(´・ω・`)の恨み代理店のようです
- 106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/01(月) 23:34:30.90 ID:cUDFdPi00
<第2.5話 もう一つの選択肢>
ここは天国、何でもできる幸せなところ。
僕は死んだらしい。
苦しかったから、それから解放されたのは嬉しい。
でも、残してきてしまった人たちはどんな気持ちなのかな・・・。
(´・ω・`)「はぁ、なんか飽きてきたな・・・」
僕は死んでからの天国ライフを1年過ごしただけで飽きていた。
天国での余命は53年。
決して悪いところではない、むしろ良いところだ。
誰もが笑って、笑って、笑って・・・・。
(´・ω・`)「何でみんな笑ってるのさ・・・」
<この世>と違い、何も苦労しなくていい世界。
死んだ人間が言うのもなんだが、「生き甲斐」が無い。
かといって<この世>に転生したいかと言われるとそうでもない。
- 113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/01(月) 23:37:16.31 ID:cUDFdPi00
(´・ω・`)「今日は寝て過ごすかな・・・」
ショボンが寝ようとしてベットに入った瞬間、家のチャイムが鳴り響く。
(´・ω・`)「チャイムが鳴るなんて・・・珍しいな」
天国では人の家を訪ねることは滅多にない。
ほとんどの人が外に出て賑わっているからだ。
それに家にいるのは何か訳があるのだろう、と、気を利かせて誰も来ない。
僕は急いで玄関に向かう。
なにかいつもと違うことが起きる気がして。
从 ゚∀从 「よお」
扉を開けると、美人な女の人。
僕にこんな知り合いはいない。
(´・ω・`)「人違いですね、わかりま从 ゚∀从 「お前がショボンだな、入るぞ」
(;´・ω・`)「あ・・ちょっと」
- 115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/01(月) 23:39:58.26 ID:cUDFdPi00
ズカズカと家の中に入る女性。
名前はハインリッヒと言うそうだ。
从 ゚∀从「神様だ。すげーんだ俺は」
とかなんとか言ってた。
まあ天国だし神様がいてもおかしくない。
(´・ω・`)「で、神様が何のようです?」
从 ゚∀从「お前生き甲斐がないって思っただろ?」
(´・ω・`)「・・・・ええ」
そんな君に生き甲斐をプレゼント、そう言って神様は家の扉を開ける。
本来そこは天国の道で、騒がしくて、笑顔ばかりのはずなのに。
現れたのは真っ白な部屋。
椅子が数個おいてある。
- 118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/01(月) 23:42:18.28 ID:cUDFdPi00
(;´・ω・`)「なんですここ?」
僕は神様からの説明を受ける。
ある条件を満たした魂がここに来るらしい。
その魂が選択できる手段は3つ。
・天国コース
・恨みを晴らして転生
最後に一つ、これは・・・・。
考え事をしていると神様が喋り始める。
从 ゚∀从「ここの仕事をお前にやってもらいたい、ここではお前が神様だ。
天国コースの存在を教えずに、恨みを晴らさせることだけを教えても良いし、
恨みを晴らさせずに、即天国でも構わない。ここに来る奴は事前にデータが送られてくる」
神様は一呼吸おいてまた話し始める。
从 ゚∀从「ここで働くには天国の住民をやめてもらう。行き来は自由だけどな。
何か欲しかったら残りの年数を減らして手に入れな」
- 121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/01(月) 23:44:07.80 ID:cUDFdPi00
僕はこの仕事に就くことにした。
天国では見られない表情が見れる気がして。
やはり最初は抵抗もあったが、今ではすっかり・・・。
もらった年数は僕の余命へと繋がる。
余命を使ってこの空間の内装を変えた。
バーに必要なモノを一通りそろえた。
僕からお客さんに出す選択肢は2つ。
天国に逝くか、僕が代わりに恨みを晴らすか。
もう一つの選択肢は誰にも教えていない。
きっと誰も幸せになれないから。
番外編 end
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