('A`) ドクオのペンは進まないようです

406: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 20:32:54.08 ID:3NwZjmg40
  

翌日

('A`)「おいすー」

( ^ω^)「きたおwww」

(*゚ー゚)「噂の人物の登場だぁ」

二人はまーたニヤニヤしながら俺のほうを見る。

最近、この二人はにやけすぎだろ。

('A`)「言いたいことがあるならハッキリいってくださーい」

(*゚ー゚)「じゃあはっきりききまーす」

( ^ω^)(*゚ー゚)「進展はあったのかーー!?」

この人たち、目が輝きすぎ。



414: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 20:36:47.24 ID:3NwZjmg40
  
('A`)「ワタシ、ニホンゴヨクワカリマセーン」

( ^ω^)「ちょwwあやしすぎww」

(*゚ー゚)「これはひどいコメントww」

二人が互いの予想をあーだこーだ言ってると、やがてクーが登校してきた。

( ^ω^)「あ、クーおいすーw」

(*゚ー゚)「おはーw」

川 ゚ -゚)「ああ、おはよう」

クーは二人に挨拶し、俺と目が合う。

川 ゚ -゚)「・・・」

('A`)「・・・」

固まった。



415: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 20:40:05.52 ID:3NwZjmg40
  
そして自然と昨日の光景を思い出してしまう。

その・・・き、きっす寸前までの・・・

川 ゚ -゚)「ど、ドクオもお、おおおはよう」

('A`)「お、おお。お、おっす」

川 ゚ -゚)「さ、さーて今日の授業は何だったかな・・・」

クーはわざとらしく独り言を言いながら自分の席へ移動した。

焦った・・・やっぱりあんなことがあった後じゃ目も合わせられない。

( ^ω^)「やはりこれは・・・」

(*゚ー゚)「何か起きたね・・・絶対起きたね」

('A`)「あー、ほら。授業始まるよ!!散った散った!」



420: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 20:43:28.01 ID:3NwZjmg40
  
二人を追い払い、授業が始まる。

今日からは集中しよう。そう、心に決めた・・・のだが、ペンは進まない。

無意識のうちにクーのほうを見てしまう。

川 ゚ -゚)「っ!」

クーと目が合い、互いに急いで目を離す。

('A`)(やべ・・・ドキドキして集中できん・・・)

クーのことが気になる。

これはもう否定のしようのない事実だ。

なんだか昨日から気が付くといつもクーのことを考えてしまう。

('A`)(アーンばかばか!!)

恥ずかしさを紛らわすために寝た振りをする。

ああ、結局勉強できない悪循環。



424: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 20:46:22.45 ID:3NwZjmg40
  
( ^ω^)「で、どーなんだお真相編を教えろお!」

(*゚ー゚)「いい加減に目覚めなさい。ドクオ君」

('A`)「あーはいはいわろすわろす」

次の休み時間もブーンとしぃはしつこく昨日のことを聞いてきた。

二人とも芸能記者とか天職なんじゃないだろうか。

川 ゚ -゚)「ドクオ・・・!!」

急に、後ろから呼ばれ振り向く。

今、俺を呼んだのはクー・・・だよな?

川 ゚ -゚)「ちょっと・・・頼みがある」



428: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 20:48:55.91 ID:3NwZjmg40
  
('A`)「え、う、うん。何?」

川 ゚ -゚)「ここじゃなんだから裏庭にきてくれ」

('A`)「え、あ、ああ」

クーにつれられ、俺は教室を出た。

ブーンとしぃは口をぽかんと開けて俺達が出て行くのをぽかん、と見ていた。

( ^ω^)「キャーキャーwww」

(*゚ー゚)「えー!これって、ねぇあれじゃない!!」

「なんだ今のは!!どうしてドクオとクーさんが!?」
「ちょwwwこんな公衆の面前で大胆www」



435: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 20:52:19.56 ID:3NwZjmg40
  
( ^ω^)「えーいおまいらだまりやがれぃ!」

パンパン、とブーンが教科書で机を叩く。

( ^ω^)「今、歴史が動こうとしていーる!!おまえたち、歴史を見届けるのと授業、どちらが大切か!?」

「そんなもんきまってるだろー!!」
「こ・く・はく!こ・く・はく!」

( ^ω^)「よろしーい!!」

再びパンパンと教科書で机を叩く。

( ^ω^)「民衆よ、俺に続けーーー!!!!!!」

「ウオオオオオ!!!」
「歴史が動くぞおお!!!」

(*゚ー゚)「ちょwみんな授業はー? 待ってよ私も行くー!!」




ガラガラー

( ><)「授業をはじめるんです!」

(;><)「・・・誰もいないです」

(;><)「授業ボイコットってレベルじゃねぇぞです!!!」



443: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 20:55:12.22 ID:3NwZjmg40
  


俺達は靴を履き替え、裏庭へと出た。

人気が無く、静かな場所だ。

こんな所に呼び出すなんて、やっぱり・・・あ、あれだろうか。

川 ゚ -゚)「ど、ドクオ」

('A`)「は、はい!!」

クーが急に振り返る。

うつむきながら、少し頬を赤らめている。

川 ゚ -゚)「その・・・今日はいい天気だな」



445: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 20:59:00.99 ID:3NwZjmg40
  
いきなり予想外な話を振られた。

('A`)「え!そ、そうだね」

川 ゚ -゚)「こ、こう天気がいいとなんか嬉しいな」

('A`)「う、うん。た、確かにそうかも」

明らかに不自然な会話のキャッチボール。

キャッチどころかグローブも持っていない感じだ。



447: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 21:00:45.21 ID:3NwZjmg40
  
(裏庭に面している理科準備室)

( ^ω^)「あー、もう何言ってるんだおーww」
(*゚ー゚)「ちょっと! カーテン開けすぎなんじゃない?」

「俺にも見せろ・・・よく見えん!」
「おお、純情な男女が見える、見えるぞ!」

( ゚д゚ ) 「君達、人間科学の観察に興味があるのは非常によろしい」

( ゚д゚ ) 「だが、私も教師のはしくれだ。今は授業中、君達の行為を許すことは・・・」

「こっち見んな」


( ゚д゚ )



452: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 21:04:18.83 ID:3NwZjmg40
  
川 ゚ -゚)「そ、それに最近は気候も・・・」

('A`)「な、なぁクー」

川 ゚ -゚)「な、なんだ?」

('A`)「そ、そろそろ聞いてもいいかな? 俺に頼みってなんだ?」

川 ゚ -゚)「あ・・・」

クーは、一度下を向き、クッと決心したように俺の目を見る。

俺の心臓の鼓動はいっそう早くなる。

川 ゚ -゚)「私・・・ドクオと・・・」

来る。俺は拳を強く握る。



456: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 21:07:19.09 ID:3NwZjmg40
  
(理科準備室)

( ^ω^)「うおおおwwwついに!!」
(*゚ー゚)「くるー!イヤーー!!」

「うおおおお!!!大地が揺れている!!」
「くそっ・・・やめてくれーー!」
「僕の可能性では、告白の可能性80%・・・!!」

( ゚д゚ ) 「な、なにが起こるというのだ!!私にもみせなさい!」



470: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 21:11:57.95 ID:3NwZjmg40
  
('A`)「俺と・・・?」

クーは、息をすぅっと吸い込み、大きな声で言った――




川 ゚ -゚)「メアド交換してください!!」


・・・


('A`)「・・・」





( ^ω^)「・・・」
(*゚ー゚)「・・・」







             ( ゚д゚ )



485: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 21:16:07.58 ID:3NwZjmg40
  
沈黙が訪れる

誰もが耳を疑う瞬間であった。


('A`)「・・・ふぇ?」

俺の、第一声だった。

川 ゚ -゚)「だ、だから・・・メアド・・・ドクオと交換・・・」


('A`)「な・・・」

( ^ω^)「な・・・」
(*゚ー゚)「な・・・」


( ^ω^)(*゚ー゚)( ゚д゚ )('A`)「なんだってーーーー!!!!?????」



488: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 21:17:41.87 ID:3NwZjmg40
  
('A`)「あの、く、クー?」

川 ゚ -゚)「な、なんだ」

('A`)「何故にメアド聞くのに裏庭?」

川 ゚ -゚)「そ、そういうものなんだろう?」

クーは真顔で言っている。

いかん、いかんですよ。本気だったのか。

緊張の糸が解けて、笑いがこみ上げてくる。

('A`)「ぷ・・・ふふふ、あはははwwwww」

耐え切れず、笑った。



492: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 21:20:13.96 ID:3NwZjmg40
  
クーはいきなり笑い出した俺に驚き、キョトンとしている。

そして次第に顔が怒りの表情に変わる

川 ゚ -゚)「な、なんで笑うんだ!!お前、私がどれだけ勇気を出して言ったか・・・!!」

クーはわなわなと体を震わせている。

その顔は恥じらいと怒りが混じった表情だ。

('A`)「ふふ・・・wごめんごめんw」

川 ゚ -゚)「もういい!アホ!いっぺん死んで来いお前は!」

('A`)「ごめんってwwだって、まさかそんなこと言われるとは想像してなかったからさw」

川 ゚ -゚)「私は・・・ただドクオとメールがしたかっただけだ・・・それを笑うなんて・・・!」

('A`)「・・・いいよ」

俺は、ポケットから携帯を取り出す。



494: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 21:22:52.49 ID:3NwZjmg40
  
川 ゚ -゚)「・・・え?」

('A`)「俺が笑ったのはさ、裏庭まで呼び出してそんなこと言われたの初めてだったから・・・」

('A`)「メール、俺でよければいくらでもするよ」

クーの怒っていた顔は、キョトンとした表情に変わっていく。

そして

川 ゚ -゚)「――ッ!!」

('A`)「痛ーっ! 何で叩くん!?」

川 ゚ -゚)「叩きたいからっ!

('A`)「ちょw理由になってないww」

川 ゚ -゚)「うるさい! バカ! 逃げるなーっ!」



501: ◆NscXkUt6VE :2006/12/08(金) 21:24:55.25 ID:3NwZjmg40
  
こうして、俺達の壮大な「メアド交換」の儀式は終わりを告げた。

ま、期待してたのとはちょっと違ったけど

これはこれで俺らしいっていうのかな。

急ぐ必要は無い。

ゆっくり、進めていこう。

春の日差しの下、俺とクーは笑いながら追いかけあっていた。


【おまけ】


(*゚ー゚)「何が歴史が動くだー!!ホラ吹いてんじゃないよ!!」
「ふざけんなー!!俺達のwktkを返せ!!」
「謝罪と賠償金を請求(ry」

( ;^ω^)「ちょwww民衆反乱wwwおまwwやめwww痛!痛い!玉潰れるお!!」

( ゚д゚ )「ばかもーん!!愛の体罰というものはこうやるんじゃー!!」


「ちょwwwムチwwwってアーッ!!!」



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