( ^ω^)変わった人達のようです
- 319: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/25(木) 01:27:01.73 ID:vLZM/8dRO
みんなから話を聞き終えた僕は、今まで入っていった部屋の前を通りながら、向こう側の壁を目指します。
七つの部位。
六つの死骸。
五つの文字。
四つの言葉。
三つの心臓。
二つの身体。
一つの傷跡。
扉の前を通り過ぎ、更に歩き続けると、壁にある一つの扉が見えました。
数字は、無い。
『むすうのざんげ。』
- 321: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/25(木) 01:29:20.77 ID:vLZM/8dRO
(゚、゚トソン「内藤さん」
( ^ω^)「……お?」
(゚、゚トソン「部屋から出てはいけませんよ、さあ、戻って下さい」
( ^ω^)「お、分かりましたお、御免なさいですお」
(゚、゚トソン「では、お休みなさい、内藤さん」
( ^ω^)「はいですお」
どこからか現れた白い服を着た女性に促されるまま、僕は0と書かれた部屋へと入って行きます。
きぃ、ぱたん。
ξ゚听)ξ『お帰りなさい、ブーン』
( ^ω^)「ただいまだお、ツン」
ベッドに腰かける彼女は、巻き毛を揺らして笑っていました。
- 325: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/25(木) 01:31:52.13 ID:vLZM/8dRO
- ( ^ω^)「ツン」
ξ゚听)ξ『なあに?』
( ^ω^)「僕の事、嫌いかお?」
ξ゚听)ξ『嫌いじゃないわ、大好きよ』
( ^ω^)「有り難う、だお」
ξ゚听)ξ『ブーンは私の事、嫌い?』
( ^ω^)「大好きだお」
ξ゚听)ξ『ありがとう、ブーン』
( ^ω^)「…………」
ξ゚听)ξ『どうしたの?』
( ^ω^)「何でもない……何でもないお、ツン」
ξ゚听)ξ『そっ、か……』
( ^ω^)「僕は、……僕、は、」
僕は、彼女を抱き締めて、
- 327: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/25(木) 01:33:16.53 ID:vLZM/8dRO
少女を監禁し、首を切って殺害した男の傍らには、少女の人形。
双子の弟の首を絞め、死体をベッドに寝かせて死姦した男の傍らには、弟の人形。
双子の姉を自殺に追い込み、薬指を切り取って持ち歩いていた女の傍らには、姉の人形。
親友を監禁して餓死させた男の傍らには、親友の人形。
幼い少女を誘拐し、風呂場で溺死させた男の傍らには、少女の人形。
五匹の猫を殺し、その死体をぬいぐるみの中に詰め込んで抱いていた少女の傍らには、猫の人形。
自殺した恋人の死体をばらばらにして煮込み、食した女の傍らには、男の頭だけの人形。
そして、恋人を失ったそのショックや怒りや悲しみをぶつける為に数多くの猫を殺した僕の傍らには、恋人の人形。
本人にしか聞こえない声を聞きながら
僕らは懺悔する。
- 329: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/25(木) 01:35:02.54 ID:vLZM/8dRO
『ごめんなさい、傷つけられる事を喜んでしまって』
「ごめんなさい、傷付ける事を喜んでしまって」
「『ごめんなさい、双子の兄弟を愛してしまって』」
『ごめんなさい、誰かに愛される事が耐えられなくて』
『ごめんなさい、拘束される事で愛してしまって』
「ごめんなさい、拘束する事で愛してしまって」
『ごめんなさい、おとなのひとをあいしてしまって』
「ごめんなさい、幼い彼女を愛してしまって」
『ごめんなさい、我輩はどこにも居ないのだと伝えられなくて』
「ごめんなさい、たくさんたくさん殺してしまって」
『ごめんなさい、君を置いて死んでしまって』
「ごめんなさい、死んだあなたを食べてしまって」
ごめんなさい、こんなに狂ってしまって
ごめんなさい、君達を傷つけてしまって
僕は病室のベッドに横たわり、目を瞑りました。
この幸せな夢が、覚めないように。
おわり。
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