( ^ω^)ブーンが3つの願いを叶えてもらうようです
- 1: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 20:48:35.99 ID:fpvh6U5i0
- (´・ω・`)「内藤、内藤!」
担任の怒声が教室に響く、今は数学の時間だ
( ^ω^)「!・・・おはようございますお」
(´・ω・`)「おはようございますおじゃない、ぶちころすぞ」
(´・ω・`)「ちゃんと授業を聞いとけよ、じゃあここの問題を解いてもらう。まずはわかんないんです」
( ><)「わかんないんです」
(´・ω・`)「じゃあ、ブーン解いてみろ」
( ^ω^)「ブーンもわからないお」
(´・ω・`)「馬鹿ばっかだな、一度生まれ変わってこい。じゃあツン、解けるか?」
ξ゚听)ξ「はい、ここがこうなってこうです」
彼女はスラスラと問題を解いていく、その頭の良さがブーンが彼女に引かれる要因でもある
- 2: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 20:49:38.36 ID:fpvh6U5i0
- (´・ω・`)「正解だ、じゃあ今日の授業はここまで。宿題を山盛り出すからちゃんと解いてこいよ」
(;^ω^)「鬼教師だお・・・」
放課後になるとブーンの近くにドクオがきた
(;'A`)「こんなに宿題出されたらゲームできないじゃねーか」
( ^ω^)「二人で力を合わせて頑張るお」
('A`)「お互いバカだから力を合わせても全然進まねーよ」
( ^ω^)「じゃあツンに教えてもらうお」
ξ゚听)ξ「宿題くらい自分でやりなさいよ」
頼みに行く前に彼女のほうから話に入ってきた
- 3: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 20:52:22.28 ID:fpvh6U5i0
- ('A`)「頭の良い人には俺らの苦労なんてわからんね」
( ^ω^)「さっきもスラスラ解いててすごかったお!やっぱりツンは頭良いお」
ξ///)ξ「あ、あれくらい別に普通よ!あんたたちが出来なさすぎなのよ」
('A`)「フヒヒwwwwサーセンwwwwwww」
( ^ω^)「マックおごるから勉強教えてほしいお」
ξ///)ξ「ど、どうしてもっていうなら教えてあげてもいいわよ、じゃあ明日ね」
そういうと彼女は帰っていった
('A`)「これで宿題はなんとかなりそうだな。ゲーセンでも行くか」
( ^ω^)「わかったお」
- 4: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 20:55:33.81 ID:fpvh6U5i0
- 二人は帰り道の途中のゲーセンに入る。ゲームの音がけたたましく鳴り響いている
('A`)「うぉらああああ!ここで必殺技だああああああ」
( ^ω^)「これで10連勝だお、さすがドクオだお」
('A`)「まあゲームぐらいしか取り柄がないからな、ブーンはやらないのか?」
( ^ω^)「ブーンは今金欠だから見てるだけでいいお」
('A`)「俺もゲームソフト買いすぎて金ねーわ、まあ買っても満足して積むんだけどな」
('A`)「金といえば、うちのクラスに入ってきたクーってお金持ちらしいな」
川 ゚ -゚)クー、清楚でいかにもお嬢様という感じの子だ。もっともブーンは喋ったこともない
- 5: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 20:58:39.25 ID:fpvh6U5i0
- ( ^ω^)「何でも父親が大企業の社長らしいお」
('A`)「そんなに金があったら何でも好きなことができるんだろうな。不平等な世の中だな」
('A`)「チッ、ギャラリーが集まってきたな。そろそろ撤退するか」
二人はギャラリーの間を抜けゲーセンを後にした
('A`)「じゃあまた明日な、ブーン」
( ^ω^)「バイバイだお」
ドクオと分かれて一人で歩いていると道路にホームレスらしき男が倒れていた
- 6: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:01:55.13 ID:fpvh6U5i0
- / ,' 3「うぅ・・・うぅ・・・」
( ^ω^)「おじさんどうしたんだお」
/ ,' 3「腹が減っているんだよ・・・何か食べるものを持っていないかい?」
( ^ω^)「カロリーメイトがあるお、食べていいお」
ブーンは鞄からカロリーメイトを取り出し、男に渡した
/ ,' 3「ハムッ ハフハフ、ハフッ!!」
よっぽど腹が減っていたのか凄い勢いで食べつくした
- 8: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:05:43.46 ID:fpvh6U5i0
- / ,' 3「ありがとう、助かったよ」
( ^ω^)「どういたしましてだお」
/ ,' 3「大抵の人間は避けていくか、汚いものを見ていくものだが、きみは優しい少年だ」
/ ,' 3「お礼に3つの願い事を叶えてやろう」
(;^ω^)「・・・おじさん、気でも狂っとるのかお」
/ ,' 3「気は確かだよ、私は神だ。優しい人間をここで見定めておったが、
初めに私を助けてくれた君にお礼をしようと思う」
( ^ω^)「ブーンは馬鹿だけどそこまで馬鹿じゃないお。神様なんていないお」
/ ,' 3「おじさんの戯言に付き合うと思って何か願い事を言ってみてごらん」
- 10: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:09:26.78 ID:fpvh6U5i0
- ( ^ω^)「わかったお、付き合ってあげるお。何にしようかお。」
そこでブーンはさっきのドクオとの会話を思い出した
( ^ω^)「じゃあお金がいっぱい欲しいお」
/ ,' 3「よろしい、その願い叶えてやろう」
そういうと男は去っていった
( ^ω^)「いなくなったお」
( ^ω^)「やっぱり変な人だったお。ブーンも帰るお」
次の日、学校が終わるとツンに勉強を教えてもらい約束のマックをおごることになった
- 12: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:11:59.35 ID:fpvh6U5i0
- ( ^ω^)「おかげで宿題も終わったお。一人じゃ終わらなかったお」
ξ゚听)ξ「ブーンのレベルにあわせて教えるのもなかなか大変なんだから」
ξ゚听)ξ「まっ、こうやっておごってもらえたから良いわ」
ξ///)ξ(それにこうやってブーンと二人でいられるしね)
( ^ω^)「ツンどうしたお、顔が赤いお」
ξ///)ξ「な、なんでもないわよ!モグモグ」
マックを後にし道を歩いていると一枚の宝くじが落ちていた
- 14: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:15:10.52 ID:fpvh6U5i0
- ( ^ω^)「宝くじだお、拾っておくお」
ξ゚听)ξ「そんな1枚持っていても当たるわけないじゃない、捨てなさいよ」
ブーンには昨日の男が少し気になっていた
( ^ω^)「もしかしたら当たるかもしれないお。そしたら欲しいものいっぱい買うお」
ξ゚听)ξ「人って当たらないのに宝くじの使い道を考えるのよね」
そして宝くじの当選日
( ^ω^)「・・・当たってるお」
- 16: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:17:42.41 ID:fpvh6U5i0
- ( ^ω^)「ににに2000万円だおおおお、うううまい棒がいっぱい買えるお」
( ^ω^)「ドクオに電話するお!」
プルルルルルル、ガチャ
('A`)「なんだよブーン、こっちはまだ寝てたんだぞ」
( ^ω^)「宝くじが当たったんだお!」
('A`)「あーハイハイ、どうせ1000円とかだろ?そんなことでいちいち電話すんなよ」
( ^ω^)「2000万円だお」
- 18: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:20:47.82 ID:fpvh6U5i0
- ('A`)「2000円か・・・まあそんなもn・・・って」
Σ(;'A`)「ええええええええ!おおおお落ち着けブーン」
( ^ω^)「ブーンはもう落ち着いてるお」
('A`)「2000万円とかうまい棒何個買えるんだよ・・・」
( ^ω^)「やっぱりドクオもブーンと同じレベルだお」
('A`)「今から換金しにいくのか?襲われないように俺がついていってやるからな」
ゴソゴソ
('A`)「ジャンプを腹に入れて・・と。じゃあすぐに行くからな!待ってろよ」
ガチャン
(;^ω^)「ドクオにしか言ってないのに襲われるわけないお・・・」
- 20: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:23:49.78 ID:fpvh6U5i0
- そしてドクオだけが金属バットを携えて周りに怯えながら銀行へと行った
('A`)「しかし2000万かー、一気に勝ち組じゃねーか」
('A`)「何でも買えるな。何を買うんだ?」
( ^ω^)「何も買わないお。全部株に投資するお」
('A`)「ちょ・・おま・・・何馬鹿なこと言ってるんだ!?2000万だぞ!?」
( ^ω^)「2000万じゃ全然足りないお、それに株も勝てる気がするんだお」
( ^ω^)「株で儲けたら会社でも建てるお。そしたらドクオを副社長にしてあげるお」
( ^ω^)「そしてツンをお嫁さんにするんだお」
('A`)「お前がここまでバカだとは思わなかったよ・・・まあお前の金だ、好きにしろ」
('A`)「せいぜい期待しないで待っておくよ」
( ^ω^)「絶対に金持ちになるんだお」
そしてブーンの言葉どおり株に成功し一躍億万長者の仲間入りをすることになった
- 22: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:26:51.25 ID:fpvh6U5i0
- ('A`;)「しかし驚いたな・・・まさかここまで成功するなんて」
( ^ω^)「ブーンには全部わかってたお」
あれから数年が経ち、株で得た資金を基にブーンが設立した会社は、消費者のニーズにあった製品を次々に開発し急成長していた
('A`)「宣言どおり俺を副社長に、そしてツンと結婚までしたもんな」
('A`)b「俺はお前が成功するって信じてたぜ」
(;^ω^)「現金なやつだお」
まるでシンデレラストーリーであるブーンをマスコミはこぞって取材し、ブーンの名前を知らないものはいないほどであった
- 25: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:30:42.31 ID:fpvh6U5i0
- ξ゚听)ξ「ちょっとブーン、今度のパーティに着ていく服なんだけどどっちがいいかしら?」
( ^ω^)「どっちでもツンはかわいいお」
ξ///)ξ「も、もう真面目に答えなさいよ!いいわよ自分で決めるから」
毎週のようにブーンはパーティを主催し、豪華な料理や他の金持ちとの交友に興じていた
('A`)「うほっ、いい肉」
('A`)「金持ちの暮らしってのはたまんねーな、貧乏人には絶対食べれないような食事ばっかりだ」
( ^ω^)「ドクオが喜んでくれてブーンも嬉しいお」
('A`)「また新しい外車買っちまったぜ、ちょっと使いすぎたからブーンまた金貸してくれよ」
( ^ω^)「お金なら使いきれないほどあるお。貸してあげるお」
('A`)「フヒヒwwwwwwサーセンwwwww」
- 26: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:34:12.66 ID:fpvh6U5i0
- ( ^ω^)「今度ツンと世界一週旅行してくるお」
('A`)「ラブラブだねえ、俺もパーティで女でも捜すか。正直可愛い子が多すぎて困るぜ」
(*'A`)「やっぱり外車とか乗ってると女も寄ってくるしな。学生時代の冴えない俺とは大違いだ」
('A`)「ありがとうな・・・ブーン」
( ^ω^)「親友だからあたりまえのことだお」
そしてツンとの世界一週旅行で様々な場所を訪れた
( ^ω^)「ライオンがいるお!チーターもいるお!ちょっと遊んでくるお」
ξ;゚听)ξ「ちょっ、ちょっと車から飛び出したら危ないわよブーン!」
( ^ω^)「わんわんお!わんわんお!」
⊂二二二( ^ω^)二⊃ ブーン
チーターよりも速くブーンはアフリカの大草原を駆け巡っていた
( ^ω^)「楽しかったお」
ξ;゚听)ξ「・・・」
- 28: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:37:34.33 ID:fpvh6U5i0
- ( ^ω^)「これがナイアガラの滝かお。綺麗だお」
ξ*゚听)ξ「ほんと綺麗ね」
ξ///)ξ(ブーンに寄り添っちゃおうかな)
ξ;゚听)ξ「っていないし」
滝のほうに目をやると滝に打たれるブーンの姿が見えた
ザザザザザザザザ
( ^ω^)「漫画の修行みたいだお、楽しいお」
ξ;゚听)ξ「あの人ショッカーに身体を改造でもされてるんじゃないかしら・・・」
- 29: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:40:27.97 ID:fpvh6U5i0
- いろいろなことを体験する日々で満ち足りた心をブーンは感じていた
( ^ω^)(こんなに金持ちになれて毎日幸せだお)
( ^ω^)(欲しいものは何でも手に入るしツンとも結婚できたお)
( ^ω^)(神様は願い事を3つ叶えてくれるといったけど1つで十分すぎるほどだお)
( ^ω^)(もう何も心配することなんてないんだお)
そのブーンの気持ちとは対照的に安定の日々は崩れていくことになる
- 30: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:43:39.23 ID:fpvh6U5i0
- また数年が経ったころ
( ^ω^)「ツンなにしてるんだお。さっさとパーティに出かけるお」
ξ゚听)ξ「どのドレスも気に入らないから行きたくないわ。新しいの買ってよ」
(;^ω^)「この前も買ってあげたお。それにそのドレスもまだ着てないお」
(*^ω^)「ツンはどれを着ても似合うお。だからパーティ行くお」
ξ゚听)ξ「うるさいわねえ、周りの女に地味だと思われたら嫌でしょ」
そういうとドレスをゴミ箱に無造作に放り込んだ
ξ゚听)ξ「おなかすいたわ、おいしいもの頼んでよ。パーティなんて一人でいけばいいわ」
( ^ω^)「・・・わかったお」
- 32: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:46:37.09 ID:fpvh6U5i0
- ( ^ω^)(最近のツンはわがままばかりいうようになったお・・・)
( ^ω^)(昔はプレゼントをあげたら大事にしてくれてたのに・・・どうしてしまったんだお・・・)
ブーンが一人でパーティ会場にいるとドクオの姿があった
(*'A`)「フヒヒwwwwA子ちゃんもB子ちゃんもかわいいなあ」
(*'A`)「また俺の車でドライブしようぜ」
(*'A`)「おっ!ブーンじゃねえか。また金貸しくれよ」
(*'A`)「いやあ、女の子との付き合いが多くて出費がかさんじゃって」
(*'A`)「俺達親友だしいいだろ?」
アルコールの入っただらしのない顔でブーンに金を要求する
- 33: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:49:19.39 ID:fpvh6U5i0
- (;^ω^)「・・・そうやってこの前もお金貸したお」
(;^ω^)「今回は貸さないお。少しは自重するお」
そういうとドクオは怒りにみちた形相でブーンを睨みつけた
(#'A`)「あ!?いっぱい金もってんだろーがケチケチすんじゃねーよ!!」
(#'A`)「親友の俺が頼んでるんだ。文句言わずに金貸せよ!!」
( ^ω^)「・・・わかったお、貸すお・・・」
そういうと財布から札束を取り出しドクオに手渡した
(#'A`)「ったく最初から素直に貸せばいいんだよ」
(*'A`)「フヒヒごめんねC子ちゃん空気悪くしちゃったね。こいつ空気読めなくてさー」
下品な笑い声をたてるドクオを尻目に急いでブーンはその場を後にした
- 34: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:52:07.95 ID:fpvh6U5i0
- (#^ω^)(どいつもこいつもなんなんだお!)
(#^ω^)(だれのおかげで金持ちになれたと思ってるんだお)
(#^ω^)(ブーンは金を持ってるだけの価値しかないのかお!)
そのときブーンの会社の部下が慌てて駆け込んできた
(;・∀・)「た、大変です社長!わが社の不正が発覚してしまいました」
( ^ω^)「不正?どういうことだお」
ブーンは社長になったといえど、学生から急に巨万の富を得たというのもあり実際の経営は下のものに任せていた
- 35: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:55:42.11 ID:fpvh6U5i0
- (;・∀・)「私も知らなかったのですが、
下のものは利益を追求するために裏にも手を染めていたらしくそれがバレてしまったのです」
( ^ω^)「なんていうことだお・・・」
(;^ω^)(確かにお金がいっぱい欲しいと願ったお。
まさかそれでこんな利益のみを追求するような会社になってたのかお)
(;・∀・)「株価も大暴落していて、わが社の信用はがた落ちです。このままでは倒産ということも」
どこからか話を聞いてきたのかツンとドクオがやってきた
ξ#゚听)ξ「ちょっとブーン、どういうことよ!!」
(#'A`)「そうだ!!このままじゃ金持ちの暮らしが出来なくなるじゃねーか!」
ξ#゚听)ξ「お金がないあなたなんて何の価値もないじゃないの!」
- 37: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 21:59:22.75 ID:fpvh6U5i0
- その言葉にブーンの堪忍袋の緒が切れた
(#^ω^)「うるさいお!何でも金、金っていいかげんにしろお!」
(#^ω^)「確かにブーンは金持ちになったお。
でも最初のころは良くても徐々に周りがブーンを見る目は変わっていったお」
(#^ω^)「パーティで会う人も僕のご機嫌をとるようなやつばっかりだお!
そんな奴らにはもう飽き飽きだお!」
そういうとブーンは外に飛び出していった
⊂二二二(#^ω^)二⊃ ブーン
怒りに我を忘れて走り回るブーン
⊂二二二(#^ω^)二⊃「あんなやつらもうどうでもいいお!」
無我夢中で走るブーンは赤信号も無視して駆けていた
キキーッ ガチャン
- 38: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:02:38.53 ID:fpvh6U5i0
- 車が止まりきれずにブーンの身体に衝突し、ブーンは大きく空に浮いた後地面に激突した
(|||´ω`)(ううう・・・痛いお、目が霞むお・・・)
(|||´ω`)(どうしてこんなことになったんだお・・・幸せだったはずなのに・・・)
(|||´ω`)(もう一度やりなおしたいお・・・)
(|||´ω`)(そういえばまだ願いが2つ残ってたお・・・)
(|||´ω`)(今回のことはブーンが馬鹿で経営も下のものに任せたのがいけなかったお・・・)
(|||´ω`)(それにドクオやツンにも金を貸して喜ばせるだけじゃなく上手く接すればよかったお・・・)
(|||´ω`)(神様・・・頭が良くなりたいお・・・)
/ ,' 3「よろしい、その願い叶えてやろう」
そう声が聞こえたと思うとブーンの意識は遠くなっていった・・・
- 39: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:07:24.42 ID:fpvh6U5i0
- 時は遡り・・・
( ^ω^)「わかったお、付き合ってあげるお。何にしようかお。」
/ ,' 3「願い事は後2つだ、それにもう2つ目の願いは聞いている」
( ^ω^)「ブーンまだ何も言ってないお!詐欺だお」
/ ,' 3「記憶が巻き戻されておるからな。覚えてなくても無理はない」
/ ,' 3「確かに2つ目の願いは叶えた。それではまた会おう」
そういうと男は去っていった
( ^ω^)「やっぱり変な人だったお。ブーンも帰るお」
- 42: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:10:20.88 ID:fpvh6U5i0
- そして翌日
(´・ω・`)「内藤、内藤!」
担任の怒声が教室に響く、今は英語の時間だ
( ^ω^)「!・・・おはようございますお」
(´・ω・`)「おはようございますおじゃない、ぶちころすぞ」
(´・ω・`)「ちゃんと授業を聞いとけよ、じゃあここの問題を解いてもらう。まずはオワタ」
\(^o^)/「・・・」
◎「ティウンティウンティウン」
(´・ω・`)「じゃあ次は内藤」
( ^ω^)「はいだお」
- 43: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:13:35.48 ID:fpvh6U5i0
- 返事をして教科書に目を通す。すると、まるでパズルのピースがはまるように全てが一つに繋がった
( ^ω^)「ここはペラペラペラだお。さらにペラペラペラでペラペラペラだお」
ざわっ、教室が予想外の事態に騒がしくなる
(´・ω・`)「完璧じゃないか、今日はミサイルでも落ちてくるんじゃないか」
( ^ω^)(不思議だお・・・教科書の内容がすんなり入ってくるお)
( ^ω^)(神様は頭を良くしてくれたのかお)
放課後になるとドクオとツンが寄ってきた
- 45: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:16:31.81 ID:fpvh6U5i0
- ('A`)「おいおいブーンどんなトリックつかったんだよ」
ξ゚听)ξ「いつも答えられないあんたが珍しいわね」
( ^ω^)「ブーンは頭が良くなったんだお、これでツンと同じ大学に行けるお」
ξ///)ξ「た、たまたま正解したからって調子にのってるんじゃないわよ!!」
ξ///)ξ「きょ、今日は勉強教えてあげる約束でしょ。さっさと終わらせるわよ」
( ^ω^)「わかったお」
ツンから教えてもらうと、みるみるうちにその内容を理解していった
ξ;゚听)ξ「驚いた。ちゃんと内容を理解してるじゃない」
( ^ω^)「ツンの教え方が上手いんだお。あ、そこ間違ってるお」
ξ゚听)ξ「あ、ほんとだ。まさかブーンに指摘されるなんて思ってもいなかったわね」
( ^ω^)「勉強終わったお。約束通りマックおごるお」
- 47: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:19:41.07 ID:fpvh6U5i0
- マックに行き、その後ツンと別れるとブーンは書店に入っていった
( ^ω^)「どれぐらい頭が良くなったか試してみるお」
かたっぱしから本を読んでいくと、パラパラとめくるだけで頭に知識が入っていくのがわかる
( ^ω^)「すごいお。勉強ってこんなに面白いものだったのかお」
店が閉まるまでブーンは本を読み漁っていた
大学受験の日になるころには、すでに高校生のレベルの試験などお遊戯のようなものだった
( ^ω^)「大学試験のテストも簡単だったお」
ξ゚听)ξ「ブーンには適わないけど、私もそこそこできたわ」
( ^ω^)「これで大学に行っても一緒だお」
ξ///)ξ「ま、またあんたと一緒なんてついてないわね。仕方ないから我慢してあげるわ」
- 49: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:23:07.70 ID:fpvh6U5i0
- 大学という場でブーンの才能はさらに開花した。毎日図書館に通い、ありとあらゆる知識に精通していった
( ^ω^)「この前教授に質問しにいったら答えてくれなかったお」
ξ゚听)ξ「ブーンがいつも難しすぎる質問をしているからでしょ。
大学の教授なんてのは自分の専門の分野以外には疎いのよ」
( ^ω^)「大学の教授といってもそんなものなのかお、ここならもっと学べると思ったのに残念だお」
ξ゚听)ξ「高校の頃は馬鹿だったのが、こんな頭が良くなるなんて今でも信じられないわ」
今や大学レベルを超える知識を持ったブーンは、この環境に満足できなくなっていた
- 52: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:25:38.80 ID:fpvh6U5i0
- 川 ゚ -゚)「ちょっといいかな」
ξ゚听)ξ「あら?クーじゃない。久しぶりね」
クーもまたブーンたちと学部は違えど同じ大学に進学していた
( ^ω^)「どうしたのかお」
川 ゚ -゚)「最近の君に関する噂は聞いているよ。
高校の頃から凄いと思っていたが最近はそれ以上らしいじゃないか」
川 ゚ -゚)「それでだ。うちのお父様に話をしてみたんだが、是非君を我が社の研究施設に入れたいというんだ」
ξ;゚听)ξ「クーの家の会社っていったら超一流企業じゃないの」
- 53: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:28:28.13 ID:fpvh6U5i0
- ( ^ω^)「そこならもっと頭が良くなれるのかお?」
川 ゚ -゚)「最新技術の研究をしているところだからね」
川 ゚ -゚)「専門家もたくさんいるし君の力を発揮するにはこの上ない環境だろう」
( ^ω^)「ぜひやりたいお!」
川 ゚ -゚)「そうか。良い返事が聞けてうれしいよ。それではまた後日連絡するよ」
そういうとクーは立ち去っていった
ξ;゚听)ξ「すごい出世じゃないブーン」
ξ゚ー゚)ξ「でも今のブーンならそのほうがあってるのかもね。ま、がんばりなさいよ」
( ^ω^)「がんばるお。誰かに必要とされて僕も嬉しいお」
- 55: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:31:33.49 ID:fpvh6U5i0
- 才能を十二分に発揮できる環境を手に入れた彼は画期的な発明を次々に行った
人は彼を「現代のエジソン、アインシュタインの生まれ変わり」など絶賛した
ξ゚听)ξ「〜でね。大学でこういうことがあったの」
( ^ω^)「・・・」
ξ゚听)ξ「ブーン、ねえブーン!聞いてるの!?」
( ^ω^)「!・・・ごめんお。考え事していたお」
ツンとの久しぶりのデートだが、最近二人は会うたびにケンカをすることが多くなっていた
- 58: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:35:01.27 ID:fpvh6U5i0
- ξ゚听)ξ「私との会話なんてどうでもいいんでしょ。どうせ低レベルな会話とでも思ってるんでしょ?」
(;^ω^)「そ、そんなことないお」
ξ゚听)ξ「私とニュースについて話すときなんかも私が言ったことに対し間違ってるといわんばかりにすぐ反論するし」
ξ゚听)ξ「頭の悪い女だ、って感じの目で見ているのがイライラするのよ!」
ξ゚听)ξ「確かに私はブーンほど頭が良くないわ」
ξ゚听)ξ「いえ、一度見ただけで何でも理解してしまうあなたが異常なのよ」
( ^ω^)「・・・」
- 62: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:39:02.38 ID:fpvh6U5i0
- ブーンは反論できなかった。確かに最近誰と話しても深く内容を捉えた会話が出来ないのにブーンは失望していた
教科書どおりの言葉に、専門的な言葉をならべるだけの人々
自分のレベルについてこれる人などもう世界には存在しないほどブーンの知能は高くなっていた
ξ゚听)ξ「あなたといると一言一言に気をつかってしまう。そういうのに疲れたの」
ξ゚听)ξ「もうわたしのことはほっといて。さようならブーン」
去っていくツンをブーンは止めなかった。彼の心にはぽっかりと穴があいてしまった
それからのブーンはそんな心を埋めるように研究に没頭した
- 65: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:42:40.35 ID:fpvh6U5i0
- ブーンの研究は軍事目的にも転用され、その技術の恩恵を受ける先進国と発達途上国との格差は拡大していった
(;^ω^)(うう・・・ううう・・・)
最近ブーンは悪夢をよく見るようになった
(;^ω^)(人がいっぱい死んでるお・・・怖いお・・・)
ブーンの技術が軍事目的に使われ戦争で多くの人を殺めているという事実が彼を悩ませていた
(;^ω^)(ブーンのせいじゃないお・・・そんな目で見るなお・・・)
(;^ω^)(ブーンはただ自分の力を何かにぶつけたかっただけだお)
- 69: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:47:13.09 ID:fpvh6U5i0
- 嫌なことを体験しても、知能の高いブーンは忘れることができず鮮明に記憶し続けていた
(;^ω^)(嫌だお・・・忘れさせてくれお)
ブーンの精神は日を追うごとに蝕まれていった
(ヽ´ω`)(もう寝たくないお・・・誰か助けてお・・・)
彼の精神はもう限界だった
(ヽ´ω`)(なんで頭が良くなりたいなんて願ったんだお・・・)
(ヽ´ω`)(頭が良くなればみんなにもてはやされると思ってたお・・・)
- 71: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:50:26.25 ID:fpvh6U5i0
- (ヽ´ω`)(でも違ったお・・・一人ぼっちだお・・・)
(ヽ´ω`)(神様は1つ目の願いの記憶を巻き戻していたと言っていたお)
(ヽ´ω`)(きっと1つ目の願いでもブーンは不幸になったんだお)
(ヽ´ω`)(願いはあと1つ。もう間違いはできないお)
(ヽ´ω`)(もう間違わないためには・・・)
そしてブーンは三度神に懇願した
(ヽ´ω`)(神様・・・ブーンは幸せになりたいお)
/ ,' 3「最後の願い、叶えよう」
そうしてブーンの記憶はあの時へと戻っていった
- 73: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:53:01.36 ID:fpvh6U5i0
- 時は遡り・・・
( ^ω^)「わかったお、付き合ってあげるお。何にしようかお。」
/ ,' 3「願い事は既に二つ叶えた。もう最後の願いも聞いておる」
( ^ω^)「ブーンまだ何も言ってないお!詐欺だお」
/ ,' 3「記憶が巻き戻されておるからな。覚えてなくても無理はない」
/ ,' 3「確かに最後の願いは叶えた。それではさらばだ」
そういうと男は去っていった
( ^ω^)「やっぱり変な人だったお。ブーンも帰るお」
- 75: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:56:16.21 ID:fpvh6U5i0
- そして翌日
(´・ω・`)「内藤、内藤!」
担任の怒声が教室に響く、今は国語の時間だ
( ^ω^)「!・・・おはようございますお」
(´・ω・`)「おはようございますおじゃない、ぶちころすぞ」
(´・ω・`)「ちゃんと授業を聞いとけよ、じゃあここの問題を解いてもらう。まずはジョルジュ長岡」
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい!おっぱい!」
(´・ω・`)「じゃあ次は内藤」
( ^ω^)(ブーンは天才だお。こんなの簡単だお)
- 77: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 22:59:17.83 ID:fpvh6U5i0
- そうして教科書に目を通す。しかし、ブーンにはちんぷんかんぷんだった
(;^ω^)「ブ、ブーンもわからないお」
(´・ω・`)「馬鹿ばっかだな、一度生まれ変わってこい。じゃあツン、解けるか?」
ξ゚听)ξ「はい、ここがこうなってこうです」
スラスラ解く、いつもの光景だ
(;^ω^)(ブーンは何を寝ぼけてるんだお。ブーンに解けるわけないお)
- 78: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 23:02:17.02 ID:fpvh6U5i0
- 放課後、ツンとドクオがブーンのそばに寄ってきた
('A`)「ゲーセンでも行こうぜブーン」
ξ゚听)ξ「ちょっとまちなさいよ!ブーンとは私が先に約束してるのよ」
ξ゚听)ξ「昨日の約束どおり勉強教えてあげるわよ。そのかわりちゃんとお礼しなさいよ!」
( ^ω^)「ありがとうだお」
勉強が終わり、ブーンはツンにお礼をするためにマックへと入った
( ^ω^)「おかげで宿題も終わったお。一人じゃ終わらなかったお」
ξ゚听)ξ「ブーンのレベルにあわせて教えるのもなかなか大変なんだから」
( ^ω^)(昨日の男は願いを叶えたといってたけどいつもと何も変わらないお)
( ^ω^)(やっぱりあの男はただの詐欺師だったお)
- 81: ◆7O3SQ2RNWw :2008/10/17(金) 23:04:11.12 ID:fpvh6U5i0
- ( ^ω^)「ツン」
ξ゚听)ξ「なに?」
( ^ω^)「いつもブーンを助けてくれて本当に感謝してるお」
( ^ω^)「ブーンはお金持ちでもなければ頭も良くないお」
( ^ω^)「それでもこれからもブーンと一緒に居てほしいお」
ブーンは自分の気持ちを素直に彼女に伝えた
ξ///)ξ「な、なに急に変なこと言ってるのよ!は、恥ずかしいじゃない」
ξ///)ξ「ま、まああんた頼りないから一緒に居てあげてもいいわよ」
( ^ω^)「ありがとうだお」
いつもと変わらない日々、普通の人となんら変わりない自分
それでもブーンの心は確かに満ち足りていた
( ^ω^)ブーンが3つの願いを叶えてもらうようです ―― おわり ――
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