(*゚ー゚)恋われたいようです( ´_ゝ`)
- 56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 07:21:08.42 ID:x/jT4GZ30
- 最近、よく見る夢がある。
何処かわからないけど、暗い所。
怖いけれど、落ち着く所。
恐ろしい音が聞こえるけど、子守唄のような。
とても冷たいけれど、温かい。
海の底。
- 57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 07:22:29.61 ID:x/jT4GZ30
夢の泡沫に添えて./3/
- 58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 07:24:08.81 ID:x/jT4GZ30
- −兄者−
今は10時32分24秒。秒以下の数字は切り捨てて考える。
遅れは現在2分26秒。特に何かあったとは思えない。
後、2分32秒立ったら電話しよう。そう決める。
(*゚ー゚)「ばあ!」
( ´_ゝ`)「」
(;゚ー゚)「何か反応してよ…」
( ´_ゝ`)「いや、驚き過ぎて固まってたんだ」
何それつまんなーい、と彼女は頬を膨張させた。
- 59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 07:25:18.59 ID:x/jT4GZ30
- −しぃ−
そんな言葉で返されても面白くもなんともない。
私の行動に呆れていたのを後から誤魔化したようにしか聞こえない。
(*゚ー゚)「次はもっと別なのを考えておくから」
( ´_ゝ`)「勘弁してくれ…」
(*゚ー゚)「ふふん」
さぁて、何をしてやろうか。
思案に耽っていると、汗だくになりながら走るデブの姿が見えた。
なんだかこっちまで汗をかきそうなくらい暑苦しい姿だ。
- 60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 07:28:02.85 ID:x/jT4GZ30
- (*゚ー゚)「脱げ」
( ^ω^)「シンゴー! シンゴー!」
( ;^ω^)「じゃねーお! 酷いお置いてくなんて!」
(*゚ー゚)「亀は足は遅いけど兎を出し抜いて一位を勝ち取ったわ
勝負事にずるいも卑怯もチートも外道も糞もないのよ
出し抜かれたあなたが悪いんだわ」
( ^ω^)「どう考えてもしぃちゃんが狡賢い兎だお、むしろ魔女」
(*゚ー゚)「そんなの知ったこっちゃないわ、さー行きましょ」
( ^ω^)「この悪女め…」
(*゚ー゚)「何か言った?」
( ^ω^)「いいえ何も」
- 61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 07:29:12.77 ID:x/jT4GZ30
- (*゚ー゚)「しっかし体力ないわねーマムシ酒飲みなさいよマムシ酒」
( ^ω^)「しぃさんいきなり何を言い出すんだお」
(*゚ー゚)「マムシ酒飲むと体力つくのよ、知らないの?」
( ^ω^)「それ精力剤…」
(*゚ー゚)「」
( ´_ゝ`)「…いや微妙にあってはいるよ?」
あーあー聞こえない聞こえない。
やだもう勘違いして覚えてる知識を自信満々に言った後で否定されるとちょっと死にたく(ry
- 62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 07:30:42.84 ID:x/jT4GZ30
- ( ´_ゝ`)「取りあえず、今回の遅れた理由は内藤でFA?」
(*゚ー゚)「FA、あとあんたを驚かせてやろうと思って後ろ側に回り込んでた」
( ´_ゝ`)「何やってんだか」
(*゚ー゚)「馬鹿やってんのよ、もう行こうったら!」
そう言って兄者の手を引っ張る。
くっ、こいつ微動だにしねー。
そーゆー時は乙女にあわせるんだよ。このウスラトンカチが。
いきなり引っ張られてバランスが崩れて女の子の上にドサッ☆
って展開が少女漫画やヤンマガ、果てはエロゲにまであるじゃないの。
私はそんなのごめんだけどね。
- 63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 07:32:21.50 ID:x/jT4GZ30
- −ブーン−
あれあれ? いいんですかい、お二人さん。ねぇ。
これデートじゃないの? なんで普通に僕がいる流れになってんの?
兄者の隣歩こうとしたら何故かしぃちゃんも隣に来て挟まれたんだけど。
二人の会話に入っちゃってるから抜けるに抜けれないんだけど、これ。
( ^ω^)「あのー…つかぬ事をお聞きしますが」
(*゚ー゚)「何?」
( ^ω^)「これデートですおね?」
(*゚ー゚)「そうね」
( ^ω^)「僕居ていいのかお?」
(*゚ー゚)「………ああ」
質問の意味がわからなかったようで、三点リーダ3つ分の間を要した。
兄者はそれがどうしたの? という顔で僕らを見ている。
お前らな。
- 64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 07:33:55.91 ID:x/jT4GZ30
- ( ^ω^)「あのですね兄者さん、しぃさん。デートってのは普通、男女でするものなんです
その男女の比率が2:1になる事は絶対にないのですよ、それをデートとは言えません
1:2になった場合なんかは刃物が入り乱れて血が吹き出て脳漿が飛び散りますお」
( ´_ゝ`)「なにそれこわい」
(*゚ー゚)「あーそれじゃ今からこれはデートじゃないわ、三人で遊びに行きましょ」
えええ。
( ^ω^)「え、何。二人は何か企んでるのかお?」
( ´_ゝ`)「いや別に」
(*゚ー゚)「内藤が居てもいなくてもふいんき(ry なんかあまり変わらないわよ
映画の割引券3人まで有効だし、内藤の分は私が奢るわ。行きましょ」
なんじゃそりゃ。お前らもっとLALA読めよ。
これどんな寝取り展開だよ。いや、そんな勇気ないけどね。
( ^ω^)「いいのかお? いいのかお? 兄者」
( ´_ゝ`)「何故俺に聞く、自分はいいぞ」
最後にどうでも、と付け加えてしぃと歩いて行った。
どうでもいいとか、僕のハートは硝子細工なんだぞ兄者。
つーかちょっと待てお前ら、それでも一応付き合ってんのか。
- 65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 07:35:28.55 ID:x/jT4GZ30
( ^ω^)「あーところで兄者」
( ´_ゝ`)「何?」
しぃがトイレに行っている間に席を確保しておく。
( ^ω^)「これ、何の映画なんだお?」
( ´_ゝ`)「クレヨンしんちゃん」
( ^ω^)「」
(*゚ー゚)「ふーお待たせー」
クレヨンしんちゃんってアベックで見るものだったっけ? と聞くと、
片方からはその言葉古い。もう片方からは何を見ようが個人の自由だろと返ってきた。
- 66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/05/27(水) 07:36:29.74 ID:x/jT4GZ30
恋われたいようです ./1/
足して十になる物理/2/
夢の泡沫に添えて./3/ END.
戻る//4/