った高校生。あれはジョルジュ長岡だっけな……?
まぁかっこいい奴なんだ。

スルーされたけど……

从 ゚∀从「いらっしゃいませー」



14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/31(月) 23:21:15.95 ID:gHZDlsNLO
.
五時から九時までの四時間労働、時給725円。

それが、この店のこのハイン様への扱い。
もちろん、セクハラはプライスレス。

从 ゚∀从「ありがとうございましたー」

ただレジに立ってるだけ、それも何かを買ってく客は少ない。
店長は不細工。

从 ゚∀从oO(やってらんねぇよ……)

こんな地味な仕事、そんなんじゃ俺はダメだっ!

もっと……、もっと……

華のある仕事がしたい。
自分が輝ける場所、そんな居場所が欲しかった。



17 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 [>>12今度してみる] 投稿日: 2008/03/31(月) 23:25:30.76 ID:gHZDlsNLO
.
从 ・∀从「…………」

ちなみに、夜の八時にもなると暇だ。
目が点になるほど暇だ、意識が天に召される程暇だ。

変顔が出来る程暇だ。

从 'д从oO(暇だな…)

川∀川oO(貞子ー)

こんなことも出来る。
しかし、ふと目につくのは防犯カメラ。

ああ、ちょっと恥ずかしい、それは女の子の不思議。



20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/31(月) 23:28:19.46 ID:gHZDlsNLO
.
从 ゚∀从「お疲れさまーっす」

時刻は九時ピッタシ、もちろん客はいない。
だから俺は上がれる、仕事の内容だけは楽だ。

だけど、何かが足りない。
言うなれば刺激、働いているだけで、脳天を貫くような……

从 ゚∀从oO(刺激が欲しい)


22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/31(月) 23:32:38.74 ID:gHZDlsNLO
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从 ・ -从「…………」

帰路を歩く、バイト後の帰り道は嫌いだ。
何よりも、暗い。雰囲気まで暗くなってしまう。

从 ゚∀从「はぁ……」

無理矢理に笑顔を作る、それでもため息が漏れた。
ごく自然に、意識などしていないのに。

よく考えれば、今まで刺激の無い生活だった。

目に見えて可愛い訳でもなく、自分から進んで恋なんかしたことがない。
普通の友達、何の変わりもない学校、平凡すぎるバイト先。

全てが、普通すぎた。



24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/31(月) 23:35:49.13 ID:gHZDlsNLO
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从 ゚∀从「つっまんねーの」

そんな自分に嫌気がさす、鬱憤晴らしに足下の石ころを蹴り飛ばす。

コロコロコロ

蹴られて、何も考えずに転がる石。
そんな石のように、何も気にせず程よい刺激のある生活。

自分がしたいことでなくても良い、そこに刺激があれば。

そんな風に考えた、やはり自然とため息が漏れる。

从 ・ _从「はぁ……」



27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/31(月) 23:38:47.43 ID:gHZDlsNLO
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何時からだろうか、こんな風なことを考えるのは……

つい今さっきのことではない、バイト帰りは何時も考えていた。

そんな気がする。

コロコロコロ

転がって行く石を眺める、徐々に勢いを無くしていく石は、ある建物にぶつかり止まった。

【居酒屋 ブーン】

从 ゚∀从「なんだ?あの店」

明らかに雰囲気のおかしい建物、それは高らかに掲げられた看板によって、店だと認識した。



29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/31(月) 23:42:41.50 ID:gHZDlsNLO
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近寄りたくない、頭の中ではそう思っていた。

家に帰って風呂にでも入り、さっさと寝たい。
頭はそう考えている。

しかし、本能がそうさせてはくれなかった。
思考とは裏腹に、足はゆっくりと店に向かって歩を進める。

从 ゚∀从「まぁいっか…」

どっちみち、このまま生活をだらだらと送っていても、何ら変わりはない。

ならば、怪しい店にも立ち寄ってみようじゃないか。

これが、勇気と言うやつなんだろうねー。

从 ゚∀从「……うっし」



30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/31(月) 23:46:33.92 ID:gHZDlsNLO
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ガラララッ

今時珍しい引き戸、それを勢いよく開き店に入った。


从*゚∀从「お……おぉ」

ドクン

胸が高鳴る気がした、店員や客などの、人に対してじゃない。

店の雰囲気、店の内装。

そういうものに対してだ。



34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/31(月) 23:50:11.86 ID:gHZDlsNLO
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決して明るくはない、しかし雰囲気をかもしだす、オレンジに淡く光る電球。

落ち着いた雰囲気を演出するのは、レンガ作りの壁だ。

そして店の中枢でもある、客席。
それは、木製のテーブルに、あれは……石だろうか?
まぁ、石のような物で出来た椅子がセットで置かれてある。

続き目に入るのは、店の奥の方。
こちらもテーブルは木製、しかし、座敷だ。
だがそれが良い。



36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/31(月) 23:53:59.24 ID:gHZDlsNLO
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从*゚∀从「おおぉぉぉ!」

初めて見る、恐らくは大人の世界と言うもの。
いつの間にか、視界に入る全て。店員やスーツを着込んだ寂しい背中のサラリーマン。

そんな彼等までが、いつしか光に満ち溢れていた。

少なくとも、俺からしたらだ。

鼻をくすぐる煙草の香り、ぼそぼそと聞こえる呟く声。

全てが急激に色彩に溢れ、自分の脳天を貫く。



39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/31(月) 23:59:08.11 ID:gHZDlsNLO
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从*゚∀从「うおぉぉっ!」

口から自然と飛び出し行く、驚嘆の声。
それは、店内の人。全ての耳に届いたようで、全員の自然がこちらに向いた。

( ^ω^)( ・∀・)
( ´_ゝ`)(´<_` )
('A`)( ,_ノ` )y━・~



40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 00:03:26.19 ID:HLfT01NUO
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ビクビクッ

幾つもの視線、それが俺の体を貫いたのがわかった。

从* ∀从「あぁぁぁ…」

体の奥底から沸き上がる、不思議な感情。恐らくは、恐らくはこれが………

刺激っ……!

从* ∀从「あぁぁ…」

脳天を貫く、刺激。
五感を刺激し、体中のありとあらゆる器官を刺激し、それは快楽へと変わり行く。



42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 00:05:26.00 ID:HLfT01NUO
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初めて味わう刺激、それに体が火照り、これからが良い時……

( ^ω^)「いらっしゃいだお」

( ・∀・)「いらっしゃい」

俺の世界、それは二人の店員によってぶち壊された。

( ^ω^)「こんな時間にどうしたんだお?」

( ^ω^)「迷子かお?」

( ・∀・)「それは無いだろ、jk」



44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 00:09:19.80 ID:HLfT01NUO
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从*゚∀从「あ、あ、あ」

ダメだ、舌が回らない。
未だ全身を駆け巡る刺激に、脳が正常に仕事をしてくれない。

( ^ω^)「お?じゃあなんだお?」

( ・∀・)「んー、何の用だい?お嬢さん」

その言葉と共に、再び突き刺さる視線。


( ^ω^)( ・∀・)
( ´_ゝ`)(´<_` )
('A`)( ,_ノ` )y━・~



48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 00:13:03.96 ID:HLfT01NUO
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その、飢えた男達の視線。
それが再び全身を貫く。

体の内側から、再びカッ!っとほとばしる熱。

それが体内を犯しきる前に、俺は下着が湿り、秘部が疼くのを感じていた。

从* ∀从「ぁぁああっ!」

(;^ω^)「お?そんな緊張しなくていいお」

( ,_ノ` )y━・~「もしかしたら、バイトがしたいんじゃないか?」

バイト………?
こんな楽園で、
バイトだって………?



51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 00:18:20.36 ID:HLfT01NUO
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熱く刺激された目、そこからも何故か、湿ったものが排出される。

从*;∀从「…………」

从*;∀从「バイトが……、したい…………です」

あれ、何を言っているんだ?俺は?
あれ?あれ?あれ?

(*^ω^)「おっおっ、本当かお?」

从*;∀从「は、はいぃぃ」

(*^ω^)「ほんとかお?うはwwwktkr!」

何だかよくわからないことになってる。店員は、
「ちょっと待ってるお」
と言って、何処かへ行ってしまった。

それに、猛獣達の視線が俺の体をまるで、舐め回すが如く見つめてくる。



53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 00:22:25.97 ID:HLfT01NUO
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体が脈打つ、初めての刺激に、体が喚起している。

立っているのも辛い。そして、さらに下着の湿り気が強くなり、俺は我慢出来ずにその場で座りこんでしまった。

(*^ω^)「お待た……」

(;^ω^)「って、おぉ!?」

从*゙∀从「す、すいません…腰が……」

それだけを言うと、事情を察してくれたのか、店員が俺を担ぎ奥まで運んでくれた。

暖かい背中と、担がれる俺を見る猛獣達の視線。
それにより、太股を何らかの液体が這ったのは秘密だ。



55 名前: ◆lirqr6DwLQ 投稿日: 2008/04/01(火) 00:27:33.34 ID:HLfT01NUO
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しばらく、正常に思考出来ない俺は、誰かのベッドの上で横になっていた。

从 ゚∀从「…………」

呼吸も落ち着き、体の火照りも幾分落ち着いた。

( ^ω^)「おっおっ、落ち着いたかお?」

从 ゚∀从「あ、はい」

( ^ω^)「とりあえず、バイトってことでいいかお?」

一瞬悩んだ、今は本屋でバイトをしている。
しかし、自分がひたすらに求め、日々待っていたのは、この店のような……

刺激だ。

ならば、迷うことは無いだろう、自分の好きなことをしながら、仕事が出来る。

それは、自分が求めていた事だ。ならば、やるしかないっ!



56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 00:32:02.10 ID:HLfT01NUO
.
从 ゚∀从「はいっ、やります!」

(*^ω^)「おっおっ、本当かおっ?」

从 ゚∀从「はい、何でもやりますっ!」

ピクリ、と店員の体が揺れ、頬が紅潮している気がした。

(*^ω^)「ところで、君の名前は?」

从 ゚∀从「ハインです」

(*^ω^)「僕はこの店の店長の、ブーンだお」

「よろしく」
と言って差し出された手、それを握り返す。

今この瞬間から、俺の新しいバイト……新しい人生が始まる。



59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 00:35:12.68 ID:HLfT01NUO
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(*^ω^)「じゃ、早速これに着替えて、店に来てくれお」

从 ゚∀从「へ……?」

渡されたモノ、それを見て俺は絶句した。
こんなもの、着てられない。

从 ゚∀从「ちょっ……

しかし、顔を上げ抗議をしようとした時には、ブーンさんの姿は見えなかった。


从 ゚∀从「…………」

从*゚∀从「ちょっと可愛いかも……」



60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 00:36:44.09 ID:HLfT01NUO
.
(  _ゝ ) ブハッ

(´<_` )「なん……だと……」

(゚A゚) ビックリスルホドユートピア

(*^ω^)「おぉ…」

( ・∀・)「これは……」

( ,_ノ` )y━・~「ほぉ……」



64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 00:41:09.43 ID:HLfT01NUO
.
―ここだけ兄者視点

从*゚∀从「………」

これは、凄いぞ諸君。
目の前に女王様が君臨した。

スラリと伸びた足、それはまさに芸術品と見間違う程の白さ、それと人を惹き付ける何かを持っている。
体の至るところは、キュッ。っと引き締まり、出るところも出ていない。
だがそれがいい。

飲食店と言うもの、それに溶け込むには明らかにおかしい、それが彼女の服装。言わば暗黒の甲冑。



66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 00:45:31.24 ID:HLfT01NUO
.
それも、只の甲冑ではない。
動き易いよう、無駄な部分は全てカットされ、これでもかぁぁっ!
と叫ぶ程に、露出が多い。

大事な部分しか隠されていないのだろう、その大事な部分でさえ、
上はとても細かい網目、下はファスナーと言う無防備さ。

見えそうで……
見えない……っ!

手が届きそうで……
届かない……っ!

これは、神の領域。
自分が踏み込んではいけない、禁忌の領域。

それに手を伸ばした俺は……
大馬鹿者だぜっ……


(  _ゝ )「む、無念」



70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 00:48:47.30 ID:HLfT01NUO
.
――ハイン視点に戻る

从*゚∀从「……」

(  _ゝ )「無念っ!」

サラリーマンの内、二人は失禁をしている。
さらに一人は我を忘れ、一人は手に持った煙草を落とした。

しかしその状況で、俺には恥ずかしさが無い。

見るなら……、見ろっ!
俺の全てを……

从*゚∀从「見てくれっ!」



72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 00:51:35.82 ID:HLfT01NUO
.
高らかに叫ぶ、
自分の全てを……
見せつけるためにっ!


カウンターの上、
そこの上に座り、脳が指示するまま、欲望のままに……

从* ∀从「我慢できないっ……!」



74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 00:54:35.89 ID:HLfT01NUO
.
今夜ここに、夜空に舞う蝶が生まれた。
彼女は、誰よりも妖艶に、なおかつ美しい。

後に【天ノ橋立】
そう呼ばれ、夜の女王となる。その人が、

今宵、ブーンに


誕生した………っ!!



75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 00:57:53.01 ID:HLfT01NUO
.
从* ∀从「あぁぁっっ!」

ファスナーに、手を伸ばす。
より高く、より美しく、より輝くため。

一気にそれを下ろす、更なる進化を……
遂げるために。

ジィィィィッ

まだ生え揃っていない密林、それに何かが引っかかる。
だが、そんなのは気にしなかった。

ギャァァァァァ

チョwwwwwww

数人の悲鳴が聞こえた。



77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 01:00:40.03 ID:HLfT01NUO
.
そんなの………
関 係 ね ぇ ! !




ヌルリ

そんな感触が手を包んだ。




――――ひと撫で。




ただそれだけ、それだけで十分だった。



79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 01:04:21.71 ID:HLfT01NUO
.

うるむ視線……、
薄れる意識……。

その中で、確かに俺は見たんだ。

今まで見た、一番美しいモノ。

キラキラとオレンジの光を反射させ、光り輝きながら宙に橋を架ける……

俺の言葉の代弁者を。


ああ、これから俺は、この瞬間のために働こう。



81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/01(火) 01:08:10.29 ID:HLfT01NUO
.
平凡すぎる日常に、大切な何かが見つかった気がする………

俺が生きて行く上で、最も大切な何かが。


ああ、俺は今、無性に叫びたい気分だ。
ん、いいか。
叫べば、はははっ、我慢なんか、もう出来ないよ。


从* д从「気持ちぃぃぃぃィィィィィィィッッッッッッ!!!!!!!!」

叫ぶと時を同じくして、きっと俺は二度目の絶頂を迎えた。
多分………きっと。

だって、天の橋立が見えたから……


よし、もういいや。
おやすみ。



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