( ^ω^)ブーンが復讐の感染をさせるようです

6: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:35:36.16 ID:eVSY6++J0
生存
( ・∀・) ( ´∀`) ( ,,゚Д゚) (*゚ー゚) ('A`)ξ゚听)ξ
( ゚∀゚) 从゚∀从('、`*川( ´ー`) ミ,,゚Д゚彡
( ><)(*‘ω‘ *)( ´_ゝ`)(´<_` )
(-_-)(=゚ω゚)ノ( ^Д^) \(^o^)/(’e’)
( ,_ノ` )y━・~~~(´・ω・`)

死亡
教員 ( ゚д゚ ) / ,' 3
生徒 从'ー'从

憑依(内藤が中にいる者)
<ヽ`∀´>



9: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:36:06.13 ID:eVSY6++J0
私立VIP中学校、夏休みが明けて新学期が始まる



はずだった。


( ・∀・)「畜生……内藤の野郎……」

腐臭のする昇降口付近でただ立ち尽くすモララー。

目の前に広がるのは緑色に変色し、腐り果てた人間達。

全員ブーン菌の感染者だ。

そしてそれに触れれば自分にも被害が及ぶ、この中の一部になってしまう。

教頭……いや内藤が二年一組だけを一時間も待たせたのは全てコレのためか。

(;´∀`)「モララー!今見てきたけど校庭も中庭も埋め尽くされてるモナ!」

(#・∀・)「ックソ!どこにも逃げられねぇじゃねぇか!!」

靴入れのロッカーに思い切り拳をぶつけたが何も起こらない、虚しさだけが響く。



10: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:36:37.80 ID:eVSY6++J0
(;´∀`)「どうするモナ?家帰りたいモナ!母ちゃんに会わせろモナァァ!!」

(#・∀・)「黙ってろコンニャク野郎!ふにゃふにゃふにゃふにゃ情けねぇ!!」

泣きじゃくるモナーに怒り心頭のモララー。

暫く黙り込む二人だったが、先にアクションを起こしたのはモナーだった。

(#・∀・)「……あ?お前どこ行くんだよ?」

(#´∀`)「こうなったら内藤を殺すしかないモナ……
     包丁くらい家庭科室から取ってくるモナ……」

(#・∀・)「…………ハッ、そうだな……今回はお前が正しい、
    『やられる前にやれ』うちの親父の口癖だったわ」

今内藤が取り憑いてるのはニダー、
人間になっているのだから刺されれば血も出るし殴られれば痛いはずだ。

そして殺せば死ぬはずだ。



12: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:37:07.39 ID:eVSY6++J0
三階北校舎・二年一組教室

<ヽ`∀´>「フーンフフ〜ン!」

担任のミルナと渡辺から出る腐臭をよそに、黒板に落書きをする内藤。

<ヽ`∀´>「いや〜昔からこうやって黒板にクラスメートの悪口を書きまくるって
      夢が今叶ったおwwwwwwwwwwってもう一時かお……」

出席簿に手を伸ばし、一通り名前を目で追う。

<ヽ`∀´>「よし……では行きますかお」



13: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:39:01.07 ID:eVSY6++J0
内藤が教室を後にした瞬間



ゆっくりと




机の花から花びらが一枚落ちた。





14: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:39:42.02 ID:eVSY6++J0
二階北校舎・コンピュータ室

( ´_ゝ`)「おい弟者見ろwwwwwこいつドーナツレイプしてるwwwwwwwww」

(´<_`;)「……なんでお前そんなに余裕なんだ?」

こいつに危機感というものはないのか?

弟者はこの期に及んでパソコン弄ってる兄の方が、ある意味内藤より怖かった。

( ´_ゝ`)「あ、あれ?くそっ……」

ガタガタガタガタガタガタ

( ´_ゝ`)「OK精神的ブラクラゲット」

(´<_`;)「もう付き合ってられんぞ、俺は逃げる」

( ´_ゝ`)「逃げるって何処にだ?」

(´<_`;)「何処って……」


何処だ?



15: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:40:22.68 ID:eVSY6++J0
(=゚ω゚)ノ「ショボン君は何処かに逃げないのかよぅ?」

(´・ω・`)「……」

同じく二階北校舎・図書室 コンピュータ室の隣り

本を読むばかりで全く返事をしないショボンに図書委員のいよぅは少しいらついていた。

(=゚ω゚)ノ「……君がここに来て本を読めるのも僕が図書委員で
ここの鍵を持っていたからという事を忘れないで欲しいよぅ」

(´・ω・`)「……」

(=゚ω゚)ノ「しかし内藤の奴が蘇るなんて……僕はいじめにゃ関与してないよぅ……」

(´・ω・`)「……ふぅ」

読んでいた本を棚に返し、スッと図書室から出て行くショボン、勿論無表情である。

(=゚ω゚)ノ「ど、何処に行くんだよぅ?内藤に見つかったら……」

聞く耳持たず、さっさと出て行ってしまった。

<ヽ`∀(=゚ω゚)ノ「なんだよぅあいつ……」



16: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:41:24.76 ID:eVSY6++J0
ガシャァン!

派手な音と共に窓ガラスが割れた。

その窓に寄りかかっていた、いよぅの背中にガラスの破片が突き刺さる。

(=゚ω゚)ノ「……痛……ぁ……」

<ヽ`∀´>「おっお、こういうアクロバティックな登場もアリだ……お?」

目の前にはかつてのクラスメートいよぅが倒れている、
どうやら二年一組の真下が図書室だったらしい。

内藤はただ他人の身体なのをいい事に『天国へのカウントダウンの蘭みたいな事がしたい』
という理由で、教室のベランダにロープをくくりつけ、
そのままフォールダウン&下の階の窓ガラスを破壊して侵入
……という荒業をしただけなのに……

<ヽ`∀´>「思わぬ収穫だお」

(=゚ω゚)ノ「やめ……近づくな……」

<ヽ`∀´>「来世ではいじめられてる人を見たらちゃんと助ける事だお」

掌をいよぅの顔に乗せた。



17: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:42:12.11 ID:eVSY6++J0
(=゚ω゚)ノ「な……い……」

腐臭が立ち込め、いよぅは崩れた。

<ヽ`∀´>「いよぅ……っと」

カバンから出席簿を取り出し『いよぅ』の蘭に〆とマークした。

<ヽ`∀´>「よし、次」

ちなみにこのブーンが勝手に持ち出したカバン、その持ち主は困っていた。



(*゚ー゚)「な……い……」

( ,,゚Д゚)「ん?しぃ、どうかしたのかゴルァ」

(*゚ー゚)「カバン……教室に忘れてきちゃった……」



18: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:43:17.67 ID:eVSY6++J0
しぃ、ギコのイチャイチャカップルがいる場所は一階南校舎廊下、
一年生の教室が並ぶ通路だ。

なりふりかまわず逃げた先がここである。

( ,,゚Д゚)「カバン……ってあの白い奴か?そんなにお気に入りだったかゴルァ」

(*゚ー゚)「違うの……カバンの中、ギコ君と初めてのデートの時の写真……
    あれ入ってるの、どうしよう……」

( ,,゚Д゚)「んなっ、お前アレ毎日持ってきて登校してたのかよ!」

(*゚ー゚)「え?ダメ……?」

( ,,゚Д゚)「いや……ダメじゃないけど……」





<ヽ`∀´>「ダメダメだお」

男子トイレ、内藤は用を足していた。

適当に持ってきたカバンの中から出てきた写真を見つめながら。



20: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:44:03.86 ID:eVSY6++J0
<ヽ`∀ω^)「全く美しくないお……汚らしい」

――――――

(*゚ー゚)「二人の思い出だもん、常に持っていたいんだもん」

――――――

<ヽ`∀ω^)「こんなのは愛ではないお、見せつけるなお糞が」

――――――

( ,,゚Д゚)「……俺達ずっと一緒だよな」

(*゚ー゚)「うん、死ぬまで一緒!」

――――――



ビリッ



21: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:44:39.22 ID:eVSY6++J0
破いた。




踏んだ。




水に流した。




<ヽ`∀ω^)「次の標的……決まったお」



23: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:45:28.07 ID:eVSY6++J0
( ´_ゝ`)「おい弟者wwwwww500まで行ったらまんまんうpだってよwwwwww」

(´<_`;)「いや……それより隣りで凄い音がしなかったか?」

( ´_ゝ`)「おい弟者wwwww俺の顔撮ってくれwwwwwwwww
      顔面偏差値聞くからwwwwwwwwww」

(´<_`;)「……もういいわ」



24: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:45:51.89 ID:eVSY6++J0


俺は後悔していた。

なんであの時逃げちまったんだ?

内藤が怖かったから?皆が逃げたからそれに流されて?

('A`)(気づけば南校舎の一階かよ……)

随分遠くに逃げちまった、俺は馬鹿か、チキンか。

('A`)「俺の話なら……あいつ聞いてくれるかな……」

『でも君は傍観者だったお』

この言葉が痛い、苦しい。

('A`)「内藤……!」

過ぎた事を悔やんだって仕方が無い。

気づけば俺は元来た道を逆走していた。



25: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:47:05.58 ID:eVSY6++J0
南校舎二階・男子トイレ

(-_-)「ヒッ……キヒヒッ……」

偶然か必然か運命というか出来すぎたシナリオというか。

(-_-)「なんていうタイミングなんだよ……内藤……」

鏡で自分の顔を見てみる。

自分で言うのもなんだが顔色は悪い、てか顔も酷い。

手にはカッターナイフ、学校の物じゃなく自分が家から持ってきた物だ。

(-_-)「同じなんだよ……僕も……」

始業式が終わりクラスメートが教室に戻ってきた時、
僕はこのカッターでクラス全員切り刻むつもりだった。

いじめられた復讐として派手にやってやろうと思った。




だが出来なかった。



26: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:48:27.80 ID:eVSY6++J0
命を奪う。

僕は普通の中学生だ、躊躇しないわけが無い。

例え的が腐りきったいじめっ子でもだ。

でも内藤が動いた時、勇気を貰った。

(-_-)「やや……やってやるよ……僕だって……人一人殺す事くらい……」

クラスへの復讐、内藤には悪いが便乗させて貰うよ。

いじめられっ子同士、仲良く殺しをしようじゃないか。



そうと決まれば行動開始だ、まずこのむさ苦しい男子トイレから出よう。


ガラララッ

( ><)「あ?誰かと思ったら糞ヒッキーなんです!」

(-_-)「……」



27: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:50:00.67 ID:eVSY6++J0
人間ってこんなに脆くていいのかな?

首切っただけで血ぃ噴出して冷たくなった。

(-_-)「ふ……フヒッ……殺した……わかんないですを殺した……」

こいつは毎日のように暴力を振ってきた、意味も無く脈絡も無く。

(-_-)「な……内藤見てるか?僕もやったよ……復讐だ!復讐の殺しだ!」

そうだ、せっかく僕は復讐者となったんだ。

なんかカッコイイ通り名が欲しい、カッター片手に血を浴びる殺人鬼。

(-_-)「フヒッ……ヒッ……思いついた」

『ヒッキー・ザ・リッパー』切り裂きヒキコモリ なんてどうだ?

(-_-)「カ……カッコイイ……」

僕の伝説は始まった。



31: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:51:50.22 ID:eVSY6++J0
( ,_ノ` )y━・~~~「フッ……やっぱ外はいいな……」

屋上で幸せいっぱいに煙草を吸うこいつは渋澤、フケ顔だが一応中学生。

( ,_ノ` )y━・~~~「見上げれば青い空……見下すと……」

緑色の修羅場。

( ,_ノ` )y━・~~~「要するにあの緑のグチャグチャに触れなきゃいいわけだ」

こんとんじょのいこ、あんなんスルーして帰ればいい。

( ,_ノ` )y━・~~~「俺は忍者の子孫、舐めるなよ内藤」

風呂敷を取り出しニヤリとすると、パラシュートのようにして渋澤は落ちた。






落ちた。



34: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:53:44.67 ID:eVSY6++J0
内藤が裂いた二つの世界のうちの一つ、外の世界。

つまり緑の境界線の外側、そこに立ち尽くす者が一人。

川 ゚ -゚)「これは……」

彼女は今日の今日まで登校拒否だった、だが新学期、心機一転で学校へ来てみれば
目の前に広がるグロ画像、異臭までしてなんともリアル。

川 ゚ -゚)「私が寝坊で遅刻してきたからか……?」

関係ない、寧ろなんてラッキー過ぎる遅刻だろうか。

川 ゚ -゚)「う……もう見るのは止めよう……気分が……」

そう言って上を見上げた瞬間。



(;,_ノ` )y━・~~~「ぎゃああああああああああああああああ!!!」

何かが悲鳴をあげ落ちる、そして緑の湖へダイブした。



38: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:55:30.17 ID:eVSY6++J0
(;,_ノ` )y━・~~~「がっ……あっ……ああああっ!」

川;゚ -゚)「お、おい!そこのお前大丈夫……か……」

大丈夫じゃなかった。

断末魔と共に男は緑へと溶け込んでいった。

川;゚ -゚)「なんなんだ……これは……」









川 ゚ー゚)「興味深い」

彼女はたくましかった。

溢れる好奇心の矢印は地獄へと方向を指していた。

じゃあまずどうやって学校に入ろうか?



39: ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:57:11.68 ID:eVSY6++J0
一階南校舎・廊下

(*゚ー゚)「やっぱりあの写真取ってくる!」

( ,,゚Д゚)「バッ……おま……あの教室には内藤が……」

(*゚ー゚)「流石に内藤君だって動いてるよ……たぶん……今しかないと思う」

( ,,゚Д゚)「じゃあ……俺も一緒に行ってやるよ……このバk

……!

(*゚ー゚)「……?どうしたのギコ君」

( ;゚Д゚)「内藤……ッ」


<ヽ`∀´>「おいすー、糞カッポォ」

廊下の曲がり角、つきあたりからそいつは現れた。

全てを否定しに。



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