( ^ω^)ブーンがアイドルマスターを目指すようです

9: 28話 :2006/12/23(土) 01:14:12.63 ID:LDiwXFx40
  

('A`)「・・・あ、救急車」

( ^ω^)「パトカーもきてるお」

ξ゚听)ξ「じゃあ、買ってくる。駅のとこのパン屋だっけ?」

从'ー'从「うん。とってもおいしいんだよぉ」

ドクオ「警官いるし、この辺りを回ってるよ。20分後にここで」

ξ゚听)ξ「はいはい」


 車から降りて、二人は歩き出だす。


ξ゚听)ξ「・・・うわぁ、血の臭いがする。よく見たら赤いのが地面についてるし・・・」

从'ー'从「今日、何にしようかなぁ〜いちごジャムパンとかいいかも・・・」

ξ゚听)ξ「(この娘は・・・)」



10: 28話 :2006/12/23(土) 01:16:02.32 ID:LDiwXFx40
  

救急隊員「はいはい、どいてください。最後の怪我人、通りますよ」


 担架が人だかりをかきわけ、二人の前を通り過ぎてゆく。


通行人「ヒソヒソ(まだ若いんだろ、かわいそうに・・・)」

通行人「ヒソヒソ(なんでも普通に歩いてたところに車がつっこんできたんだって。
    他の被害者も大変だけど、あの女の子はもう・・・)」


从'ー'从「あぶないよねぇ・・・」

ξ゚听)ξ「知り合いが通ってたら、って思うとゾッとするわ」


 やがて救急車はサイレンをならして行ってしまう。ヤジ馬を牽制していた妙に背の高い、イタリア的な
顔立ちをした警官が無線で連絡をとっていた。その手には茶色のトートバック。



ξ゚听)ξ「クーさんが持ってたのと、同じ・・・」



11: 28話 :2006/12/23(土) 01:18:11.07 ID:LDiwXFx40
  

警官『えー事故発生事故発生。17時15分頃』


ξ゚听)ξ「(クーさんの予定終了時間はたしか4時半。そこから直行したら・・・)」

从'ー'从「(なんかイヤな予感がするよぉ・・・)」


警官『遺留品の身分証明書の写真にて本人と確認。
   ・・・・・・被害者氏名────』














警官『涼宮ハルヒ』



14: 幕間 :2006/12/23(土) 01:20:39.19 ID:LDiwXFx40
  


        ────過ぎてゆく時間が、一番残酷で、一番美しい────




長門「涼宮ハルヒは、まだこの事実に気づいていない。でも、聡明な彼女はいずれ気づく。
   そしたらどうなるか──」



みくる「────苗字を・・・変えるんですか、キョン君」



古泉「私はあなたを舐めました。だからあなたも私を舐めてください──」



鶴屋さん「スモークCHEEEEESE!」



ブッチ「メイド・イン・ヘブン!世界は一巡するッ────」



15: 幕間 :2006/12/23(土) 01:21:24.22 ID:LDiwXFx40
  


キョン「・・・ポニーテール、髪が長いとよく似合うな」






        『ハルヒが三年寝太郎になったようです』

                        近日公開予定



          ────そして時は動き出す───


ハルヒ「・・・こんな世界、あたしは認めない」



16: 幕間 :2006/12/23(土) 01:22:55.86 ID:LDiwXFx40
  

アイドルC「嘘だっ!」

作者「嘘です」

アイドルB「以下本編」



17: 28話 :2006/12/23(土) 01:24:27.40 ID:LDiwXFx40
  

ξ゚听)ξ「よかった、別人か」

从'ー'从「うん。まさか・・・って思っちゃったよぉ。ねっ、早くかいものしよ。
    ブーンPたちが戻っちゃうよ」

ξ゚听)ξ「そうね。はやくいきましょう」




合流して『ギッコ』に到着しても、レッスンの時間になっても、クーの姿は見当たらない。
しびれを切らしたギッコが先にはじめようとした瞬間、ドクオの携帯に着信が入る。発信者はショボン。





 4人はクーが交通事故に巻き込まれ、が意識不明のまま病院に運ばれた事を知った。



20: 28話 :2006/12/23(土) 01:28:09.30 ID:LDiwXFx40
  

〔VIP区立病院・PM07:35〕


 すでに通常の面会時間は終わっていたが、受付で事情を話すと「事故当日だけ」という事で
部屋番号を教えてもらう。礼もそこそこにダッシュで階段を上る。3階の廊下にでると、奥にショボンが立っていた。


ξ゚听)ξ「社長!」

(´・ω・`)「やぁ、早かったね。レッスンは終わったのかい?」

从'ー'从「気抜けに教えるステップはない、って帰されちゃいました。また明日やってくれるそうです」

ξ゚听)ξ「クーさんは・・・クーさんはどうなったんですか?!」

(´・ω・`)「ツン君、おちつきたまえ。いちおう面会時間は終了しているんだ。騒がしいと追い出されるぞ」

('A`)「レッスン終了後に来なさい、ってことは・・・そこまで大変なじゃないんですか?」

(´・ω・`)「・・・見たほうが早い。どれ、入ろうか」



21: 28話 :2006/12/23(土) 01:31:17.43 ID:LDiwXFx40
  

 ショボンを先頭に部屋に入る。簡素なが置かれた個室。
ベッドを覆い隠すようなカーテンレールから点滴が吊り下げられ、ベッドに伸びている。
その中でクーは静かに目を閉じていた。布団の中からはベッドの下にむかって、何本もの管が伸びている。


('A`)「・・・・・・」

(´・ω・`)「きれいな顔をしているだろう・・・」

川 ゚ -゚)「死んでるんだぜ、これ」


4人「?!?!?!」


川 ゚ -゚)「おどろかせてすまない。冗談だ」


 おどろく4人を尻目に、よっこらせとクーが両手をつく。少しつらそうな顔をしならが上半身をおこし、身体を引いた。



22: 28話 :2006/12/23(土) 01:32:54.32 ID:LDiwXFx40
  

川 ゚ -゚)「やぁ、ようこそ病室へ。この布団から伸びているチューブはジョークだから落ち着いてほしい」

ξ゚听)ξ「だ、大丈夫なんですか?」

川 ゚ -゚)「命に別状はないか、という意味なら大丈夫だ。ただ・・・」


 そう言ってクーは布団をめくる。病人用のパジャマ。左膝から先が切り取られ、その先には
いかにもかたそうなギブスがはめられていた。


川 ゚ -゚)「駅の広場を通って『ギッコ』に行こうとしたとき、急に車がつっこんできてな。
   私はそこでちょっと意識が曖昧になってるんだが、警察が目撃者から聞いた話によると
     なんでも、とっさにバックステップで回避したらしい」

('A`)「(バックステップって・・・)」

川 ゚ -゚)「そのとき、おもいっきり左足を柱にぶつけてな。そのまま頭から倒れこんだみたいだ
   最近寝てなかったからか、朦朧としたまま眠ってしまい“意識不明”扱いになったというワケだ」

(´・ω・`)「大丈夫だとは思うが、頭の検査も含めて一週間ほど入院することになった。実家の親御さんも来てくれるそうだ」

川 ゚ -゚)「何から何まで、ありがとうございます」

(´・ω・`)「なに、気にするな。終電までにはマーヤ君も戻ってくると言っていた。
     仕事については彼女がうまくやってくれるだろう」



24: 28話 :2006/12/23(土) 01:37:18.40 ID:LDiwXFx40
  

( ^ω^)「一週間入院して、それから・・・」

川 ゚ -゚)「ギブスがとれるまでもう一週間。普通に生活できるまではそれに加えて二週間・・・
    8月第3週までに直る可能性はゼロ、だそうだ」
ξ゚听)ξ「じゃあ、『VIPPER’sオーディション』は・・・」

川 ゚ -゚)「ああ。残念だが、辞退することになるだろう」

从'ー'从「そんなぁ・・・クーさん、あんなにがんばったのに・・・」

('A`)「・・・・・・」

川 ゚ -゚)「正直な話、口惜しい。だが、別にこれでアイドル引退というワケでもないだろう。
     またケガを直してイチからはじめることにするさ」

ξ゚听)ξ「・・・どこの誰よ、こんなヒドいコトやったのは?」

川 ゚ -゚)「まぁ待て、ツン。これはこれでかなりおいしいぞ。さしずめ
     『合格間違いなしの有力新人を襲った悲劇』ってところかな」
ξ゚听)ξ「元気、ですね・・・」

川 ゚ -゚)「こんな時に元気をださないでどうする。私もだが、ツンにアヤカ。おまえ達もだ。
     私の看病をしても合格はできないぞ」

ξ゚听)ξ「・・・・・・」



26: 28話 :2006/12/23(土) 01:41:15.22 ID:LDiwXFx40
  

 その後、ブーン達はいつものような話をしてから病室を後にした。4人とも、考えるところがあるのか、
駐車場を辛そうな顔で歩いている。



( ^ω^)「(・・・クーさんはすごいお。もしブーンだったら、絶対泣いて悔しがってたお・・・)」

从'ー'从「ブーンP・・・」

( ^ω^)「何だお?」

从'ー'从「わたし、クーさんの分もがんば」


 突然、アヤカが転ぶ。前のほうにとんでいくジュースの空き缶──


从'ー'从「いてて・・・踏んずけちゃったよぉ」

('A`)「(洒落にならない・・・)」

     【続く】


川 ゚ -゚)「もう1レス分残ってる。私の話だな」



27: 28話 :2006/12/23(土) 01:44:41.08 ID:LDiwXFx40
  

川`・−)「・・・大変なときにすぐ来れなくてごめんなさい」

川 ゚ -゚)「しょうがないですよ、事故ですから。もし私がいたら、なんて考えないでくださいね」

川`・−)「思っても口には出さないわ。アイドル業は無理として・・・声の仕事のほうはどうする?」

川 ゚ -゚)「もちろんやります。次のクール、この前は断ったけど主題歌のオファーありましたよね。
     あれ、まだ間に合いますか?」

川`・−)「オーケー、調べておくわ」


川 ゚ -゚)「(・・・怪我はしかたないけど、それで不貞腐れてもしょうがない・・・)」

川 ゚ -゚)「(今、やれるかぎりのことをやってみる)」


川`・−)「・・・そろそろ帰るわ。保険証とかは親御さんに任せるとして・・・何かいる?」

川 ゚ -゚)「『ダイヤモンドは砕けない』の5話、録画をおねがいします」

川`・−)「・・・・・・わかったわ」 


                【おしまい】



戻る第29話