( ^ω^)ブーンは喫煙者のようです

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 03:33:53.26 ID:5wWkvocq0
  
2ちゃんねるはもとより、現実世界でも嫌われている喫煙者。
喫煙者は、酔っ払いより嫌われているかもしれない。

「酒気帯び運転で人を殺す酔っ払いより、喫煙者のほうがましだろう」
「いやいや、酒気帯び運転も悪いが、猛毒を撒き散らす喫煙者だって
同じようなものだろう。たいして違いはないよ」

喫煙者と嫌煙者のやりとりは応じてこじれ、結局結論が出ないまま終わるが、
それにしても喫煙者というのは嫌われすぎではないか。
自宅でしか吸わないブーンは、常々そう考えていた。

( ^ω^)「なになに? 毒を好んで吸うようなやつはたいてい道程だ?
ふざけんなお! 死ねお!」

ブーンは連日立てられる喫煙者叩きのスレを見ては、感情的なレスをつけている。

( ^ω^)「僕は公共の場では吸わないし、誰にも迷惑はかけていないはずなのに」



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 03:38:36.95 ID:5wWkvocq0
  
それなのに意味もなく叩かれ、意味もなく煽られる。
文字通り煙たがられているのだ。

ブーンはこんなスレに見切りをつけようとしているが、どうしても気になってしまいついついスレを覗いてしまう。

( ^ω^)「ふう、1000にいったから寝るかお」

さっそく次のスレが立てられていたが、ブーンはパソコンの電源を落とした。


そのころ、東京の片隅で、殺人事件が起こっていた。
これは後日わかったことだが、遺体の口にはタバコが無理やり押し込まれており、
容疑者は喫煙者を憎んでいると発表された。

それだけならただの猟奇殺人事件だが、タバコを押し込まれた遺体は
その後も増え続けていった。

( ^ω^)「嫌煙者のほうがよっぽど頭がおかしいお。
いったい、それほど喫煙者を憎んでる人ってどんな人だお」

ブーンはニュースを見ながら、ため息をついた。



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 03:43:18.07 ID:5wWkvocq0
  
どうやって喫煙者のみを選んでいるのかわからない。
被害者同士につながりはなく、事件自体も特定の地域にとどまらずに起こっていた。

首相「これは由々しき事態だ。VIP警察に動いてもらわばなるまい」

首相はその日のうちに、記者会見を行った。

首相「喫煙者ばかりを狙う猟奇殺人が広がりを見せている。
全国の警察も懸命に捜査を続けているが、犯人はグループで犯行を繰り返している
らしいので、とても手が回らない状態にある。
そこで私は、VIP警察に捜査を依頼した。
彼らなら、迅速かつ早急に解決へと導いてくれると思っている」



7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 03:48:43.13 ID:5wWkvocq0
  
VIP警察本部。

(´・ω・`)「やあ、首相の記者会見は見たかい?
全国喫煙者殺人事件は私も興味があり、気にしていたがとうとう我々に出番が回ってきたようだ。
だがVIP警察の捜査員たちは、文字通り世界中を飛び回っている。
だから、いま現在本部にいるもの、ブーン、ドクオ、ギコ、しぃと私の五人でこの事件にあたることになった」

薄暗い会議室の教壇に立っているショボンが挨拶抜きでそういった。
休日にもかかわらず集められた捜査員たちは、
なにがなんだかわからずに困惑気味の顔をしている。

それはブーンも同じだった。
この事件がいまや大量殺人の域に達していることはわかっていたが、
主な任務が世界中の犯罪者を捕まえることであるVIP警察で
この事件を捜査するとは考えていなかったのだ。

('A`)「つっても、俺たち五人じゃまともな捜査はできないでしょう」

ショボンの次に位の高いドクオがそう発言した。



10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 03:53:12.65 ID:5wWkvocq0
  
(´・ω・`)「うん、それはわかっているんだ。
なにせ日本全国が舞台でしょ、警察が動いているとはいえ、僕たち五人じゃどうしようもないよね」

(,,゚Д゚)「それがわかっていながら、なぜ首相は俺たちの名をテレビで出してまで
助けを求めたんだ? こういうのは、裏でこっそり依頼するのが普通だろゴルァ」
(*゚ー゚)「そうだよ。一般人はVIP警察なんて聞いたこともないはずだから、
その単語を出したって意味がないと思うの」

ショボンがギコとしぃの方に顔を向けて続ける。

(´・ω・`)「首相は犯人を掴んでいるんだ」

捜査員たちが息をのむ。犯人がわかっている?
その事実はたしかにすごいが、それならなおさらVIP警察を動かす理由がわからない。

('A`)「ますますわからん。どういうことか、きっちり説明してくれ」



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 03:57:15.62 ID:5wWkvocq0
  
(´・ω・`)「これは……僕自身信じてないから言うんだが、」

そう前置きして、ショボンが説明をはじめた。

まず、犯人は三人らしい。

('A`)「三人? それだけの人数で、これだけの人を殺せるわけないだろうが」
(´・ω・`)「だが、事実らしい。しかも、犯人は人間じゃないようなんだ」

ふたたび会議室に沈黙が満ちた。
どの顔も、いった本人のショボンでさえ、怪訝そうな顔を隠していない。

(,,゚Д゚)「はっ、ばかばかしいにも程があるぜゴルァ。
人間じゃないものが犯人? マジだとしたら首相を病院に連れてったほうがいいんじゃねぇのか」
(´・ω・`)「そういうな。これは僕とブーンが裏をとってある。
そうだろう? ブーン」



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 04:02:23.28 ID:5wWkvocq0
  
捜査員がいっせいにブーンのほうを振り向いた。
ブーンはその視線を受けて一瞬体を後ろにそらしたが、
ショボンが手でうながすと、しぶしぶ立ち上がって声を出した。

( ^ω^)「事実だお。僕と署長のショボンは、唐突に首相の部屋へ呼ばれたんだお。
そこで、さっきショボンがいった事実を聞いた。当然信じられなかったお」
('A`)「そりゃそうだろ。あまりにも現実離れしすぎてる」
( ^ω^)「僕もそう思ったお。だけど、次の瞬間には、首相のいう言葉を信じていたんだお」


その日ブーンは、いつもどおり2ちゃんねるの嫌煙者スレで怒りを発散させていた。
次々と書き込まれる煽りのレスを読みながら、的確にレスを返していく。
そしていよいよ決着がつきそうだという時に、首相から呼び出しがかかった。

首相は犯人が三人であること、そして犯人が人間ではないことを述べ、
信じられないブーンとショボンの前に、一枚の引き伸ばされた写真を差し出した。



14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 04:06:18.91 ID:5wWkvocq0
  
首相「見てくれればわかる」

ブーンとショボンが写真を覗き込む。

東京の繁華街に設置された隠しビデオで撮られたものを、引き伸ばした写真。
そこに写っていたのは、喫煙者の口にタバコを押し込んでいるなぞの人影だった。

(´・ω・`)「これがなにか?」
首相「……もう一枚ある」

次に出された写真は先ほどの写真の続きのようだ。
タバコを押し込み終えた影が、隠しカメラのほうを振り向いた瞬間の写真。

ブーンとショボンは思わず息をのんだ。

そこにはっきりと写っていたのは、全身を毛で覆われた、童話に出てくるような狼男の姿だった。



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 04:12:23.26 ID:5wWkvocq0
  
(,,゚Д゚)「狼男だと? ゴルァ」
(´・ω・`)「そうだ。それはまさしく我々の想像していたのと同じ、
上半身裸で、体中の毛が伸びた恐ろしい狼男だった」

ここで唐突に説明にはいるが、VIP警察とは、歴史の影で暗躍している特殊部隊のことである。
世界中を飛び回り、かの有名な切り裂きジャックの捜査にも参加した歴史がある。
このVIP警察というのは、誰でも簡単に入れるものではない。

警察官になったものの中で、特殊な才能をもっているものを選び出し、
それをさらに鍛え上げてできあがったのがVIP警察なのだ。

(´・ω・`)「すでに警察官が六人ほどやられているんだ。
普通の人間じゃ太刀打ちできない。そう考えて、首相は僕たちに捜査を依頼した」

これが一連の流れのようだ。

ドクオ、ギコ、しぃの三人は馬鹿馬鹿しいと嘲笑するような表情をしていたが、
ショボンの真面目な顔を見て、考えをあらためたらしい。

(´・ω・`)「いいかな。それじゃ、仕事のはなしに戻ろう」



16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 04:20:16.14 ID:5wWkvocq0
  
ブーンは繁華街の裏路地を、歩きタバコをしながら歩いていた。
これ見よがしにタバコをふかしては、有害な煙を吐き出している。

おとり捜査は警察ではタブーとなっているが、VIP警察ではとくに禁止はされていない。
VIP警察に舞い込む依頼はどれも危険なものばかりだった。
命がけの仕事に嫌気が差し、辞めるものも少なくない。

ブーンのあとをつけているのはギコだ。
しぃとドクオは東北のほうで任務を遂行しており、ショボンは一人で関西の繁華街を歩いている。
犯人が三人なら、その一人ひとりが全国に散って殺人を繰り広げているに違いない。

(,,゚Д゚)「まったく、狼男が犯人だとしたら、戦力を分散するのは間違いじゃないのかゴルァ」

タバコに火をつけながら、ギコは一人ごちた。
犯行の行われた日にちは、満月とは限らない。
それにギコは狼男の存在も信じてはいなかった。

くだらない捜査、意味のない行動。それがギコの考えであり、
そう考えているからこそ、こうやってのんきに喫煙していられるのだ。

その油断が有事を抱くなどと、ギコは考えもしなかった。
曲がり角を曲がったブーンの悲鳴が聞こえてきたのは、ギコが火をつけてすぐのことだった。



17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 04:26:09.28 ID:5wWkvocq0
  
(,,゚Д゚)「くそ、なにが起こったんだゴルァ」

タバコを路上に投げ捨てて、ギコはあわてて路地を曲がった。
次の瞬間、凄まじい衝撃が全身を襲い、ギコは気を失った。


( ^ω^)「あーあ、捜査をはじめて二時間も経ったお。
二箱が空になったっていうのに、狼男はおろか、人影ひとつ見えないお」

ブーンは背後を振り向いた。
ギコがつまらなそうに電柱の影から顔をのぞかせている。
ギコも飽き飽きしているのだろう。
ブーンたちの話を聞いて、信じたのはしぃくらいか。

無理もない。突飛な言動だと自分で思うし、自分だってたいして信じていない。
だが、あの写真や首相の表情は本気だった。
信じられないのに信じているというのはおかしなことだが、
ブーン自身もよくわからないまま捜査に参加しているといった感じが拭えない。

( ^ω^)「ほんとに意味があるのかお」

そうつぶやきながら、ブーンは路地を曲がった。



18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 04:32:44.24 ID:5wWkvocq0
  
目の前にそれがいた。

二メートルはあろうかという上背。
月のない真っ暗な夜に、街灯のわずかな灯りがそれを闇に浮き上がらせていた。

(;^ω^)「はは、ははは。ほ、本当にいたのかお」

全身の毛が逆立つような感じに襲われ、次の瞬間には体中に痙攣が走った。
ブーンは悲鳴を上げていた。
乾ききった喉の奥から、自分の声だとは到底思えないような悲鳴が路地裏に反響していく。

狼男は両腕を前にたらした姿勢からは考えられないような
速さでブーンに襲い掛かってきた。

頭と頭が衝突して、目の前に火花が散る。
腕が伸びてきて、ブーンのわき腹をえぐった。
体が宙に浮き、ビルの壁に打ちつけられる。

「なにが起こったんだゴルァ」

ギコの声が聞こえた気がした。
目の前を狼男が駆け抜けていく。
まるでビデオの早送りのように、ギコの体がふっとんだ。



19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 04:37:39.11 ID:5wWkvocq0
  
VIP警察の捜査員になるには、特殊な素質が必要だ。

それは例えば、マクゴゴーグルのような透視の能力だったり、
怪我が人よりはやく治癒することだったり、ものすごく記憶力がよかったり。
そういうさまざまな不思議な力を携えたもののみがVIP警察に入ることができる。

ブーンは生まれつき体が硬かった。
床に座って手を足のほうに伸ばしても膝くらいまでしか届かないし、
両手を背中で組むこともままならない。

生まれつきデブなせいだと思ってきたが、それは違ったようだ。
力を入れたブーンの腹筋は、まるでゴムタイヤのように硬くなったし、
握ったこぶしで岩を殴っても痛みは感じなかった。

生まれついての障害が、実は生まれついての才能だったのだ。



21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 04:43:22.04 ID:5wWkvocq0
  
ギコが吹き飛ばされるのをみて、ブーンの頭の中でなにかが切れる音がした。

殴られたわき腹の痛みがすっと消えていき、全身の震えも止まりかけている。
ブーンが垂らしたままの両腕に力をこめてみると、それはまるで石のように硬化した。

( ^ω^)「重いお。だけど、寝てるわけにはいかないお」

ギコの体の上に馬乗りになっている狼男めがけて、ブーンは走った。
両手をひろげ、まるで「オラゴクウ!」とでもいうように、必死に足を動かした。
足が地面を踏みしめるたびに、ずしりとした感触が伝わってくる。

( ^ω^)「ふおっ」

硬化されたこぶしが狼男の顔にめり込んだ。
こぶしは頬の皮を突き破って脳みそに衝撃を与え、さらに左手で繰り出した
パンチによって顔を挟むように殴りつける。

ブーンは両手のこぶしで挟んだ狼男の鼻めがけて、頭を振り下ろした。



22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 04:49:59.65 ID:5wWkvocq0
  
狼男「ぎゃお−ん」

犬の遠吠えのような奇声を発しながら、狼男の体が崩れ落ちる。
だがブーンにはわかっていた。いや、感じていたというほうが正しいかもしれない。

狼男にたいしてダメージはない、と。

あれほど強烈な一撃をお見舞いしたというのに、狼男の歯は折れてはいないようだ。
それどころか、硬い毛と皮膚にさえぎられて、脳みそへのダメージも大してないかもしれない。
狼男は鼻をおさえながら、悠然と立ち上がった。

( ^ω^)「くっ、効いてないのかお」
(,,゚Д゚)「くそ、いてぇ」
( ^ω^)「ギコ、生きてたのかお」

狼男から視線をはずさずに、ギコのほうに意識を向けると、ギコが立ち上がる気配を感じた。

(,,゚Д゚)「あんななまくら野郎に殺されるかゴルァ。
くそ、マジでいてぇぞおい。ブーン、二人で一気にかたをつけるぞ」
( ^ω^)「わかってるお」

ギコの強がり癖は知っている。長いこと立ってもいられないほどギコの体は痛んでいるだろう。
できるだけ早く決着をつけねばならない。
ブーンはそう考えながらも、胸ポケットに伸びた手はタバコの箱を探っていた。



24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 04:56:41.77 ID:5wWkvocq0
  
ブーンの様子に気づいたギコが手を差し出してくる。
ブーンはタバコを一本口にくわえると、顔を手に近づけた。

じゅっという音が小さく聞こえ、タバコの先に火がついた。

ギコは自分の体温を調節することができる能力を備えている。
指に体温を集めれば、その指はまるで火にかけた鉄板のように熱くなる。

人体発火現象というものを知っているだろうか。
アメリカのとある都市にすむ女性の服が突然燃え出したことがあった。
服は一瞬で全焼したが、女性の肌には少しのやけどのあともなかったという。

また、バージニア州に住む男性はソファに寄りかかったまま眠っていまい、
次の日に足首だけ燃え残った状態で発見されたことがある。
ソファや服には燃えたあとはなく、男性の内臓を含めた体だけが燃えてしまったらしい。

どちらも、自分の体温を調整することができなかったから悲劇が起きたのだとショボンがいっていた。



26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 05:04:22.79 ID:5wWkvocq0
  
どちらも優秀な捜査員になっただろうに。
その証拠に、ギコはその現象を自由自在に操ることで、VIP警察に勤めることができた。

(,,゚Д゚)「もういいだろ。そろそろいくぞ」

ギコの体から発せられる熱があたりを覆い始めた。
いまギコの皮膚の表面は、100度を超える熱量を出していることだろう。
ブーンはひとつ頷くと、咥えていたタバコを狼男めがけて放り投げた。
狼男がそれを払った瞬間、ブーンのこぶしが腹に突き刺さった。

脱脂綿に包まれたF16戦闘機を殴ったような感触がこぶしに広がるのに構わず、
ブーンはがむしゃらにこぶしを突き出しまくった。
硬化したこぶしに裂傷が入るが、構ってはいられない。

狼男が見せた隙を利用するのが得策だ。

まるで竜巻のような攻撃を繰り返すブーンの肩を蹴って、ギコが宙に飛び上がった。
そしてそのままの勢いで無防御の顔に両手を突き出す。

ギコの手が狼男の顔に触れた途端、大量の蒸気が発生した。



27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 05:09:54.23 ID:5wWkvocq0
  
狼男が思わず顔を両手で覆った。
その両手めがけてブーンが強烈な一撃を叩き込む。
路地裏に響き渡るような轟音が聞こえ、狼男の巨大な体躯が壁にぶつかってさらに大きな音をたてる。
ギコはその隙に狼男の体に抱きついた。

ギコと狼男との接触面から蒸気が立ち上り、ステーキを焼いているような香ばしい香りが一面に広がった。
狼男は悲鳴を上げ続けている。

ブーンは狼男の頭をつかんで、なんども壁にぶつけた。
そのたびにビルが揺れるような感覚を味わい、ブーンの興奮は高まっていった。

ぐちゃり。

ついに狼男の固い皮膚と頭蓋骨が砕けたようだ。
壁一面に飛び散った脳漿と大量の血が、ブーンとギコの体を汚した。

狼男は、力果てて路上に崩れ落ちた。



28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 05:16:03.88 ID:5wWkvocq0
  
VIP警察本部の喫煙室でほっと一息ついていたブーンの元に、衝撃の事実が飛び込んできた。

狼男を解剖した結果、あのまがまがしいほどの外見は、着ぐるみだったというのだ。
そしてさらに衝撃の事実。

着ぐるみの中に入っていたのは、首相だった。

実は首相は、日ごろ危険な任務をしているVIP警察に息抜きの暇を与えようと、
狼男びっくり大作戦を決行することを決めた。

そして喫煙者大量殺人を利用し、ドッキリショーを計画したのだ。

そのドッキリショーはうまくいったのだろう。
確かにブーンやギコはびっくりさせられた。

だがその代償はあまりに大きかった。

首相の命をかけたドッキリショーは幕を閉じた。

だが、まだブーンたちVIP警察に平穏な日々は訪れない。

喫煙者大量殺人の犯人は、確かにこの日本のどこかにいるのだ。

そして、その犯人を捕まえたときこそが、はじめてVIP警察が安息のため息につつまれるときなのだ。

戦え! ブーン! 犯人を捕まえる日まで!


( ^ω^)ブーンは喫煙者のようですは打ち切りになりました。
次週新連載、( ^ω^)ブーンは頑張るようです! にご期待ください。



29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 05:16:37.08 ID:3r09KOol0 ?2BP(0)
  
ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 05:18:13.72 ID:/FgIOysDO
  
がっかりだ

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 05:19:51.03 ID:3r09KOol0 ?2BP(0)
  
この終わり方は無いわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 05:20:14.10 ID:tq1cGTZO0
  
これは酷いwwwww

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 05:20:14.74 ID:81F6FAaf0
  
(゚д゚)

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 05:22:07.31 ID:cax0IWzCO
  
これは新しいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 05:24:32.60 ID:Yv4y/nIHO
  
え?何このオチは

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/19(木) 05:24:59.44 ID:7OTiJQriO
  
あるあるwwwwwwwwwwwwwww



戻る