( ^ω^)ブーンがアイドルマスターを目指すようです

42: 8話 :2006/10/19(木) 02:44:02.82 ID:M9PItZfY0
  
いよいよ『ニュー速プロ』の初仕事の朝がやってきたお!


〔ブーンのアパート・AM05:30〕
( ^ω^)「Zzz……………」

(カチッ) ジリリリリリリリリリリリリリリリ

( ^ω^)「うぅ・・・あと五分・・・・・・」


〔ワタナベ家・AM06:00〕
从'ー'从「パクパクパクパクパク・・・ゴックン。ご飯に納豆味噌汁海苔たまご完食っと。」


〔クーのアパート・AM06:10〕
川 ゚ -゚)「ふぅ、やっぱり朝のジョギングはいい・・・そうだ、直前になってあわてないよう、『マイメロ』の予約をしておこう。
その間にパンも焼けるだろうし・・・」


〔ドクオのアパート・AM06:15〕
('A`)「やべぇ、エロ画像DLしてたらもう朝だよ・・・ん?メールだ」

〔新着メール:1件〕
From:ツン(TunTunDereDereTunDerere@idolmaster.ne.jp)
件名:起きてるわよね?
本文:7時まで迎えに来ること。ウチの場所は昔からかわってないからね

('A`)「マジか・・・・・・」



43: 8話 :2006/10/19(木) 02:48:06.13 ID:M9PItZfY0
  
 それぞれの朝を過ごしながらも集合時刻の5分前には全員が『ニュー速プロ』の事務所に集合していた。
先週塗りなおした白い壁にはこの日のために貼られたマニュアルコピーの後が残っている。
この二週間の成果がついにためされるときがきたのだ。
 マーヤはいつものことだが、この日ばかりはブーンやドクオもきちんとアイロンをあてたシャツにきっちりネクタイをしめている。
ツンもいつもに比べて地味な服装をし、アヤカもブーツではなく黒のスニーカーを履いている。
マーヤの髪は括られていた。


(´・ω・`)「やぁ、おはよう諸君」

6人「「「「「「おはようございます」」」」」」

(´・ω・`)「うむ、今日はいよいよ初仕事だ。8時半にはあっちに行くことになるが、とりあえずおさらいをしておこうか。接客七大用語、いってみよう」



44: 8話 :2006/10/19(木) 02:50:27.20 ID:M9PItZfY0
  
从'ー'从「いらっしゃいませ」

ξ゚听)ξ「ありがとうございました」

川 ゚ -゚)「少々お待ちくださいませ」

从'ー'从「おそれいります」

ξ゚听)ξ「大変失礼しました」

川 ゚ -゚)「お待たせいたしました」

(´・ω・`)「いってらっしゃいませご主人様」

6人「「「「「「それはない」」」」」」

(´・ω・`)「頭は眠ってないようだな」


 その後しばらくそれぞれの仕事をチェックした後、ショボン社長に見送られて6人は本日の仕事先『スーパーさいたま』に向かった。徒歩で。



46: 8話 :2006/10/19(木) 02:52:01.34 ID:M9PItZfY0
  
『スーパーさいたま』にて店のスタッフや他の雇われアイドルと挨拶、仕事の最終確認を済ませる。
ツンは特売中華コーナーでの販促、アヤカは特設レジ、クーは入り口付近の整理に配属された。
 そして五月最後の土曜日、朝10時。『スーパーさいたま』の販促デイが幕をあけた。


川 ゚ -゚)「いらっしゃいませー」

ξ゚听)ξ「どうぞー、ショウロンポウ蒸しあがりました。どうですか〜」

从'ー'从「袋は御入用ですか・・・はい。ちょうどお預かりします。ありがとうございました」

ξ゚听)ξ「え、牛乳ですか?あちらにございます」

川 ゚ -゚)「セールですか?3時からになります」

ξ゚听)ξ「どうぞ・・・っと。すいません、試供品持ってきてもらいませんか?」

从'ー'从「あれれー、五百円玉がないよー」

川 ゚ -゚)「申し訳ございません。当店には化粧室は設置しておりません・・・」


 アイドルたちがなれない仕事にがんばっている頃、彼女達のマネージャー(=プロデューサー)たちはどうしているのか。



47: 8話 :2006/10/19(木) 02:53:38.60 ID:M9PItZfY0
  
( ^ω^)「み、みんながんばってるのかお・・・・・・」

('A`)「うん・・・きっと」

倉庫主任「くぉらぁ!口動かすヒマあったら手ぇ動かせや」


 開店後しばらく、ブーン達は他のプロデューサー達と裏のスタッフルームで待機していたのだが、しばらくしてやってきた
とてもスーパーの店員には見えないガタイのいい兄ちゃん達に連れていかれ、店の奥にあった敷地から考えてありえない
巨大倉庫で在庫整理を無理やり手伝わされていた。
よく見ると奥のほうにはでっけぇ冷凍カジキマグロが吊られていたりする。


('A`)「(安さの秘密はこの大量仕入れだったのか・・・)」



48: 8話 :2006/10/19(木) 02:54:48.14 ID:M9PItZfY0
  
( ^ω^)「うぅ・・・なんでブーン達は倉庫整理なんてやってるんだお。しかも倉庫は広いお、荷物はでかいお、さらには寒いお・・・」

川`・−)「主任さん、こっちの整理おわりました」

主任「そうか、よし。そろそろ休憩するか。おい、今のうちメシくっとけよ」

( ^ω^)「休憩、って・・・・・・もう3時だお」

('A`)「ノンストップで6時間・・・これ、ボクたちの給料出るかなぁ」

川`・−)「どうかしら・・・」


从'ー'从「あっ、ブーンPにドクオPにマーヤさん」

他のアイドル達としゃべっていたアヤカが休憩室に戻った三人のところにやってくる。

从'ー'从「お昼もいませんでしたけど、どうしたんですか?」



50: 8話 :2006/10/19(木) 02:58:05.86 ID:M9PItZfY0
  
その時、アヤカ達とはまた別のアイドルやパートのおばちゃんたちがどやどやと準備室に流れ込んできた。どうやら交替の時間らしい。


ξ゚听)ξ「ふぅ・・・疲れた。あっ、ドクオ」

('A`)「あっお疲れ様・・・ツン」

ξ゚听)ξ「さっき見なかったけど・・・まさかどこかで油売ってたんじゃないでしょうね?」

('A`)「油・・・・・・ダンボール3箱同時はキツイよ・・・」

ツン「・・・なんかやつれてるわね・・・・・・アヤカ、そろそろ交替よ」

从'ー'从「うん。じゃあ行ってきます」

置いてあったエプロンをふたたびつけ、帽子をかぶるとアヤカは元気よく外へととびだしていった。



51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 03:01:25.19 ID:M9PItZfY0
  
川`・−)「ごめん、ツンちゃん。これで3人分お弁当買ってきてくれない?」

ξ゚听)ξ「えっ・・・あたし?」

( ^ω^)「おねがいするお・・・」

マネージャーA「あ、できたら自分の分も・・・・・・」

マネージャーB「こっちも2つたのむ」

マネージャーC「私はホットミルクティーもたのむ」

アイドルA「え、ツンちゃん買出し行くの?じゃあ私もおねがい」

アイドルB「トマトプリッツがいいなー」

パートのおばちゃんA「あらあら、すまないねぇ」

パートのおばちゃんB「じゃあ私もおねがいしようかしら」

ξ#゚听)ξ「って、なんでアタシがいく事になってるのよ」


差し出された腕とお金をツンが振り払った。



53: 8話 :2006/10/19(木) 03:02:41.75 ID:M9PItZfY0
  
ξ#゚听)ξ「そんなのドクオにやらせれば・・・・・・」

そこまで言いかけてツンは言葉を切った。

('A`)「             」

壁にもたれたドクオは目をつぶり、息もしていなかった。


ξ゚听)ξ「(ドクオ、疲れてるんだ・・・・・・)

ξ゚听)ξ「・・・わかったわよ。行くわよ。行けばいいんでしょ。ほら、さっさと金と要望を出しなさい!」

アイドルC「さすがアイドル、私達にできない事をあっさりとやってのけるッ!」

パートのおばちゃんC「そこに痺れる」

アイドルD「憧れるぅ」

マネージャーC「(あなたたちもアイドルでしょうが・・・・・・」



54: 8話 :2006/10/19(木) 03:04:37.37 ID:M9PItZfY0
  
 かなり遅い昼食をとった後、再びブーン達は倉庫に戻り仕事を再開する。
結局、その後途中で休憩をはさみながら8時近くまで作業は続き、7時に仕事の終了したアイドルたちは1時間ちかく待たされることになった。


「おつかれさまでーす」

「おつかれさまでーす」

「またねー」

遠くから来たアイドル達が力尽きたマネージャーをひっぱって帰っていく。
後半はなぜかアイドルにまじって駅前でビラを配っていたマーヤは延々と荷物をはこんでいた二人にチョコレートと缶コーヒーを手渡した。


('A`)「ありがとうございます・・・」

( ^ω^)「・・・もうチェリオは勘弁だお・・・」

(´・ω・`)「やぁ、諸君。つかれきっているようだね」

从'ー'从「社長」



56: 8話 :2006/10/19(木) 03:06:26.19 ID:M9PItZfY0
  

(´・ω・`)「一日ごくろうさま。店長にさっき会ったんだが、3人の仕事をほめていたよ」

川 ゚ -゚)「本当ですか?」

(´・ω・`)「あぁ」

他のアイドルが陳列棚の配置や接客用語に苦労する中、『ニュー速』の3人は地元の利点を活かし、
ほとんど問題もおこさずに一日を過ごしきったのだ。他のアイドルがせいぜいマニュアルに目を通す程度だったのに比べ、
3人の場合事務所をあげて訓練をしていたのだ。当然といえば、当然かもしれない。


(´・ω・`)「アヤカ君は計算ドリル特訓が功を奏したな。監視カメラの記録によると、アヤカ君のレジ打ちの失敗率は2%。
他のアイドルとは比べ物にならない精度だ」

アヤカ「やったっ!」

クー「(成功率98%がダントツ、って・・・大丈夫かしら)」

ξ゚听)ξ「あたしもけっこう頑張ったわよ。買出しとか、買出しとか、買いだしとか・・・」

('A`)「・・・次はちゃんとボクがやるよ・・・」

ξ゚听)ξ「わかればいいのよ」



57: 8話 :2006/10/19(木) 03:07:19.23 ID:M9PItZfY0
  

(´・ω・`)「そこで店長さんから特別に明日も参加してほしい、って言っててね。明日もがんばってくれ」

从'ー'从「本当ですか?!がんばります!」

( ^ω^)「アンコールktkr」

ξ゚听)ξ「まぁ、これくらい当然・・・」

川 ゚ -゚)「明日もがんばりま・・・って。ドクオPとマーヤさん、どうしたんですか?」


('A`)・川`・−)「 な ん で 取 る ん で す か ?!! 」

【続く】

<おまけ>
トンボ「あ、明日は年に一度の『スーパーさいたま人セール3』の日か・・・行ってみよう」



戻る第9話