('A`)ブラックジャックのようです

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:23:14.19 ID:uoyy7rG50
  ,,..    毒尾鬱路の
  ,;;,;''''''彡   4____i、,4__i、   ,4___i、 __          ,4___i、
 ミ 'A`)   《   00 |、    》 《     》《  》《》《》     《     》
 /フ┃フ   v ̄|  /,4====v、  / /“7 / 》==《  /!    / /“7 /
./.| |.┃|}ハヽ*  |  /《     |_/ / / / 《__》 //┌i_ _/ / / /
| ,∪、 |゚ -゚)  / /  v ̄]  ノ\/ / /   _//《_  》\/ / /
| ̄ ̄| と/  / /    / /00「| / /_人_ /   /   | |レ00「| / /
|__|Lつ   レ      レ   ヒノ レ' `V´ V ̄     ┘ ヒノ レ'

13.はるな会い



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:25:01.04 ID:uoyy7rG50

(横浜港)

            _
        ノ |_   ll__l---||_       
      rj「l__`ー'  ヽlーj  L---┐
      |―┴┴―`ーrュ-‐< ̄.ィj .__jl
      |[][][][][][] i """ _..,,rr=''´ l
      l ̄ ̄ ̄ ̄/7-‐'´     /  ザザーン
   f  jL-、 _-‐'      -‐´~~
   ヽ |  ̄  _j_ -‐'~´~~
     `ー〜´~~~~



( ´_ゝ`)(日本か……懐かしいな)



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:25:43.72 ID:uoyy7rG50
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「しばらく見ないウチに、港の様子もすっかり変わっちまった」

( ´_ゝ`)「ああ、船長。こんばんは」

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「いや、変わらないモノなど何一つ無い――そう思わないか?」

( ´_ゝ`)(いつもながら絡みづらい人だなぁ)

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「日本に戻るのは何年ぶりだ?」

( ´_ゝ`)「そうですね……もう五年になりますか」

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「女ってなぁ、男にとっての港さ。帰る場所があるのは良い事だ」

( ´_ゝ`)「は?」

  _、_
( ,_ノ` )d「コレの事を思い出してたんだろう? 分かるぜ」

( ´_ゝ`)「違いますよ」

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「いいか? キメる時は一瞬だ。ウイスキーをこう、グッ! と呷って」

( ´_ゝ`)「だから違いますって」



10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:27:16.66 ID:uoyy7rG50
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「え?」

( ´_ゝ`)「近くに友人が住んでるんですよ」

  _、_
(;,_ノ` )y━・~「あ、そう?」

( ´_ゝ`)「ええ」

  _、_
(;,_ノ` )「へっ、俺とした事が……マズったぜ」

(;´_ゝ`)「致命傷負った人じゃないんですから」

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「ま、停泊期間は三日間だ。ゆっくりして来な」

( ´_ゝ`)「ええ。それじゃあ」


( ´_ゝ`)「……」


( ´_ゝ`)
 ニつ【】 ピッピッ
 

( ´_ゝ`】プルルルル プルルルル…



14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:29:21.53 ID:uoyy7rG50
 
―――
――



( 'A`)「えーと8+18、8+18……」
っ日φ←DS


リリリリン リリリリン


('A` )「ピノクー、電話ぁー!」
っ日φ


<センタクチュー



16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:30:16.83 ID:uoyy7rG50

リリリン リリリリン


('A` )「今手が放せないんだよ」


<ウソチュクナ


リリリン リリリリリン


(;'A`)「あぁもう!」


('A`)】「あいもしもぉーし?」


(;'A`)】「さ、流石先生!? いつ日本へ?」



18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:32:05.24 ID:uoyy7rG50
 
 *''ノハハ_,'´`,,ヽ
 川 ゚ -゚| × ̄:|
((( /  つx x ::|
  し' U ̄ ̄  トコトコ


('A`)】「そうですか。久しぶりですね……」

川 ゚ -゚)「?」

('A`)】「え? 港の見える丘公園? ええ、ええ……分かりました」


チン


('A`)「……」

川 ゚ -゚)「だえかや?」

('A`)「ん? ああ、ずっと昔の友人からだ」

川;゚η゚)「っ! いたの!?」

(゚A゚)「いますよ! ひどいなそのリアクション!」



20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:33:22.11 ID:uoyy7rG50
 
  (((#'A`)「まったく……」

川 ゚ -゚)「出かけゆの?」

('A` )「横浜までな。その男に会ってくる」
  _, ,_
川 ゚ -゚)「仕事もしないでフヤフヤ遊んでばっかいで……」

('A`;)「か、カーチャンみたいな事言うな!」

('A`)「あ、そうだ。そこの戸棚の中にアルバムがあるから取ってくれ」

川 ゚ -゚)「ん」



川 ゚ -゚)「なんだ。ちっちゃいアユバム」
 っ/⌒/⌒/

('A`)「こら、勝手に見るな」



23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:34:32.78 ID:uoyy7rG50
_________
|            |
|            |
|  ∬´_ゝ`) ('A`)  |
|            |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  _, ,_
川 ゚ ‐゚)「……」

('A`)「ほら。返せよ」
  _, ,_
川 ゚ -゚)「この女の人だえ」
 σ/⌒/⌒/

('A`)「他愛もないスナップ写真だよ」
  _, ,_
川 ゚ -゚)「でもこの女の人ばっかい写ってゆ」

(;'A`)「ど、どうでもいいだろ? ほら、渡せよ」



26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:35:30.32 ID:uoyy7rG50
  _, ,_
川 ゚ -゚)「話さないと渡しません」

( '∀`)「何? もしかしてヤキモチ? ンフッ!」
  _, ,_
川 ゚ -゚)「……ねーよ」

(*'∀`)「うっそぉ〜? 少しはあるんだろぉ?」
  _, ,_
川 ゚ -゚)「それ以上しつこいと通報すゆぞ」

('A`)「はい」

川 ゚ -゚)「で、だえ?」

( 'A`)「これから会いに行く男の姉だ」

川 ゚ -゚)「ふーん」



28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:36:24.70 ID:uoyy7rG50

( 'A`)σ「今日中には帰るから、留守番頼むぞ」

川 ゚ -゚)「私もいく」

('A`)「なしてさ」

川 ゚ -゚)「キョーミがわいてきたので」

(;'A`)「来なくていいって」

川 ゚ -゚)「いいかや」

(;'∀`)「ほらぁ、やっぱ妬いてんじゃ〜ん! んも〜、ピノクーったらぁ!」

川 ゚ -゚)「ちにたいの?」

(;'∀`)「生きたいです」



30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:38:27.96 ID:uoyy7rG50



( 'A`)「シートベルトちゃんと締めたかー?」
つ⌒と

川 ゚ -゚)「ん」

( 'A`)「そんじゃ発車しまーっす」

川 ゚ -゚)「ん」


ブロロー


( 'A`)「……」
つ⌒と

川 ゚ -゚)「……」

( 'A`)「……」


川 ゚ -゚)「で? 付き合ってたの?」

( 'A`)「……違うよ」



31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:39:36.39 ID:uoyy7rG50
川 ゚ -゚)「じゃああのアユバムは?」

(;'A`)「たまたまだよ。返す約束をしてたんだ」

川 ゚ -゚)「ふーん」

( 'A`)「……その女性はな、もうこの世には存在しないんだ」

川 ゚ -゚)「ちんだの?」

( 'A`)「まあそんな所だ。だからこのアルバムを彼女の弟に返すんだ。
    形見の一つみたいなモンだからな。分かったか?」

川 ゚ -゚)「ん」


(横浜 港の見える丘公園)


川 ゚ -゚)「わーちゅごい。あっこに見えるのって工場?」

( 'A`)「そうだ。たしかあの辺り一帯が、京浜工業地帯とか
    そんな名前で呼ばれてる場所だな」

川 ゚ -゚)「うおォん 俺は人間火力発電所だ」

( 'A`)「なんだそりゃ」



32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:41:53.00 ID:uoyy7rG50
 
( ´_ゝ`)「先生、ブラックジャック先生」

('A` )「ん?」

( ´_ゝ`)「ご無沙汰してます」

('A`)「やあ、流石先生。その後どうです?」

( ´_ゝ`)「ええ、それは。先生もお変わりないようで」

川 ゚ -゚)「こんばんは」

( ´_ゝ`)「……この子は?」

('A`)「ああ、私の嫁の川 ゚ -゚)「助手です」


         '
( 'A`) ――√v'―― (゚- ゚ 川


('A`)「私のよ川 ゚ -゚)「助手です」

('A`)「わ川 ゚ -゚)「助手です」

'A`(⊂川 ゚д゚)「じょ ちゅ で す」



35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:43:52.46 ID:uoyy7rG50
 
( A )「……助手のピノクーだ」

川 ゚ -゚)「今後ともヨヨシク」

(;´_ゝ`)「わあ、可愛いお嬢さんだ。では、奥さんをお持ちになったんで?」

川 ゚ -゚)「こんなのにヨメの来手があゆワケないじゃないですかハハハ」

(;´_ゝ`)「……」

(;A;)「ガムあげるからちょっとどっか行ってて!」


         
    三川 ゚ x゚))゙ モッチュモッチュ



39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:45:52.98 ID:uoyy7rG50


('A`)「まあ、今となっては懐かしくもありますがね――」

( ´_ゝ`)「あれ?」

('A`)「どうかしましたか」

( ´_ゝ`)「いや、ピノクーちゃんがいないなぁと」

(;'A`)「あのバカ! どこ行ったんだ?」

( ´_ゝ`)「ま、すぐ戻ってくるでしょう」

(;'A`)「まさか不審者に……いやそんなまさか……」

(;´_ゝ`)「あの、先生?」

(;'A`)「探してくる間ここで待っててください!」


 三(;゚A゚)「ぴぃのくぅうううううぅぅうう!!!」


(;´_ゝ`)「……」



42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:47:08.59 ID:uoyy7rG50
 
ガサガサ


( ´_ゝ`)「?」

川 ゚ο゚)「んばぁ」

Σ(;´_ゝ`)「わあっ!!」

川 ゚ -゚)「フフーフ」

( ´_ゝ`)「ずっとそこで隠れてたのかい? いけない子だなあ」

川 ゚ -゚)「話を聞くのにセンセーが邪魔だったかやね」

( ´_ゝ`)「話?」

川 ゚ -゚)9m「ズバぃ、あなたのおねーさんとセンセーの関係です」

( ´_ゝ`)「おねーさん? ……ああ」



44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:48:55.17 ID:uoyy7rG50

川 ゚ -゚)「どんな風らったの? お話ちて」

( ´_ゝ`)「もうずっと前の事だよ」

川 ゚ -゚)「片思いれちょ? センセーに恋すゆ人なんていゆワケない」

( ´_ゝ`)「僕は、お互い深く愛し合っていたと聞いているけどね」

川 ゚ -゚)「?」

( ´_ゝ`)「どうかした?」

川 ゚ -゚)「ん、なんでもない。続けて続けて」

( ´_ゝ`)「姉者と先生は、同じ医科大学に通う先輩と後輩だったんだ」

〜〜〜

※ここから視点がコロコロ切り替わるので、目印を置いておきます



45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:49:40.43 ID:uoyy7rG50
                 【+  】


当時から二人は有名人で、学生はもちろん、
教授の人たちも、二人の名前を知らない者はいないってくらいの有名人だったんだよ。

――へー。どうちて?

僕と違って、姉者はとても優秀でね。子どもの頃から頭が良かったよ。
でもそれを鼻にかける事もないし、明るい性格で、性別問わず人気があった。

――センセーは?

先生はね……うん、何と言うべきか……。
天才に分類されるような、凄い人だったらしい。ただ……。

――キモかった?

えー、あの。
姉者が見た目とかにはこだわらない人だったのは確かだよ?
それでも最初の頃は、あまりいい印象を持ってなかったみたいだけど。

――キモかったんだ。

……。



46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:50:21.61 ID:uoyy7rG50
 


















  十
十年前
  前



49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:52:52.62 ID:uoyy7rG50
 
∬´_ゝ`)「ふぅ、やっと終わったわ」


∬´_ゝ`)「! もうこんな時間。早く帰らなきゃ」
 ニ((⊃


その日姉者は、教授から任された仕事をこなしていて、
帰るのが大分遅くなってしまったそうだ。

医局で働くようになってからは、仕事が夜まで長引くなんて事は
そう珍しい事ではなくなっていたから、姉者はいつも通り後片付けをして帰ろうとした。


∬;´_ゝ`)「うわ、雨降ってる。カサ持って来てないのに……」


姉者は大学へは電車と徒歩で通っていて、こうなるとタクシーを使うかでもしないと帰れない。
両親に無理を言って大学に通わせてもらっていたから、
出来るだけ無駄遣いはしたくないのだけれど、背に腹は換えられない。



50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:53:59.78 ID:uoyy7rG50
∬´_ゝ`)「……カサだ」

∬´_ゝ`)(これで何度目だろう?)

そう。実を言うと、カサを見つけたのはこれが初めてじゃなかったんだ。
最初は姉者も「ラッキー」程度に思ってたんだけど、
二回、三回と同じ事が続いて、ようやく姉者もおかしいと思ったらしい。

〜〜〜

( ´_ゝ`)「それで……」

:川;゚ -゚):

( ´_ゝ`)「?」

:川;゚ -゚):「そえなんて怖い話?」

(;´_ゝ`)「いや、怪談じゃないから」

:川;゚ -゚):「うそぉ」

( ´_ゝ`)「……続けてもいいかな?」

:川;゚ -゚):「おk」

( ´_ゝ`)「それで……」

〜〜〜



51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:55:18.67 ID:uoyy7rG50

やがて姉者は、そのカサの持ち主が誰か分かったんだ。


∬´_ゝ`)「誰かが届けに来てくれてるのかしら? なんて――」



 |
 |A`)
 |

      ∬´_ゝ`) ハッ



 |
 |'A`) !
 |

      く_` ∬∬ !



52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:56:33.70 ID:uoyy7rG50
 
∬;´_ゝ`)「あの……」

(;'A`)「ぷるぷる! ぼくわるいスライムだよ!」

∬´_ゝ`)「落ち着いて」

:(;'A`):「えぁ、う……ここっ、こっここ……」

∬´_ゝ`)「もしかして、このカサ……あなたが?」

(;'A`)「いや、えぇっと、その」

∬´_ゝ`)「いつもありがとう」

(;'A`)「き……」

∬´_ゝ`)「き?」


( ゚A゚)「キヒイィーーーーーッッ!!」

Σ∬;´_ゝ`)



56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:57:53.17 ID:uoyy7rG50
 
(;゚A゚)σ「お、お、お、女がこんな時間まで残ってるんじゃない!
      用が終わったんならさっさと帰れっ! このメスブタがっ!」

∬;´_ゝ`)「メスブタって……」

∬´_ゝ`)「あの、もし良かったら、一緒に帰りませんか?
      カサのお礼もしたいし……」

(;゚A゚)「お、おおお俺を誘ってんのか? なな、なんちゅー女だ!
    カーチャンの言ってた通りだべ! 都会の女はみぃんな悪魔だて言うとった!」

∬;´_ゝ`)「違うから」

(;゚A゚)「俺はこれから残業なんだ! 早く帰ってクソして寝ろ!」


 |
 |彡 シュッ
 |


∬;´_ゝ`)(ええー……)



59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/24(金) 23:59:17.51 ID:uoyy7rG50
 
その態度から考えて、あのカサの持ち主は先生には間違いなかった。
彼はとてもシャイなのだと、姉者は思ったそうだ。
その当時はツンデレなんて言葉はなかったからね。

そんな訳で、姉者は夜道を一人で帰ったんだけど―――


コツ コツ コツ


∬∬´_ゝ「……」




 |
 |A`)
 |



60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:00:09.71 ID:vHcjmozm0

∬´_ゝ`)「?」








∬´_ゝ`)「……」


コツ コツ コツ



 |
 |
 |




 |
 |∀`)
 |



64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:00:54.64 ID:vHcjmozm0
 
〜〜〜


( ´_ゝ`)「先生は、100メートルほど離れた場所から、
      いつも姉者の身を守るように歩いていたらしい」

川 ゚ -゚)(原作とほぼ同じなのに気持ちわゆい! ふしぎ!)

( ´_ゝ`)「どうかしたかい?」

川 ゚ -゚)「んーん?」

( ´_ゝ`)「じゃあ、話を続けようか」

川 ゚ -゚)「うん」

( ´_ゝ`)「しかし、先生遅いなあ……」

川 ゚ -゚)「私を探してゆと見せかけて、カッポーを覗いてゆと思う」

(;´_ゝ`)「君ら普段どんな生活してるの」



66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:02:22.95 ID:vHcjmozm0

           一方その頃>⊂('A`⊂⌒`つ


η;A;)η「ピノクーーー! どこだーーーっ!」

( ;A;)「うっうっ……」

(ぅA;)(まさか、本当に―――)



川;゚ -゚)『やだ、離して』

( ><)『グヘヘヘ! おとなしくするんです!』

(*‘ω‘ *)『ちんぽっぽ、レイプ、すきー!』

( <●><●>)『学校で先生に習わなかったのですか? 夜に外を出歩いたら、
         怖い人に穴という穴をほじくられますよ、って』

:川;゚ -゚):『ひぃ』



69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:03:43.76 ID:vHcjmozm0
(*><)『ボクのビッグマグナム黒岩先生をブチ込んでやるんです!』

(*‘ω‘ *)『ちんぽっぽ、一番最初に、ハメハメするー!』

川 ;д;)(やだ、やだ……! はじめてはセンセーにあげるって決めてたのに……!)

( <●><●>)b『その恐怖と絶望に歪んだ泣き顔。ナイスですね〜』

( ><)『あーやべやべマジもう我慢できないんd』

((( ><)))『うっ』


:( ><):



( ><)



( ><)『二人とも、やはりこういうのは良くないんです。
      年端もいかない子どもを寄ってたかって乱暴するなんて……』

(*‘ω‘ *)『わかんないです、早くも、賢者タイムー!』

川 ; -;)(センセー、早く助けに来て! そして私を抱いて……!)



73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:05:31.47 ID:vHcjmozm0
〜〜〜

(*;A;)「――なんて事にっっ! やっべ興奮してきた!!」


(;゚ー゚)「きゃっ!? 誰かいるっ!」

Σ(゚A゚;)「うひぇっ!?」
  _, ,_
(,,,゚Д゚)「ああ? 覗きか?」

('A`;)「ち、違います! ま、迷子を捜してて!」

(,,゚Д゚)「今オメー興奮してきたとか言ってたじゃねーかよ。おぉ?」

('A`;)「あのっ、それはっ、ごっ、誤解でっ!」



75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:06:22.50 ID:vHcjmozm0

(*‐ 、‐)「も〜、だからこんなトコでするのはイヤって言ったのにぃ」

(#゚Д゚)「ちっ、早く消えろ」

('A`;)「すいません、すいません! すぐ離れますから!」



(;'A`)(うひー、殺されるかと思った……)


ガサガサ

(;'A`)「ん?」





(´・∋・`)「……」

(;'A`)(と、鳥……?)



78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:07:35.13 ID:vHcjmozm0
                 【+  】

先生の事に実際に気が付いたのは、それから数日後の事だった。
その日も姉者は一人で帰っていて、偶然にも不良に絡まれたんだ。

  _
( ゚∀゚)「へっへっへ……」

( ^Д^)「ビビってる? ねえビビってんの?w」

(`・ω・´)「大人しく言う事聞きゃ乱暴にはしねえよ」













  :(;'A`):
  :八): ビクビク
  :<<:

先生が。



80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:09:41.17 ID:vHcjmozm0
  _
( ゚∀゚)「あのさぁ〜、俺ら今金欠気味なんだよね〜?」

(;'A`)「あのっ、お金……持ってないんです……」

(^Д^)9m「プギャーwwwwぷるぷる震えてきめえwwww」

(`・ω・´)「ちょっとジャンプしてみろよ。おう早くしろよ」


 (;'A`)
  ( )
  | |  

  ||| ピョン



   |||

Σ(;'A`)
  ( ))<チャリン
   | |



82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:10:49.93 ID:vHcjmozm0
 
(`゚ω゚´)「持ってんじゃあねーかてめえーーーっ!!」
  _
( ゚∀゚)「俺らマジなめてっと知らねーぞ? あ?」

( ^Д^)「とりあえずボコすっか、ボコwwwww」

:(;A;):「ひっ、ひーーっ! オカーチュアーン!」


∬#´_ゝ`)「お前たち! 何をやってる!」

  _
( ゚∀゚)「うほっ、正義感の強いお姉ちゃん!」

(^Д^)9m「丁度いいやwこれから遊び行こうぜwwもちろんコイツのオゴリでなwww」

(`・ω・´)「ククク……女一人に何ができr」



83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:11:27.84 ID:vHcjmozm0

                 「\        .「\
                 〉 .>       〉 〉
                 / /       / /
                /  |         /  |
                /  /       /  /
               (  〈  ∧((∞)/  /.   |
                \ ` ∬#´_ゝ`) /    ‖
                 \ \  /  /ヽ
               | / ヽ   `´  ノ  ヽ
               ‖( 、|     /ノ  ノ  |
             |   ヽミ´    彡 ) イ   ‖
         |   ‖  ノノ      | ⌒ヽ     ドガッ
         ‖    / /      .|‐i.  l     |
         _     / ノ ,    、 ヽ`ヽ_ /    ‖
        (`ヘ -‐ ' ´⌒´ (。A。 ) 、 / .)"´`ヽ、_ げええーっ!
        丶_,, ニテ-‐T´ ̄      ̄/ /ー -t 、_n,)
          .く _,, -ー┘          し´



86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:12:01.29 ID:vHcjmozm0
           
           ∧((∞)
          ∬#´_ゝ`)
         /´,_m  `ヽ
         〈 (_n ̄)ィ   〉ギリギリギリブチッ
         ヽ_(y';、,!,/  ノ
           |ヽ、__/〈
          /|  !,   ヽ
         〈 |   |`ヽ、 `i,
          ヽ/   ノ   i  ,〉
          ノ  ,./ヽ   |   |
     /^ヽ_/   ヽ、)   i  ,! 
     し/´      /⌒'i (  ヽ 
      ゝ ( ;^Д^),ノi ノ \__,)
      /  ノ  ,r-っ (ノヽ,,>  
     〈_ ̄ ̄ メ  )) ギブギブギブアップギャーーー!!!



87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:12:55.79 ID:vHcjmozm0

(;゚A゚)(……ビューティフル)

∬´_ゝ`)「まだやるかい?」


(`;ω;´)ブボボモワッブリブリッチョロチョロチョロ


∬´_ゝ`)「戦意喪失したみたいだね。毒尾くん、大丈夫?」

(;'A`)「え? あ、うん……」

∬´_ゝ`)「たまたま近くにいたからいいものの……。
      これに懲りたら、無理な残業はやめた方がいいよ?」

(;'A`)「た――」


(;゚A゚)「助けてくれなんて誰が言ったし?
    あんなヤツらくらい5秒もあれば瞬殺できるし!
    マジ余計なお世話だし!」



88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:13:31.80 ID:vHcjmozm0

 ('A`;)三 ダダダダッ


∬;´_ゝ`)「……まあ、そういう事にしとくか」


偶然というには、あまりにも偶然すぎたんだ。

カサの事も、今夜の事も。

彼がいつも自分の近くにいると考えた方が自然だった。
それならば、どうしてわざと冷たいフリをするのだろう、姉者はそう思った。



91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:14:25.85 ID:vHcjmozm0
::::::::::::::::::::::: : : : ::                ヽ
:::::::::::::::::: : : :              \ ヽ  
:::::: ::: : : :                       
::::: : : :: :               \      ( ´∀`)
: : : : :  . ('A` )             ( ^∀^)   )(^
___ l⌒i⌒⊂)___     ヽ   (     ) |   | ∩
    / ⌒'⌒    /       \ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ̄ ̄
__/_____/||         ||\_____\_
_|||_____||/||        ||\||_____|||_
  |||         ||  ||        ||  ||          |||


ブラックジャック先生は、医局でも学校でも、いつも仲間はずれだった。



92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:15:11.14 ID:vHcjmozm0
それはあの性格のせいかもしれないし、
何より顔が気味悪がられたせいかもしれない。

でも姉者には、その冷たい彼の仮面の下の心をのぞいた気がした。



        L'Arc-en-Ciel


Σ∬´_ゝ`)


        L'Arc-en-Ciel
         ↑

∬*´_ゝ`)

それからというもの、姉者は彼の姿が見えないと気が落ち着かず、
人ごみの中に彼を見つけただけで、心のときめきを感じるようになって……

〜〜〜


( ´_ゝ`)「……兄者は彼を愛し始めている事に、はっきり気が付いたんだ」

川 ゚ -゚)「それ恋愛ちゃいます、ストーカー被害いうんです」



93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:16:16.91 ID:vHcjmozm0
( ´_ゝ`)「確かに今ならストーカー呼ばわりされるかもしれないけど、
      何しろ十年前の話だ。その頃はまだそんな言葉なかったし、
      純愛と言って差し支えないものだったんじゃないかな?」

川 ゚ -゚)「……」

( ´_ゝ`)「まあ、いずれにせよ恋というものは深入りすると
      止め処も無くなるものなのさ。君にはこんな話は早すぎるかな?」

川 ゚ -゚)「ううん、ちっとも」

川 ゚ -゚)「そえよい、おねーさんはどーちて打ち明けなかったの?」

( ´_ゝ`)「……」


( ´_ゝ`)「……難しい話なんだ。とっても、ね」


[警]__
( ) 「あーちょっと君たち」

( ´_ゝ`)「あ、はい」

[警]__
( ) 「……君たちは家族かね?」

川 ゚ -゚)「ちがいます」



97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:17:35.01 ID:vHcjmozm0

( ´_ゝ`)「この子の保護者を待ってるんです」
  _, ,_
川 ゚ -゚)(ほごしゃ?)

[警]__
( ) 「その保護者と君は知り合い?」

( ´_ゝ`)「ええ。この子が迷子になったと勘違いして、探しに行ったんです」

[警]__
( ) 「そうか。最近、この辺りで妙な格好をした不審者が出るらしい。
    もし何かあったら警察に連絡をしてほしい」

( ´_ゝ`)「妙な格好の、ですか……」

川 ゚ -゚)「不審者なら毎日見てますが」

(;´_ゝ`)「ピノクーちゃん、そういう事は言わないであげようね」

[警]__
( )ゞ「それじゃ、君たちもこんな遅くまでいないように」


川 ゚ -゚)ゞ「あい」

( ´_ゝ`)(先生、どこまで行っちゃったんだろう)



101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:18:40.47 ID:vHcjmozm0
 
            またしても一方その頃>⊂('A`⊂⌒`つ


(´・∋・`)「あんた人の楽しみ奪っておいてタダで済むと思ってるワケ?」

(;'A`)「私は偶然だったと言ってるだろう! お前さんこそなんだその格好は!?」

(´・∋・`)「はあ……コレだから人間ってイヤなんですよね」

(;'A`)「人間だろう? 鳥のコスプレした!」

(´・∋・`)「どこからどう見ても純白の羽毛に覆われた可愛い可愛いコウノトリじゃないですか。
      それに引き換えあなたのその服。全身真っ黒けじゃないですか。
      どうせ闇に紛れてカップルのセックスを覗く算段だったんでしょうが」

(;'A`)「普段着だよ! 人を不審者みたいに言うな!」

(´・∋・`)「じゃあ逆に聞きますけどね。僕ものぞき魔だったとしましょうよ。
      それだとこんな姿じゃ覗くのに目立つだけじゃないですか。
      何より僕はコウノトリで、夜は鳥目で何も見えやしない。
      そんな僕がのぞきを働こうと思いますか? 思いませんよね?
      大体、古来より白は善、黒は悪って相場が決まってるんですよ」


(´゚∋゚`)「じゃあやっぱりテメーが悪じゃねーか!」

(;゚A゚)「一人で完結して一人でキレてんじゃねーよ!」



104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:20:44.26 ID:vHcjmozm0
(;'A`)「それにさっき言ってたじゃないか、『人の楽しみ』とかなんとか!」

(´・∋・`)「それは言葉のアヤってヤツですよ。
      僕はたまたまここで眠っていただけなのに、
      あんたらが騒ぎ出すもんだから、唯一の楽しみである眠りを妨げられたんですよ」

(;'A`)「分かった分かった、すぐ立ち去るから」

(´・∋・`)「はあ? あんた何無かった事にしようとしてるワケ?」

(;'A`)「じゃあどうしろと」

(´・∋・`)「そうだなあ……五万。うん、五万でいいよ」

(;'A`)「はあ?」

(´・∋・`)「――前科3、4犯ってトコかな?」

(;'A`) ドキ

(´・∋・`)「図星だろ? あんたの顔に書いてるよ」

((((;'A`))))「ななななな何を根拠にそんな……」

(´・∋・`)「まあ僕はいいんだよ? 通報しても」

(;'A`)



105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:21:53.52 ID:vHcjmozm0
 
(´゚∋゚`)「あーあー! 僕が慈悲の心を持って五万でこの場を収めてやろうって言ってあげてるのになあ!」

(;'A`)「……ってない」

(´゚∋゚`)「聞こえない! そんなんじゃ君の気持ち全然伝わってこないよ!!」

(;'A`)「今日はお金持ってきてないん……です」

(´゚∋゚`)「はい逮捕! 今君逮捕されたよ!! もっと気持ち込めて!」

(;'A`)「普段から! キャッシュは持ち歩かないようにしてるし!
     今日はすぐ帰る予定だったから! 財布も何も無いんです!!」

(´・∋・`)「ああ、そうなの……」

(;'A`) ホッ

(´・∋・`)「じゃあその木に手付いて」

(;'A`)「え?」

(´・∋・`)「そんなウソ通用するかよ。ボディチェックするから。ほら」

(;'A`)「いやいやいや……」

(´゚∋゚`)「いいから後ろを向いて手を付けろ!!」

(;'A`)「ひぃ! わかりました!」



110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:23:45.05 ID:vHcjmozm0
 
('A`;)・∈・`) ゴソゴソ

カチャカチャ

(´・∋・`)「ん? なんだコレ」

(;'A`)「それは」

(´・∋・`)「あらららららら……。あーあーあーあー」

(;'A`)(うう)

(´・∋・`)「本当に良かったねえ? 見つけたのが僕で」

(;'A`)「どういう……意味だ」

(´・∋・`)「あのね。今のご時世、ハサミ持ち歩いてただけで即逮捕ですよ?
      それをこんなナイフをマントの裏側に……ってうーわ、注射器まで。
      どんだけだよアンタ……流石の僕も引くよ……」

(;'A`)「ナイフじゃない。メスだ」

(´・∋・`)「メス?」

(;'A`)「わ、私は医者なんだ」

(´・∋・`)「医者……?」

(;'A`)「あっ」



111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:25:04.14 ID:vHcjmozm0
 
(´・∋・`)「医者、医者ねぇ……ふぅん。あっそう。へー。ほー。ふぅん?」



(´・∋・`)



(´^∋^`)「キミお医者さんなんだぁ? え? 何科? 年収どれくらい?」

(;'A`)(しまった……タカられる!)

(´^∋^`)「あのアレ、医師免許とか持ってんの? ちょっと見せてよ」

(;'A`)「え? あ、いやその……持ってない、です……」


(´^∋^`)



(´・∋・`)「ほらね。そうやってすぐつまんないウソ付くんだから。
      そもそも普段からマントにメス仕込んでる医者なんているワケないでしょ」

(;'A`)(こんなに無免許医でよかったと思った日はないよ……)

※医師免許は持ち歩くものではありません



115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:27:29.98 ID:vHcjmozm0
 
(´・∋・`)「ちっ、本当に運転免許しか持ってねーな。シケてやがる」


(´・∋・`)「毒尾鬱路(笑) 何これ名前?w」

(#'A`) イラッ

(´・∋・`)「おい」

(;'A`)「はいっ!?」

(´・∋・`)「その服で勘弁してやる。脱げ」

(;'A`)「ええっ!?」

(´・∋・`)「そこそこいいの着てるみたいだし、売れば二万くらいになんだろ。
      それで手打ちにしてやるよ」

(;'A`)「いやいやいや……意味分かんないから」

(´゚∋゚`)η「おっまわーりさーーーーーん!!」

(;A;)「わーーーっ!! 脱ぐ! 脱ぐから!」



116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:28:19.39 ID:vHcjmozm0


(しばらくおまちください)



(´・∋・`)「ま、これに懲りたらのぞきなんて悪趣味な事はしない方がいいよ」

(;A;)「うっうっ……」



(((( ´‐∋‐`)(あーあ、結局戦果はコレだけか。
        あのビッチもクソガキも見失ったし……帰ってオナニーして寝るか)


:(;A;):「なんで私がこんな目に……!」


:(;'A`): サムイ  彡ヒュウ


(;'A`)「あ、レジャーシートが落ちてる……これでも羽織っとくか……」


(;'A`)(それでも寒い……一旦車に戻ろう……)



121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:30:13.11 ID:vHcjmozm0
                  【+  】

やがて姉者には、恐ろしい運命が待っていた。
姉者はガンに冒されていたんだ。

( ゚д゚ )「流石君も気の毒に……」

爪'ー`)「手術しても無駄かもわからんね」

('A`)「先生」

( ゚д゚ )「毒尾君。どうかしたかね」

('A`)「先生、私に手術をやらせてください!」

爪'ー`)「馬鹿を言うんじゃあない。君はまだ医局員じゃないか」

( ゚д゚ )「流石君のガンは発見が遅れたため手術が難しいんだ。
     君なんかにはとても無理だよ」

(;'A`)「絶対助けます! 先生! どうしても私に! お願いします!」

( ゚д゚ )「じゃあ念のためフォックス教授についていてもらおう」

('A`)「いいえ、私一人で結構です」

爪'ー`)「君は思い上がってるんじゃないのか?」



124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:31:27.28 ID:vHcjmozm0
 
その日から先生は一人、姉者の診察を引き受けたんだ。
まるで、他人に姉者を触らせまいとするかのように。

∬´_ゝ`)「毒尾くん、私の病気……ガンでしょ」

('A`)「そうだ、ガンだよ。かなりの重症だ。明日手術する」

∬´_ゝ`)「重いのね……」

患者にガンを宣告する事はとても残酷な事なんだ。
しかし姉者のために、先生はズバっと言ってのけた。
姉者は逆に、先生を信じて身を任せる事にしたんだ……。


( ゚д゚ )「人命がかかってる危険なオペだぞ?
     君一人でやるとはどういう事だ!」

('A`)「私一人で十分です、万が一の場合は私が全責任を取ります」

爪'ー`)「責任を取るだけじゃ済まないんだぞ?」

('A`)「承知の上です。それでは」



125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:32:33.64 ID:vHcjmozm0
 
('A`)「……」

∬´_ゝ`)「……」

('A`)「流石さん。僕を信じてくれるかい」

∬´_ゝ`)「ええ、信じてるわ」

('A`)「……ありがとう」

∬´_ゝ`)「……」

(;'A`)「流石さん、ぼ、ぼ、ぼくは……! あの……!」

(;'A`)「あなたが好きです!」

∬;_ゝ;)「やっと言ってくれたのね……嬉しい!」(ビクビクッ)

(;'A`)「ど、どうしても言えなくて……それで、写真とか一杯隠し撮りしたりして……ゴメン」

∬´_ゝ`)「いいのよ。それよりお願い……キスして」

(;'A`)ゴクリ



∬´(`  ) ジョリッ



128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:33:16.95 ID:vHcjmozm0

(;'A`)「……?」

∬,,´_ゝ`)「やだ、おヒゲ剃ってなかったから……」

(;'A`)「え……?」

∬,,´_ゝ~)-☆ バチコーン

(;'∀`)「あの、え? 流石姉者さんだよね?」


∬,,´_ゝ`)「ソウルネームは流石姉者よ。本名は兄者だけど」


(;'∀`)





(;'д`)


―――
――




135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:34:36.30 ID:vHcjmozm0
( ´_ゝ`)「つまり、先生は姉者の事を女性と勘違いしてたんだ」


   ( ⌒ )
    //
 
川 ゚ -゚)) ボン



川 ゚ -゚)「ワケがわかやない」

( ´_ゝ`)「だから、難しい話だって言ったのさ」

川 ゚ -゚)「じゃ、あんた誰なの」

( ´_ゝ`)「僕? 僕の名前は流石弟者。双子の弟さ」

川 ゚ -゚)「え?」

( ´_ゝ`)つ□「この写真見れば分かるかな」

川 ゚ -゚)
  つ□

( ´_ゝ`)「まだ僕らが学生の頃の写真だよ」



138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:35:26.95 ID:vHcjmozm0
_________
|            |
|            |
|( ´_ゝ`)(´<_` ) |
|            |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

(´<_` )ミ クルッ

(´<_` )「ね? 目元が少し違うだろ?」

川 ゚ -゚)「こ え は ひ ど い」


<おお〜〜い


(゚- ゚ 川(´<_` )「?」



       _
 :('A`):,〜' ノ))
 :(∽ |' ~⌒゙   バサバサバサ
 :ヽソノ: 
  :) (:


(゚д゚;川(´<_`lil)「妙な格好の不審者がいるーーーーっ!!」



141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:38:05.14 ID:vHcjmozm0
(;'A`)「違う! 聞いてくれ! 私は被害者なんだ!」

川 ゚ -゚)(さっきのお巡ぃさんに……)

(´<_` )(把握した)

( ;A;)「頼むからマジでやめてくれ!!」

川 ゚ -゚)「そんなブイーフ一丁で派手な色のマントつけてゆ人が不審者じゃなかったや何なの?」

(;A;)「聞いてくれよ! ワケわかんねー鳥に追いはぎされたんだよ!」

川 ゚ -゚)「はいはいワオスワオス」

(;A;)「全部お前のせいだよバカヤロウ!」


『あ〜っ、鬱っちゃんみぃ〜っけ☆』



(´<_` )「!」

川 ゚ -゚)「!」

(゚A゚)「!」


∬*´_ゝ`)「ひ さ し ぶ りっ!」



143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:40:32.40 ID:vHcjmozm0
 
(;゚A゚)「あ、あ、あ、兄者さん! なんでココにっ!?」

∬#´_ゝ`)「もーっ、姉者って呼んでくれなきゃヤーダっ!」

(´<_` )(僕が呼んだんです)

(;'A`)(余計な事しないでくれよ! 心の傷が疼くからなるべく会いたくないんだ!
  _, ,_
川 ゚ -゚)「……」

∬*´_ゝ`)「きゃっ、可愛いお嬢ちゃん! えっ、何々? 弟者の子?
      えっウソっ! あんたいつの間に!? ひっどいわね〜!
      アタシに何の話もしないで結婚までしてたなんて!
      そういえばどことなく弟者に似てない事もないわね……。
      ホラホラ、アンタもそんなしかめっ面しなーいの! スマイルよ、スマイルッ!」
  _, ,_
川 ゚ -゚)(キャピキャピうゆせえ)

(´<_` )「姉者、その子は先生の」


∬´_ゝ`)「え?」


∬ ゚_ゝ゚)「いい度胸だな、毒尾鬱路よ……」

(;'A`)「いきなり地声に戻らないでくれ」



144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:43:03.42 ID:vHcjmozm0
 
∬*´_ゝ`)ゞ「テヘッ、姉者、うっかりユースフルデイズをリメンバー!」

川 ゚ -゚)(何? オカマなの?)

(;'A`)(平たく言えばそうなるな)

川 ゚ -゚)(ざまあwwwwwww)

∬´_ゝ`)「鬱っちゃんったら、いつまで経ってもお店に来てくれないんだもの。
      アタシ寂しかったのよ?」

(;'A`)「すまないが……男には興味ないんだ」

∬´_ゝ`)「アタシの事好きって言ったじゃない」

(;'A`)「それは、そうだけど……」

(;'A`)「あ、そうだった。コレ返すよ。『君を女だと思ってた頃』の写真だ」

∬´_ゝ`)「……そう。本当に私の事、嫌いになったのね……」

(;'A`)「……あの、それは」

∬*´_ゝ`)「じゃあむしろ今日は帰さないんだぞっ。このまま四谷まで拉致っちゃうから!
       朝まで飲むわよ! お店のみんなもきっと鬱っちゃんの事気に入るから!」

(;'A`)「ちょ、ま」

∬*´_ゝ`)「あら、そのファッション斬新ね……やだ、火照ってきちゃった」



145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:43:40.78 ID:vHcjmozm0

  |
  |*´_ゝ`)つ(;゚A゚))))「ちょ、まってくれ!」
  |


川 ゚ -゚)「ふぁいと」

(´<_` )「ピノクーちゃんは僕が家に送っておきます」


  |
  |`)つ(;゚A゚))))「助けろよ!」
  |


(゚- ゚ 川(´<_` )


  |
  |A;)))「お前らーーーっ!!」
  |


(゚- ゚ 川(´<_` )



148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/25(土) 00:44:32.03 ID:vHcjmozm0


<ちょ……ええ……いや、えええ……何それ……

<飲み込んで……僕のエクスカリバー……

<分かった! 性転換手術してあげるから!

<だーーっ!! ちょタンマタンマタンマ!!!!

<ムリムリムリムリムリムリ!!マジムリムリムリムリm

<アッー!




川 ゚ -゚)「帰いますか」

(´<_` )「そうだね」


                〜劇終〜



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