( ^ω^)ブーンが戦い、川 ゚ -゚)クーが護るようです

59: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:11:13.87 ID:ojnZUBWN0
  
(=゚ω゚)「お姉ちゃん」

川 ゚ -゚)「!?」

声が聞こえた。
自分の脇からではない。
少し遠い距離から、イヨウの声が――

(=゚ω゚)「お姉ちゃん」

(=゚ω゚)「お姉ちゃん」

(=゚ω゚)「お姉ちゃん」

川;゚ -゚)「なっ!?」

病院のロビー。
至る所に少年が立っていた。
皆、同じ表情でクーに声をかける。

(=゚ω゚)「お姉ちゃん」

(=゚ω゚)「お姉ちゃん」

(=゚ω゚)「お姉ちゃん」



61: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:14:28.72 ID:ojnZUBWN0
  
川;゚ -゚)「な、何だ……と?」

悪夢のような光景。
わけが解らない。
その時、脇に抱えたモノが動いた。

(゚=ω。)「オネエチャン」

川;゚ -゚)「う、うわぁ!?」

異形とも言える生物が、クーの脇に抱えられていた。
慌てて放り出す。
落ちた異形は、蠢くようにクーに近付こうとする。

(゚=ω。)「オネエチャン、ドウシタノ? イタイヨゥ、イタイヨゥ」

(=゚ω゚)「お姉ちゃん」

(=゚ω゚)「お姉ちゃん」

(=゚ω゚)「お姉ちゃん」

周りのイヨウが一斉に声を上げる。

川;゚ -゚)「これ……は……!?」



62: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:16:36.01 ID:ojnZUBWN0
  
川;゚ -゚)「これ……は……!?」

至る所にイヨウ。
そしてその数は未だに増え続ける。

どれだ。
どれが本物だ!?

ふと、視界に巨躯の男が入った。
階段をようやく降りてきたらしい。

川;゚ -゚)「くそッ……!」

刀を構える。
が、巨躯の男はクーを無視。
先ほど放り投げた異形の生物の元へと歩いていく。

川;゚ -゚)「……?」

(゜∈゜)「…………」

異形を持ち上げる。
不思議に思ったその時だ。



65: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:18:59.86 ID:ojnZUBWN0
  
「ミシュガルド、解除」

老人の声。
途端、ガラスが割れるような音がクーの耳に響いた。
一瞬、目の前が光に溢れ視界が奪われる。

川;つ-゚)「い、今のは……」

目を擦り、周囲を確認。
先ほどまでいた大量のイヨウはいなかった。

川;゚ -゚)「これは……どういう……?」

まるで夢から覚めた気分だ。
周りには既に人はいない。
退避したのか、それとも最初からいなかったのか。
ふと、困惑する彼女に声が掛かった。

/ ,' 3「久しぶりじゃな、失敗作」

病院の入り口に、黒いローブを羽織った老人がいた。
見覚えがある。



66: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:21:06.65 ID:ojnZUBWN0
  
川;゚ -゚)「あ、荒巻……!?」

/ ,' 3「ほ……いつ、呼び捨てでいいと許可したかの?」

川;゚ -゚)「うるさい……!」

刀を向け、睨む。
その様子を楽しげに見ていた荒巻は

/ ,' 3「ほっほ、ワシを相手にしておってもいいのかのぅ?」

川;゚ -゚)「何だと……!?」

/ ,' 3「あれを見ぃ」

老人が指を指す。
その先には、クックルが異形の生物を――



68: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:23:18.27 ID:ojnZUBWN0
  
(=゚ω゚)「お、お姉ちゃん……」

川;゚ -゚)「イヨウ!?」

その強靭な腕が、イヨウの首を持ち上げていた。
何故?
疑問に思う間もなく、身体が動いていた。

川;゚ -゚)「イヨウを放せッ!!」

クックルの元へ突進。
だが、彼はクーのことなど見向きしない。

(゜∈゜)「…………」

(=゚ω゚)「う……ぁ……」

ギリギリと首を絞める音が響きだす。
少年の幼い首が、骨が、気道が悲鳴を上げる。

川;゚ -゚)「や、やめ――」



69: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:25:42.42 ID:ojnZUBWN0
  
ゴキッ

イヨウの首が、異常な方向へ曲がった。
その口からは泡と涎が混ざったものが流れ出る。
鼻からは血。
その両目は別々の方向を向いて――

川;゚ -゚)「うわああああぁぁぁぁぁぁ!!?」

クックルがイヨウの指を引き千切り、死体と化した幼い身体を放り投げる。
ドサリ、と音を立て転がるイヨウだったモノ。
それは二度と動くことは無かった。

クーが駈け寄り、抱き上げる。
イヨウはもう動くことは無い。
その事実が、クーの意識を刺し貫いた。

/ ,' 3「ほっほっほ……13th−W、回収完了じゃ」

愉快そうに笑う老人の声がロビーに響く。

/ ,' 3「単純な幻術じゃよ、失敗作。
    ワシの11th−W『ミシュガルト』の能力でな」



71: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:28:25.82 ID:ojnZUBWN0
  
(゜∈゜)「…………」

クックルが引き千切った指から指輪を抜き、己の指にはめる。
緑色に輝く指輪。
彼は見惚れるように、それをマジマジと見つめる。

/ ,' 3「滑稽、滑稽じゃな。
    哀れで仕方ないよ、貴様は」

川 - )「…………」

/ ,' 3「貴様が殺したようなものじゃ。
    幻術に動転し、あの少年を放り投げた。
    その結果が、貴様の腕の中にある」

川 - )「…………」

/ ,' 3「やはり貴様は失敗作じゃ。
    この程度の幻術も見抜けず、結果少年を殺してしまった。
    どうせ少年を連れて逃げたのも、情に駆られたのだろう?」

川 - )「…………」

/ ,' 3「生きる価値無し、じゃな。
    生きておるだけで害を振りまく悪魔じゃよ、貴様は」



73: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:30:50.05 ID:ojnZUBWN0
  
くっく、と笑う。
クーの姿が可笑しくて仕方ないらしい。

/ ,' 3「さて、撤収するかの。
    クックル、そろそろ――」

川 - )「……待て」

/ ,' 3「何じゃ、悪魔の欠陥品。
    もう貴様と話すことはないぞ」

川 - )「……許さん」

/ ,' 3「で? 許さないから、何だと?」

川 - )「……す」

/ ,' 3「ほ?」

川 ゚ -゚)「殺すッ……!!」

地を蹴り、疾駆。
一直線に、荒巻の元へ走る。



74: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:32:55.34 ID:ojnZUBWN0
  
川 ゚ -゚)「うあぁぁぁぁぁ!!」

/ ,' 3「……愚か者が」

呟いた瞬間、クーの目の前に立ちふさがる影。
クックルだ。

川 ゚ -゚)「がっ!?」

裏拳で顔面を殴り飛ばされる。
ロビーに並べてある長椅子を蹴散らしながら、クーは吹き飛んだ。

/ ,' 3「愚かで仕方ないなぁ、貴様は。
    情に駆られ、情で殺し、情でやられる。
    だから貴様は欠陥品で失敗作なんじゃよ」

川 ゚ -゚)「っ……」

立ち上がる。

川 ゚ -゚)「くそぉぉぉぉぉ!!」

再度、疾駆。
だがそれは、またもやクックルによって阻まれた。
ガシリと首根を握られ、宙に浮かせられる。



76: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:36:15.36 ID:ojnZUBWN0
  
川;゚ -゚)「っく……うぁ……」

/ ,' 3「ここで死ぬか、失敗作?」

川;゚ -゚)「ぁ……ぁぅ……」

情けない。
ひどく、情けない。

――私は弱い。
ジョルジュに追われ、ギコには手出しすら出来ず、ツーはブーンとドクオがいなければ駄目だった。
今では荒巻の術にかかり、イヨウの命を失わせ、更にはクックルという大男に捕まれ何も出来ずにいる。

仇すら取れない、脆弱者。
私は弱かったんだ……。
弱くて、情けなくて、落ちこぼれで、失敗作で、欠陥品で――

クーの目から涙が溢れた。
ポロポロと流れるそれは、頬を伝って落ちていく。

川 ; -;)「う……うぅ……!」

残った力を振り絞り、クックルを蹴る。
が、ダメージにはならない。

/ ,' 3「無駄なことを……」



78: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:38:43.97 ID:ojnZUBWN0
  
斬る。
薙ぐ。
突く。
蹴る。
殴る。
噛む。
暴れる。

肩を斬り
腕を薙ぎ
胸を突き
膝を蹴り
腹を殴り
手を噛み
全身を震わせて暴れる。

小さな、小さすぎる抵抗がクックルに牙を剥くが、歯が立つことはなかった。



80: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:41:17.23 ID:ojnZUBWN0
  
川 ; -;)「ぁ……うぁぁ……!」

あまりにも情けない姿。
遂に見かねたか、荒巻が命令を出す。

/ ,' 3「これ以上生きていても仕方あるまいて。
    クックル、殺るんじゃ」

(゜∈゜)「…………」

首に掛けた手に力が入る。
気道が押さえられ、血管が閉じ、骨がギシギシと音を立てる。

川 ; -;)「……!」

死が刻々と近付く
息が止まり、声が出ない。

終わりか――



81: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:43:23.19 ID:ojnZUBWN0
  
諦めかけたときだ。

「なんだ、随分と派手にやられているようだな」

新たな声。

/ ,' 3「何奴!」

荒巻も想定していなかったのか、声を荒げる。
新たな招かれざる客人は入り口から堂々と入ってきた。

( ,,゚Д゚)「用を済ませて来てみればこれか。
     お前に任せたのは間違いだったか、クー?」

/ ,' 3「『牙猫』か……!」

経過した荒巻が腕を振るう。
それに反応したクックルはクーを投げ飛ばし、荒巻の護衛につく。

( ,,゚Д゚)「貴様が荒巻だな……会えて光栄だ」



82: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:45:42.83 ID:ojnZUBWN0
  
/ ,' 3「あの1st−Wに認められた男が来るとはな……!
    くく……しかし遅かった!
    13th−Wはこちらの手に入っておる!」

( ,,゚Д゚)「それはもはや諦めないとならんことだが……一つ疑問が残る」

一息。

( ,,゚Д゚)「その情報、どこから仕入れた?」

/ ,' 3「言う必要は無い。
    まぁ、こちらにも良い頭脳がいるということじゃ」

( ,,゚Д゚)「そうか」

右手を掲げる。
青い発光。

( ,,゚Д゚)「なら、殺す」

青い巨剣がその右手に現われた。
数回転させ、肩に担ぐ。



84: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:47:53.20 ID:ojnZUBWN0
  
/ ,' 3「ほっほ、戦う気など更々無いわ」

( ,,゚Д゚)「問答無用、という言葉を知れ」

/ ,' 3「そちらがな」

瞬間、発光。
荒巻の手から光が発せられた。

( ,,゚Д゚)「ちぃっ……!」

ギコの周りに声が響く。

「また会えたら会おう。
 それまでお互い生きておればよいなぁ」

老人特有の力無い笑いと共に、光が失われていく。
ロビーが元の姿を戻したときには、既に荒巻とクックルの姿は無かった。
それを確認したギコは舌打ちを一つ。

( ,,゚Д゚)「……まぁ、いいか。
     一つの疑問は解けた」



85: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:49:55.81 ID:ojnZUBWN0
  
それより

( ,,゚Д゚)「おい……いつまで寝ているつもりだ」

崩れた長椅子の群の中で、クーはうつ伏せに倒れていた。
気絶はしていない。
小さな泣き声ともとれる嗚咽が聞こえてくるからだ。

川 ; -;)「わ、私は……」

( ,,゚Д゚)「…………」

川 ; -;)「駄目なんだ……失敗作で、欠陥品で、弱くて、情けなくて……」

( ,,゚Д゚)「……それがどうした」

川 ; -;)「放っておいてくれ……」

( ,,゚Д゚)「そうか、ならそうする……だが――」

ギコがクーの元へ歩いていく。
無理矢理クーを起こし――

川 ; -;)「ッ……!」

殴る。



86: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:52:09.34 ID:ojnZUBWN0
  
( ,,゚Д゚)「言わせてもらおう。
     馬鹿か、お前は」

川 ; -;)「…………」

( ,,゚Д゚)「失敗作? 欠陥品? 弱い? 情けない?
     それがどうした? 誰が決めた? 自分で決めたのか?」

川 ; -;)「…………」

( ,,゚Д゚)「他人が決めたことなんぞ、クソ喰らえだ。
     お前はそれが解っていないし、更には言い訳にさえ使っている」

だから

( ,,゚Д゚)「『かつて』が大事なんじゃない。
     『これから』が本当に大事なものだ。
     それだけは憶えておけ、クー」

背を向け歩き出す。
その折に、小さな紙を落とした。
背後から小さな嗚咽と、地を殴る音。

しかし彼は振り向かない。
二度と、振り返ることはなかった。



87: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:54:21.69 ID:ojnZUBWN0
  
夕方。
その赤い光に照らされた廃ビルの一室で、二つの人影。
片方はノートPCを操っている。
片方は鎖と戯れている。

( ´_ゝ`)「OK、ブラクラゲット」

( ゚∀゚)「何やってるかと思えば……遊んでんじゃねぇよ」

( ´_ゝ`)「これも俺のアレなのさ」

(;゚∀゚)「もはや意味わかんねぇ」

( ´_ゝ`)「趣味っていうか、プライドっていうかぁ?」

( ゚∀゚)「いっぺん自分の血を見ねぇと解らねぇか?
     特に空気の読み方」

( ´_ゝ`)「仕事はちゃんとしている……ほら、これを見てみろ」

( ゚∀゚)「あ?」

兄者がノートPCの画面を差し出してくる。
覗き込むジョルジュ。



89: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:56:28.18 ID:ojnZUBWN0
  
( ´_ゝ`)「ジャジャーン、俺と弟者のスペシャルセクシー画像〜」

(#゚∀゚)「お前死ね! 氏ねじゃなくて、死ね!!
     このクソブラコンが!」

(#´_ゝ`)「クソではない!」

(#゚∀゚)「ブラコン否定しろやぁぁぁ!!」

/ ,' 3「お主ら……ホント仲が良いのぅ」

暗がりから荒巻が姿を現す。
傍らにはクックル。

( ゚∀゚)「おう、ジジイ、回収出来たのか?」

/ ,' 3「無論じゃ。
    それと、お前にとって悪い知らせがある」

( ゚∀゚)「悪い知らせ? いわゆるバッドニュース?」

( ´,_ゝ`)「プッ」

(#゚∀゚)「おい、何で笑うよ? 何でお前笑うよ!?」



90: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:58:46.96 ID:ojnZUBWN0
  
/ ,' 3「ほれほれ、落ち着け」

( ゚∀゚)「ったく……で、その悪いニュースって何だ?」

/ ,' 3「失敗作がの……。
    もしかすると、いや、ほぼ確実に再起不能になったかもしれん」

( ゚∀゚)「は?」

/ ,' 3「いや、ちょいと調子に乗りすぎてのぅ……壊しちゃった♪」

数秒の沈黙。

(#゚∀゚)「ど、どういうことだよ、このクソジジィィィ!?」

/ ,' 3「落ち着きなさい」

(#゚∀゚)「俺の目的とってんじゃねぇぇぇぇぇ!
      ってか『壊しちゃった♪』じゃねぇぇぇぇ!!」

暴れるジョルジュをクックルが押さえる。



92: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/08(佐賀県職員) 00:01:04.59 ID:FMqWxbTG0
  
/ ,' 3「まぁ、結果オーライというヤツでな?
    勘弁してもらえんかのぅ?」

(#゚∀゚)「許すかボケェ!
     俺の手で殺すことが目的だっつってんだろぉが!」

/ ,' 3「どうやったら許してくれるかのぅ?」

(#゚∀゚)「テメェを殺せば気が済むかもなぁ!」

/ ,' 3「じゃ、どうぞ」

まるで『さぁ来なさい』とでも言うように、老人が両手を広げる。
その自分をからかうような動作に、ジョルジュは遂にキレた。

(#゚∀゚)「死ねぇぇぇぇ!!」

9th−W・ユストーンを解放。
一瞬で荒巻の首元へ鎖が向かっていく。



93: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/08(佐賀県職員) 00:03:29.68 ID:FMqWxbTG0
  
/ ,' 3「ガッ"……!?」

妙な音
を立て、荒巻の首がドサリと落ちた。
立っていた身体も崩れるように倒れ、みるみる赤い血溜まりを作っていく。

(;゚∀゚)「……え?」

(;´_ゝ`)「…………」

(゜∈゜;)「…………」

沈黙。

(*゚∀゚)「おーっす、皆のアイドルツーちゃん参上ー」

壊れかけた扉を開き、ツーが入ってくる。
が、迎えの返事はない。



95: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/08(佐賀県職員) 00:05:42.44 ID:FMqWxbTG0
  
(*゚∀゚)「……どったの?」

(;゚∀゚)「あ……え、っと……」

( ´_ゝ`)「〜♪」

(゜∈゜)「…………」

ジョルジュは焦り、兄者は知らん顔でPCに向かい、クックルは筋トレを始める。

(;*゚∀゚)「あ、あれ?
     マッキーどうしたの?」

死体なので返事があるわけがない。

(;*゚∀゚)「え? え? 皆、何やったらこうなったの?」

問いかけの声は闇に吸い込まれるように消えていった。



99: ◆BYUt189CYA :佐賀暦2006年,2006/11/08(佐賀県職員) 00:08:08.94 ID:FMqWxbTG0
  
夜。
ブーンの部屋。
ブーンとドクオは向かい合わせに座っていた。

(;^ω^)「もう10時だお……クーはどうしたんだお?」

(;'A`)「俺が知るかよ……」

あの後、学校が終わり、すぐに病院へ向かった二人。
ツンが一緒に着いて行くと騒がしかったが、丁重に何とかお断りした。
病院に、クーはいなかった。
代わりに警察が何やら騒がしく動いていた。
話を聞くに、大量殺人事件があったらしい。

(;^ω^)「絶対にクーはそれに巻き込まれてるはずだお……」

(;'A`)「でも、死亡者のリストにはクーさん、いなかったぞ?」

(;^ω^)「う、うーん……どうなってんだお……」

妙な胸騒ぎがする。
直感だが、ブーンは嫌な予感がして堪らない。

結局その夜、クーが帰ってくることは無かった。



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