( ^ω^)ブーンが戦い、川 ゚ -゚)クーが護るようです
- 350: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 21:03:59.45 ID:0LFlL8cs0
- 第十九話 『突き進めよ、矢の如く』
戦いの始まりは、白と黒の色が混ざり合った瞬間だ。
白の数、数百。
黒の数、数千。
圧倒的戦力差。
しかし白の波はその速度を緩めることをしない。
扇状に広がるのではなく、矢の如く一直線に黒の壁を貫いている状態である。
「進め!!」
誰かが叫ぶ。
「勇者様御一行のお通りだ! 絶対に道を作れッ!!」
誰かも呼応するように叫ぶ。
「我が主が護れと言ったのだ! それを果たさずして何がFC兵か!!」
黒の兵が倒れ、しかし白の兵も倒れていく。
しかし
「敵は大して強くねぇ! このまま突っ切れ――『矢の如く』!!」
言葉通りになる。
白の兵が次々と黒の兵を倒していくのに比べ
相手の動きは遅く、なかなか白の兵を倒すに至らない。
- 352: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 21:08:27.06 ID:0LFlL8cs0
- 矢は見る見るうちに、黒い壁に深く刺さっていく。
「うぉぉぉぉぉ!!」
白の咆哮が木霊し、次々と黒を白に塗り替えていく。
十倍近くの戦力差だというのに、それを感じさせない勢いで突き進んでいるのだ。
理由は簡単だ。
敵は固まり過ぎている。
数千の敵が一斉に襲ってくるわけではないのだ。
その壁ともいえる黒い密度に、白の線がどんどん突き刺さる。
矢の表面上にしか戦闘が発生しない故に、結局相対する白と黒の数は同等なのだ。
個別に見れば戦闘能力は白の方が勝る。
そうなれば矢が黒の壁を突破していくのは納得出来るだろう。
- 357: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 21:24:05.73 ID:0LFlL8cs0
- ブーン達は、すぐさまやるべきこと――各々のポジションを見極め行動に出た。
今、矢の先端で道を切り開いているのはギコと弟者だ。
ギコは片腕で器用に巨剣を振り回しながら、黒の壁を破壊していき
必然的に一番攻撃が多くなる前線で、弟者は向かってくる攻撃を巧みに防いでいく。
しぃは上空だ。
下からの射撃をかわしながら、眼下に向かって羽片を撒き散らす。
広範囲の援護射撃は、味方にとって戦いやすい状況を作り出している。
そして上空からの視線故に戦況を瞬時に判断し、それを味方に適時知らせていく。
ドクオと兄者は矢の中央部で遠距離攻撃中だ。
特に兄者の魔方陣から射出される炎や水は、一度上空へ立ち上るため
味方を飛び越えて攻撃できるという利点があり――意外にも役立っている。
その援護射撃隊を護るのがブーンとフサギコ、そしてショボン。
白の壁が倒し損ねた敵を、援護中の味方を狙う敵を次々と葬っていく。
モララーは戦闘が始まって以来、姿を見せていない。
まさか逃げたわけではあるまいが、しかし何を企んでいるのやら……。
- 362: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 21:28:58.74 ID:0LFlL8cs0
- と、ここにきて快進撃は阻まれる。
原因は二対の巨人。
(《・>ω<・》)「フォォォォォ!」
┝━━◎┥「――――」
生物のような巨人は、その巨大な手足を振り回し暴れ
機械のような巨人は、その目から妙なビームを発射している。
もはや大規模ともいえる攻撃は、敵はおろか味方さえも巻き込んでしまっている状況だ。
この巨人の大暴れのせいで、矢先から順次陣形が崩れていく。
その最前線。
( ,,゚Д゚)「ちっ、厄介な……」
片腕でグラニードを振り回しながら、忌々しく呟く。
(´<_` )「あぁ、確かに……どうする?」
弟者が攻撃を防ぎながら、現状、前線の指揮官であるギコに問う。
( ,,゚Д゚)「モララーの兵士では力不足だな。
もしアレほど強力でなければ、任せたのだが……。
ここはウェポン持ちの俺達がやるしかない」
(´<_` )「うむ、同意だ」
- 363: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 21:31:48.75 ID:0LFlL8cs0
- 周囲には味方の姿は無い。
どうやら自分達が突っ込みすぎて、はぐれてしまったようだ。
しかし注意深く見れば、周囲各地で戦いが起こっていることが解る。
どうやら『矢の如し作戦』(勝手に命名)はここで潰えたらしく、乱戦状態に突入したようだ。
( ,,゚Д゚)「俺はあの生物じみた奴の相手をする。
弟者は、あの機械のビームを防ぐ盾になるんだ」
(´<_` )「OKだが、他の皆はどうする?」
弟者の問いかけに、黒い兵士を薙ぎ飛ばしながらギコは答える。
( ,,゚Д゚)「この程度の敵にやられる奴らではないはずだ。
俺達が先に辿り着けば戦いながら待つし、あいつらが早ければそれで問題ない」
仲間を信頼しつつ、ギコ達は己の敵の元への道を切り開いていった。
- 365: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 21:34:34.73 ID:0LFlL8cs0
- 矢の陣形が崩れ始めた、中腹部分。
そこでは次々と襲い掛かる敵が――
('A`)「……思ったより少ねぇな」
言葉通り。
自分達が援護するまでも無く、白い兵が残党を倒していく状況だ。
( ´_ゝ`)「どうやら前線がかなり頑張ったらしいわね」
ミ,,"Д゚彡「体力を消耗してなければ良いんですけど……」
(´・ω・`)「そこまで馬鹿じゃないよ、ギコさんも皆も」
もはや残った敵はFC兵に任せ、ブーン達は前線目指して走っていく。
たまに飛び掛ってくる黒い兵士を殴り倒しながらも
途中でやられかけていた白い兵士を助けながらも
彼らは最先端の戦場を目指して走る。
(;^ω^)「でも、あの巨大な奴は手ごわそうだお」
行く手の左右で暴れている巨人を見ながら言う。
- 367: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 21:37:54.83 ID:0LFlL8cs0
- ( ´_ゝ`)「……あの生物……私のライバルになりそうな予感!」
言葉と同時に生物の方向――左方向――へ走り出す兄者。
その後姿を見つめながら
(;^ω^)「いい加減、あの女言葉は何とかならないのかお……?」
(´・ω・`)「難しいねぇ……彼、魔法少女のつもりらしいし」
('A`)「世の中には妙な奴がいるもんだ」
ミ,,"Д゚彡「では、私は機械の方へいきましょう。
ウィレフェルなら、あの強固な身体も切り裂けるかもしれませんし」
言いながら、今度はフサギコが機械の方向――右方向――へ走り出す。
その後姿を見つめながら三人は同時に思った。
(;'A`);^ω^);´・ω・`)(珍妙と共に戦うのを避けたな……)
次の瞬間。
('A`)^ω^)´・ω・`)「じゃあ、僕(俺)もフサギコさんの方へ――」
('A`)^ω^)´・ω・`)「…………」
少々の沈黙が流れる。
- 372: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 21:40:42.64 ID:0LFlL8cs0
- (´・ω・`)「よし、とりあえず落ち着こう。
ここは好き嫌いせずに適材適所を考えて行動した方がいい」
( ^ω^)「把握だお」
(´・ω・`)「僕の槍は機械の体を通すか解らないから、生物に行くよ。
ブーンは機械のほうを頼む。
ドクオもブーンの援護をしてやってほしい。
いざとなれば限界突破で破壊出来るはずだけど、あまり使わないように」
ショボンが冷静な分析と共に指示を飛ばす。
その信頼に足る言葉を聞いて
('A`)「解った、任せな」
( ^ω^)「行くお!」
と素直に聞く親友達。
散り散りに走り出す直前、三人は顔を合わせ
(´・ω・`)「また後で!」('A`(^ω^ )
絆の言葉を残し、走り出すのだった。
- 373: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 21:45:28.02 ID:0LFlL8cs0
- 巨大な手のひらが迫る。
それは風を切りながら、強烈な勢いで――
( ,,゚Д゚)「だが甘い!」
回避。
ギコの目の前を、横薙ぎに巨大な手のひらが通過していく。
(《・>ω<・》)「フォフォォォォ!!」
奇声を発しながら、ズンズンと地響きを上げつつ迫る謎の生物。
まるで人間をそのまま大きくしたような、機械とは思えない動作だ。
( ,,゚Д゚)「こんな気持ち悪いものを作る暇があるならば
もっと世界に貢献出来るものを作れと言いたいな」
(´・ω・`)「同感だよ」
いつの間にか、背後にショボンと兄者がいた。
(´・ω・`)「さっさと倒そう。 幸いにも動きは鈍そうだしね」
ギコを追い抜きながらショボンが言う。
- 374: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 21:49:00.66 ID:0LFlL8cs0
- ( ,,゚Д゚)「そうだな、俺達は――」
( ´_ゝ`)「こんなトコロで燻ってる暇はない、よね?」
(;,,゚Д゚)「うぉ!?」
ギコを追い抜きながら耳元で囁く兄者。
自分の台詞をとられ、しかも珍妙な行動を受け、一瞬ムッと顔をしかめるギコだが
(;,,゚Д゚)(味方――というか、珍妙に怒気向けてどうする……何か異常にムカつくが)
思い直し、敵の方を向く。
見れば、ショボンを筆頭に味方群が謎の生物に立ち向かうところであった。
- 375: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 21:52:35.33 ID:0LFlL8cs0
- ギコ達とは別方向の戦場。
そこでは謎のレーザーが乱射されているという、ある意味凄惨な状況に陥っていた。
ビ、またはピ、という音と共に光線が発射され、地を砕いていく。
「な、何だ、このSFメカは!? ふざけんのも大概にしやがれ!」
┝━━◎┥「――――」
「ひぃぃ、ごめんなさい!」
FC兵が叫ぶが、しかし轟音にかき消される。
音と威力は味方であるはずのメカクックルも一緒に破壊していく。
ミ,,"Д゚彡「無差別攻撃ですか……性質が悪い」
呟きながら走るのはフサギコ。
その足取りは少し危なっかしい。
片目が見えないことによる遠近感の欠如のせいだ。
イマイチ距離感が掴めない。
しかも右耳と右腕も機能していないので、いつ襲われるか解ったものではない。
圧倒的に人間として不利な状況だが、しかしフサギコは走る。
- 378: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 21:55:11.96 ID:0LFlL8cs0
- ( ^ω^)「フサギコさん!」
('A`)「怪我人は無茶はしないでほしいッスね」
後方からブーンとドクオが追いついてきた。
('A`)「とりあえず接近から試みねぇとな。
俺が撃ちまくるから、ブーン達は接近して何とかしろ」
ミ,,"Д゚彡「解りました!
内藤さん、足元を狙っていきましょう!」
( ^ω^)「把握したお!」
ドクオがその場で立ち止まり、巨大な機械に向かって射撃を開始する。
その意図を読み取ったのか、ビーム攻撃に慌てていたFC兵達も援護を開始した。
連続で被弾する弾丸と光弾。
その下方を潜り抜けるように、近接攻撃部隊が走った。
( ^ω^)「ッ!」
拳を握り、巨大な機械の足に向かって突き出す。
金属音。
(;^ω^)「か、硬ッ!?」
身体強化されているといえど、流石に金属を砕くことは出来なかった。
フサギコを見る。
彼の大鎌も、傷を一筋つける程度の結果しか出ていなかった。
- 380: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 21:58:29.29 ID:0LFlL8cs0
- ミ,,"Д゚彡「『OVER ZENITH』なら何とかなりそうですが……ここで使うのはまずいですよね」
踏み潰されないよう、後退しながらフサギコが呟いた。
そこで弟者も到着する。
(´<_` )「これは人間が相手するレベルじゃないな。
モララーとやらは、もっと強力な兵器を持ってきてないのか?」
「社長は基本的に何考えてるか解んないからなぁ」
ボヤくように言う兵士達。
人望はあるのだが、理解はされていないようだ。
┝━━◎┥「――――」
巨大で人の心を感じられない一つ目が、こちらに視線を移した。
どうやら足元で暴れているのが気に入らないらしい。
(´<_`;)「とりあえず退避!」
言葉と同時にブーン達を含めた近接部隊が慌てて退く。
元いた場所に、巨大な足が地団太を踏むように落とされた。
揺れる地面。
ぶちまけられた土砂を浴びながら
(;^ω^)「ど、どうするお!」
('A`)「誰か限界突破使うか?
おそらくソイツはしばらく戦闘不能になるけどな」
- 381: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 22:01:22.24 ID:0LFlL8cs0
- 限界突破は身体と精神に多大な負担を掛ける。
更に言えば小出しもオススメ出来ない。
ブーンのウェポンを例に挙げると
限界突破→符を使う→通常モード→限界突破→符を使う→通常モードなどとやっては
余計に体力・精神力を消費する恐れもあるのだ。
ブーンやギコが限界突破を安易に使わない理由がそれに該当する。
ドクオなどの限界突破など論外。
攻撃力は最強に近いが、その一撃でほぼ全ての体力を奪われてしまう。
未だ敵の掃討が終わっておらず、敵の統率者の姿も見えず
しかも塔内にどれだけの数の敵がいるのか解らない状況での体力消費は抑えたいところだ。
( ^ω^)「とにかく、弱点みたいなものを探すお!」
走り出そうとした瞬間。
「待ちたまえよ、諸君!!」
凛とした声が背後から響いた。
この声は――
(;^ω^);,"Д゚彡(またか――!?)('A`;(´<_`;)
恐る恐る声のした方を見る。
- 384: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 22:05:22.99 ID:0LFlL8cs0
- ( ・∀・)「ははははははは!」
背後から向かってくるのは、灰色がメインカラーの巨大人型戦闘機。
その揺れる肩部に何故か、バランスを必死に取りながらモララーが笑いつつ乗っていて――
(;^ω^)「もはや何が何だか……」
( ・∀・)「いやはや、この光景は快なりっ!!」
機体が歩くたびにガクガクと揺れる人型戦闘機の肩上で堂々と叫ぶモララー。
その台詞にまったくの揺れを感じさせない辺り、相当に練習を積んだのだろう。
ミ;,,"Д゚彡「というか、そのロボットは……?」
( ・∀・)「我が社が最近開発に着手した人型戦闘機の試作型だ。
名は『MJ−D型』――読みやすく言うならば、マジ・デー型。
余談だが類似型に『KW−SK型』――クワ・シク型も存在するよ。
もちろんカーナビ・エアコン・音楽を聴くためのHDDも完全装備だ」
ははは、と爽やかに笑うモララー。
その堂々とした姿に
「いつ、そんなの開発着手してたんですか!?」
とFC兵がほぼ全員ツッコんだ。
( ・∀・)「いやいや、皆をびっくりさせようと思ってね! これが私流のサプライズだよ!」
- 389: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 22:07:51.57 ID:0LFlL8cs0
- ( ・∀・)「さて……『MJ−D型』よ、目の前の悪趣味な機械を壊したまえ」
┝━━◎┥「――――」
( ・∀・)「パンチだ! 『MJ−D型』!!」
声と同時。
モララーが(物理的に)乗っている『MJ−D型』がその右腕を振るった。
金属のひしゃげる音がその場に響く。
『MJ−D型』の右拳が、相手機械の脇腹部分に直撃したのだ。
┝━━◎┥「――――」
しかし相手は意に介さぬといった様子で、ビームを発射。
( ・∀・)「回避だ! 『MJ−D型』!!」
やはり声と同時に機体が、その巨大な身体を逸らす。
そのギリギリに出来た空間を光線が掠めていった。
(;^ω^)(っていうか、肩に乗ってる意味があるのかお……?)
( ・∀・)「もちろんだとも!」
(;^ω^)「お!? エスパー!?」
( ・∀・)「私がここで命令しないと、操縦している彼に現状が伝わらないではないかね!」
(;^ω^)「操縦者、何も見えてないのかお!?」
- 392: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 22:10:16.04 ID:0LFlL8cs0
- ( ・∀・)「冗談だがね!! ちょっと巨大ロボを操るフリをしてみたかっただけだよ!」
(#^ω^)「何じゃそりゃぁぁぁ!!」
「社長のあの手の悪戯はいつものことだよ……俺達は既に慣れちまったけど」
「俺なんて、マジン○ーZのロケットパンチみたく腕を飛ばしてた社長見たぜ。
超ビビったら、プギャーって笑われたけどな」
周囲のFC兵達が溜息混じりに言う。
大丈夫か、この会社。
そんな彼らの頭上では巨人同士の戦いが展開されている。
( ・∀・)「ふははは、私の企画した『MJ−D型』に勝てりゅかな!?」
(;^ω^);,"Д゚彡(振動で噛んだ……)('A`;(´<_`;)
※何とも緊張感の無い戦闘ですが、実は最終決戦です。
- 395: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 22:13:58.81 ID:0LFlL8cs0
- と、その時だ。
相手機械のビームが、遂に『MJ−D型』を捉えた。
火花と爆音、そして胸部装甲が数枚弾け飛ぶ。
(;・∀・)「くっ、飛び道具とは卑怯な!」
(;^ω^)「飛び道具が卑怯って……。
こういうロボットって普通、銃とか持たせるお?」
( ・∀・)「残念ながらカーナビなどのオプション装備にお金が掛かってしまってね!
一晩悩んだが、しかし私は操縦者の快適さを選んだのである!」
「それでロボット負けたら意味ねぇよ!」
またもやFC兵のツッコみが入る。
どうやら、この流れが『フィーデルト・コーポレーション』での日常茶飯事らしい。
( ・∀・)「さて、そろそろ飽きたね」
言いながら、格闘戦をしている『MJ−D型』から飛び降りる。
着地。
そのままブーン達の方へ歩きながら
( ・∀・)「何をボサっとしているのかね。
この機械は『MJ−D型』に任せ、私達はさっさと先に進もう」
(;^ω^)「え? いいんですかお?」
- 399: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 22:16:34.77 ID:0LFlL8cs0
- ( ・∀・)「『MJ−D型』は勝つよ……何故なら、私がそう命令したのだから」
声と同時に轟音。
見れば、『MJ−D型』の体当たりが相手機械を吹き飛ばしていた。
すぐさま馬乗りになり、殴る、殴る、殴る。
金属が破壊され、爆発する音が連続で響いた。
(:'A`)「もはやロボットバトルじゃねぇ……」
( ・∀・)「これもまた一興だよ」
爽やかに笑いながら、巨塔の方角へと足を向ける。
その後姿を見ながら
(;^ω^)「あ、あの! まだもう一匹巨人がいるんですけど!」
その言葉に、モララーは振り返りながら
( ・∀・)「あちらも問題ないよ。
ちょっと面白い助っ人を連れてきているのでね」
(;^ω^)「?」
- 405: ◆BYUt189CYA :2006/11/24(金) 22:18:49.57 ID:0LFlL8cs0
- もう一匹の巨人がいる戦場。
そこでは
ギコやショボンを筆頭に乱戦が繰り広げられていた。
(《・>ω<・》)「フォォォ!」
巨大な両手が地を抉るように迫る。
(´・ω・`)「退避ッ!!」
掛け声と共に、全員が攻撃範囲から逃れる。
そして空ぶる巨人の腕。
その戦場を遠くから見つめる姿があった。
FC兵の一人――腕章に『>>173』と書いてある――が、暴れる巨人を見ながら呟く。
「俺さ……この戦いが終わったら結婚するんだ」
隣にいたもう一人の兵士――腕章に『>>183』と書いてある――が、それを聞き
「お前、それ死亡フラグだぞ」
「いいんだよ、それくらいの覚悟がほしいってことだ」
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