( ^ω^)がアフロにしたようです

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/16(月) 21:10:11.77 ID:eh6CxzBZ0
  
その3


教室内のいたるところから浴びせられる視線に、ブーンはご満悦だった。


( ^ω^)「(これだお!僕が求めていたのはこの視線だお!)」


半ば変態じみたことを考えながらも、ブーンの股間は興奮でもっこりだ。
周囲の視線に負けじと、ブーンもあたりを見渡す。

すると嬉しいことに、憧れのあの人が自分を見つめていた。


川 ゚ -゚)「……」



70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/16(月) 21:10:49.84 ID:eh6CxzBZ0
  
彼女の視線に、ブーンの股間はもっこり富士山。
ボルケーノ!ボルケーノ!


( ^ω^)「(アフロにしてよかったお……)」


内藤ホライズン。
高校2年の春であった。



72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/16(月) 21:12:31.07 ID:eh6CxzBZ0
  
そんな喜びの最中、都合よく隣の席になったツンが話しかけてくる。


ξ゚听)ξ「あんたねー、そんな髪してたらすぐに停学よ?
    高校ナメんじゃないわよ? 義務教育とは違うんだから」

( ^ω^)「アフロに不可能は無いお!」

ξ゚听)ξ「……もういいわ」


そういって彼女は頭を抱えた。
バカな幼馴染を持つと、苦労がたえないようである。



76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/16(月) 21:14:05.36 ID:eh6CxzBZ0
  
そうこうしていると、教室に担任の教師が入ってきた。
担任はブーンの姿を見ると、血相を変えてこちらへ駆け出してきた。


ξ゚听)ξ「(ほらね…あたし、しーらないっと)」


担任はブーンの席の前に立つと、ブーンの机を両手で「バンッ!」と鳴らした。


( ´∀`)「おい!内藤!」

(;^ω^)「は、はいですお!」









( ´∀`)b「お前……最高にクールだモナ!」



81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/16(月) 21:20:42.10 ID:eh6CxzBZ0
  
( ^ω^)b「ですよねー」


担任はブーンに向けて親指を立てた。
ブーンもそれに応じ、親指を立てる。


ξ゚听)ξ「ちょっと待って下さい!」

( ´∀`)「何だモナ? 巻き糞少女」

ξ゚听)ξ「……こんな髪型、許されるんですか!?」


担任のソフトバンクもびっくりな予想外の行動に、
ツンは思わず食って掛かった。

すると担任はあきれたようにため息を「ふぅ」と吐き、
一番前に用意された教卓に向かい、ツンに席に座るように促す。

教卓から教室中の唖然とした表情の生徒を見渡し、担任は話を始める。



85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/16(月) 21:23:01.93 ID:eh6CxzBZ0
  
( ´∀`)「巻き糞、君は何にもわかっていないモナ」

ξ゚听)ξ「何がですか!」

( ´∀`)「生徒手帳は持っているかモナ?」

ξ゚听)ξ「……忘れました」

川 ゚ -゚)ノ「先生。せんえつながら私が」


ここぞとばかりに無表情にクーが手を上げる。



88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/16(月) 21:24:16.71 ID:eh6CxzBZ0
  
( ´∀`)「うむ。なら生徒手帳の20ページ、VIP高校校則第18条を読むモナ」

川 ゚ -゚)「『第18条:半年後、そこには元気になったジェニファーの姿が…』」

( ´∀`)「あ、ごめん。その下だモナ」

川 ゚ -゚)「『第19条:VIP高校の生徒たるもの、常にクオリティが高くなければならない』」

( ´∀`)「と、いうわけだモナ。
     みんなも内藤を見習ってクオリティの高い人間になること。以上だモナ」



93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/16(月) 21:29:25.02 ID:eh6CxzBZ0
  
( ^ω^)「わーい、褒められちゃったおー」

ξ゚听)ξ「……」


しきりにはしゃぐブーンの隣で、ツンは再び頭を抱えている。
そんなブーンの姿を後ろからにらみつける男がいたことに、ブーンは気づいていなかった。


('A`)「……」



95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/16(月) 21:30:50.68 ID:eh6CxzBZ0
  
何事もなく一日は過ぎた。
放課後、ブーンが意気揚々と帰り支度をしていると、思わぬ人物から声をかけられた。


( ><)「やい!内藤!待つんです!」

(;^ω^)「わ、わかんないです君……」


わかんないです。
時代遅れのリーゼントヘアの彼は、VIP高校史上最強の不良と呼ばれる男の子分である。


( ><)「ドクオさんが今から屋上に来いといっているんです!
     お前の人生も今日でおしまいなんです!」

(;^ω^)「ド、ドクオさんが……」


こんな目立つ髪形にすれば、不良に目をつけられるのも当然である。
ブーンは初めて、アフロにしたことを後悔した。


第一話 おしまい



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