从 ゚∀从と(´・ω・`)は探るようです

148: No.63 :2008/08/29(金) 22:35:44.69 ID:kqZ+5O3t0

从 ゚∀从「おい」

(´・ω・`)「何です?」

从 ゚∀从「ネタだ」

(´・ω・`)「はぁ」

从 ゚∀从「ネタがねぇ」

(´・ω・`)「はぁ」

从#゚∀从「ネタがねぇっつってんだよ!!」

(*´・ω・`)「はぁはぁはぁはぁ、あー先輩可愛いなー、今日は何柄ですかー?あ、水玉」

从#゚∀从「ひっ、人のスカートめくるんじゃねぇえええええ!!」

(#)´・ω・`)「あいてっ」

从#゚∀从「さっさと ネ タ を、持ってこい!!!」



149: No.63 :2008/08/29(金) 22:36:47.90 ID:kqZ+5O3t0







从 ゚∀从と(´・ω・`)は探るようです









151: No.63 :2008/08/29(金) 22:38:49.73 ID:kqZ+5O3t0

机にふんぞり返った先輩は僕の頭を掴むと、すごむような顔でそういった。
赤茶の髪が揺れて僕の顔にかかるのがくすぐったく心地よいのと、夏服で袖の隙間から見えるブラに僕の視線は
釘付けだ。
ああ、顔が近いですよ先輩、そんなに顔を近づけると……僕……

「………ん〜」(((*´・3・`) 从∀゚ 从「…………」



ぶん殴られた。



イテテテテ(´・ω・`>⊂从∀゚#从 キメェンダヨ!

先輩の綺麗な足に踏み潰され、ほんのひと時至福を味わう。
ああ、幸せだなあ

从#゚∀从

この人は僕の一つ上の学年の先輩で、名前をハインさんと言う。
入学式の日、部の勧誘を受けた僕は一目で惚れてしまった。スイーツ(笑)
彼女のその好戦的な目も、薄い肢体も、ふくよかな胸も、ちょっとしたアニメ声も、総てが僕を虜にして止まない。

从;゚∀从「いーかショボン、お前今のウチの部の状況わかってるよな?」

先輩は僕の懐を掴んで、もう一度すごんだ。
ああもう懲りない人だなあ、そんなところも可愛い。



152: No.63 :2008/08/29(金) 22:39:54.07 ID:kqZ+5O3t0

(´・ω・`)「先輩と僕のラブラブカップル部ですよね」

从 ゚∀从「殴るぞ」

(´・ω・`)「是非」
  _,
从 ゚∀从「…………」

明らかにウザそうだったが僕はそんな先輩の顔も好きだから気にしない。
先輩もそんな僕に慣れているのか気にしないことにしたようだ、以心伝心とはこのことですよね!

从 ゚∀从「とにっかく、ネタがないんだよ!」

(´・ω・`)「はぁ、まあ僕としちゃ部が潰れても先輩と一緒に入れればそれでいいんですが」

僕は先輩とたった二人で新聞部に所属している。
本当は二人じゃ部の設立なんて出来ないのだが、先輩が頼んできたのであの手この手で無理やり設立させた。

というか僕にとって他の部員は邪魔以外の何者でもないので追い出した。

先輩の将来の夢はジャーナリスト。
僕の夢は先輩のお婿さんだ。



153: No.63 :2008/08/29(金) 22:42:29.69 ID:kqZ+5O3t0

从 ゚∀从「部が潰れたらお前と一緒にいる理由なんてねぇよ!
     つか、ここは上級生のクラスなのに普通に溶け込んでるお前がうぜぇ!」

(´・ω・`)「愛の成せる技ですよ」

从#゚∀从「バーカ!死ね!」

イーッと歯を出して僕の頬をつねってくる先輩。
ああ、先輩、どうして貴女はそんなに可愛いんですか……
僕のゲシュタルトが崩壊してしまいそうです。

从;゚∀从,,,「お前鼻息荒くて気持ち悪ぃよ……」

(*´・ω・`)「はぁはぁ……え?」

先輩の香りをモット近くでかぎたくて、目を閉じて鼻だけひくつかせていたら
いつの間にか離れられていた
そんな先輩も素敵だ。

从 ゚∀从「だから、一発ドカンと民衆が驚くようなネタを持ってこい!」

(´・ω・`)「民衆って先輩(笑)」

从#゚∀从「うぎぃ!!その顔ムカツク!」



154: No.63 :2008/08/29(金) 22:50:44.65 ID:kqZ+5O3t0

先輩の拳が僕の顔に綺麗にめり込んだ
相変わらず無駄のない動きだった。

(#)・ω・`)「……すみませんでした」

从 ゚∀从「わっかりゃいーんだよ!わかりゃ!」

ふんぞり帰ってるけど、スカートを抑えるのは忘れない先輩は女の子だと思う。
ああ……見えそうで見えない!

(´・ω・`)「しかし先輩、ネタっていってもこの間アントニオ猪木似の男が
      学校の前でライダンスしていたことしか記憶にないですよ?」

从;゚∀从「ちょっと待て、その話オレ知らないぞ!?」

(*´・ω・`)「その日先輩風邪で休んでましたから。先輩の悔しがる顔を見たくて黙ってました」

从 ;∀从「バカヤロー!」

回し蹴りが決まった。
ああ、先輩、僕の先輩……

(#)・ω・`)「好きです」

从 ゚∀从「うるせぇばか!」



155: No.63 :2008/08/29(金) 22:56:53.99 ID:kqZ+5O3t0





从 ゚∀从「ま、元からお前にまともな案が出せるとは思ってなかったよ」

(´・ω・`)「はぁ」

从 ゚∀从「だからオレが先にネタを掴んできた」

(´・ω・`)「ネタ?」

そういうと先輩は口をにたりと歪ませ、僕の頭を掴んできた
小さな顔がちょっとだけ凶悪に染まる。
周りの生徒はドン引きしているような顔だったが僕にはちょっと子悪魔的☆な顔に見えるくらいだ

从 ゚∀从つ□「こいつだよ、こいつ」

(´・ω・`)「これは……」



157: No.63 :2008/08/29(金) 23:06:05.99 ID:kqZ+5O3t0

先輩が差し出してきたのは一枚の写真だった
そしてその写真には我が高校の有名人がピース姿で移っている

川 ゚ -゚)v

流れるような綺麗な黒髪
先輩には負けるが相当な美少女、素直クール。別名鉄の女

(´・ω・`)「彼女がどうかしましたか」

从 ゚∀从「ああ、この間隠し撮りしたんだが」

(´・ω・`)「ピースしてますけど」

    シュバッ
从 //∀从三つ「う、うるせぇな!」

(#)・ω・`)「すみません」

从 ゚∀从「とにかく、その女が今回のネタだ!」

そういってハイン先輩は嬉しそうに笑った。超可愛い

从 ゚∀从「オレの勘だがな、そいつは何かすげえネタを持ってる気がするんだよ!
     だからショボン、先輩命令だ。クーについて探って来い!」

(´・ω・`)「わかりました」



158: No.63 :2008/08/29(金) 23:12:16.29 ID:kqZ+5O3t0

きっと今回も先輩の勘違いだと思うけど、彼女が言うなら僕がそれに逆らう理由もない。
愛しの先輩のため、今日も僕は頑張りますよ、と


カメラ片手に、僕は情報収集へと歩き出した。






( ><)「え?クー先輩についてなんです?」

(´・ω・`)「うん、ビロードくんって確か同じ部だったよね」

まず最初に目をつけたのは、彼女と同じ文芸部に所属するビロードくんだ。
都合のいいことに僕と同じクラスだし、部員が少ないと言う点でも同じの彼だが、
彼の場合別にクー先輩に心酔しているわけでもなさそうだから、そんな警戒はしないだろう

( ><)「うーん……まあ不思議な人だとは思いますけど…なんで突然?」

(´・ω・`)「いや、なんか生き別れの姉な気がして」

(;><)「思い切った嘘つきますねショボンくん!」



159: No.63 :2008/08/29(金) 23:18:07.67 ID:kqZ+5O3t0

(´・ω・`)「というわけでクー先輩のこと教えてよ」

(;><)(スルーされた……)

ビロードくんは少し考えたあと、首をひねらせこう答える

(;><)「ていっても…僕もクー先輩のことなんてそんな知ってるわけじゃありませんし」

(´・ω・`)「使えないなあ」

(;><)「ショボンくんてハイン先輩以外には態度ぞんざいですよね」

(´・ω・`)「照れるな」

(;><)「褒めてません」

しかし困ったこれじゃあまったく情報が集められないじゃないか

(´・ω・`)「最悪監禁かなぁ……」

(;><)「!?な、何怖いこと言ってるんですか!?」

(´・ω・`)「あ、いやいやこっちの話。それよりビロードくん、今日は部活あるの?」



161: No.63 :2008/08/29(金) 23:23:23.37 ID:kqZ+5O3t0

(;><)「ありますけど………なんですか?」

(´・ω・`)「いや、ただ盗さ…ゲフン、なんでもないよ、聞いただけ」

( ><)「……………そうですか」

うん、どうやらまったく不信感を持たせることなく情報収集に成功したらしい
僕は早速このことを先輩に報告することに……



(´・ω・`)(いや、待てよ)

そこで、ふと思い直した。
ここで大きなネタを仕入れてきたら、先輩はどんな顔をするだろう。
もしかしたら超喜んで、「ショボン大好き!」とか言ってくれるかもしれない。

僕はニヤ付く頬をおさえて、再びビロードくんに問いかける

(´・ω・`)「ねぇ」

(;><)「ま、まだ何か?」

(´・ω・`)「部活って何時までやってるの?」

( ><)「………秘密なんです」

(´・ω・`)「ケチケチすんなよ」



162: No.63 :2008/08/29(金) 23:26:47.86 ID:kqZ+5O3t0

( ><)「君に教えるとロクでもないことになりそうなんで秘密なんです」

扱いやすい奴だと思っていたのに、意外にも面倒くさい男だった。
まぁ、自分で調べればいい話だし。


(´・ω・`)「じゃあいいや、ばいばい」

( ><)「………部活、きたりしないですよね」

(´・ω・`)「しないよ?」

( ><)「…………」

最後まで僕を見ていたビロードに内心毒づいた。
今度のネタは彼にしてやろう、何か面白いネタが見つかって先輩が喜ぶかもしれないし。

しかしとりあえず今は素直クール先輩のことだ。
僕は今夜の構想を練りつつ、夜を待った。



163: No.63 :2008/08/29(金) 23:33:26.16 ID:kqZ+5O3t0





その後、僕は信じられないものを見ることになる。




正直文芸部室のロッカーに忍び込んで何か秘密を探ってやろうと思っていたのだけど、
いつまでたってもクー先輩は帰らなかった。

いい加減ロッカーに潜むのも面倒になった頃、クー先輩の猫が人に変身したり、
奇妙な男が現れたり、クー先輩が妙な銃を発砲したりと次々に起こる奇天烈な出来事を、僕が写真に収めて
先輩に提出するのは次の日の話になる


最後に見たクー先輩の背中をカメラに収めて、明日のハイン先輩の笑顔を心待ちにすることにしよう




終わり



164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 23:34:28.86 ID:kqZ+5O3t0
というわけで不完全燃焼ですがこれでおしまいです
各絵師様方、ありがとうございました
いつかまた違う形で書き直せたらなあと思います

では、支援してくださった方、お付き合いしてくださった方、ありがとうございました



下記作品と少しリンクしているようです。
( ><)僕の非日常的日常
川 ゚ -゚)は言葉を撃つようです
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