( ´_ゝ`)兄者はバルトアンデルスのようです

810: ◆wUOiOOQQF. :01/01(月) 00:12 aA0BMfRH0
  

正月記念番外編

「( ´_ゝ`)一行AAだと兄者なのか父者なのか分からない件」



811: ◆wUOiOOQQF. :01/01(月) 00:42 aA0BMfRH0
  

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「……マップの編集結果を保存します。よろしいですか?」

僕の名前は父者。
普通の会社に勤める普通のサラリーマン。
強いて違うところをあげるとすれば髪が薄いってことかナー。

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「いいえ、と……」

昨日も仕事。
今日も仕事。
明日も明後日も仕事。
それでも俺はくじけない。

なぜなら――それが俺の仕事であり、役目であるから。



812: ◆wUOiOOQQF. :01/01(月) 00:43 aA0BMfRH0
  

――仕事が終わった。

軽く一息つこうと思い、自動販売機で飲み物を購入。
硬貨を数枚投入し、数ある商品の中から品定めをする。
しばらく考慮して買うものを決め、その商品のボタンを押した。

ガタン、と何かが落ちるような音。
取り出し口を見ると、1本のスチール缶があった。
それを取り出して、片手で掴んで飲み口を開ける。

買ったものは、飲み慣れないブラックコーヒー。
「あたたか〜い」のを買ったので、缶が熱を持っている。
冬の寒さで冷えた手が温まる、ちょうどいい温度だ。

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「砂糖なんて……ブタの舐めるモンだ」

小さく呟いて、コーヒーを口に運ぶ。
少々苦いだろうが――まあ、眠気覚ましにはちょうどいいだろう。

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「うぇっwwwにげぇwwwこんなん飲めねぇwwwww」

思わず豪快に吹き出してしまった。
やっぱ慣れない事はしないほうが身の為ですね。



813: ◆wUOiOOQQF. :01/01(月) 00:44 aA0BMfRH0
  

仕事の道具を片付けて帰宅の準備。
なんか上司が「ちょwwwまだ仕事終わってねーだろwwwww」とか言ってる。

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「……んな事知るか。俺は帰りたいんだよッ!」

おっと、思わず口に出してしまった。
ちょwww上司さんwww顔が怖いっすよwwwww

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「すみませんごめんなさいもうしません」

こういう時は謝るに限る。
知ってる限りの謝罪の言葉を言い尽くしてやればいい。

それでもだめなら……エスケープ・エア!

上司「ちょwwwアイツ消えやがったwwwww」

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「まあ上に跳んだだけなんだけどね」

上司「知ってますた」



817: ◆wUOiOOQQF. :01/01(月) 02:22 aA0BMfRH0
  

なんとか上司を説き伏せて、帰宅していい事になった。
やった。これで我が家に帰る事ができる。

だいたい1年ぶりぐらいだろうか、自宅に帰るのは。


兄者は元気にしてるかな?
弟者に彼女はできたかな?
妹者も少しは背が伸びたかな?
母者は相変わらず昼ドラばかり見てるのだろうか?

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「ふふ……楽しみだな」


――様々な期待に胸を含まらせ、自宅へ向かってゆく。



818: ◆wUOiOOQQF. :01/01(月) 02:23 aA0BMfRH0
  

そして自宅の玄関先。
ちなみに、今日帰るという事は家族には知らせていない。

そのほうが驚くだろうからな。
少し古いネタかもしれないが――これが俺流のサプライズだ。

まだ電気が点いているのを見ると、まだ起きているのだろう。
待っといてくれた訳じゃないのは分かってるが、やっぱり嬉しいな。

お年玉も持ってきた。
髪型もしっかりセットしてきた。
お土産にジンギスカンキャラメルも買ってきた。

最高に準備万端ってヤツだ。
これなら本能寺も攻略できそうな気分。

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「では……入るとするか!」

みんなはどんなリアクションをとってくれるだろうか?
そんな事を期待しながら、玄関の扉をゆっくりと開け、中に入った。



819: ◆wUOiOOQQF. :01/01(月) 02:24 aA0BMfRH0
  

息を潜め、気配を消して、そろそろと歩く。


大佐「スネーク、これは隠密行動作戦だ」

大佐「戦場での君はゴーストなんだ」

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「まさにワンマンアーミーだな」


――こんな感じの事を考えながら、俺は居間を目指した。



820: ◆wUOiOOQQF. :01/01(月) 02:24 aA0BMfRH0
  

居間の前に到着。
ふすまが閉められており、中の様子を伺う事はできない。
それはちょっと残念だが、このほうがサプライズもより一層際立つだろう。

覚悟はある。
すべっても泣かない。
ころんでもくじけない。

でも……涙が出ちゃう。だって中年オヤジだもん。


 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「ソロモンよ、私は帰ってきた!」


名ゼリフを言いながら、勢いよくふすまを開けた。



821: ◆wUOiOOQQF. :01/01(月) 02:24 aA0BMfRH0
  

ふすまを開けるとあらビックリ。

(#´_ゝ`)「くそったれがああぁぁぁ!」

从#゚∀从「仮初の黄昏に縋る魔女など滅ぶがいい! ル・ラーダ・フォルオル!!!」

(#´_ゝ`)「マホカンタ!」

(´<_` )「ついでに俺もマホカンタ!」

(=゚ω゚)ノ「流石は兄者! どんな術がきても冷静に対処する!」

川 ゚ -゚)「そこにしびれないし、あこがれない」

これはこれは……随分と賑やかじゃないですか。



822: ◆wUOiOOQQF. :01/01(月) 02:25 aA0BMfRH0
  

l从・∀・ノ!リ「兄者! ケンカはよくないのじゃ!」

川 ゚ -゚)「兄者、お年玉が高岡より少なかった程度で怒るな」

(´<_` )「そうだそうだ、大人気ないぞ兄者」

川 ゚ -゚)「大人気←“だいにんき”としか読めない」

(#´_ゝ`)「いやっ、俺にとっては重要だね!」

从#゚∀从「人望がないテメーが悪いんだろうが!」

なんぁぃょぅがいるし。
なんか知らない女の子→川 ゚ -゚) がいるし。
なぜか行方不明の筈であるハインリッヒ高岡もいるし。

なんなんだこの状況は。



823: ◆wUOiOOQQF. :01/01(月) 02:25 aA0BMfRH0
  

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「今来産業株式会社」

とりあえず、現状を把握せねば。
誰でもいいから三行で説明してくれ。

(´<_` )「……おお、帰ってたのか父者」

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「ああ。今来産gy」

(´<_` )「冷蔵庫に晩飯の残りが入ってるから。チンして食べてくれ」

 彡⌒ミ.       
(;´_ゝ`)「ん? え? あ、ああ……それより三行で説m」

(#´_ゝ`)「千円俺によこせ! それでフィフティフィフティだろ!?」

从#゚∀从「ああ!? 俺とお前が対等だと思うなよ!」

(#´_ゝ`)「その言葉! そっくり返させてもらうぞ!」




 彡⌒ミ.       
(#´_ゝ`)「…………」



824: ◆wUOiOOQQF. :01/01(月) 02:25 aA0BMfRH0
  

 彡⌒ミ.       
(#´_ゝ`)「フェルエリア・フォン・エターナリティ!」

( ´_ゝ`)「マホカンタ!」

(´<_` )「マホカンタ!」

川 ゚ -゚)「ランゴスタ!」

(=゚ω゚)ノ「マホカンタ!」

从 ゚∀从「マホカンタ!」

l从・∀・ノ!リ「あっ、父者! おかえりなのじゃ〜!」

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「……ただいま」

やっと反応が貰えましたよ。もう感無量です。



825: ◆wUOiOOQQF. :01/01(月) 02:26 aA0BMfRH0
  

嬉しいような、悲しいような。
そんな複雑な気持ちになってしまいました。

家族に会えたのは嬉しい。
でも、なんか空気っぽい扱いを受けたので悲しい。

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「まあ……とりあえずただいま」

( ´_ゝ`)「ただいま……だと? それは違うだろ父者」

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「えっ?」

(´<_` )「新年と言えばアレしかないだろ」

l从・∀・ノ!リ「そうなのじゃ!」

@ _、_@
( ,_ノ`)「そうだ。アレしかないだろ?」

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「おお母者、いつの間にきたんだ?」

@ _、_@
( ,_ノ`)「今」

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「把握した」



826: ◆wUOiOOQQF. :01/01(月) 02:27 aA0BMfRH0
  

( ´_ゝ`)「せっかくだからみんでやろうぜwww」

(´<_` )「まるで年明けのドラえもんだな」

川 ゚ -゚)「だがそれがいい」

@ _、_@
( ,_ノ`)「そうだねぇ。みんなで集まるのも久しぶりだし……」

l从・∀・ノ!リ「掛け声は父者に任せるのじゃ!」

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「俺? 俺か? 俺でいいのか?」

从 ゚∀从「まあ……一家の大黒柱だしな」

(=゚ω゚)ノ「……一応」

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「ひでぇwwwww」

( ´_ゝ`)「いいから早くしろ」

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「お前に命令されるのは気に食わないが……まあいいや」

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「……せーのっ!」



827: ◆wUOiOOQQF. :01/01(月) 02:27 aA0BMfRH0
  

 彡⌒ミ.       
( ´_ゝ`)「あけまして――」




「「おめでとうございますッー!」」


l从・∀・ノ!リ「……なのじゃ!」



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