( ^ω^)が競技運転士になったようです

166 : ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU [第3話 無謀な賭け?] :2006/11/08(水) 22:20:09 O
  
 ジリリリリリ……!!
 金属同士がけたたましくぶつかり合う音で、私は目を覚ました。
ξぅ-)ξ「ん……あと5分……。」
ξ;゚听)ξ「……って違―――――う!!」
 朝と同じような一人ボケツッコミを入れながら、私は出掛ける準備をするためにベッドから起き上がる。
 今夜はブーンのバトルがある。
 あのニダーとかいう奴とのバトルだ。
 あんな卑怯な手段でブーンにバトルを挑む輩だ。バトルの腕はきっと、さほどでもないだろう。
 携帯の充電がフルになっているのを確かめ、携帯を充電器のプラグから外し、時間を見る。

 午後11時8分。
 スタート地点の丹生即駅までは、自転車で30分ぐらい。
 バトルのスタート予定時刻には余裕がある。
 私は着替えると、洗面所で軽く髪を解かし、透明リップを唇に塗り、家の車庫に止めてある自転車に跨る。



167: ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU :2006/11/08(水) 22:33:14 O
  
 今の季節、夜になると急激に気温が下がるため、防寒着は必須だ。
 手編みのセーターに膝上5cm程度のスカートの下に、黒いタイツを履き、念のための使い捨てカイロをポケットに忍ばせつつ、線路沿いの道を走る。
 途中にあったコンビニで、ブーンへの差し入れの手巻きおにぎりとおでんを購入し、丹生即駅まで自転車で走る。
 丹生即駅は、丹生即線、蘂利阿(しべりあ)線、海渡(かいと)線の3つの主要路線が集まるターミナル駅だ。
 駅から少し離れた操車場には、特急型車両をはじめ、普段利用する各駅停車用の列車が停まっていた。
 ……けど、それらに混じり、見慣れない車両もいくつか見受けられるのも確か。
 中には、「普通機関部にあるんじゃないの?」とツッコミが入りそうな、電気機関車が停車してたりもする。



168: ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU :2006/11/08(水) 22:44:33 O
  
 多少気にはなったけど、でもブーンとのバトルには関係ないのか、パンタグラフを畳んでいるのがほとんどで、電線とパンタグラフが接触していても、前照灯や尾灯などは一切付いていない。
 ……けど、これってすごい電力の無駄なんじゃ……?
 まぁそんなコトを考えてながら自転車を漕いでいると、丹生即駅が見えてきて、プラットホームには蛍光灯の光が、暗闇の中に丹生即駅の施設を浮かび上がらせていた。
 そんな幻想的な空間に足を踏み入れるべく、私は自転車を自転車置き場に停車させ、駅舎まで入っていく。
 コンコースに続く道は開いていて、ホームへの改札口に駅員らしき人がいて、私が「バトルを見に来ました」と言うと、すんなりとホームの方に通してくれた。
 ……通してもらってアレだけと、チェック体制甘くない……?



169 : ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU [寝落ちしたorz] :2006/11/09(木) 07:20:51 O
  
 ホームに通されて、今回のバトルを見に来たとおぼしき人達がひしめくプラットホーム上で、私は見知った顔を見つけた。
ξ;゚听)ξ「ジョルジュ先生!?」
(; ゚∀゚)「うをッ!?」
 名前を呼ばれたその人は、恐る恐るこちらを見る。
(; ゚∀゚)「つ……津出……。」
ξ;゚听)ξ「ジョルジュ先生。一体何故こんなところに!?」
 一応、ブーンが競技運転士だというのは、私達以外、バトル関係者以外知らないはずだった。
 なのに、知ってるってコトは……。
( ゚∀゚)「ツンこそ、なにをやってるんだ?やっぱりブーン関連か?」
ξ゚听)ξ「ってコトは先生もブーンのバトルを見に来たんですか?」
 まさかこんな身近にバトルの存在を知ってる人がいるとは思わなかった……。



171 : ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU [ゲリラ投下ktkrwwwwwwww] :2006/11/13(月) 20:50:16 O
  
( ゚∀゚)「津出もバトルを見に来たのか?」
ξ゚听)ξ「ええ。……ところでブーンはまだ来てないんですか?」
( ゚∀゚)「そろそろ来るとは思うが……」
 そんな風にジョルジュ先生と話していると、急にギャラリーが騒がしくなる。
 そのギャラリーの間を縫って、一組の男女が現れる。
(;'A`)「大変だ!クーの車両(クルマ)が盗まれた!!」
川 ゚ -゚)「…………。」
 少し陰鬱そうな顔をした私と同年代ぐらいの男の子と、感情を忘れたみたいに無表情な女の子の二人組が、私達の前でそう言った。
(; ゚∀゚)「おちつけ、ドクオ!なにがあったかを3行でまとめろ。」
(;'A`)「把握した。」
('A`)「クーの車両(クルマ)が」
('A`)「芸夢駅付近で」
('A`)「何者かに盗まれた」



172: ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU :2006/11/13(月) 21:05:03 O
  
(; ゚∀゚)「な……なんだってぇ━━━━━!?」
ξ゚听)ξ「???」
 私は事情がよく飲み込めず、頭の上に?マークを浮かべる。
川 ゚ -゚)「む、新顔(ニューフェイス)か。ごきげんよう、私は来栖奈緒。クーと呼んでくれ。」
ξ;゚听)ξ「あ……どうも。私、津出玲子っていいます。ツンって呼んで下さい。」
川 ゚ ー゚)「うむ、よろしくだ。」
 ……あれ?目の前にいる女の子……どこかで見たような……?
 …………。
 ………。
 ……。
ξ;゚听)ξ「……って、もしかして人気アイドルの、来栖奈緒さん!?」
川 ゚ -゚)「うむ、一応そういうコトになるのか。」
ξ;゚听)ξ「さ……サイン下さ……って、今はそんなコト言ってられませんよね。あの、車両(クルマ)が盗まれたって……?」
 と、再びギャラリーが騒がしくなる。
ギャラリーA「おおっ、ブーンが来たぜ!」
ギャラリーB「あの4つのハロゲン光源、間違いないよな。ブーンの名鉄7000系『パノラマカー』だ!!」
 その声を聞き、私は白線の外側まで身を乗り出す。
 美府側から、確かにハロゲンライトの白い2対の光が上下に暗闇の中に浮かんでいた。
 あのライトは間違いなく、名鉄7000系のものだ。
 やがて、ブーンの搭乗列車である名鉄7000系の車体が、ホームの照明に照らし出され、その独特のデザインのフェイスを露わにする。
 ゆっくりとホームに入線する際、ファンサービスと言わんばかりに、名鉄独特のミュージックホーンを鳴らす。



175: ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU :2006/11/13(月) 22:01:57 O
  
川 ゚ -゚)「このミュージックホーン、本来の地元である名古屋あたりの子供達には、『♪どけよどけよころすぞ』という歌詞で親しまれているらしいな。」
(;'A`)「ちょwwwwwwクーの奴混乱してる?」
川 ゚ -゚)「ドクオ!ニューフェイスさんに挨拶せねば失礼だろう?せっかくブーンのバトルを見に来て下さった方だ。丁重に自己紹介しろ」
(;'A`)「今はそれどころじゃないだろうに……。」
('A`)「あ、自己紹介遅れた。俺は弄内独雄。ブーンの友達かなんかか?」
ξ;゚听)ξ「あ、はい。津出玲子です。ブーンと同級生です。今はクラス違いますが、一緒のクラスだったコトあって、そのときのツテで仲良くさせてもらってます。」
 ……なんか、お見合いみたいな会話だなぁ。
 そんな、今の場にふさわしくないような感想を抱いていると、ちょうど私達がいる場所とぴったりの場所にブーンの車両(クルマ)の先頭部分が来る。
 運転席のある、先端部分より、やや奥まった場所の屋根より高い部分にある運転席の入り口ドアがスライドして開くと、ブーンが顔を出す。
( ^ω^)「おっおっ、ツン、来てくれたのかお?」
ξ(゚、゚;ξ「べ、別にアンタの走りを見たくて来たんじゃないからね。たまたま深夜暇だったから来ただけなんだから……。」
 ……本当はブーンの走りを見たくて、睡眠時間が削れるのを覚悟できたんだけど、私の口からは、私の想いとは別の言葉を吐き出していた。



176: ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU :2006/11/13(月) 22:17:32 O
  
( ^ω^)「それでも来てくれるコトが嬉しいお。それだけでブーンはいつもより速く走れる気がするお。」
ξ///)ξ「おっ……お世辞でも嬉しいけど、ちゃんと言葉と実技をリンクさせなさいよ!!」
 ……あまりにも照れ臭くて、そんなキツい言葉を発してしまう。
川 ゚ -゚)「ふむ、なるほど……。」
 ……なんかクーさんが一人で納得してるんですけど。
ξ゚听)ξ「……っと、そうだ。ブーン、あなた、クーさんの車両(クルマ)が盗まれたの、知ってる?」
( ゚ω゚)「クーの車両(クルマ)が盗まれた!?どういうコトだお!?」
ξ゚听)ξ「かくかくしかじか、ぬるぽでガッ!!」
( ^ω^)「把握したお。」
( ^ω^)「つまり、クーの車両(クルマ)が何者かに盗まれて、現在行方不明という訳かお?」
('A`)「それだけじゃねぇ、ブーン。ニダーとかいう奴を調べているうちに、とんでもないコトがわかったんだ。」
 弄内さんの説明が始まる前に、3度、ギャラリーが騒がしくなる……。
 しかも、とんでもない情報を抱えて……



183: ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU :2006/11/16(木) 21:33:47 O
  
ギャラリーC「おっ、あの光はニダーの車両(クルマ)か?」
ギャラリーD「下部に横向きハロゲンライトが1対づつ、計4個……さらに上部にハロゲンライト1個…………。これって485系3000番台じゃないのか!?」
 路尾居(ろびい)方面、つまりブーンが来た方向とは逆方向から、ニダーが乗ってるとおぼしき車両(クルマ)がブーンの車両(クルマ)と、隣の番線に停車する。
 その車両(クルマ)は、エメラルドグリーンの塗装を正面に塗り、列車の頬に当たる部分を銀色の翼マークを付け、ライトより下をネイビーブルー、ボディの基本塗装を白い色でまとめた、美しい車両だった。
川 ゚ -゚)「…………。」
 クーさんは、かなり複雑な表情で、入線した車両を見ている。
 ブーン達に至っては、相手の車両(クルマ)を見るなり、目を見開いて驚いていた。



188: ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU :2006/11/16(木) 22:47:14 O
  
 先頭車両の運転席を降りたニダーが、私達のいる場所に向かってやってくる。
<ヽ`∀´>「よく来たニダ。ウリに化けの皮を剥がされるために。」
ξ#゚听)ξ「なにが、『よく来た』よ!!むしろよくその汚い顔を晒しに来れたわね!!」
<ヽ`∀´>「汚い顔?このハンサムガイ、ニダーはそんなことぐらいじゃ動じないニダ。」
川 ゚ -゚)「ドクオよりももてそうにない顔をしてるな。」
(;'A`)「ちょwwwwwwwヒドスwwwwwwwww」
<; `∀´>「う……だがウリをバカにしていられるのも今の内ニダ!」
<ヽ`∀´>「この、ウリの485系3000番台で、赤き流星をちぎってやるニダ!!」
(#゚∀゚)「おい!この車両、お前の車両じゃねーだろ!!」
 ジョルジュ先生がニダーを問いつめる!
<ヽ`∀´>「証拠はあるニダか?言いがかりをつけるなんて、男らしくないニダ!謝罪と賠償を……。」
(#'A`)「じゃあ、なんで車両形式や車体番号がクーの車両と一致するんだ!?」
 えッ……?
ξ;゚听)ξ「どういうコト?ブーン。」
( ^ω^)「クーの車両(クルマ)は485系3000番台『はくたか』仕様なんだお。」



192: ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU :2006/11/16(木) 23:14:36 O
  
川 ゚ -゚)「…………。」
 クーさんは何も言わない。
(#'A`)「なんでてめぇが盗まれたクーの車両(クルマ)に乗ってるんだよ!!てめぇの搭乗する車両(クルマ)が毎回変わるのは、こういう理由だったのかよ!!」
 ドクオくんがニダーの胸倉をつかむ!
<ヽ`∀´>「なんのコトだニカ?ウリは芸夢駅付近に放置してあったこの車両(クルマ)を拾っただけニダ。」
<ヽ`∀´>「だが、そのクーとかという奴のものだったとしても、あんなへんぴな場所に置いてあれば、誰だって放置車両だと思うニダ。」
 屁理屈をこね始めるニダー。
ξ゚听)ξ「ねぇブーン。電車の窃盗って可能なの?」
( ^ω^)「ブレーキハンドルと、起動させるキーを偽造して、乗務員室のドアのかんぬき鍵を開けられれば、できないコトもないお。」
ξ;゚听)ξ「そっか……。」
( ^ω^)「けど、起動させるキーを偽造するのはそう簡単じゃないお。……背後にもしかしたら電車窃盗団がいるのかもしれないお……。」
ξ;゚听)ξ「ちょwwwwwwそんなものあるの?自動車とかならともかく、電車なんて目立つものを人知れず盗んで売りさばくのって無理ない?」
(; ^ω^)「そんなコト言ったら、この話が成り立たなくなるお……。あんまり突っ込むと作者が逃亡するお……。」
ξ゚听)ξ「ただでさえ遅筆なんだから、逃亡する以前にDat落ちを心配した方がいいと思うわよ。」
( ^ω^)「それもそうだおwwwwwVIPだったらとっくに落ちてるおwwwwww」
作者「ちょwwwwwwヒドスwwwwwwwww」



193: ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU :2006/11/16(木) 23:43:46 O
  
 ドクオくんやジョルジュ先生がニダーと言い争っていると、貨物用待避線に、正面に白と黄色のツートンカラーに銀の一対のラインを入れ、側面にオレンジ、ネイビーブルーの塗装を施した機関車が、ステンレスの客車を牽引しながら入線してくる。
 客車のドアが開くと、そこから黒服の男達がわらわらと出てきて、機関車の運転席付近で対になり、ホームまで運転者をいざなうかのように、整列する。
(´・ω・`)「うん、みんなご苦労。」
 機関車の運転台から顔をのぞかせたのは、どこかしょぼくれた顔の、私達と同年代と思われる男の子だった。
 黒服の一人が、どこに隠し持っていたのか、機関車の床部分の高さから地面までのタラップを用意し、それを利用し少年が降りてくる。
(´・ω・`)「やあ、待たせたね。僕が今北産業の会長の孫の、羽本省吾だよ。」
 だけどジョルジュ先生達は言い争いに夢中になってまるで気付かない。
黒服「省吾様、どうぞ。」
 黒服の一人が、省吾と呼ばれた男の子にメガホンマイクを渡す。
(´・ω・`)「あ、あ、テステス。」
 感度は良好のようだ。
 大きな声でも出して気付かせるのかな?
 省吾くんがメガホンマイクを構えた。
(*´・ω・`)「……うほっ。」
 ずるぅッ!
ξ;゚听)ξ「全然迫力もないし……。」
 だけど……。
(;'A`);゚∀゚)「うをっ、ショボンッ!!」
<ヽ`∀´>「?」
 一気に沈静化しちゃってる……。



196: ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU :2006/11/17(金) 22:02:40 O
  
(´・ω・`)「やっと気付いたみたいだね。今回のバトルの審判ならびにスタートの合図を担当は、僕が担当させてもらうよ。」
 ショボン、と呼ばれた男の子は黒服ロードを横断しながらホームに上がる。
 ……どうでもいいけど、そのホームに上がったり、運転台から地上に降り立つためのタラップは、一体どこから出してるの?
(´・ω・`)「じゃあまずはブーンとニダーの二人はこちらに来てくれ。2、3、ルールに関して説明しよう。」
 ブーンとニダーはショボンくんの前で真剣な表情でルールなどを聞くかと思いきや……。
(*´・ω・`)「……うほっ。」
(# ^ω^)「ビキビキ……。まじめにやらないとグモするお!?」
(´・ω・`)「軽い冗談じゃないか。まぁそれはさておき、真面目にルール説明といこうか。」
(´・ω・`)「まず、対戦方式は先行後追いにする。先行か後追いかは二人で議論してくれ。」
<ヽ`∀´>「ウリが先行するニダ。」
( ^ω^)「ならブーンは後ろから追い抜くおwwwwww」
(´・ω・`)「うん、あとバトルの区間は丹生即から帆乃望野高原駅までの区間ね。もしそこまで行くのに後追いの車両(クルマ)が先行車の先頭をを追い抜いたら、その場で後追いの勝ちとする。」
(´・ω・`)「もし後追いが追いつけなくても、帆乃望野高原到着までに、差が10秒以内なら、そのまま先行後追いを入れ替えて、帆乃望野から折り返しバトルをして、それでも決着が着かない場合は、引き分けとする。これでいいかい?」
( ^ω^)「把握したお」
<ヽ`∀´>「わかったニダ。」



202: ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU :2006/11/21(火) 20:13:54 O
  
 ルール説明が終わると、ブーン達はそれぞれの車両(クルマ)の運転台へと向かう。
<ヽ`∀´>「ああ、そうだ。ただ行って帰ってくるバトルだけじゃ面白くないから、ウリと賭けをするニダ。」
 唐突に、ニダーがそう言い出す。
( ^ω^)「賭け、かお?」
<ヽ`∀´>「そうニダ。」
( ^ω^)「なにを賭ける気だお?お前に賭ける品物があるのかお?」
<ヽ`∀´>「ウリが負けたら、お前らチョッパリの前で、土下座でもなんでもしてやるニダ。けど、もしウリが勝ったら……。」
( ^ω^)「どうするんだお?」
<*`∀´>「……そこの二人の女の子……、チョッパリにしとくには勿体無いぐらいに美しいニダね。」
川 ゚ -゚)゚听)ξ(……褒められてるはずなのに嬉しくないのは何故だろう?)
<*`∀´>「そこでだ、ウリが勝ったらその二人の女子をウリの嫁としてもらい受けるニダ。」
(; ゚ω゚);゚听)ξ;゚ -゚);'A`);゚∀゚)「な……なんだって━━━━━!?」
(´・ω・`)(……僕でならいくらでも嫁になるんだけどなぁ……。)



203: ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU :2006/11/21(火) 20:43:35 O
  
(#゚∀゚)「てめぇ!何ほざいてんだ!!調子に乗るなよ、この糞チョンがッ!!」
 ジョルジュ先生がニダーにつかみかかろうとした!
(  ω )「待つお!!」
( ゚∀゚)「!!」
 あと一瞬遅れていたら、ジョルジュ先生の拳がニダーの顔面にヒットしてたんだけど……。
(  ω )「そんな奴、例え殴っても暴行で警察に訴えられるお。だから殴るだけ無駄だお。」
 ブーンがジョルジュ先生、ううん、ニダーの方に向かっていき、ジョルジュ先生の肩にそっと触れて、その場から立ち去らせると、ニダーの方を睨む。
<||;`∀´>「ヒッ……!?」
 ニダーが少し怯えたような声を上げる。
(  ω )「その賭け、少しこちら側にうま味がないお。こちら側に少しうま味を足すなら乗ってやるお。」
<||;`∀´>「な……何を足すニカ……?」
(  ω )「もし、ブーンが勝ったら……。」
<||;`∀´>「勝ったら……?」
(# ゚ω゚)「死 ぬ よ り も 辛 い 目 に 遭 っ て も ら う お」



204: ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU :2006/11/21(火) 21:22:43 O
  
 それだけ言うとブーンは、自分の車両(クルマ)に戻り、車体横に一体化してついてる運転台に昇るためのタラップに足を掛ける。
<;`∀´>(ちッ……チョッパリのクセにすごい気迫だったニダ。後で謝罪と賠償も要求してやるニダ。)
<ヽ`∀´>「ふ……ふん、どうせ勝つのはウリニダ。今のうちに吠えておくニダ。おい、審判!さっさと始めるニダ!」
(´・ω・`)「ちょっと待って欲しい。お〜い、ドッく〜ん。」
(;'A`)「(ぞわぞわ〜っ)おい、ショボン!その呼び方止めろ!ったく何の用だよ。」
川 ゚ -゚)(ふむ、ドッくん、か。今度からそう呼んでみるか)
 ドクオくんがショボンくんの元へと渋々と言った感じで向かう。
(´・ω・`)「や」
(#'A`)「『や ら な い か ?』とか、『やあ(´・ω・`)ようこそバーボンハウスへ』とかほざきやがったらぶっ殺す。」
(´・ω・`)「……連れないねぇ、ドッくん。」
(#'A`)「(ビキビキ)なんの用か、はっきりと言えよ!」
(´・ω・`)「うん、じゃあ用件を話そうか。実は、ドッくんの車両(クルマ)の運転席に、あの新入りの女の子を乗せて、ブーン達の後を走って欲しい。」
('A`)「……また難しい注文が来たな。乗せるのはやぶさかじゃねーが、ブーン達の後を走るのは並大抵のコトじゃないぜ?」
(´・ω・`)「大丈夫、最低限視界に収められる範囲でいいから。なにも抜かなくていいんだ。」
('A`)「……なんでお前がやらないんだ?お前の方が俺より速いだろ?バトルに参加しないなら、機関車だけでもいいわけだし。」



205: ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU :2006/11/21(火) 21:38:10 O
  
(´・ω・`)「いや、これはドッくんの車両(クルマ)じゃないとダメなんだ。クーちゃんはディーゼルカーの運転は苦手みたいだし、僕が運転してもいいんだけど、そんなのドッくんはイヤだろ?」
('A`)「そりゃ、自分の車両(クルマ)を他人に運転させるのは嫌だな。……わかったよ。」
 ドクオくんが私の方に振り向く。
('A`)「えっと、ツンさんだっけ?今訊いたとおりだから、俺に付いてきてくれるか?」
ξ゚听)ξ「あ、はい。いいですよ。」
川 ゚ -゚)「……ドクオ、客席でもいいから私も乗っていいか?」
('A`)「あ、ああ。構わない。」
川 ゚ -゚)「なら行くか。ドクオの車両(クルマ)は操車場だったな。」
('A`)「ああ。ホーム端の社員通路から行こうぜ。」
 ドクオくんの先導で、私達はドクオくんの車両(クルマ)の元へと向かう。
川 ゚ -゚)「……それにしてもブーンは随分と無謀な賭けに出てくれたな。」
ξ;゚听)ξ「えッ!?」
 無謀な賭け?まさかブーンが負けちゃう!?
('A`)「そうとも言えないんじゃないか?あれは運転士(ドライバー)がクーだったし。」
ξ;゚听)ξ「えっ?えっ?どういうコトか3行で説明してもらえますか?」
川 ゚ -゚)'A`)「3行じゃ_。」



206: ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU :2006/11/21(火) 21:51:44 O
  
川 ゚ -゚)「ツンさん、ブーンの今年のバトルの勝敗、わかるか?」
ξ゚听)ξ「今年の?えーと、確か17勝1敗1分けだったと……。」
川 ゚ -゚)「ブーンに黒星をつけたのは私だ。」
ξ゚听)ξ「えッ!?確か、ニダーが乗ってる車両(クルマ)がクーさんの車両(クルマ)な訳だから……。」
ξ;゚听)ξ「えっ、ええ━━━━━━ッ!?」
 ブーンが今年唯一敗れた車両(クルマ)が今回の相手!?
('A`)「だが、一概にブーンが不利とは言えないぜ?車両(クルマ)なんて所詮は運転士(ドライバー)のテクニックがなければ、ただの営業運転の延長でしかない。さらに相性だってあるしな。」
川 ゚ ー゚)「それともう一つ。ブーンに明るい条件だ。確かにブーンに黒星をつけたのは私ではあるが、その後きっちりとリベンジ食らってる。なかなか際どかったのは事実だが、負けは負けだ。」
ξ゚听)ξ「そっか。じゃあブーンが負けるはずないわ。あのムカつくヤロー、見たところそんなに速そうに見えなかったし。」



207: ぬるぽ ◆Qii/KpYmWU :2006/11/21(火) 22:06:51 O
  
 そもそもあんなヤローに負けたら、バトルが終わったら48の殺人技と、52の関節技をフルコースでお見舞いしてやるんだから!
ξ゚听)ξ「あ……ところで1分けっていうのは誰が相手だったの?」
('A`)「ああ、なんでもプロジェクトDの藤原拓海って言ってたっけ。どうもブーンの奴、そいつの大ファンらしくて、拝みに拝み倒してようやく受けてもらったバトルらしいぜ。」
川 ゚ ー゚)「サインまでもらったとか言って喜んでたな。」
ξ゚听)ξ「へー。」



涼介「美府の赤き流星と走った感想はどうだ、藤原。」
拓海「……自分がまだまだ井の中の蛙だと思い知らされましたよ。あんな凄い運転士(ドライバー)があんなところにいたなんて。なんとか引き分けに持ち込んだんスけど、次やったら、また引き分けに持ち込めるかどうか……。」
涼介「相手は一応特急型というコトを差し置いても、なかなかの運転士(ドライバー)らしいな。ウチの啓介の代わりにプロジェクトDに引き込むか……。」
啓介「ちょwwwww兄キそりゃねーよwwwwwwww」



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