( ^ω^)ブーンがカービィに代わりスパデラを攻略するようです

79: 数学者(福島県) :2007/03/29(木) 22:21:55.57 ID:lXJosk3i0
  
CHAPTER 4『抵抗』

鳥は慌てて部屋を確認しに行った。
この際、小物やぬいぐるみなど失ってもいい。また買えば済む話だからだ。

鳥「だけどタンスの中のアレだけは……アレだけは……」

擦れた声で祈りながら走る鳥。
到着した部屋の有り様を見て膝が落ちた。
黒以外の色が見当たらない。

鳥「諦めるのはまだ早い! タンスの中……」

灰と化したタンスの最上段を開ける。
そこには、虹色に輝く羽根が。

鳥「良かった……これだけは無事で……」

( ,,゚Д゚)「何だそれ?」

鳥「これはなぁ……おとさんの羽根で……」

時間が止まった。

鳥「ぎゃあああああああああ!! 何でいるんだぁぁぁぁぁ!!!
  さっさと出発しろよおおおおおおおおおおおおお!!!」

从 ゚∀从「綺麗な羽根してるだろ……高値で売れるんだぜ。それ」

鳥「やめろ!! こ、これだけは渡さないからな。俺の宝物だ!!」



82: 数学者(福島県) :2007/03/29(木) 22:23:35.92 ID:lXJosk3i0
  
鳥が言うには、幼い頃、自分はメタナイト軍に襲われたんだとか。
親はその時、チャットで釣った中学生をスネークしに出かけていた為、
巣には子供達しかいなかったらしい。
鳥は捕まる寸前に、巣に残った親の羽根をしまいこんだ。
だから、この羽根を持っていれば、いつか自分の親にもう一度会える気するんだとよ。

ちなみに他の兄弟は焼き鳥にされて食われたみたい。
何故鳥だけが助かり、仲間になったかというと、
鳥インフルエンザにかかっていて、食うのは危険だと判断したからで、
殺すのもキモくて、誰もやりたがらなかったからだそうだ。それで成り行きで仲間。
何かもう皆馬鹿だろ。

鳥「貴様らは終わりだ……この先へ進むには、二連主砲を倒す他無い」

( ,,゚Д゚)「ほう、面白い。じゃあお前人質な」

鳥「マ、マジで……?」



83: 数学者(福島県) :2007/03/29(木) 22:24:57.87 ID:lXJosk3i0
  
【 ●ω●】『ジョーとレオは現在、二連主砲に近づきつつあります』

(*゚ー゚)『あはははははっ!』

( <●><●>)『どれ、死にっぷりをモニターで見るだs……』

( ,_ノ` )y━・~~~『どうかしたか?』

( <●><●>)『鳥が……ロープに巻かれてるだス』


从 ゚∀从「オラッ、さっさと着いて来い!」

鳥「チクショォォォ!!!」

( ,,゚Д゚)「やいメタナイト、見てるか?
     この鳥が〆られたくなかったら、この二連主砲とやらの機能を停止させろ」

鳥「クソゥこいつら……俺がメタナイト様のお墨付きである部下と知っていて……」

( ,_ノ` )y━・~~~『無理な要求だな。だってその鳥どうでもいいもん』

(●)ウィィィィン
【 ○ 】

上段の主砲から砲弾が放たれた。
間一髪『二人』は回避した。鳥は直に受けた模様。
上下に分けられた二つの主砲。これが今回の敵だ。



86: 数学者(福島県) :2007/03/29(木) 22:27:06.96 ID:lXJosk3i0
  
( ,,゚Д゚)(上からは砲弾……じゃあ下は……?)

从 ゚∀从「ジョー、上だ!!」

( ,,゚Д゚)「手――――――!!」

敵は大砲だけではない。
自由に伸縮し、稼動するマジックハンドが取り付けられているのだ。
ジョーを掴んだ手は、下の主砲の目の前まで移動する。
同時にエネルギーを溜めるような音が鳴り響く。

分かりやすい図

  (● )
⊃λ【 ○  】ヴヴヴヴヴ……
 ↑
ジョー

( ,,゚Д゚)「や、止めろおおおおおお!!!」

下段主砲から発射されたのはレーザーだ。
青白い光に包まれ、ジョーは一瞬にして塵となった。

从 ゚∀从「う、嘘だろ……」

嘘でも何でもない。
確かにナックルジョーは灰と化した。

从#゚∀从「うわあああああああああああ!!!」



87: 数学者(福島県) :2007/03/29(木) 22:28:04.85 ID:lXJosk3i0
  
( ,_ノ` )y━・~~~「お前も死ぬかバーニンレオ」

(●)ガコン
【 ○ 】

頭真っ白の無謀な突進と、精密に自動で動く、冷たい大砲。
力比べするまでも無い。

爆音、そして煙が辺りに広がった。

( ,_ノ` )y━・~~~「己の無力も知らずに抗うな」

从メメ゚∀从「…………どうしろってんだ」

大空に向かって大の字。
いくら問い掛けてもオレンジの空は答えてくれない。

手が迫る。
手が開く。
手が掴む。

誰を掴む。

从メメ゚∀从「俺か……」

自慢の炎を象徴した髪を引っ張られる。
そのまま手は下段の主砲へ向かっていく。

从メメ゚∀从「クソが……」



90: 数学者(福島県) :2007/03/29(木) 22:29:18.04 ID:lXJosk3i0
  
バーニンレオは眼を瞑った。
しょぼい人生だった。
振り返る思い出など無い。
一つあるとすれば高校の時の文化祭くらいか。
演劇部だった彼は、文化祭でやる役を顧問から与えられた。
まだ一年だっていうのに、役が与えられたのだ。
他の一年生は大抵裏方に回ってバックアップとかそんなんである。
だが、顧問はいち早くバーニンレオの実力を見抜き、本番で起用する事に決めたのだ。
気になるその役とは……「酸素」であった。
酸素の役とは何だろうか。確かに無くてはならない大切な存在だ。
しかしその役は必要だろうか。うん、いらない。
バーニンレオはてっきり、ヒロイン(先輩)の相手役とばかり思ってたらしく、
酷く落ち込んだんだとか。
本番で彼は、舞台上をウヨウヨ漂っていた。演技の邪魔だった。

从メメ ∀从「さらば……俺の悲しい人生……」

…………
………
……


何分経ってもレーザーが来ない。
変な言い方だが、バーニンレオはイライラしていた。来るなら早く来いと。

手「ちょwwwwどうしたんすかwwwwwwww」

下段主砲「うるせーよwwwwwwあんな過去出されたら撃つに撃てねーよwwwww」

从メメ ∀从(何で大砲に同情されてるんだ俺……)



91: 数学者(福島県) :2007/03/29(木) 22:30:58.01 ID:lXJosk3i0
  
下段主砲「そんなに苦しんでいたのか……すまないバーニンレオ君」

从メメ ∀从「え……?」

下段の主砲が割れ、中から緑色の生命体が現れた。

(*'ω' *)「あの時、酸素の役を任せたのは……私なんだっぷ……」

从メメ゚∀从「プラズマウィスプ先輩……何でここに」

(*'ω' *)「私が顧問の先生にお願いしたんだっぷ……演劇をよりリアルにするため、
     酸素は必要不可欠なんじゃないかって……
     それをバーニンレオ君を苦しめていたなんて……」

どうやら、下段主砲のレーザーはプラズマを原動とした代物らしい。
そのプラズマがいなくなった。という事は、もはや二連主砲ではない。

(*'ω' *)「これは……せめてもの償いだっぷ」

身体の周りに、プラズマが発生していく。
それはやがて巨大なオーラのようになり、空気が痺れているのが肌で分かるようになる。
これが後々エステとして大成功を収めるのだが、それはまた別の話。

(*'ω' *)「十字ガチャガチャ十字ガチャガチャ……」

从メメ゚∀从(えぇー何か呪文唱えてるー!!)

プラズマの蓄電が最大限に達する。
狙うは上段の主砲だ。出力全開のエネルギーで、木っ端微塵にしてくれる。



93: 数学者(福島県) :2007/03/29(木) 22:32:12.81 ID:lXJosk3i0
  
(*'ω' *)「めちゃため――プラズマはどうだん!!」

この最大のエネルギー弾がプラズマの魅力だ。
シンプルかつ、強力。破壊力はそこらのコピー能力の技を凌駕している。
実際問題、二連主砲・上段のダメージは半端なものではない。
ヒビが入り、動きは鈍く、所々から煙が噴き出ている。

从メメ゚∀从(ス、スゲェ……)

しかし『ため』ってのが随分あやふやである。
↓五段階の『ため』
ためなし → プラズマニードル
ちょっとため → プラズマアロー
ほどよくため → プラズマスパーク
すごくため → プラズマレーザー
めちゃため → プラズマはどうだん

ほどよくって何やねん。
あとガチャガチャやりすぎると、十字キーが指の油まみれになるよ。

(●)ギギギ……
【 ○ 】

(*'ω' *)「めちゃため――プラズマはどうだん」

(●)プスプス……
【 ○ 】

(*'ω' *)「めちゃため――プラズマはどうだん」



95: 数学者(福島県) :2007/03/29(木) 22:33:09.95 ID:lXJosk3i0
  
    ◎
◎      ◎ ティウンティウンティウンティウン
        
◎       ◎
    ◎

(*'ω' *)「ずっと俺のターン!」

( <●><●>)『主砲がバラバラだス! 使いもんにならないだス!』

鳥『なんだとぉ!? そ、そんな馬鹿な!!』

(*゚ー゚)『あ、戻ってきたんだアンタ……』


从メメ゚∀从「先輩……」

(*'ω' *)「後輩……」

原型すら留めていない主砲の前で、二人は抱き合った。
バーニンレオは大ダメージを受けた。
そして、今は亡き、ナックルジョーの顔を夕日に浮かべて誓った。

从メメ゚∀从「お前の分まで……戦うからな」


一方の司令室では、ある問題に直面していた。
最も危険な敵が迫ってくる。想定外の出来事であった。



98: 数学者(福島県) :2007/03/29(木) 22:34:07.39 ID:lXJosk3i0
  
【;●ω●】『ダイナブレイドなんて聞いてねえええええええええ!!!』

   ノノノノ  -___ ドドドドドドドド
  (゚∈゚*)ω^)─_____ ______ ̄
  丿\ノ⌒\⊃ ____ ___
 彡/\ /ヽミ __ ___
    ./∨\ノ\  =_
   .//.\/ヽミ ≡=-
  ミ丿 -__ ̄___________

天空の覇者、ダイナブレイドが空を行く。
背中のおまけは一度殺したはずの男だ。

( ,_ノ` )y━・~~~『避けろおおおおおおおおおお!!!』

( <●><●>)『無茶だスwwwwwwっうぇうぇwwwwwwwオワタ』

(#゚∋゚)「これは息子の分!!!」

一段とスピードが増す。
ブーンと更にその後方のデデデは、振り落とされないよう、しがみ付く事しか出来ない。

( ゚ω゚)「風がすさまじいいいいいいいいいいいいいい!!!」

(´。ω゚`)「尻が裂ける――――――!!!」

心を持たない冷たき戦艦が、復讐に燃える熱い親鳥に敵うはずも無い。
決死の体当たり、狙うは左翼だ。ここを潰せばバランスを失う事だろう。
そのハルバードの左ウィングが、黒煙に包まれ弾けた。
もう羽根の役割は果たせそうに無い。二撃目を加えようと、ダイナブレイドは旋回する。



100: 数学者(福島県) :2007/03/29(木) 22:35:34.24 ID:lXJosk3i0
  
【;●ω●】『左ウィング大破! 被害面積、約74%!!』

鳥『げげっ!!』

( <●><●>)『左右のバランスを崩しまくってるだス!!』

( ,_ノ` )y━・~~~『セイル収縮、右ウィングの浮力を下げろ!!』

【;●ω●】『そんな暇ねーよ!! このゲス野郎!!!』

バランスを崩し、ただでさえ不安定な飛行戦艦だ。
右の翼を失えば本当にゲームオーバーだ。

(#゚∋゚)「二発目……これで終わりにしてや……」

(;^ω^)「お? どうしたお?」

(#゚∋゚)「メタナイト……」

強風が吹き荒れる、右ウィング上に佇む人影。
右手には橙色に光る剣。この茜空と同じ色だ。
その姿を見て、ダイナブレイドの眼は一層と鋭くなる。

( ,_ノ` )y━・~~~「……」

(#゚∋゚)「ウオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

私怨に走るまま、一直線。

風が止まり、雲が割れた。



101: 数学者(福島県) :2007/03/29(木) 22:36:53.65 ID:lXJosk3i0
  
( ,_ノ` )y━・~~~「あまり私を怒らせない方がいい」

メタナイトとダイナブレイド、その間五メートル程まで迫った瞬間だ。
ダイナブレイドの目の前に、予想もしなかった光景が広がる。

八つ裂きにされた鳥。

それでも、我が子だと分かった。
あの日から一度たりとも忘れた事はない。……と言えば嘘になるが、
一ヶ月に一回、便所で用を足している時に思い出すくらい愛していた息子だ。

その子がメタナイトに寝首を捕まれ、血を流している。
「大きくなったな」と言ってやりたかった。
しかし、怒りでそれどころではなかった。

(#^ω^)「メタナ……」

(#゚∋゚)「メタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ!!!!」

息子は乱暴にも、空へ放り投げられる。
飛ぶ力も無いだろう。このままでは海へ真っ逆さまだ。

助けないと。

攻撃を止めた親鳥。
仮面の裏で笑うはメタナイト。

一閃 ―――――――― 剣が振り落とされた。



102: 数学者(福島県) :2007/03/29(木) 22:38:11.78 ID:lXJosk3i0
  
赤い雫が背景の夕日に混ざっていく。
親鳥の傷は深く、子を追うように落下していった。

(#^ω^)「メタナイトォォ!!!」

自分が急降下しているのも忘れ、ブーンは叫んだ。
許せなかったのだ。愛情を踏みにじるようなメタナイトの行為が。

(#^ω^)「顔出しやがれお――――!! フルボッコにすんぞおおおお!!!」

(;´・ω・`)「落ちてる、落ちてるぞ我輩達!!」

二人の背に翼は無い。
重力様の仰せの通りに落ちていく。

(;´・ω・`)「クソ、もうあれしかないのか!!」

(;´・ω・`)「だが……ここでやるのは……!!」

(;´・ω・`)「もうそんな事言ってられない!! やるしかない!!」

(;´・ω・`)「うおおおおおおおおおお!!!」



104: 数学者(福島県) :2007/03/29(木) 22:39:36.56 ID:lXJosk3i0
  
        *'``・* 。
        |     `*。
       ,。∩      *    もうどうにでもな〜れ
      + (´・ω・`) *。+゚
      `*。 ヽ、  つ *゚*
       `・+。*・' ゚⊃ +゚
       ☆   ∪~ 。*゚
        `・+。*・ ゚

その呪文を唱えた次の瞬間。

【 ●ω●】『あ』

(*゚ー゚)『どうしたんでぃ、とっつぁん』

【;●ω●】『ヘ、ヘビーロブスターが熱暴走を起こして、
       勝手にダクトを進んでるザマス』

( <●><●>)『な、なんだって――――――!!!』


もう、どうにでもなった。



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