- 1: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 00:54:36.76 ID:RnsZcDgqO
- 二つのパソコンが並んでいる
男はパソコンを凝視しながら必死に右手を動かしている
「ふぅ…」
----ふぅ--
また、いつもの日々が始まるようだ----
('A`)テープレコーダーのようです
- 3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/06(火) 01:04:46.66 ID:RnsZcDgqO
- (A`)「ふぅ…」
俺はドクオ。25歳童貞無職、いわゆるNEETってやつさ☆
こら、そこ、キモいとか言うな
('A`)「それにしても…まさか、これでヌクときが来るとはな…」
('A`)つ[涼宮ハヒルの憂鬱]
なんか負けた気分だ。
まぁ、俺は「2次じゃないと逝けません!」とか言ってるわけじゃないから正直どうでもいい。
('A`)「けど、なんか悔しいな」
- 4: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:06:57.40 ID:RnsZcDgqO
- ぐぅ〜
独り言を言い終わると同時に腹の虫が鳴いた。
時刻は午後2時。朝飯を食ってない俺にはそろそろ限界だ。
('A`)「……飯食うかな」
家族がいるわけでも無いのでご飯は自分で作らないといけない。
('A`)(…マンドクセ)
('A`)「って何も食材ないじゃんか…外に食いに行くか」
* * *
('A`)「とは、言ってみたものの…」
何を食べようか。特に食べたいものがあるわけでもないし…
('A`)「歩きながら考えるか」
そして、どこを目指すでもなく、歩きだした。
- 5: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:09:41.54 ID:RnsZcDgqO
- ('A`)「? ここなんだ?」
ふと、一つの建物が目に付いた。ビルとビルの間にポツンとある一軒家…じゃないな
その建物の前には『機械飯』と書かれた看板がある。
('A`)「機械飯…ってことは飯屋であってるよな?」
正直言ってかなり怪しいが、
『機械飯』という言葉に惹かれたのか、好奇心が沸々と沸いてきた。
気づけば俺は中へと歩を進めていた。
- 6: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:13:09.78 ID:RnsZcDgqO
- 気づけば俺は中へと歩を進めていた。
(;'A`)「ナンジャコリャ」
中には1つの扉があった。
('A`)「耳…?」
重そうな扉、その真ん中に『耳』と書いてある。
('A`)「入るしかない…よな?」
今からなら十分引き返せる。
けれど、俺の好奇心はそれを許さなかった。
- 7: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:18:32.53 ID:RnsZcDgqO
- 中は昼だというのに暗かった。
('A`)(普通の定食屋って感じだな…)
机が二つに、椅子が四つ。窓が一つしかないが、暗いのはそのせいだろう。
('A`)(こんだけ狭いってことは、客もほとんど来ないのかな?)
そんなことを考えていると、店員と思われる人が奥から出てきた。
( ^ω^)「いらっしゃいですお
1人ですおね?席に案内しますお」
('A`)(俺何も言ってないのにぃ〜)
- 8: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:21:35.06 ID:RnsZcDgqO
- ( ^ω^)「どうぞ、ごゆっくり」
('A`)「あ、メニューは?」
( ^ω^)「ただいまお持ちしますお」
('A`)「あ〜、いいや。おススメでお願いできる?
お金はあるからさ」
宝くじで一生暮らせる分のお金があたったから。俺がNEETしてるのもそれのおかげ。
( ^ω^)「分かりましたお。料理が出来るまでの間は機械でも見ていてくださいお」
男の指差す先には無数の機械があった。
- 9: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:25:12.88 ID:RnsZcDgqO
- ('A`)「音楽プレイヤー…?」
( ^ω^)「今日は『耳』だからですお。では失礼します」
そういうことか。あの扉はその日飾ってある機械が何かを表していたわけね。
('A`)(それにしてもすごい量だな)
100…いや、1000はあるかもしれない。
そんな中で、俺は一つのテープレコーダーが目に付いた。
('A`)(ん…?)
何か違和感を感じる…
しかし、先ほどの店員によって思考は停止した。
- 10: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:27:48.95 ID:RnsZcDgqO
- ( ^ω^)「おまちどうさまですお」
(;'A`)(これは…)
なにが出てきたのか一瞬分からなかった。
(;'A`)「ラーメンですか…?」
( ^ω^)「ですお」
(;'A`)(すっげぇ不味そうだ)
( ^ω^)「ごゆっくり」
スープはどす黒く、麺はインスタントラーメンのように固まっており、
そのほかの具はなにもない。
(;'A`)(お世辞にもラーメンとは言えないよな…)
- 11: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:29:51.93 ID:RnsZcDgqO
- どうしよう、絶対に食べたくない。
(;'A`)(でも、昔から食べ物は粗末にしたらダメだって言われてたしな…)
一口だけ食べよう。
一口食べてあまりにも不味かったら金だけ置いて逃げよう。
(;'A`)「よし…食うぞ…」
ヅルヅルヅル
(; A )
('A`)「あれ?不味くないぞ?」
予想外だった。こんなラーメンが不味くないとは驚きである。
('A`)(まぁ、別にうまいってわけじゃないんだけどね)
- 12: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:31:52.16 ID:RnsZcDgqO
- ('A`)「ごちそーさん」
なんとか完食した。
----と、同時に睡魔が襲ってきた。
(;'A`)「あれ、なんか、やb----
- 13: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:34:15.73 ID:RnsZcDgqO
- ('A`)「あれ…?」
気が付くと俺は自分の家にいた。
(;'A`)「夢だったのか?」
('A`)「まぁ、いいか」
考えるのもメンドクサイ。それに、身体もなぜかだるい。
('A`)「はぁ、もう午後8時か…」
-----もう午後8時か---
- 14: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:39:36.53 ID:RnsZcDgqO
- ('A`) !?
いま何か聞こえたような…
('A`)「………気のせいか?」
----気のせいか?---
やっぱり声が聞こえる。
(;'A`)「だ、誰か居るのか?」
(;'A`)(やっぱり気のせいかな?)
きっと疲れてるんだろう。そう言い聞かせて今日は早く寝ることにした。
- 15: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:41:36.59 ID:RnsZcDgqO
- (;'A`)「寝れない…」
ガチャッ
キュルルルルル
ガチャッ
(;'A`)「!? 何だ、今の音…」
----もう午後八時か…
気のせいか?
だ、誰か居るのか?
ガチャッ
(;'A`)「な!…?」
これは、俺の声?一体どこから…?
- 16: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:44:25.44 ID:RnsZcDgqO
- (;'A`)「だれなんだ!だれかいるのか!?」
-----だれなんだ!だれかいるのか!?---
まただ、俺の声…
(;'A`)(一体どこから…)
ピーンポーン
(;'A`)「!!…インターホンか…」
…俺の声は聞こえなくなった。
(;'A`)「収まったか…一体なんだったんだ…」
ピンポーン ピンポーン
「宅配便でーす。」
(;'A`)
('A`)「はーい、今行きます」
- 17: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:47:57.48 ID:RnsZcDgqO
- サインをして、配達物を受け取った。
宅配便のおっさんは帰ったが配達物を開ける気にもならない。
早く寝たい。そう思った瞬間。
---ピンポーン---
チャイムがまた鳴った。
('A`)「今度は誰だ?」
----ピンポーン ピンポーン---
---宅配便でーす----
- 18: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:49:34.81 ID:RnsZcDgqO
- (;'A`)「な…」
まさか…そんなはずがない。
さっき着たばかりじゃないか。なのに、なぜ?
---ピンポーン---
----ピンポーン ピンポーン---
ガチャッ キュルルルル ガチャッ
またこの音だ。一体なんなんだ!?
----ピンポーン ピンポーン ピンポーン---
- 19: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:53:26.88 ID:RnsZcDgqO
- ガチャッ キュルルルル ガチャッ
(; A ) やめろ、やめてくれ。
----もう午後八時か…
気のせいか?
だ、誰か居るのか?
だれなんだ!だれかいるのか!? 宅配便でーす
ピンポーン やめろ、やめてくれ 今度は誰だ?-----
ガチャッ キュルルルル ガチャッ
-----もう午後八時か…
気のせいか?
だ、誰か居るのか?
だれなんだ!だれかいるのか!? 宅配便でーす
ピンポーン やめろ、やめてくれ 今度は誰だ?-----
- 20: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:55:37.47 ID:RnsZcDgqO
- (; A ) うあぁぁぁぁぁぁ
----うあぁぁぁぁぁぁ
(; A ) だれだ、だれなんだ、もうやめてくれ…
----だれだ、だれなんだ、もうやめてくれ…
(; A ) あ!…
---あ!…
- 21: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:56:47.12 ID:RnsZcDgqO
( A ) 俺は気づいてしまった。この音を出している張本人に。
----俺は気づいてしまった。この音を出している張本人に。
それは…
---それは…
自分自身(∀`)だった
- 22: ◆wZk4NVoY.w :2008/05/06(火) 01:58:11.84 ID:RnsZcDgqO
- ('∀`)「もう午後八時か…
気のせいか?
俺は気づいてしまった。この音を出している張本人に。
だれだ、だれなんだ、もうやめてくれ…
だ、誰か居るのか?
だれなんだ!だれかいるのか!? 宅配便でーす
ピンポーン やめろ、やめてくれ 今度は誰だ?」
----('A`)テープレコーダーのようです 完 ----
戻る/あとがき