( ^ω^)ブーンと川 ゚ -゚)クーは抗い護るようです

77: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 00:26:35.09 ID:G49IWC9d0
(*゚ー゚)「もぅ、私に全部任せていいって言ったでしょ? はい、缶コーヒー」

(;,,゚Д゚)「すまん……しかし、全てを任せるのは納得がいかん。
     絶対に手伝うぞ」

(#*゚ー゚)「もぉー! ギコ君は何もしなくていいんだよ!」

(;^ω^)「……すっごい過保護だお」

(*゚ー゚)「何か言った?」

(;^ω^)「いえいえいえいえいえ!!」

ギコの方は特に変わりないようだが、しぃの変化が意外と凄まじい。
責任感か何かなのか、かなり気が強くなっているようだ。

あとで聞いた話なのだが、ギコは本当に家で何もすることがないらしい。


「しぃ、歩くの早い……って、あれ?」


从;゚∀从「あ、ヒート……さ、ん?」

懐かしきヒートの声に振り向くと、

ノハ#゚  ゚)「――久しぶりだね」

顔に仮面を装着した彼女が、そこに立っていた。



117: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 00:31:40.99 ID:G49IWC9d0
その場の空気が冷たくなった気がした。
彼女もそれを感じ取ったようで、しかし笑みを浮かべ

ノハ#゚  ゚)「……あ、これ? 仕方無かったんだよ」

奪われたモノは戻らない。

つまりは、そういうことだった。
異獣に奪われた顔は、既に別の用途で使われていたようで、
あの戦場跡をいくら捜索しても、何も見つかることはなかった。

(;^ω^)「あうあう」

川 ゚ -゚)「…………」

ノハ#゚  ゚)「うーん、別に気にすることはないんだけどなぁ。
      これ被ってると皆、気合い入れてくれるし」

ヒートはあの後、英雄世界に残って英雄を続けているらしい。
最近では教官の仕事も始めたらしく、
仮面のおかげもあってか割と有名になっているとか。

ノハ#゚  ゚)「それに、ほら」

と、ヒートがバッグの中を探ると、更にいくつかの仮面が出現。

ノハ#゚  ゚)「意外とオシャレに使えるんだよね。
      ほらこれなんか花柄だし、これもカッコいいでしょ? クレイマスクっていうんだよ」



136: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 00:36:18.31 ID:G49IWC9d0
( ゚д゚ )「悲観することはない。
     この世界は、他の世界に比べて様々な技術が発達しているだろう?
     だからコイツを今度、整形外科にでも連れて行ってやろうと思っていてな」

ノハ#゚  ゚)「だから大丈夫だよ。
      私もなんだかんだで、気に入ってるしね」

川 ゚ -゚)「ふむ……そうか」

本人が大丈夫と言うのだから、そう信じるしかない。

あの戦いで得たモノも多いが、
失ってしまったモノもまた多いのだと再認識する再会であった。


ミルナ達と別れたブーン一行。
しばらく歩くと、やはり、というように目立つ一団を発見する。

(;^ω^)「あ、あれは……」

从;゚∀从「なんか凄い目立ちますよね……」

スーツ姿の男。
金髪の美女。
そして白衣の長身。

祭には到底似合わない服装の一団が、目の前を歩いていた。



155: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 00:39:07.77 ID:G49IWC9d0
( ・∀・)「やぁやぁ、君達も来ていたのか」

爪゚ -゚)「御無沙汰しております、内藤様、クー様、ハインリッヒ様」

案の定あっさりと発見されたブーン達は、隅っこで再会の挨拶を済ませる。

从 ゚∀从「モララーさん! それにジェイルさん! 御久しぶりです!」

(;´_ゝ`)「あ、あれぇ? 俺は? 俺もいるよ!?」

( ^ω^)「何で兄者さんがモララーさんと一緒に……?」

( ´_ゝ`)「お前ら完全に忘れてるだろ。
     ちょっと前から研究員としてモララーさんの会社に入社してんだぞ、これでも」

( ・∀・)「はっはっは」

そうなのだ。

この男、戦いの直後にやらかしやがったのである。



179: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 00:44:36.79 ID:G49IWC9d0
戦いが終わった後。
しばらくの間、モララーを始めとするFC一団は表から姿を消してしまっていた。

再出現したのは一ヶ月ほど前。
しかも新たな会社を設立しての再登場である。



『フィーデルト・コーポレーション2』――略して『FC2』。



FCは知っての通り、
この世界を統治していた『世界運営政府』にテロリスト指定されて壊滅したわけだが、
この男、懲りずにまた同じ会社を設立したのである。


いや、2がついている時点で別物らしいが。


さて、ここで困ってくるのが世間の評価なわけだが、
四世界が繋がったというビッグニュースの前に、FC2設立の情報はあまりに薄過ぎたらしい。

世界運営政府が消滅していることもあってか
ほとんど何も咎められることなく、見事に復活したのだった。



211: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 00:49:01.16 ID:G49IWC9d0
主な業務内容は変わっていないとか。

相変わらず訓練して、情報を集めて、地下で怪しげなモノを研究しているらしい。

最近はネットにも手を出し始めたようで、
『FC2ブログ』なるものが流行っている、と少し前に言っていた気がする。
ブーン達はネットに詳しいわけではないので首を捻る結果に終わったが。

( ^ω^)「おー、そうだったんですかお!」

(;´_ゝ`)「っていうか、お前が忘れちゃならんだろ内藤!
     来年の入社試験、受けるんだろ?」

( ^ω^)「おっおっ、そのつもりですお」

一番の驚きは、ブーンがFC2の入社を目指していることかもしれない。
クレティウスとの約束を守るため、そしてクーとハインをを養っていくためにも、と
ブーンが選んだ職業がコレだった。

( ´_ゝ`)「勉強頑張ってるか? まぁ、実技と面接が一番大事だけど」

(;^ω^)「……まぁ、ぼちぼち」

来年の二月にある試験を受けるつもりだ。
受かれば、同じくFC2に所属予定のシャキンとエクストとは同僚なわけである。



232: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 00:52:36.82 ID:G49IWC9d0
( ・∀・)「別に君なら、わざわざ試験を受ける必要はないと思うのだがね。
     社長たる私や部下達は、君の能力を把握しているしね」

( ^ω^)「ええっと……やっぱり、自分の実力で受かりたいんですお」

( ・∀・)「そうか。 なら頑張りたまえ。 待っているよ」

爪゚ -゚)「我々一同、内藤様が来られるのを楽しみにしております」

( ´_ゝ`)「勉強、解んなかったら俺が教えてやんよ」

( ^ω^)「いえ、兄者さんが関わるとロクなことにならないので――」

(;´_ゝ`)「ちくしょう!
     内藤の家で勝手にゲームしたりセーブデータ上書きしようと思ってたのに!」

从;゚∀从「あ、あのー……今、主にゲームやってるの僕なんですけど……」

ともあれ、どちらも元気そうで何よりである。
どうせあとでバーボンハウスにて騒ぐ予定なので、互いの用事を優先することにする一行。

しかしその直前、モララーが

( ・∀・)「あぁ、そうそう。 丁度良いところで会った。
      君達と会わせたい人物がいるんだが、良いかね?」



247: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 00:54:33.06 ID:G49IWC9d0
( ^ω^)「会わせたい……? 別に大丈夫ですお」

( ・∀・)「時間をとらせてすまないね。
     本当はバーボンハウスで、とも思っていたのだが、やはり君達には事前に教えておきたかったんだ。
     ……いいよ、出てきたまえ」

と、背後を見る。
するとモララー達の陰から、見知った顔が姿を見せた。


(;'A`)「……よぉ」


(;^ω^)「ド、ドクオ!?」

从;゚∀从「ドクオさん!?」

川 ゚ -゚)「む」

驚くのも当然だ。

あの戦いの後、彼は行方不明になっていたのだから。



292: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 00:58:06.71 ID:G49IWC9d0
(;'A`)「……その、勝手にいなくなっちまっててごめんな。
    実はモララーさんの誘いで、世界交流代表者団として英雄世界の方に行ってたんだ」

从 ゚∀从「世界交流代表者団って……」

四世界が同盟を組んだ直後の話だ。
互いの世界の住人の代表者を募り、互いに観光させようという動きがあった。

それが世界交流代表者団。

つまりは、別世界へ初めて行く一般人の集まりである。
これは後で解ったことなのだが、ちゃっかりニュース写真の隅っこに写っていたりする。

('A`)「……あの戦いで色々失って、ちょっと精神的にヤバくなっててさ。
   何かしてねぇと何するか解らなくなるくらいで……あ、今はもうだいぶ落ち着いてんだけどな。
   今度ちゃんと、ツンとフサギコさんの墓参りにも行くつもりだ」

川 ゚ -゚)「そうだったのか……」

(;'A`)「……心配掛けて本当にごめん」

( ^ω^)「ドクオ、他の世界で何を見て……何か解ったのかお?」

('A`)「いいや、特に何も」

ただ、と言い

('A`)「――世界は思ってた以上に広かったって。 そう痛感したよ」



318: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 01:02:58.76 ID:G49IWC9d0
それからしばらく。
ブーン一行は、ドクオをメンバーに加えて近くのデパートに来ていた。
ショボンに頼まれた酒を買うためだが、モララーの情報によればここが一番お得らしい。

(;'A`)「いや、でも大変だったぜ。
    英雄世界って基本的に体育会系でさ。
    なんか知らんが、すぐに腕立て伏せやら始まるんだよ」

(;^ω^)「だからドクオ、ちょっとムキムキになってんのかお」

('A`)「腕がな、ほんのちょっと。
    陸上やってたから耐えられたけどな」

川 ゚ -゚)(ふむ……良い傾向だな)

時折、暗い表情を見せる他は至って正常だ。
今度ツンとフサギコの墓参りに行くらしいが、一緒について行くの良さそうだった。

と、エスカレータを登って行く途中で、

('、`*川「あら、久しぶりねー」

何やら華々しい一団と接触した。



335: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 01:07:19.96 ID:G49IWC9d0
ペニサスの他には

|゚ノ ^∀^)「あら?」

*(‘‘)*「んぅ?」

と、女性が二人。
主要メンバーの中でも気性の荒い軍勢である。

川 ゚ -゚)「珍しい組み合わせだな。
     先ほども言った気がするが」

('、`*川「いやね、バーボンハウスの集合時間まで間があったからブラブラしてたら
     丁度良く会っちゃってねぇ」

( ^ω^)「レモナさんもヘリカルさんもかお?」

|゚ノ ^∀^)「レインと一緒に来たんだけど……あっちは渋くてやってらんないわ」

*(;‘‘)*「ニダーがいつまでもカキ氷を食い終わらないんですよ……」

((('A`)))「…………」

|゚ノ ^∀^)「? 何でビビってるの?」

川 ゚ -゚)「とりあえず気にしないでやってくれ」



352: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 01:11:13.50 ID:G49IWC9d0
少し立ち話していると

从 ゚∀从「あれ? そういえばペニサスさん……なんか綺麗になってません?」

('、`*川「え? 解る!?」

( ^ω^)「?」

('、`*川「この世界、最高よ!
     なんでこんなに美容関係の技術発達してんの!? ってくらい!」

聞くところによると、ペニサスは英雄としての役職を破棄しているらしい。
いわゆるニート状態で、しかし以前稼いでいた金もあってか
かなり自由に世界を歩き回っているとか。

彼女がミルナを代表者に推薦したのは、このためである。

('、`*川「ほら見て見て! スベスベでしょ!?
     戦いばっかやってたから筋肉つきすぎちゃってたんだけど、
     これも綺麗さっぱり! この世界最高!」

川;゚ -゚)「そ、そうか」

世界が繋がって一番喜んでいるのは、彼女かもしれない。



380: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 01:17:28.96 ID:G49IWC9d0
何か大ハシャギで語り始めたペニサスはクーに任せ、

从 ゚∀从「ヘリカルさん達は今、何をしてるんですか?」

(;^ω^)(なんかパターン少なすぎてインタビューみたくなってるお)

*(‘‘)*「とりあえず軍事関係ですねー。
     もうすぐしたら辞めようとは思ってるんですが……」

砲射撃戦のスペシャリストだけあって、様々なところから誘いが来ているらしい。
特に教官の指名が多いらしく、毎日のように断りまくっているとか。

*(‘‘)*「戦いよりも、観光とかの方がしたいんですけどねー。
     一度軍属してると離れるのも大変なんです」

と溜息を吐く彼女は、何故か妙に老けてみた。

|゚ノ ^∀^)「……? だから何で避けるのよ?」

(((('A`))))「ナ、ナンデモナイデス……」

レモナは魔法世界で頑張っているようだ。
とはいえレインの仕事を手伝うか、EMA関係の仕事に携わるかは考え中らしい。

ちなみに、しょっちゅうモナーに相談しているとのこと。
なんだかんだで関係は切れていないようである。

……もしかしたら、と思うのは期待のし過ぎであろうか。



393: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 01:21:05.45 ID:G49IWC9d0
ペニサス達と別れ、酒をゲット。
適当にイベントも回り、そろそろバーボンハウスへ戻ろうと考えている時。

从 ゚∀从「ところで、ドクオさん。
      あの時は一体どーしたんですか?」

('A`)「え?」

从 ゚∀从「ほら、レモナさんですよ。 なんだか凄い勢いで震えてましたけど」

問うと、ドクオはそっぽ向いて頭を掻く。
何やら言いにくそうに、

('A`)「よく解んねぇんだけど……気の強そうな女が、どうも駄目になっちゃってな」

( ^ω^)「あ……」

(;'A`)「あ、いや、気にする必要はねぇ。
    精神科の先生が言うには、いつかちゃんと治るらしいから」

( ^ω^)「……クーも気が強いお?」

川 ゚ -゚)「なんだと」

('A`)「あ、クーさんは大丈夫……タイプが違うのかな?」

川 ゚ -゚)「なんだと」



423: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 01:25:51.84 ID:G49IWC9d0
川 ゚ -゚)「失敬な。 私は御淑やかで通っているはずだ」

( ^ω^)「へぇー」

从 ゚∀从「へぇー」

lw´‐ _‐ノv「へぇー」

(;'A`)「へ、へぇー……」

川;゚ -゚)「何だろう、この敗北感は――って、誰だ今の!?」

弾けるように全員が見る。
自分達の一団の中に、今までいなかった人間がいるのを。

lw´‐ _‐ノv「や」

从;゚∀从「シュ、シューさん!?」

( ^ω^)「いつの間に……ってことは、レインさん達もいるのかお?」

と、周囲を見渡せば

壁|<)‘ *)
壁|∀`)
壁|∀・ノ!リ

(;^ω^)(なんかいるー!?)



448: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 01:29:38.77 ID:G49IWC9d0
从・∀・ノ!リ「なかなか面白いものじゃのぅ、人間ウオッチングも」

( ´∀`)「ですモナ」

lw´‐ _‐ノv「発案は私でござい」

(;^ω^)「良い歳して何やってんですかお……」

というか、

川 ゚ -゚)「よく魔法世界の一国の王女が来ることができたな」

从・∀・ノ!リ「しーっ! 御忍びでな!」

从;゚∀从「えぇ!? い、いいんですか!」

ちなみにブーン達の背後では、
ドクオがビロードとチンに纏わりつかれて困っている。

从・∀・ノ!リ「まぁ、今日は特別な日じゃからのぅ……バチは当たらんわい」

聞くところによれば、かなり多忙な毎日らしい。

当然である。
こんなナリでも、王女なのだから。



471: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 01:33:47.93 ID:G49IWC9d0
( ´∀`)「内藤は来年就職モナ?」

( ^ω^)「はいですお。 もうすぐ『今年』になりますけど」

( ´∀`)「そうかそうか! いやー、こういうのは嬉しいモナ!」

モナーはあれからも教師を続けていた。
戦いに巻き込まれたせいでしばらく無断欠勤していたのだが、
それでも教職につき続ける根性と運は相当なものだろう。


背後で、ドクオが髪を引っ張られて悲鳴をあげている。


从・∀・ノ!リ「とにかく今はレモナが心配でなぁ。
       こっちに来い、とは言っておるのじゃが……
       やはりミツキやミカヅキのことがしこりとして残っておるのじゃろう」

川 ゚ -゚)「ふむ……」

こればかりは本人の問題だ。
口出し出来るものではないだろう。



493: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 01:37:43.74 ID:G49IWC9d0
( ^ω^)「あ、そろそろ時間が……」

時計を見れば、もうすぐ九時を差そうとしていた。
そろそろバーボンハウスに戻らなければならない時間だ。

从・∀・ノ!リ「ん。 我らは少し用事があるでな。
      少し遅れて到着することを伝えておいてくれんか」

从 ゚∀从「はい、解りました!」

lw´‐ _‐ノv「あれ、私の話は? エピソードは?」

川 ゚ -゚)「何かあるのか?」

lw´‐ _‐ノv「……いや、実はまったく何も変わっておらんでござる」

川;゚ -゚)「そ、そうか」

相変わらずよく解らない女だ。
しかし、妙に親近感が湧くのはどうしてだろうか……?


ふと背後を見れば、ドクオが口の中に手を突っ込まれてのどちんこをチョロチョロ触られていた。



515: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 01:41:53.48 ID:G49IWC9d0
( ^ω^)「というわけで、バーボンハウスに戻ってきましたお」

既に中からは騒がしい声が聞こえてきている。
どうやら先に会ったメンバーの幾人かが、既に到着しているらしい。
何か今、ガラスが割れるような音がしたが、聞こえないふりをした。

( ^ω^)「頼まれたモノは全部買ってきたお?」

川 ゚ -゚)「うむ」

从 ゚∀从「大丈夫です!」

( ^ω^)「んじゃ、突撃――」

(;'A`)「――ちょ、ちょっと待ってくれ!」

( ^ω^)「お? どうしたんだお?
     ショボン達も心配してたんだから、元気な顔を見せてあげないと!」

(;'A`)「そ、その……いきなり大人数と会うの怖い……」

(;^ω^)「あうあう……なんてこったい。
     大丈夫だお! 僕達が一緒にいるんだから!」

川 ゚ -゚)「うむ」

(;'A`)「うぅ、いや、そうなんだけど……」



541: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 01:45:38.31 ID:G49IWC9d0
ファイトだドクオ!

だとか

頑張れドクオ!

だとかクーとブーンが励まし、段々と気力を取り戻していくドクオ。
それをハインが一歩離れて見ている。

从 ゚∀从「…………」

( ^ω^)「ドクオはやれる子! 元気な子!」

川 ゚ -゚)「顔もそんなに……う、うむ。 悪くないしな」

(*'A`)「そ、そうかな。 なんか頑張れそうな気がしてきた」

どうにか復活出来そうだ。
これから色々と大変だろうけど、本人の努力と周りのサポート次第だろう。

( ^ω^)「んじゃ、改めて突入!」

('A`)「お、おう……!」

川 ゚ -゚)「……ん?」

文字通り突入していった二人を追おうとしたクーが、ふと背後を見る。
ボーッと夜空を見上げたハインが、そこにいた。



552: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 01:49:04.73 ID:G49IWC9d0
从 ゚∀从「…………」

川 ゚ -゚)「どうした? 何か見えるのか?」

从;゚∀从「あ、い、いえ! ちょっとぼーっとしてました」

川 ゚ -゚)「眠いならすぐに言うんだぞ。
     おんぶして連れて帰ってやるから。 内藤が」

从 ゚∀从「大丈夫です! ありがとうございます!」

川 ゚ー゚)「ん」

嬉しそうな笑みを残し、クーもバーボンハウスに入って行く。
すると店の中から拍手や口笛が鳴り響いてきて、

从 ゚∀从(僕が入った時には、どんな出迎えがあるんでしょうか……)

ふと思うと、何だか緊張して

从 ゚∀从(でも大丈夫ですよね……皆さん、仲間だから)

信じよう、と思う。
まずは信じることが第一歩だ。

あの一連の戦いを通して、学んだことでもある。



573: ◆BYUt189CYA :2008/07/24(木) 01:52:47.01 ID:G49IWC9d0
再度、夜空を見上げた。

もうすぐ年が変わる。
そして自分も変わる。

『兵器』としての自分ではなく、『人間』としての自分が生まれるのだ。


从 -∀从



从 ゚∀从



从 ゚∀从「……ありがとうございます。
      そして、ありがとうございました」

誰にでもなく頭を下げたハインは、バーボンハウスのドアに手を掛ける。
一呼吸して、勢いよく中へ飛び込んでいった。



――今までで一番騒がしい声と音が、彼女を祝福するように出迎えた。




     ( ^ω^)ブーンと川 ゚ -゚)クーが抗い護るようです  - 終 -



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