( ^ω^) お蔵入りされた没ネタがここに集うようです――!!

168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/03/28(金) 00:40:44.99 ID:RMW9KX6D0
(*゚ー゚)「では、こちらをどうぞ」

食前乳のどこか抜けた旨さを味わっている間に、店員さんが近くまで来て次の用意をしていたらしい。

ことり、と音を立てて置かれたコップ。
先ほどのコップと同じ種類。
待て、おかしい。
僕は10Kで買えるだけ頼んだはずだ。
その金でこれだけしか買えないわけではあるまい。

抗議するため横にいる店員さんを見上げた。
直後、店員さんが僕の質問をわかっていたかのように答えた。

(*゚ー゚)「私どもは母乳にこだわっております。
     これをお飲みになって、お客様のお口に合わないようでしたら、お金はお返しします」

なるほど、それほど味に自信があるのか。
面白い。
僕とこの店の真剣勝負だ。
手を抜くことなく、僕も立ち向かおう。


勝手に続き
変態さ加減が足りないかも



179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/03/28(金) 00:58:09.81 ID:RMW9KX6D0
>>168
コップに入った母乳を見つめる。
なるほど、コップにも工夫がしてあり、母乳の美しさを引き立ててある。
でこぼこの表面は持ちやすさだけではなく光の屈折を利用したつくりになっていて、見る者を楽しませる。

コップに目をとられてはいけない。
光の屈折のその先に、真白な母乳が置かれた衝撃でまだ少し波打っている。
そこから母乳の繊細で、きめ細やかな性質が目にとれる。
性質だけではない。
真白なのだ。
ただ、純粋な白を持っている。
先程の食前乳は少し透明感のある薄い白だった。
それとは逆に、これは向こうの見えない、白を汚すもののない母乳なのだ。

こだわり。そう、この母乳からは店の異常なまでのこだわりが感じられる。
しかし僕はその異常を受け止めよう。
この体内に沁み渡らせてやろう。
見ていろ、店員。
君たちの母乳、おいしくいただきます―――――



218: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/03/28(金) 01:52:46.09 ID:RMW9KX6D0
>>179
僕は震えている。
涙を流しながら震えている。
寒いからとか、悔しいからとか、そんなふざけた理由ではない。
涙は拭わない。
他人に見られても恥ずかしくない涙だからだ。

人は、すばらしい何かに出会うと涙を流すという。
僕は今、それを身をもって実感している。



219: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/03/28(金) 01:53:22.81 ID:RMW9KX6D0
>>218

味は今までで最高峰。
口に含んだ瞬間に口腔内に広がる母乳独特の味。
しかしその独特の味も、マイナス面が抜けていて、プラス面のみが前面に押し出されている。
そして喉を通り抜ける冷たい母乳は、僕の胃から瞬時に体全域に広がっていく。
よくグルメ番組で「まいうー」なんて言っている。
あれは嘘だ。
真においしいものを食べると、何も言葉が出てこない。
出すべき言葉が見つからないのだ。
人の語彙力を超えた言葉で表現しなければいけないという使命感が食事者に与えられる。
それは飲み物、母乳にも通じる。
飲んだ後も尾を引かず、まるで草原を吹き抜ける風のよう。

全国の母乳嫌いに告げる。
これは、旨い。

僕が言えた言葉はただ一つ。
ごちそうさまでした。



221: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/03/28(金) 01:54:08.34 ID:RMW9KX6D0
>>219


( ^ω^)「母乳は県ごとに、地域ごとに、店ごとに味が違う。
      それ故、この店の味になじませるため、食前乳を用意した。
      そういうことですかお?」

(*゚ー゚)「ええ、そういうことです」

店員さんがニッコリと笑った。
笑顔の可愛い人だ。

( ^ω^)「いい母乳でしたお。
      僕の意志は変わりません。
      10K、いや20Kで、買えるだけくださいお」

(*゚ー゚)「はい、かしこまりました。
     食前乳もつけておきますね」

店員さんがペコリとかわいらしくお辞儀をした。



222: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/03/28(金) 01:54:59.50 ID:RMW9KX6D0
>>221
妙に晴れ晴れとした気分で店を出る。
母乳は品質を保つために、店の特別な箱に入れて郵送してもらった。
店に行く前までは気になっていた母乳の匂いも気にならない。
僕はすっかり、あの店の母乳の虜になってしまったらしい。
もしかしたらあの店の母乳しか飲めなくなったかもしれない。

そうだとしても、僕に悔いはない。



( ^ω^)「あ、もしもし」

('A`)『おう、どうしたブーン』

( ^ω^)「すばらしい母乳を味わったお。
       ありがとう」

('∀`)『どういたしまして』

電話越しでドクオはニヤリと笑ったに違いない。



225: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/03/28(金) 01:57:12.38 ID:RMW9KX6D0
>>222
('A`)『で、わざわざ礼をいうために電話してきたのか?』

(;^ω^)「いやー、それが困ったことになったお」

ぼりぼりと頭を掻く。

('A`)『なんだ?言ってみろ』

( ^ω^)「店の母乳があまりにもおいしくて、所持金全部使っちゃったお」

('A`)『……はあ?』

ドクオらしい間抜けな声が電話口から聞こえてきた。
まあ、当然の反応だろう。



226: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/03/28(金) 01:58:09.12 ID:RMW9KX6D0
>>225
( ^ω^)「迎えに来てちょんまげ」




('∀`)『……ぷっ、ハハハハハハハハハ!!』







僕に、悔いはない―――――



 完



228: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/03/28(金) 02:01:16.96 ID:RMW9KX6D0
母乳という新たな世界を切り開いてくださったID:euSk0DtG0さん、ありがとうございました。
勝手ながら続きを書かせてもらいました。
ID:euSk0DtG0さんの変態っぷりについていけてたかは微妙ですけどね!



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