( ^ω^)ブーンがアイドルマスターを目指すようです
- 10: 第19話 :2006/11/21(火) 00:37:39.89 ID:t0xGBdoy0
从'ー'从「すごーい(ぴょこぴょこ)。カレハちゃんもオーディション受けるんだね(ぴょこぴょこ)
こんなにちっちゃいのにすごいや(ぴょこぴょこ)」
⌒*(゚~゚)*⌒「や、やめてくださいませ。せっかく結えてもらった髪が崩れてしまいますわ!」
从'ー'从「あっ、ごめんね。ほらほら、わたしも今日朝行ってきたんだよー、美容院」
⌒*(゚~゚)*⌒「私(わたくし)は美容院などではなく専属のスタイルデザイナァの人に」
ガチャリ
アイドルA「失礼します」
じゃれついてくるアヤカに対抗していたカレハ。顔のパーツが三つで構成され、上に詰められたようなようなデフォルメ顔が、扉が開く音がしたとたんに真顔へと戻る。
从'ー'从「あ、前の人が終わったんですね」
ブーン「でも今出てきたのは・・・」
⌒*(゚〜゚)*⌒「私の部屋ですわ」
- 11: 19話 :2006/11/21(火) 00:40:23.62 ID:t0xGBdoy0
アヤカを制するように立ち上がり、カレハは仕草でスカートをはたき、トントンと靴で床をたたく。
ふるふると頭をふって手元のバッグからハンケチをとりだす。つぅ、と髪を拭い、エチゼンの差し出した
新しい絹レースのものをバッグにしまい込んだ。
⌒*(゚〜゚)*⌒「アヤカさん、先ほどは少々無礼な事を言ってしまいました。申し訳ありません。
このオーディションは複数名が合格します。もしかしたらまた本戦でお会いするかもしれませんね。
しかし、私がめざすのは常に頂上。こらから先、トップスタァになるまで一歩も譲る気はありません」
从'ー'从「・・・・・・(あれれー、1時回ってるよー)」
係りの人「カレハ・コノハさん。408号室へどうぞ」
⌒*(゚〜゚)*⌒「それではアヤカさん。同じオーディションを受けるアイドルとして
私から最大限のエールを送らせていただきます」
⌒*(゚〜゚)*⌒「先に 本戦で お待ちしております」
そう言うとカレハはエチゼンに声をかけ、部屋へと入っていく。通りすがるときに一礼したエチゼンに
あわててブーンは礼を返そうとしたが、すでに彼はドアの向こう側だった。
- 12: 19話 :2006/11/21(火) 00:42:45.59 ID:t0xGBdoy0
( ^ω^)「お嬢様なんてはじめてみたお・・・」
从'ー'从「わたしもですよ。かわいかったですねー。それにしても、わたし達の番は」
係りの人「アヤカ・ワタナベさん」
从'ー'从「!!」
从'ー'从「・・・・・・はい!」
一瞬ビクッとした後、はっきりとした声で返事をする。
係りの人「お待たせしました。409室へどうぞ」
( ^ω^)「(いよいよだお・・・・・)」
- 14: 19話 :2006/11/21(火) 00:46:53.60 ID:t0xGBdoy0
部屋は思ったものより狭かった。事務所とちがって壁紙だが、防音加工された真っ白な部屋。
10畳程度だろうか。下は絨毯。ホワイトボードがよく似合う。
部屋の前には高校の教室のように一段高いところがあって、そこにイスがひとつおかれている。
学校とちがうのは教卓がなく、小さいけど見てそれとわかる音響装置が設置され、
たくさんの机のかわりに部屋の中央に長机がふたつ横にならべられて、数人のスーツきた男が
並んでいることくらいである。
係りの人「マネージャーさんですか?」
( ^ω^)「そんなものだお」
係りの人「こちらの椅子でお待ち下さい。ワタナベさんは部屋の中央へどうぞ」
アヤカ「はい・・・」
( ^ω^)「(緊張するお・・・)」
(1-_-)「それでは『VIPPER’s』予選をはじめさせていただきます。書類はもう郵送でいただいているので・・・
何か歌とダンスについて問題がありますか?」
从'ー'从「いえ。特にありません」
(2-_-)「わかりました。では「歌」「ダンス」「アドリブ」のうち、どれからはじめますか?」
从'ー'从「わたしが選んでいいんですか?」
(4-_-)「2分間待ちましょう」
- 15: 19話 :2006/11/21(火) 00:50:40.68 ID:t0xGBdoy0
从'ー'从「どうします?ブーンP」
( ^ω^)「そうだお・・・・・・」
@歌をみせる
Aダンスをみせる
Bアドリブをやらせる
( ^ω^)「(3択かお・・・別にどれからでもいいけどここはスレのみんなにまかせるお!)」
( ^ω^)「(これは19話だし>>19に頼むお。>>19、どうしたらいいかお?」
- 19: VIP村人h :2006/11/21(火) 00:58:33.88 ID:mg1wBudn0
- 3
- 21: 19話 :2006/11/21(火) 01:01:35.93 ID:t0xGBdoy0
- (1-_-)「あと1分です」
从'ー'从「ヒソヒソ(ど、ど、どうしましょう!)」
( ^ω^)「ヒソヒソ(マイナージャンルの辛さだお・・・)」
ξ゚听)ξ「ヒソヒソ(だから『ブーンがアイドルマスターを目指すそうです』じゃなくて
『ξ゚听)ξツンが芸能界の頂点に駆け上がるようです』にしておけと・・・)」
( ^ω^)「ヒソヒソ(ちょwwどこから出てきたおwwww)」
(´・ω・`)「ヒソヒソ(あなたの心です)」
('A`)「ヒソヒソ(今回、出番ないし・・・)」
- 23名前: 19話・幕間投稿日: 2006/11/21(火) 01:06:01.06 ID:t0xGBdoy0
- ( ^ω^)「(ありがとうだお、これでつづけられるお!)」
ネリネ「ありがとう」
ミスティ「よろこべ、礼を言ってやろう」
マリコ「ありがとっ」
律子「ありがとう」
雪歩「ありがとうです」
千早「ありがとうございます」
( ^ω^)「(ちょww出番のないキャラのバーゲンセールwwww)」
( ^ω^)「以下、本編ですお」
- 24: 19話 :2006/11/21(火) 01:07:36.60 ID:t0xGBdoy0
( ^ω^)「まずはアドリブだお!不安要素は先につぶしておくんだお」
从'ー'从「わかりました」
从'ー'从「アドリブでおねがいします」
(4-_-)「わかりました。ワタナベさんの特技は・・・・・・・・・・・・料理ですか」
(1-_-)「ではこれをどうぞ」
从'ー'从「・・・包丁?」
(4-_-)「はい。それをつかって何かパフォーマンスをやってください」
( ;^ω^)「(・・・・・・難しくないかお?)」
- 25: 19話 :2006/11/21(火) 01:11:39.58 ID:t0xGBdoy0
ちなみに、同じころ5階のクーもアドリブ試験をやっていた。
川 ゚ -゚)「えっちなのはいけないとおもいます!」
川 ゚ -゚)「ホモが嫌いな男子なんていません!」
川 ゚ -゚)「そう、そのまま飲み込んで、僕のエクスカリバー・・・」
川 ゚ -゚)「おはよう、兄くん」
川 ゚ -゚)「あんまんは命の源だよ〜」
元声優、ということでテーマは『声マネ』。声帯模写のできるクーにとって造作はない。
審査員の注文に応じ、アニメキャラクターの声を出していた。
川`▼−▼)「(これなら合格間違いなしでしょうね。クーはイヤそうだけど)」
川`▼−▼)「(しかし、ひとつだけ間違ってない?セリフ)」
- 30: 19話 :2006/11/21(火) 01:15:51.49 ID:t0xGBdoy0
从巧'ー'从「では、この大根を・・・」
ブーンがダッシュで買いに走ったダイコンを手に、真剣な顔つきになるアヤカ。
从巧'ー'从「とおっ!」
空中に放りなげる。あわせてアヤカもとびあがり、目にもとまらぬ包丁さばきで切り刻んでいく
(-_-)「(すげぇ、あの娘・・・落ちながら作ってる・・・)」
シュタッと着地し、アヤカがポーズをつける。いつのまにか手にした皿に細かく切られたダイコンが
パラパラと落ちて・・・
从'ー'从「くる、なんて芸当できないので、普通に桂剥きします」
( ^ω^)・(1-_-)(2-_-) (3-_-)(4-_-)「ちょwwww」
アヤカの包丁さばきは普通に上手かった。
- 33: 19話 :2006/11/21(火) 01:21:29.38 ID:t0xGBdoy0
- ( ^ω^)「つづいて歌だお!得意なので勢いをつけるんだお!」
从'ー'从「わかりました」
从'ー'从「歌をおねがいします」
(3-_-)「わかりました。ワタナベさんは・・・aikoの『花火』ですね。この曲を選んだのは?」
从'ー'从「aikoさんはわたしの好きな人で、曲だっていっぱい聞いてます。最初はリョーコ・モモヤマさんの曲を
歌おうかなって考えてたんだけど、社長が『リョーコ・モモヤマの曲でくる娘は多いから、それよりもここは
季節感とアヤカ君らしさ攻めたほうがいい』って言われたので・・・」
(3-_-)「・・・・・・わかりました・・・では、はじめますね」
- 34: 19話 :2006/11/21(火) 01:24:05.49 ID:t0xGBdoy0
かなり打算めいた意気込みに審査員はちょっと辟易したが、アヤカの歌を聞いて襟を正す。
きっちり歌いこんでいた彼女の歌声は、けして打算だけのものではなかった。
♪夏の星座にぶらさがって 上から花火を見下ろして…
( ^ω^)「(いい感じだお・・・)」
特に問題もなく、アヤカは歌いきった。
- 37: 19話 :2006/11/21(火) 01:27:25.64 ID:t0xGBdoy0
(1-_-)「じゃあ最後、ダンスですね」
5分ほど休憩して、再びアヤカはステージに立った。
(2-_-)「ワタナベさんのダンス曲は『魔法をかけて』ですね。では中央でお待ちください」
(2-_-)「それではいきますよ・・・」
♪キャストゥアスペルフォミー
♪キャストゥアスペルフォミー
『魔法をかけて』。“ムコナの十人”秋月律子の最初で最後のシングル曲である。
- 39: 19話 :2006/11/21(火) 01:29:39.29 ID:t0xGBdoy0
♪鏡の中 ため息がひとつ 「教科書がボーイフレンド」 みんな言うけど
♪机の中 書きかけのラブレター まだ見ぬあなたに 想いを馳せる
一見クール、でも本当の心はロマンチック・・・そんな女の子の夢を歌った、マジカル・エレポップ。
主に「ボーカル系」のイメージが上昇しそうな曲。
書いてる作者もよくわからない説明文だが、ゲーム中に書いてあるのだ。そういう曲なのだろう。
歌を魅せる曲なため、他のダンス系アイドルソングと比べて複雑な振りや素早いは少ない。それが幸いした。
♪恋を夢見るお姫様は いつか素敵な王子様にめぐり合える
♪早くそんな日が来ますように そっと瞳を閉じるから
( ^ω^)「(いい感じだお・・・)」
- 41: 19話 :2006/11/21(火) 01:36:17.99 ID:t0xGBdoy0
♪魔法を といて
手堅く、基本に忠実に。ギッコのアドバイスにしたがって秋月律子のライブビデオを研究し、ツンに対になってもらって
隠し玉を用意し・・・
( ^ω^)「(ここだお!)」
歌の部分がおわり、ここまでテンプレートなダンスを続けてきたアヤカの動きがかわった。
右に左に大きく動きながら交互に両手を前にもってゆく。一瞬振り向き右手をおでこにあて、左手を
腰にあてるアヤカ。踵をたて、右手を掲げてポーズ。腰を横にうごかしながら右手首を返して、折って、また返す。
かの有名なケン・シムラのポーズで一瞬止まった後、両手を後ろにもっていき、反動をつかっておおきく前方にジャンプ。
しゃがみこみながら両手を前に突きだした姿勢をとったところで曲が止まった。
(2-_-)「・・・・・」
从'ー'从「ありがとうございました」
『魔法をかけて』。魔法以上のユカイな曲の作曲者の作った曲である。
- 44: 19話 :2006/11/21(火) 01:40:21.93 ID:t0xGBdoy0
(-_-)「お疲れ様でした。これで終了です。結果は三日以内に郵送します」
从'ー'从「ありがとうございました」
( ^ω^)「ありがとうございましたお」
二人が出て行った後、審査員は席をたってちらばったダイコンをかたづけはじめる。
彼らは市役所の人事課に勤める公務員である。形だけ。
部門別の審査員はカメラからオーディションに採点をつけているのだ。
ダンス審査員「今の娘、おもしろかったな」
歌審査員「受かるかな?見たところ飛びぬけてうまくなかったけど・・・」
表現審査員「いや、彼女はここは通過でしょ。なんたって、ほら・・・」
歌審査員「あぁ、そういえば番組のディレクターや記者の人が言ってたなぁ・・・」
- 47: 19話 :2006/11/21(火) 01:42:48.37 ID:t0xGBdoy0
ダンス審査員「さて、次は・・・っと」
片付けのおわった409号室。アヤカがくる前と全く同じ状況の中で、次のアイドルが入ってくる。
春香「はじめまして、あたし天海春香16歳。血液型はO型で趣味はお菓子作りとカラオケ。スリーサイズは・・・」
(1-_-)(2-_-)(3-_-)(4-_-)ダンス・歌・表現「帰れ」
・・・・・
天海春香。このオーディションの特別審査員である。
春香「いいじゃないですかぁ、あたしだってまだまだアイドルとしてやれるもん・・・」
律子「四捨五入して30じゃない」
春香「orz」
【続く】
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