( ^ω^)ブーンが魔女を狩るようです
- 8: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:04:07.46 ID:i7MwlZhN0
- 第二十五話『魔女狩』
(;゚Д゚)「ば……バカな」
信じられない、といった様子でギコは幾度とそのボタンを押し直した。
それでも、やはり爆弾は何の反応も示さなかった。
ブーンも、ツンも、クーも、ドクオでさえも今回こそはもう駄目だと思った。
もう終わったと確信した。
……が、そこには情けなく幾度もボタンを押す息絶え絶えなギコの姿があった。
ξ;゚听)ξ「ギコ……」
(;゚Д゚)「うるさい、うるさい、うるさいッ!!」
スイッチを投げつけると一瞬にしてギコは体全体から力が抜けるのを感じた。
血は、ドクドクと絶え間なく流れ出続ける。
(;゚Д゚)「お前か……またお前か、ショボン!! 今度は何をやった!!」
- 10: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:06:10.64 ID:i7MwlZhN0
- (´・ω・`)「なに、銅線の電気抵抗を極めて高くしたまでさ。
絶縁するほどにね」
何度スイッチを押しても、その電気信号は伝えられることがなかったのだ。
だから……爆弾はこうも平然とその姿形を残しているんだ。
(´・ω・`)「ちなみに電気抵抗を高めるなんて事は普通の魔女じゃ出来ない事だよ、僕の研究の集大成であり、魔女の真髄さ」
誰も聞いていない、それでもショボンは自己満足に耽ったように言った。
そんな事はどうでもいいというのに、それ以上に聞きたい事など山ほどあるというのに。
ギコはあまりの異常な状況に現状把握が追いつかない。
それ以上に自分は死ぬ、その恐怖が背後に立ち、考えなど冷静に出来ない。
しかし冷静で無い事が功を奏したか、スイッチのコードを切ってやろうという暴挙を思いつく。
考えが先、その後に「コードを切っても爆弾が爆発する」という自分の言葉を反復した。
コードを手に持った。
(;゚Д゚)「はは……、ショボン、オマエだけ……ふざけるなよ、一緒だ、みんな一緒に……」
腕に力を込めた。
そして一気に引っ張り千切る。
- 13: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:08:14.33 ID:i7MwlZhN0
- (;゚Д゚)「?」
おかしい、腕に力を込めて左右に引っ張ろうとするが、上手く引けない。
どうしてだ、それほど硬くも無いコード、このコードが切れない。
腕に力が入らない、動かそうと思っても動かない。
ショボンはそんなギコを蹴り飛ばした。
(´・ω・`)「脳からの信号が腕に伝わっていないんだ、どういう意味か分かるかい?」
『抵抗を高める』。
ショボンが自らを特殊だと自負する理由はここにもあった。
魔女について研究し、彼自身が編み出した希代の能力。
余談となるが、彼は弟者との戦いでこの事について話をしていた。
だからこそ弟者はその話がフェイクだとは見抜く事が出来なかった、あまりに真実味を帯びていただけに。
最後まで説明を仕切らなかっただけで、この能力の根源についてを語っていたのだから見抜けないのも当然だろう。
魔女の力の所以。
- 14: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:10:18.85 ID:i7MwlZhN0
- (;゚Д゚)「くそぉ……くそぉ、く……」
体が思うように動かない、信じた仲間に裏切られる、その上でこれほど不本意に死ぬ羽目になるとは。
(;゚Д゚)「はぁ……はぁ……くっ!」
もう話することすら辛いか、ギコは頭を地面につけ、黙り込んだ。
声も、体全体も震えていた。
彼は泣いていた。
ξ;゚听)ξ「ギコ……」
何も反応しないギコに、構わず続けた。
- 15: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:12:21.79 ID:i7MwlZhN0
- ξ;゚听)ξ「私を……助けてくれてありがとう」
(,,;Д;)「……くそぉ……ち、くしょぉ……」
ξ;゚听)ξ「……」
まもなく彼はその場の全員に看取られ、絶命した。
流れ出る血量が少なくなる、それは心配機能が停止した証拠だ。
激しい焦燥感が駆け抜けた。
ξ;凵G)ξ「ギコ……」
泣き出すツンをブーンは撫でてやる。
何も気の利いた言葉をかけれず、結局はそんな行動しかできなかった。
そんな空間ではあったが、まだ……すべては終わっていないのだ。
川 ゚ -゚)「ショボンさん」
- 19: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:14:25.00 ID:i7MwlZhN0
- (´・ω・`)「ん、なんだい?」
クーの呼びかけに、何事もなかったかのような素っ頓狂な返事を返す。
それでもクーは生真面目に尋ねた。
川 ゚ -゚)「ショボンさんは結局、私たちの味方なんですか敵なんですか?
何がしたいんですか?」
そう、ショボン。
彼の理解出来ぬ言動。
どちらに属するともいえない、その奇妙な行動。
(´・ω・`)「僕はギコに対して嘘をついていない、つまりこういうことだよ」
川 ゚ -゚)「わかりません」
目を背けずに、真っ直ぐとクーは睨み続けた。
やれやれと目を逸らしたのはショボンだ。
(´・ω・`)「クー、何が納得いかないんだい?」
- 21: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:16:26.66 ID:i7MwlZhN0
- 川 ゚ -゚)「どうしてギコを殺したんですか?
そして今までギコと連絡をとっていたとはどういうことですか?
もうまったく理解できないです、貴方がわからないです」
(´・ω・`)「どこから説明しようかね……」
ショボンは逸らした目を軽くギコに向け、そして再びクーに戻した。
(´・ω・`)「君はどうしてギコを殺したことに納得していないんだい?」
川 ゚ -゚)「それは、ギコが……魔女が、やり方はどうあれ自益だけを考え自暴自棄に殺人をしていたのではないとわかったから……
私だってブーンと同じです、分かり合って、再び共存の出来る世界を築き上げたかったです。
きっとギコは納得しなかったでしょうが、それでも出来る限り……」
(´・ω・`)「クー」
川 ゚ -゚)「はい?」
(´・ω・`)「『討伐対の使命』は、魔女チームの殲滅だろう?
今この結果の何が不安なんだ?」
川;゚ -゚)「それは……」
- 22: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:18:29.32 ID:i7MwlZhN0
- 黙り込んだクーが、次は目を逸らした。
(´・ω・`)「僕が魔女側の人間なら……容赦なく殺す、そうだったね?」
川;゚ -゚)「……いえ、確かにあの時はそう言いましたが……」
立場が圧倒的に悪くなり、言い返そうとするもすべてが空言となるのは明白だった。
所詮は口からの出任せになるんだ、以前の問答がそうであったように。
(´・ω・`)「安心してほしい、僕は魔女側の人間じゃないから」
川 ゚ -゚)「……」
ギコを殺したのだ、そうであることは『薄々』感付いていた。
川 ゚ -゚)「しかし……私たち人間側でもありませんね?」
(´・ω・`)「うん」
クーの質問に、ショボンは間髪いれず断言してみせた。
- 26: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:20:44.81 ID:i7MwlZhN0
- ξ#;凵G)ξ「ショボン、貴方は何なのよ!?
私達サイドにいて、魔女を率先して倒していきながらギコと連絡もとってて……
それで私たちの味方でないって、何がしたいの何が目的なの!?」
(;^ω^)「落ち着くお、ツン」
ξ#;凵G)ξ「なんでギコを殺したの? どうして……」
再びツンは泣き出し、ブーンが介抱した。
(´・ω・`)「やれやれ、君もギコの件で怒る性質かい……参ったね。
魔女を殺してあげたのに、こうも攻め立てられるなんて酷い扱いだ」
外ではまだ雨が降りつづけているのだろう、しかしそこの人間たちにとって、それはまったく聞こえなかった。
どことなく静かな、不思議な空間だった。
(´・ω・`)「人間と魔女の争いか……君たちには分かっただろう、それがどれだけ無意味なものだったか」
川 ゚ -゚)「はい、だから……説得して、再び魔女と――」
(´・ω・`)「和解なんて出来るわけないだろ、それはギコと話した君がよく分かっているはずだ」
川;゚ -゚)「……ッ!」
- 27: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:23:08.01 ID:i7MwlZhN0
- (´・ω・`)「君たちがなまじ優しさを見せたことは、最もやってはいけないことだった。
分かるかい? ギコ、彼が自分の行為に自信をもてなくなったらどうなると思う?
彼が自分を信じれなくなったら、可能性として……」
ショボンは巨大な爆弾に目を向けた。
それが何を意味するか、言わずも分かることだ。
(´・ω・`)「同時、君たちが死ねばギコの暴走を止めようとする人なんていなくなっただろうね。
最初からそれが僕には分かっていた」
川;゚ -゚)「私たちは優しさを見せてはいけないのですか、そして死んではいけないのですか?」
(´・ω・`)「そうだ」
川;゚ -゚)「つまり……魔女が滅びるしかなかったということですか?
私はそれも納得できません、結局それでは人間の勝手じゃないですか!?
こうも人間の思惑通りにいくなんて、同じ人間としても嫌気が差します!」
(´・ω・`)「だったらどうしろというんだ、感情論を振りまくんじゃない」
そう言われても、どうすることも出来なったことだって分かっている。
それでも……納得いかないのに。
- 29: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:25:11.82 ID:i7MwlZhN0
- (´・ω・`)「無意味な戦いを終わらせるには、それしかなかったんだよ」
それしかなかった……そう、魔女が滅ぶしかなかった。
事実この問題はすでに人間の思惑通り進み、魔女が絶滅の道を辿るしかなかった事は明らかだ。
人間が絶滅すれば魔女は生きていけない、それが食物連鎖の意図するところだから。
ピラミッドの土台である人間がいなくなれば、上の魔女も死への道を辿るしかないのだ。
今この世界の技術を維持できるのは人間であって、魔女ではないのだ。
(´・ω・`)「これは喧嘩なんて生易しいものじゃない、戦争なんだ。
終わらせるには、どちらかが絶滅の道を辿るしかない。
だから僕は人間と協力して、魔女を殺してきたんだ」
人間が血迷い、魔女を滅ぼそうとした時点ですぐにもショボンは人間側へついた。
そう、人間に魔女は見分けられない、最低でも人間側に一人は魔女が必要なことを知っていたから。
そして彼は血で血を洗い続けた、今日に至るまで。
- 31: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:27:15.81 ID:i7MwlZhN0
- 川 ; -;)「どうして……自分たちが死ぬ道なんかを選択するんですか……」
これ以上誰も死んで欲しいと思っていなかったのに。
ジョルジュの死があんなにも彼女の心に傷跡を残したのに、なのにどうして死のうなんて。
クーはとうとう我慢しきれなくなり涙を流したが、その涙にショボンが心動かすことは無かった。
(´・ω・`)「言っただろう、魔女が生き残ってもこの世界は回らない、結局は滅んでしまうんだ。
そして和解が無理なのも言っただろう、分かったことだろう」
川 ; -;)「だからってそんなの……あんまりです……」
涙を流すクーに、ショボンは「すまない」とだけ言った。
そして今度はブーンとツンに向く。
(´・ω・`)「しかしそれも……今日で終わりだ」
ショボンの目は、明らかにツンに向いていた。
まさか……嫌な予感がした。
(´・ω・`)「君で最後だ、ツン君」
ξ;゚听)ξ「ひ……っ!」
- 33: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:29:20.72 ID:i7MwlZhN0
- 恐怖で後ずさるツンに、構わず歩を進めるショボン……と、その前にブーンとクーが割り込んだ。
ショボンは足を止めた。
切なげな独特の表情は崩れない。
(´・ω・`)「また……君たちは魔女を討つのを止めるんだね」
(#^ω^)「何でだお、ツンまで殺す必要なんてどこにもないお!」
川#゚ -゚)「もう止めて下さい、これ以上の犠牲に何の意味があるって言うんですか!」
ξ;゚听)ξ「二人とも……」
叫ぶ二人に、ショボンは肩を竦めた。
そして振り返り、反対に歩き始める。
(´・ω・`)「愛されているね、ツン君」
ξ゚听)ξ「……はい、ショボンさんも」
(´・ω・`)「……」
- 35: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:31:25.07 ID:i7MwlZhN0
ショボンは言葉を失って、ただひたすらに足を進めた。
他の四人とは次第に距離が離れていく。
十数歩進んだか、突然足を止めた。
しかし顔はこちらを向けない。
(´・ω・`)「ツン君、一つ約束してほしい」
ξ゚听)ξ「……はい」
(´・ω・`)「金輪際魔女の力を使わないと、約束してほしい」
ξ゚听)ξ「約束します、誓います」
即答すると、ショボンはふっと笑って振り返った。
いつもの表情、いつもの表情だが……どこか笑っているようにすら感じた。
(´・ω・`)「約束だ」
そう言ってショボンはポケットから銃を取り出した。
- 40: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:33:29.79 ID:i7MwlZhN0
- (;^ω^)川;゚ -゚)「ショボンさん!」
(´・ω・`)「……」
その銃を自分のこめかみにあてがうと、僅かに涙を流す。
(´・ω・`)「僕は……嬉しいよ、人間と分かり合える魔女がいてくれることを、誇りに思う」
川 ; -;)「止めて下さい、もういいんです、何も殺さなくてもいいんです!」
(;^ω^)「止めるお、ショボンさんが死ぬことなんかに意味はないお!」
ξ;゚听)ξ「何でですか、私だけ生き残っても……そんなのおかしいですよ!」
(´・ω・`)「……僕だって」
カチリ……と、ショボンは撃鉄を引いた。
指をしっかりと、トリガーに掛ける。
(´;ω;`)「僕だって死にたくない……でも、僕だって……人間が、憎いんだ」
子供のように泣きながら、震える口から声を漏らす。
- 43: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:35:34.57 ID:i7MwlZhN0
- ショボンは涙をすぐにも拭うと、ある男を呼んだ。
(´・ω・`)「ドクオ」
('A`)「……はい」
突然呼ばれたにもかかわらず、ドクオは落ち着いて返事を返した。
(´・ω・`)「君は……『復讐』についてはどう思う?」
('A`)「復讐ですか」
ふーっと長く息を吐き、ショボンに向き直る。
('A`)「少なくともギコの復讐は無意味で自分勝手ですね。
相手を殺しても、喜ぶ魔女はもうこの世にいないのに……ギコもそれで本当に喜ぶわけではないでしょう?
何がしたいかわからないです、馬鹿げてます」
(´・ω・`)「無意味で自分勝手でバカか……違いない、僕も魔女の復讐など本当にそうだと思うよ。
やっぱり君を選んだのは正解だった、君の話を聞くたびに迷走していた自分を律せれた。
これでいいんだと自分の考えに自信を持って、確固たるものに出来た」
('A`)「ありがとうございます、ただ……」
ドクオがここで含んだ。
ショボンが押し黙ると、確かにこう言葉が返って来た。
- 47: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:37:39.86 ID:i7MwlZhN0
- ('A`)「あなたが死んだら、ギコ含め全ての意味はありませんよ?
いい現世を残した所で、あなたが死んでは無意味です。
このままで……世の中を変えなくていいのですか?」
思わぬ言葉にショボンは再び涙腺が緩みそうになる。
どうして、今まで自分の考えを支援してきてくれたのに、どうして最後の最後でこう渋るような事を言うんだ。
決心が緩むじゃないか、ここまで頑張って円滑に事を運んできたのに……台無しじゃないか。
(´・ω・`)「もっと早く、そして君をギコに出会わせたかったよ」
('A`)「そうですね、俺もこの無意味なことに力を注ぐ貴方たちとはちゃんと話したかった。
何を考えているのかを」
ドクオとの話を終えると、ショボンはまた四人に背を向けた。
- 48: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:39:44.50 ID:i7MwlZhN0
(´・ω・`)「人間よ、僕達魔女の死を背負って生きるがいいさ……」
そして目を瞑った。
(´・ω・`)(こんな時ばかり、雨の音が大きく聞こえるな……)
パン、と、一際大きな音が鳴り響いた。
男は昏倒した。
- 51: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:41:49.55 ID:i7MwlZhN0
- 音がすると同時、クーとブーンはすぐにもショボンに駆け寄った。
川;゚ -゚)「ショボンさん!」
無理だ、無茶だ。
死んでいるに決まっているのに、そう思っているとまだ息があった。
苦しんで、生死の狭間を彷徨っていた。
川;゚ -゚)「ドクオ、救急車に連絡を入れてくれ!」
(;^ω^)「ショボンさん、ショボンさんしっかりするお!!」
(´;ω;`)(……痛い……痛いよ……)
声が出ない、そして激痛。
そんな中、ショボンはギコとの出会いを思い出していた。
- 53: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:44:06.85 ID:i7MwlZhN0
人間側についていたショボンと戦うギコ。
当時の彼はまだまだ荒削りで、魔女としての力はあったがすぐにもショボンが取り押さえ、勝利を決めた。
最後に言い残したことはないかと言うと、こんな答えが返ってきた。
(メ;゚Д゚)『へへ、俺が死ねば……同胞が爆弾を爆発させるぜゴルァ、ざまねぇな……』
そのときにショボンは決めたのだ、彼をダシにその生き残り集団を片そうと。
(´・ω・`)『そうかい、随分用意が良いようだね……決めた、君に協力しよう』
(メ;゚Д゚)『な、どういうことだ!?』
(´・ω・`)『そのままさ、僕は君のような魔女を待って、ずっと人間側についていたんだから。
君のような復讐に一直線な魔女の役に立つために、人間側に潜入しているんだから』
当然初めは半信半疑だったようだが、信用を得るためにさまざまな策を弄した。
信用のために人間側のディープな情報もかなり売ったし、ばれない範囲で人間側を裏切る行動を何度ととった。
そして時間を掛けて少しずつ信頼を得ていった。
そうだ、そのおかげで……ついにこの無意味な戦いを終わらせることが出来たのだ。
長年の頑張りがとうとう実ったのだ。
- 56: ◆7at37OTfY6 :2006/12/04(月) 21:46:10.85 ID:i7MwlZhN0
(´;ω;`)(やっと、念願の夢が……かなったのにな……)
誰の声も聞こえない、誰かに触れられているのかどうかも分からない、自分が今どんな姿勢でいるのかも分からない。
ただひたすらに、痛みだけの世界でショボンは泣いた。
(´;ω;`)(なのにどうして……こんなに辛いんだろうな……)
川 ; -;)「ショボンさん、ショボンさん!」
脈は次第に力強さを失っていく。
息はもう絶え絶えだ。
( ;ω;)「起きるお、目を覚ますお!」
ξ;゚听)ξ「ショボン、ちょっと何でよ!」
目を開くことはない、体もまったく動かない。
そして呼吸は次第に弱々しくなっていき……。
( ;ω;)「ショボンさんショボンさん!!」
ブーンは叫んだ、力いっぱい……喉がいかれそうなほど声を張り上げた。
( ;ω;)「こんなのってないお、こんな終わり……あんまりだおッ!!」
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