(´<_` )おかしな話たちのようです

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/09(土) 23:05:05.60 ID:ZarKiK1m0

──04.─────────────────


ζ(゚ー゚*ζ「プリン買って来てくれた?」
  _
( ゚∀゚)「おう、ちゃんと買って来たぜ、ほれ」

ζ(゚ー゚*ζ「おお、珍しく忘れなかったね、偉い偉い」

ζ(゚ー゚*ζ ガサガサ

ζ(゚ー゚*ζ

ζ(゚−゚*ζ

ζ(゚−゚*ζ「ねえ、長岡君?」
  _
( ゚∀゚)「どうした、改まって? 礼ならいらんぜ、約束してたからな」

ζ(゚−゚*ζ「私、何を買ってきてって頼んでたっけ?」
  _
( ゚∀゚)「何って、プリンじゃなかったっけ?」



54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/09(土) 23:07:29.52 ID:ZarKiK1m0

U⊂ζ(゚−゚*ζ スッ
  _
( ゚∀゚)つU「ん……?」
  _
( ゚∀゚)「プラスチックケースに黄色い固形物、どっからどう見ても……」
  _,
( ゚∀゚)「茶碗蒸しだな……」

ζ(゚ぺ*ζ「茶碗蒸しだねぇー」
  _
( ゚∀゚)「おお! これ、銀杏入ってんじゃん? 既製品の割には具が──」

ζ(゚−゚#ζ「具が?」
 _
(;゚∀゚)「いや、まあ、今はそんな事どうでもいいな、うん」

ζ(゚−゚#ζ「……」
 _
(;゚∀゚)「ああ、その、なんだ、うん……その……」

ζ(゚−゚#ζ「……」



56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/09(土) 23:10:23.82 ID:ZarKiK1m0
 _
(;゚∀゚)「……ごめん」

ζ(゚−゚#ζ「……」

ζ(-、-*ζ「……ハァ」
 _
(;゚∀゚)「アハハハハ……」

ζ(゚、゚*ζ「全く……どうやったらプリンと茶碗蒸し間違うかなー?」
  _
( ゚∀゚)「見た目とか似てね?」

ζ(゚ー゚;ζ「パッケージとか全然方向性違ってるよね?」
  _
( ゚∀゚)「遠目から見た印象は近いんだよなー」

ζ(゚ー゚;ζ「近くで見ようよ。だいたい、間違うならコンビニとかで買えばいいのに。コンビニなら茶碗蒸し売ってないよね?」
  _
( ゚∀゚)「スーパーの方が安いんじゃん?」

ζ(゚ー゚;ζ「そりゃ安いけどさ、コンビニの方が新製品多いよ」
  _
( ゚∀゚)「スーパーにだって新製品は入るさ。それに、デレはそんなミーハーじゃないだろ?」

ζ(゚、゚*ζ「うん、まあ、美味しければ同じ物でも全然オッケーだけどさ……」



58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/09(土) 23:12:23.33 ID:ZarKiK1m0
  _
( ゚∀゚)「だったら良いじゃねえか、スーパーでも」

ζ(゚、゚*ζ「間違わなきゃね」
  _
( ゚∀゚)「……うん」

ζ(゚、゚*ζ「どうせこだわるなら、ケーキ屋さんで買ってきてくれれば良いのに」
  _
( ゚∀゚)「ケーキ屋のプリンは邪道だ。大体何か乗ってる」

ζ(゚ー゚*ζ「プリンアラモード?」
  _
( ゚∀゚)「違う、プリン・ア・ラ・モードだ」

ζ(゚、゚*ζ「細かいなー。普段大雑把なのに」
  _
( ゚∀゚)「言葉は正しく使わねーと、その意味が正しく伝わらず、すれ違う場合があるからな。細かいとこでもこだわらねーと」

ζ(゚ー゚*ζ「だったら、プリンじゃなくてプティングじゃない?」
  _
( ゚∀゚)「……正しくはカスタード・プティングだ」



59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/09(土) 23:14:42.88 ID:ZarKiK1m0

ζ(゚、゚*ζ「……」
  _
( ゚∀゚)「……」

ζ(゚、゚*ζ「……ねえ?」
  _
( ゚∀゚)「……うん、言葉も程々に適当でいいよな」

ζ(-、-*ζ「……ハァ」
 _
(;゚∀゚)「深いため息だなー。あれだぞ、ため息ばっか吐いてると、幸せが逃げちまうぞ?」

ζ(゚ぺ*ζ「プリンがなかった時点で私の幸せはなくなりました」
 _
(;゚∀゚)「やっすい幸せだなー」

ζ(-、-*ζ「そんな安い幸せすら与えてくれない男の人ってどうなのかなーって思っちゃったり……」
 _
(;゚∀゚)「すんません、すぐ買って来ますんで、何卒ご容赦を!」

ζ(゚ー゚*ζ「冗談だよ、冗談」



61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/09(土) 23:17:15.14 ID:ZarKiK1m0
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(;゚∀゚)「いや、ホント悪い。悪気はなかったんだが……」

ζ(゚ー゚*ζ「わかってるって。ジョルジュがおっちょこちょいなのは今日に始まった事じゃないしね」
 _
(;゚∀゚)「返す言葉も御座いません」

ζ(^ー^*ζ「フフフ、反省はしてくださいね?」

ζ(゚ー゚*ζ「それじゃあ、これ、温めてくるね」
  _
( ゚∀゚)「あれ、結局それ食うの?」

ζ(゚、゚*ζ「食べないわけにもいかないでしょ? それに……」
  _
( ゚∀゚)「それに?」

ζ(゚ー゚*ζ「折角ジョルジュが買ってきてくれたんだしね」
  _
( ゚∀゚)「デレ……。明日はちゃんとプリン買って来るからな」

ζ(^ー^*ζ「うん、楽しみにしてるよ」

・・・・
・・・



62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/09(土) 23:19:05.58 ID:ZarKiK1m0
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( ゚∀゚)「おう、デレ、ちゃんとプリン買って来たぜ、ほれ」

ζ(゚ー゚*ζ「ホント? 今日は茶碗蒸しじゃないよね? ありがと、ジョルジュ」

ζ(゚ー゚*ζ ガサガサ

ζ(゚ー゚*ζ

ζ(゚−゚*ζ 「ジョルジュ、これ……?」
  _
( ゚∀゚)「おう! 新製品、おっぱいプリンだ! どうだ、デカいだろ? 何せ──」

ζ(^ー^#ζ
  _
( ゚∀゚)「あれ? デレさん? どうし──」


マトモナプリンカッテコイヤー!!! アッー!


 ──04.プリーズ・プリーズ・プリンのようです 了──



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