( ^ω^)ブーンは秋葉原に生きるようです

172: ◆zD.tvziESg :2006/12/14(木) 23:03:13.49 ID:gAojy4ejO
  

エピローグ


キーンコーンカーンコーン・・・

あの戦いの後、ブーン達は事情を聞くため、警察に行った。
ショボンの店は家宅捜索され、証拠品が見つかり、程なく逮捕。
ブーンたちが学校に出るのはその次の日になってしまった。

ξ゚听)ξ「ホラ、来たわよ! 言ってきなさいよ!」

(*////)「うん・・・」

廊下からドクオがやってくる。
それを待ち構えるかのように、ツンとしぃは教室のドアに隠れていた。
ドクオが近づくと、しぃは顔を出した。

(*////)「ド、ドクオ君・・・」

('A`)「・・・! しぃ・・・、」

(*////)「新聞見たよ・・・ すごいね・・ 犯人逮捕なんて・・・」

('A`)「・・・・・・・」



174: ◆zD.tvziESg :2006/12/14(木) 23:05:15.64 ID:gAojy4ej0
  
ドクオの口が止まる。 2日前のことを思い出す。
自分はしぃと話していた。 しぃと目を合わせていた。
あの時は・・・本能がままの行動だったかもしれない。
しかし、それは確かに自分の取った行動なのだ。
できる。 もう一度できる。 何も恐れる事はない・・・

(*'A`)「サ、サンキュ・・・」

言えた。 同時に彼は思い出す。
記憶の断片、幼い頃のこと。
自分に、その感情が復活した気がする・・・

(*////)「・・・!」

返事が返ってきた。 しぃはドクオの顔を見る。
それはどこか懐かしい、哀愁ある顔だった。
そしてドクオは、

(*'∀`)「捕まえるの、大変だったんだぜ! あの時は・・・」

(*^ー^)「へぇ〜、 凄いなぁ!」

2人は歩き出す。 ちょっと昔のできごと、昔の思い出を再現するかのように・・・



176: ◆zD.tvziESg :2006/12/14(木) 23:07:22.67 ID:gAojy4ej0
  
 壁 ] ^ω^)「・・・・・・・」

ξ゚听)ξ「ちょっと、アンタそこで何やってるの?」

(;^ω^)「は、はひ! そ、それは・・・」

ξ*゚听)ξ「まあいいわ・・・ でも、アンタも新聞載ってたわよ。 ア、アンタもやればできるじゃない!」

(*^ω^)「そうかお? 僕のこと見直してくれたかお?」

ξ゚听)ξ「調子のんなクソピザ」

(;^ω^)「・・・・・・・」



179: ◆zD.tvziESg :2006/12/14(木) 23:08:54.74 ID:gAojy4ejO
  

秋葉原総合病院───


ここ秋葉原から、ブーン達全員の安住の地、バーボンハウスがなくなってしまった。
各々が深いショックを受けた。 もちろんショボンのこともある。
そして、この病院にはその中の4人がいる。 代償も大きかった。 

ブーンとドクオはエレベーターに乗る。
いつものボタンを押し、しばし待つ。
目的の階、7階に着くと、通路を進み、ドアを開けた。

/ ,' 3「おお、お前達か、」

( ^ω^)「荒巻さん、お見舞いに来ましたお」

('A`)「体の方は大丈夫ですか?」

/ ,' 3「ああ、ワシにかかればこんなのチョロイぞい!」

( ^ω^)「それは良かったお!」



180: ◆zD.tvziESg :2006/12/14(木) 23:10:15.49 ID:gAojy4ej0
  
荒巻はあの後、すぐに病院に運ばれ、手当てを受けた。
意識が戻った時、彼は相当なショックを受けていたという。
だが、事件が解決したことを知り、とりあえずはホッとしていたようだ。

/ ,' 3「ところでじゃ、バーボンの土地、あるじゃろ?」

/ ,' 3「ワシはもう定年退職じゃ。 だから近い将来、あそこを借りて、何かやってみたいと思ってるんじゃ」

( ^ω^)「本当ですかお? みんな喜びますお!」

('A`)「直るまでが待ち遠しいですね」

/ ,' 3「ほっほ、そうじゃの」



181: ◆zD.tvziESg :2006/12/14(木) 23:12:14.65 ID:gAojy4ej0
  
(メ´_ゝ`)「よお、ブーン、ドクオ!」

2人はその後、流石兄弟とモナーの所に行った。
兄者は比較的軽症な為、ブーン達と話ができた。
しかし、あの時兄者を守った弟者は重症であった。
今は隣のベットで寝ている。
兄者は、一刻も早く元気になってほしい弟者の為に、看病を続けている。

一方、モナーはというと、

( ´∀`)「く〜〜〜〜〜!! やっぱり08は最高モナ!!」

病室にあったテレビにDVD再生機を勝手に取り付けて、ガンダムを見入ってる。
実は彼がいなかったら、ショボンを取り逃がしていたのだ。
この男、結構大物である。



182: ◆zD.tvziESg :2006/12/14(木) 23:13:49.53 ID:gAojy4ej0
  
2人は病院を出ると、入れ違いに、クーに会った。
彼女も皆を気にかけ、毎日病院に通っている。

( ^ω^)「クーさん、こんにちはだお!」

川 ゚ -゚)「うむ。 変わりないか?」

('A`)「はい。 相変わらずですよ」

川 ゚ -゚)「そうか、私も相変わらずさ。 皆の帰りを待つのみだよ」

クーは今も大学にも出て、バイトをしている。
彼女は病院のみんなが退院するまで、ひたすら待ち続けるという。
2人は彼女と少し話をし、やがて別れた。



184: ◆zD.tvziESg :2006/12/14(木) 23:15:09.47 ID:gAojy4ej0
  
( ゚д゚ )「やあ、君たち」

人が行き交う道を歩いていると、ミルナさんに会った。
彼も今回の事件が解決し、喜んでいるようだ。
聞けば、この街を愛する者として、日々見回りを行っているらしい。

( ^ω^)「そうだお! ミルナさん! これ・・」

ブーンはサイフから1万円を取り出し、彼に渡した。
いつぞやの借りたお金である。
ミルナはそれを受け取ると、

( ゚д゚ )「ありがとう。 忘れていなかったようだね」



185: ◆zD.tvziESg :2006/12/14(木) 23:16:15.37 ID:gAojy4ej0
  
2人は、少しミルナと歩くことにした。

( ゚д゚ )「あの日、君達はとても勇ましかった。 君達がこの街をどれだけ愛してるか、十分わかったよ」

( ゚д゚ )「これからも、何が起こるかわからない。 私もこの街の平和に努める」

( ゚д゚ )「だがしかし、何か困った事があったら、いつでも言ってくれ! いつでも強力するからな」

それを聞くと、ブーンたちは顔を揃えて、

( ^ω^)「はい、わかりましたお!」

('A`)「どうもありがとうございます!」

やがて2人はミルナと別れた。 ミルナは、また近いうちにな、と言い、人ごみの中に溶け込んでいった。



186: ◆zD.tvziESg :2006/12/14(木) 23:17:56.40 ID:gAojy4ejO
  

2人はバーボンハウス前に立っていた。
未だ質素な造りを保ったまま、ここ秋葉原郊外に佇んでいる。
ブーンとドクオはドアの手前に行き、中を見る。

( ^ω^)「寂しくなってしまったお・・・。 今まで僕たちが居たなんて思えないお・・・」

ブーンは寂しげに、暗くなった店内を見回す。
ここで皆、話をし、仲良くなり、友情を深めていった。
それがもう、元には戻らない気がしてくる。
そんなこと・・・ そんなことがあったら・・・

('A`)「大丈夫だよ。 ここは絶対復活する。 いや、俺達で復活させよう この店を・・・」

ドクオが言う。 ブーンはハッと彼を見る。
そうだ。 この店は蘇られる。 自分たちの手でやれば、きっとまた元に戻る・・・!

( ^ω^)「その通りだお! がんばって、皆とまたここで再会するお!」

ブーンはニコッと笑う。
それに乗せて、ドクオも笑う。
窓から垣間見える夕日が、彼らの姿を照らしていた。



187: ◆zD.tvziESg :2006/12/14(木) 23:19:43.66 ID:gAojy4ej0
  
( ^ω^)「さて、ブーン達も帰るお!」

('A`)「おう! 行こうか」

2人は駅に向かう
改札を通り、ホームに出る。
ホームからは、夕暮れの秋葉原が垣間見えていた。
やがて、それをやって来た電車が遮る。


ドアが開き、窓の前に立つ
ビルとビルの間、人がうずめいているのが良く見える
やがて電車は発車し、この街を静かに離れていく

向こう側から、橙色の中央線が静かに接近してくる
2つの車両は、互いの目的地に向かって、前を進んでいく
電車は次の到着を告げ、静かに走り出していた。



Fin



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