( ^ω^)ブーンがハンドボールを始めるようです
- 5 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 21:55:40.72 ID:ntzx3ZaF0
第二十六話 全国の壁
( ‐ω‐)「zzzz・・・」
朝7時頃。まだ皆ぐっすりだ。全く起きる様子はない。
今日は一回戦の日だ。相手はカレッジ学園付属高校。
強さは全国区では並〜少し上くらいの実力だ。
だが全国で並。という事はかなり強いチームといっていいだろう。
これまでも何度も全国大会に出場し、そこそこの成績を残しているので、実力は確実にある。
ここでVIP高がカレッジを打ち崩せなければ、所詮そこまでのチーム。
第一の壁を打ち破ることができるか。
- 8 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 22:03:33.46 ID:ntzx3ZaF0
( ‐ω‐)「・・・・・お」
ブーンが目を覚ましたみたいだ。まだ意識は起きたばかりでしっかりしていない。
( ‐ω^)「今・・何時だお?」
ブーンは自分の携帯を開いた。目の前の時間にブーンは、
(; ‐ω^)「あ、朝飯七時半だから皆を起こすお」
アラームをかけて忘れたのが響いたらしい。
( ^ω^)「おい、二人とも起きるお!!」
(^∀^)「ううん・・」
貞治が目を覚ます。しかし祐はなかなか目を覚まさない。ブーンはあきれて、祐の体を思い切り揺さぶった。
- 9 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 22:08:04.27 ID:ntzx3ZaF0
(# ^ω^)「おい!!祐!起きるお!!」
なかなか起きないので体を揺らし続ける。あんまり激しくゆらしたので、
(´−`)「・・・・!!」
ドスンッ!!ブーンによってベットから落とされてしまった。勢いよく背中から落ちていく。
それでようやく祐は目を覚ました。
(´−`)「いてて・・ベットから落ちたのか。二人ともおはよう」
(; ^ω^)「お、おはようだお。早く朝食いくお」
祐は何故ブーンと貞治が変な顔をしてるかなんて分かるはずも無かった。
- 10 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 22:15:30.68 ID:ntzx3ZaF0
食事会場
( ^ω^)「はふっはふはふっハム!!!」
一同「きめぇwwwwwwww」
(; ^ω^)「ちょwwwみんなでそれはないお」」
ここ、ホテルVIPSは設備だけでなく、食事も充実している。
50種類くらいのバイキング、高級食材を沢山使っている。
ここにただで泊まれるというのだから、これほど嬉しいことはない。
(´・ω・`)「・・うまい。料理の参考にさせてもらうよ」
料理にうるさいショボンの舌もうならせる味なようだ。
おいしく料理をいただき、VIP高は決戦の舞台へと出ようとしている。
メンバーはこれまでのさまざまな事を思い返しながら、現地へと向かう。
それぞれの顔つきは県大会の時より更にたくましくなったようにも見えた。
- 12 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 22:19:24.47 ID:ntzx3ZaF0
少し歩いた所にある。大きなハンドボール会場。
室内で、普通の体育館より数倍広く、いくつものコートが並んでいる。
観客席もちゃんと設備されている。まさにハンドボールのために作られた体育館。
( ^ω^)「ここが・・ハンドボールの聖地かお」
少しブーンは感動した。自分達がこのコートに立てるとは夢にも思っていなかったから。
だが自分が思っていた以上に凄い設備に少し戸惑い気味だ。
(^Д^)「そりゃあ全国大会が行われる場所だからな。あんまり力むなよ」
プギャーがすぐにフォローに入る。ブーンの性格を踏まえた上でのフォローだろう。
( ^ω^)「大丈夫だお!緊張はしてないお!むしろwkwkしてるお!」
幾度となく同じような境遇におかれてきたブーンはそう簡単に緊張しなくなっていた。
これも三年間の成果だろう。昔の姿は微塵も無い。
- 14 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 22:23:51.87 ID:ntzx3ZaF0
(^Д^)「あんなに頼りなかったブーンがこんなに成長するなんてな」
初め、本心はブーンがキャプテンじゃまずいんじゃないかと思っていたプギャーも
今では信頼出来る、しっかりとしたキャプテンになったブーンに向かって、小さい声でつぶやいた。
( ^ω^)「じゃあ早く準備して練習始めるんだお!早く体温めるんだお!!」
その言葉に全員は待ってましたといわんばかりの動きでランニングを始める。
( ^ω^)「VIP高ーッ!!ファイ!!」
まだ人の少ない体育館にブーンの声と部員の声が響き渡っている。
県大会のときよりも更に気合の入った声。きびきびした動き。
全国にはいってからもなお、VIP高は進化を続けている。
- 15 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 22:28:21.21 ID:ntzx3ZaF0
VIP高がストレッチを終えた頃くらいにカレッジ学園はやってきた。
随分遅い到着だ。公立校など眼中にない。まるでそんな感じに。
その中に一際、目立つ人物をブーンは発見した。
( ∵)「・・・・・・・・・」
無言でこちらの練習を見るその表情。何か他の選手とは違う雰囲気を漂わせる。
180cmはあろうかという巨体、私立だというのに茶色い髪。鍛えられている筋肉。
その外見から見るものをアッといわせるような・・そんな感じだ。
(; ^ω^)「あいつ・・一体なんだお」
ただならぬ雰囲気を感じ、ブーンは彼を見続ける。
彼はブーンの視線に気が付いたのか、目があってしまった。
- 17 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 22:35:15.05 ID:ntzx3ZaF0
( ∵)「・・・・・・・・・」
どちらも目を逸らさない。すると彼は不敵にニヤリと笑い、目を逸らした。そのまま自分のチームの練習に加わっていった。
(; ^ω^)「・・ただもんじゃないお」
ブーンは彼の目を見たときに直感的にこいつはヤバイと感じたようだ。
ここは全国だ。彼のような選手はまだまだ沢山いるはずだ。
こんな所でへこたれてちゃ始まらない。
( ^ω^)「いつまでも考えちゃいられないお」
そう言ってブーンは自分の気持ちを切り替えようとした。
しかし底知れぬ不安を拭い去る事はできなかった。今まで感じた事がない。強い不安・・
- 19 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 22:41:30.76 ID:ntzx3ZaF0
試合時間は少しずつ近くなるのに比例してブーンの不安も大きくなる。
ポジションシュート、逆速攻でもその不安のせいか普段やらないミスを何個かしてしまう。
(^Д^)「・・・?」
プギャーはそのブーンの様子の異変に少し気が付く。だが何故なのか分からないのでまだ話し掛けないとにした。
幸い他のメンバーの調子はいい。試合前だがいつものとおりしっかりとした自分のプレーが出来ている。
(*゚ー゚)「調子はいつも通りで安心ね。後は相手・・」
しぃ先生もあの茶髪の生徒の様子をうかがっている。事前の情報はいくつかわかっていたので、
すぐに彼が要注意人物だと理解する。
- 20 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 22:48:40.33 ID:ntzx3ZaF0
全く無駄のない動き。高い打点から打ち出される威力のあるロングシュート。
そしてあの恵まれたポテンシャル。
(*゚ー゚)「これは・・だいぶ厄介な相手になるかもしれないわね。
うちのディフェンスがどれだけ機能するかによって勝利は左右されるわ」
冷静な分析力、さすがはしぃ先生だ。頭の中で模擬戦を展開している。
(*゚ー゚)「きっと彼のポジションは45かセンター・・
ショボン君とプギャー君がカギになるわ」
あの二人はそのことに気が付いてるか。おそらく頭の回転の速い二人だ。
薄々気が付いてはいるだろう。
しぃ先生も試合前にこんなに不安感を抱くのは初めてみたいだ。それだけこのチームにいる彼の存在は大きい。
- 21 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 22:54:25.14 ID:ntzx3ZaF0
一通りアップも終わり、メンバーはしぃ先生の所に集合する。
相変わらずブーンだけ浮かない表情をしている。さっきのことがやはり気になっているみたいだ。
(*゚ー゚)「スタメン発表する前に、いくつか話しておくわね」
一同はそのしぃ先生が漂わせるいつもと違う雰囲気のせいか、黙って頷く。
(*゚ー゚)「皆も分かっているように、あの長身、茶髪の人がチームの軸ね
情報通り彼のロングシュートは強力な上に正確ね。まさに全国レベルの選手よ。
ショボン君とプギャー君がどれだけ頑張れるかで彼の仕掛けられる回数も変わるわ」
プギャーとショボンは軽く頷いた。
(*゚ー゚)「ディフェンス方式は2−4ディフェンスで行くわ。
出来る限り彼のロングを防いで。他の選手は確かに上手いけど、そんなに脅威ではないわ」
- 22 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 22:59:31.64 ID:ntzx3ZaF0
(*゚ー゚)「サイドシュートが打たれやすくなっちゃうけどそこは、
ディフェンスが何とかしてとりやすい角度で相手に打たせて。祐君はそれをしっかり止められるようにね」
しぃ先生の指示にも熱が入る。
(*゚ー゚)「最後に・・気持ちは絶対に相手に負けちゃダメよ。
相手は何度も全国に出てきている強豪だけど、自分達の気持ち次第でなんとかカバーできるはずよ
じゃあ、声だししましょうか」
ブーンが集合の円の中央に入りしゃがむ。そして今の自分の思いを少しずつ語り始める。
( ^ω^)「情けない話だけど、正直あいつと目が合ったとき、死ぬかと思ったお。あいつはヤバイ選手だお。
あいつは出来る限りみんなで潰すんだお。しっかり声を回すんだお。それが上手くいけは勝機は見えるはずだお」
一同は静かにブーンの話を聞く。
( ^ω^)「僕等だって仮にもここまで勝ち抜いてきたチームだお。
その意地にかけて負けるわけにはいかないお!今まで戦ってきたチームのためにも頑張るんだお!!」
- 23 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 23:06:31.62 ID:ntzx3ZaF0
( ^ω^)「今日は必ず勝つんだお!いくお!!」
一同「オーッ!!」
試合前のモチベーションは最高潮へと達している。ブーンの不安も声だしのお陰でふっとんだみたいだ。
今日は調子の悪い選手、精神的に問題のある選手はいない。
試合に臨む万全の体制に調整が出来たみたいだ。
( ^ω^)「かつおー!!!」
そんな感じで騒いでいるVIP高を噂の彼は冷たい目つきで長めていた。
( ∵)「ふん・・所詮あのくらいのチームなんだな」
まるで少し期待した俺が馬鹿みたいだというふてぶてしい態度だ。
- 24 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 23:12:21.67 ID:ntzx3ZaF0
チームメイトA「おい、ビコーズ、練習再開すんぞ」
Aはビコーズに練習再開を促す。するとビコーズはあきらかに不機嫌そうな表情で、
( ∵)「俺に指図すんじゃねぇ」
あくまで反抗的な態度でAに返答する。
A「なんだと!上手いから調子乗りやがって!昔からチームの輪を乱すことばっかしやがって!もう我慢できねぇ!」
Aは今までも幾度となく同じ事を繰り返してきたビコーズに対しての怒りが爆発した。
思い切り胸倉を掴む。一斉に会場にいる人たちは彼等に目を向けた。
( ∵)「おい・・お前ごときで勝てると思ってんのかよ」
- 25 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 23:19:28.83 ID:ntzx3ZaF0
ビコーズはそういうと胸倉を掴んでいた彼の手を簡単に振り解き、前に思い切り突き飛ばした。
A「うっ!!」
思い切り押されて倒されるA。すぐにチームメイトがやってきて彼を心配する。
( ∵)「ははっ、ざまぁねぇな。もう少し実力つけてからにしろよ。俺がいないと試合にすらかてねぇ癖に。
お前等は俺の引き立て役にすぎねぇのさ。おとなしくパスでも回してな」
ひどい言葉の数々をチームメイトに投げつけ、ベンチに戻っていくビコーズ。
その姿をAは唇をかみ締めながら見る事しか出来ない。肩が震えている。
A「クソ野郎が・・」
少し目に涙を溜めながら、そういうしかAには出来なかった。
- 26 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 23:26:47.00 ID:ntzx3ZaF0
そんなAをマネージャーが優しく慰める。
綺麗な黒の長髪が印象的な綺麗なマネージャーだ。
('、`*川「あんまり落ち込まないで・・A君は頑張ってるわ。
きっとビコーズ君も分かってくれるわ」
A「・・ありがとう。じゃあ戻ろうか」
('、`*川「うん。元気だして」
Aとマネージャーはゆっくりとベンチに戻っていく。その姿さえビコーズは気に食わないようだ。
( ∵)「なんであいつにあんな可愛いマネージャーが・・一年の時からずっとそうだ。
何故俺になびかん。あいつよりカッコいいしハンドもうめえのによ」
今の彼にAの魅力を見切ることなど出来るはずも無いだろう。
なぜならビコーズは自分しか見れていないからだ。他人を見る気など全くない。
- 27 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 23:34:50.45 ID:ntzx3ZaF0
その相手の様子を見ていたブーンたちは、
(; ^ω^)「今日は生きて帰れないかもしれないお・・」
(;^Д^)「おい、あんまり不安になること言うなよ。あいつを防ぐのは俺らなんだぜ?」
すっかり意気消沈していた。しかし、
(*´・ω・`)「・・・・・・・・」
ショボンだけは違う。あんな男と戦えるなんて夢のよう。そんな恍惚とした表情でずっとビコーズを見ている。
(; ∵)「・・・!?」
どこからかの熱い視線にさすがにビコーズもビビッたようだ。さすがはショボンのウホッな視線だ。
- 28 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 23:39:58.83 ID:ntzx3ZaF0
(*゚ー゚)「じゃあスタメン発表するからもう一回集まって!!」
すぐに全員駆け足で集まってくる。
サイド・・( ^ω^) 45・・(´・ω・`) センター・・(^Д^) 逆45・・('A`) 逆サイド・・(゚∀゚)
ポスト・・( ^∀^) キーパー・・(´―`)
いつも通りのベストメンバーだ。二年生もいるので控えの層は厚い。
(*゚ー゚)「じゃあ試合始まるわ!集合の準備して!!」
一同「合点承知!!」
両方のチームがダッシュで中央ラインに集合した。
「おねがいしまーす!!」
全国一回戦が今始まろうとしている。
- 30 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 23:46:10.26 ID:ntzx3ZaF0
その頃・・VIP高では
生徒A「おっ、移ってるよ!あいつら!!」
生徒B「ホントだ!勝てよ!!ハンドボールってどんなか分からんけど!」
生徒C「勝ち続けてくれりゃ、授業潰れるからなww」
それはもう大騒ぎになっていた。視聴覚室にわざわざ全員を集合させて応援しているのだから。
それぞれ思ってる事が全然違うのは言うまでもない。
校長室
/^o^\「フッジッサーン!!じゃない!早くテレビつけろ!教頭!!」
教頭「は、はい!ただいま・・」
TVをつけると、今にも始まりそうな試合に早速息を呑むフッジサーン。
/^o^\「やはり・・あの夢は暗示だったんだ。ブーン君と若い頃の僕がハンドをする夢・・
久々にVIP高ハンド部の黄金期到来だな。フッジサーン!!」
彼は凄く興奮していた。その様子を教頭は少し冷たい目でみていた。
- 32 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 23:52:40.12 ID:ntzx3ZaF0
VIP高はブーンの周りにあつまり最終ミーティングを始めた。
( ^ω^)「今日は大事な一回戦だお!ここでまけたらおわりなんだお!
気合いれていくお!!」
一同「オーッ!!!」
( ^ω^)「それじゃあ・・VIP!VIP!VIP--ッ!!」
一同「ファイッ!!オッー!!」
掛け声も全国仕様になっていた。少し観客の視線に彼等は緊張しながら、ディフェンスについた。
( ∵)「ははっ、だせえな」
対するカレッジは集合すらしていない。ビコーズははんば彼等を馬鹿にしている。
そのビコーズにAは近くにいき、こうつぶやいた。
- 33 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 23:53:49.16 ID:ntzx3ZaF0
A「あれが本当のチームなんだよ。お前にはわかんないだろうがな」
( ∵)「あぁ!?」
A「今日試合やってみれば分かるさ。七人全員でやってるチームがどれだけ強いかってな
うちのお前だけの攻撃じゃ通用しねぇよ」
( ∵)「ザコは黙ってな。負けるはずはねぇんだよ」
二人はいまだ険悪なまま、攻撃の位置へと入っていく。
ピーッ!!そしてゲームは始まった。
もはや全国まで来ると、綺麗なパス回しなど当たり前のようだ。
- 34 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 23:54:06.53 ID:ntzx3ZaF0
( ∵)「ほらっ、さっさと俺にパスだしなよ。お前らに決めれるはずないんだよ」
ビコーズはなんどもその言葉を繰り返す。
彼は仲間をなんだとおもっているのか。ブーンの頭の中にそんな考えがよぎる。
Aは少し迷った挙句、ビコーズへとパスを出す。
( ∵)「おせぇよ、馬鹿が」
ビコーズはボールを貰うやいなや、ロングを狙いに行く。だが・・
(^Д^)「行かせないぞ!」
上に浮いていたプギャーがビコースの目の前に立ちふさがる。
距離が近くなってしまったビコーズ。これでおもったようにシュートは打てない。
- 35 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/15(金) 23:57:46.49 ID:ntzx3ZaF0
(^Д^)「これじゃお前でも流石に打てないだろ?」
プギャーはさぞ自慢げにビコーズに問い掛ける。
自分が上手くいかなかったときほど、こういう表情をされると腹が立つ物だ。
だがビコーズはいたって冷静だ。
( ∵)「あまいんだよ」
ビコーズはその振り上げた腕をプギャーの目の前に思い切りおろす。
(^Д^)「うわっ!!」
あの巨体からこの攻撃。ビビるなといわれる方が無理があるだろう。プギャーは思わず反射的に目をそらしてしまう。
- 36 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/16(土) 00:02:45.21 ID:HaVjN2Sl0
( ∵)「バーカ」
プギャーが目を逸らしてるうちに、速攻でプギャーを抜くビコーズ。
( ∵)「こういうプレーもあると頭にいれとけや、ボケ」
(´・ω・`)「ボケは君の方さ」
ショボンは素早くプギャーのフォローに入っていた。ビコーズはその事に全く気が付いていなかったので、
はんば奇襲のような形になっていた。
(; ∵)「・・くっ」
少しシュートに行こうか悩んでる隙に、ショボンにつかまれる。
( ∵)「ちっ!!」
そのままシュートに行こうとするも腕を潰されているので行きたくてもいけない。
その場はあっさりと仕切り直しとなった。
- 37 : ◆gk43jgqTBM :2006/12/16(土) 00:14:06.31 ID:HaVjN2Sl0
(; ∵)「まさかこの俺が止められるとは・・滅多に無い事が起こってやがる」
県大会までは彼のスピードやテクニックについていけるものは少なく、
滅多に止められることもなかったのだ。
( ∵)「こいつら・・ボコボコにしてやんよ」
今まで自分が積み立ててきた自信がいきなり崩されそうになった。
ビコーズはそんな気がしてたまらない。
だからこそここがボコボコにしてやるとういう意識が強まってしまったようだ。
(;´・ω・`)「なんだ・・?あいつの感じが少し変わったぞ」
その少しの変化をショボンは見逃さない。
何かが起こる。ショボンにははっきりとそう感じられた。
今までなかった何かが・・
第二十六話 全国の壁 完
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