(´・ω・`)ショボンの住む街はくるってしまっているようです

18: ◆ozOtJW9BFA [8話] :2006/12/11(月) 19:19:57.04 ID:ErOaVwLEO
  
湖に着くとテントは丸焦げになっていた。そして老人は服を着たまま湖で泳いでいた。
(´・ω・`)「おじいさーん大丈夫ですかー?」
老人はボクに気付いて湖からあがってきた。
/ ,' 3「どうしたんじゃ?こんな夜中に」
(´・ω・`)「おじいさんが出て行っちゃうんじゃないかって心配で…」
/ ,' 3「心配してくれてありがとのー」
/ ,' 3「でもわしの家は燃やされてしまったし、ここから出て行くしかないんじゃよ」
(´・ω・`)「だれが燃やしたんですか?警察呼びましょうか?」
一瞬沈黙して老人は言った。

/ ,' 3「その警察にじゃよ」

/ ,' 3「さっき来た警官が、わしとわしの家に灯油をまいて火をつけたんじゃ」
/ ,' 3「火傷の熱をさまそうと湖で泳いでいたんじゃ」



19: ◆ozOtJW9BFA [8話] :2006/12/11(月) 19:20:19.57 ID:ErOaVwLEO
  
/ ,' 3「この街は本当にくるってしまっているんじゃ。わしの様な弱者に慈悲なこれっぽっちもかけやしない。それどころか追放しようとまでするんじゃ」
/ ,' 3「だがきみはすごくやさしい。なぜこんなくるってしまっている街できみの様な天使のような子供がそだったのだろう。まさに奇跡じゃよ。」
/ ,' 3「だいたい最近の若いもんときたら―――」
/ ,' 3「わしが若いころはな―――」
/ ,' 3「戦争はな―――」



20: ◆ozOtJW9BFA [8話] :2006/12/11(月) 19:20:40.17 ID:ErOaVwLEO
  
うざったい

うざったい
うざったい
うざったい
うざったい

(´・ω・`)「黙れじじい」
老人は唖然としている。
ボクは続ける。
(´・ω・`)「服を脱げよ」
老人の腹に蹴りをいれる。
老人はズボンを脱いでボクを見ている。
(´・ω・`)「パンツもだよ」
老人は全裸になった。
(´・ω・`)「後ろむけよ」



21: ◆ozOtJW9BFA [8話] :2006/12/11(月) 19:21:25.14 ID:ErOaVwLEO
  
やっと見れる。

(´・ω・`)「なんだこれは…」
そこにはしっぽと言うにはあまりにも違う、みすぼらしくたるんだ皮だった。ボクが見たかったのはこんなもんじゃない。
/ ,' 3「な…なにを言ってるんじゃ?」

(´・ω・`)「うるせぇっ」
さらに老人に蹴りをいれた。



22: ◆ozOtJW9BFA [8話] :2006/12/11(月) 19:22:04.93 ID:ErOaVwLEO
  
/ ,' 3「あぁ…きみもくるってしまったんじゃな」
/ ,' 3「もう終わりじゃ」
/ ,' 3「ただ、きみは本当にいい子だったよ。それはまぎれもない事実じゃ」
/ ,' 3「ほんのちょっときみの中にこの街の狂気が入ってしまっただけじゃ」
/ ,' 3「あぁ…この街はくるってしまっている」



23: ◆ozOtJW9BFA [8話] :2006/12/11(月) 19:22:44.72 ID:ErOaVwLEO
  
(´・ω・`)「うぜーんだよ」

蹴る
蹴る
蹴る
蹴る

次第に老人の反応が鈍くなってくる。
そしてボクは老人を湖に蹴り入れた。老人はまだ意識があったらしく、必死に湖からあがろうとしていた。ボクはそれを見て、老人からもらったビー玉を湖に投げ捨てた。
もうこの、職も金も家もない薄汚いじじいに興味がなくなったから。

そしてボクは家に帰った。



24: ◆ozOtJW9BFA [8話] :2006/12/11(月) 19:23:06.71 ID:ErOaVwLEO
  
その何日かあとに、湖で老人の水死体が発見された。噂によると死体の手には藍色のビー玉が握られていたらしい。あんなビー玉放っておけば死ぬことなんかはなかっただろうに。

パパが「原因があって結果があるんだ」って言ってたっけ。
だとしたらあの老人は、『ビー玉』が原因で『死』が結果だね。


それからボクは、『いじめ』が原因で『死』が結果だね。


(´・ω・`)ショボンの住む街はくるってしまっているようです〜fin〜



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