( ><)風のようです

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 22:55:09.26 ID:4jvZQ1m+O
 僕は今、親友たちとの待ち合わせのため、昔通っていた小学校の近くにある林の前にいます。

(; ><) はぁ〜、暑いんです〜シャツが汗でくっついていて、気持ちが悪いです

蝉も必死に自分を主張しています。

(; ><) あー、うるさいんです



4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 22:58:07.16 ID:4jvZQ1m+O
(; ><) 二人共まだかな…

僕は腕時計を見てみました。

(; ><) 約束の時刻までにはあと30分もあります…

(; ><) …やっぱり早すぎましたか

思わずはぁ、とため息をついてしまいました。

(; ><) でも家にいても落ち着かないんで、いいです!



5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:01:15.80 ID:4jvZQ1m+O
(; ><) …それにしても暑すぎるんです、やっぱり待ち合わせ場所は林の中にしておくべきだったんです…

頭にふと目の大きいほうの親友の顔が浮かびました。

(; ><) そういえば去年も僕はここに早く来過ぎて暑い中待っていたんだっけ、…ん?

僕は何か違和感を覚えました。

(; ><) …去年だけでなく毎年でした



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:03:22.89 ID:4jvZQ1m+O
そう、毎年強い日差しの中待っているのが、辛くて待ち合わせ場所の変更を提案したら「中じゃ君は迷子になるじゃないですか」と言われたんでしたっけ。

(# ><) 僕はもうそんな年じゃないのに

思い出したら腹が立ってきました。そのうえ暑すぎて頭が沸騰しそうです。


(; ><) もう我慢できないんです!二人がくるまで林の中にいるんです!



7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:05:17.34 ID:4jvZQ1m+O
(* ><) はぁーっ。涼しいんです!

中は木々の葉により日光が阻まれていて、アスファルトに覆われた外とは比べものにならないほど涼しいんです。

( ><) よいしょっと

僕は土の上に座り、当たりを見回しました。

( ><) 10年前と変わらないんです

( ><) …

ほっとしたような何か淋しいような気持ちになりました。

( ><) …もうあれから10年になるんですね



8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:08:22.44 ID:4jvZQ1m+O


そう、それは10年前にあった暖かい出会い。



( ><)風のようです



9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:10:44.18 ID:4jvZQ1m+O
ー10年前

(* ><) はやくなんですー、ワカッテマス君!ちんぽっぽちゃん!

今日僕らは僕達の通う小学校の近くにある林に初めてやって来ました。ここにはずっと前から来たかったのですが、お母さんが小学校に入るまでだめだと言ったので今まではこれなかったんです。
だから嬉しくて僕はずんずん中に入っていきます。

( <●><●>) 君がはしゃぎすぎているのはワカッテマス、ビロード

(*‘ω‘ *) ビロード、ちょっとは女の子をいたわれっぽ

そういう僕の親友2人の顔も楽しそうです。

(* ><) なにいってるのか わかんないんです!はやくするんですーっ!



10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:13:28.27 ID:4jvZQ1m+O
僕は後ろ歩きをしながら二人に向かって言いました。

(* ><) はーやーくーなんです!

(*‘ω‘ *) うしろあるきは あぶないっぽ

( <●><●>) こけますよ

(* ><) へいき なんです!もう、しょうがくせいなんでドンッ

(*‘ω‘ *)( <●><●>)…

( ;><;) いたいんです…

僕は何かに足を引っ掛けてこけてしまいました。
膝から少し血が出ています。



11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:16:27.96 ID:4jvZQ1m+O
(*‘ω‘ *) しょうがないなっぽ

ちんぽっぽちゃんはかけていた小さなショルダーバッグから消毒液と絆創膏を取り出し、手当てをしてくれました。

(* ><) ありがとうなんです!おかあさんみたい なんです!

(*‘ω‘ *) 女の子だもんっぽ

ちんぽっぽちゃんはにっと笑いました。

( <●><●>) まったく いわんこっちゃない。つぎは 気をつけなくてはだめですよ

…こっちもお母さんみたいなんです。



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:18:28.69 ID:4jvZQ1m+O
(* ><) だって、たのしいんです!とっても広くて!

(*‘ω‘ *) でもちょっと くらくて こわいっぽ

( <●><●>) たいようが みえませんもんね

さっきまで興奮していたから気付かなかったけれど、言われてみると確かに薄暗いんです。

そのうえここにいるのは僕達だけで、周りは木ばかり。

なんだか急に心細くなってきました。

(; ><) だ、だいじょうぶなんですよ。こわくなんか ないんです



14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:21:34.66 ID:4jvZQ1m+O
( <●><●>) そういえば まえに ここには なにかがいると きいたことが あります

(; ><)(*‘ω‘ ;)えっ!

(; ><) なんかって、なんなんですか

( <●><●>) それはわかりません

(*‘ω‘ *) ワカッテマスなのにわからないのかっぽ

( <●><●>) おだまんなさい

( <●><●>) まあ、うわさな(; ><) で、でも、ほ、ほんとうに いたら

( <●><●>) サエギラレタ



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:23:33.52 ID:4jvZQ1m+O
(*‘ω‘ *) ビロード、こわいのかっぽ

(; ><) えっ

( <●><●>) じゃあ もしなにか でたら 私が まもって(# ><) こわくなんか ないんです!

( <●><●>) マタサエギラレタ

(*‘ω‘ *) ほんとかっぽ〜

(# ><) だいじょうぶ なんです!早くすすむ

ザザッ

(; ><) わあっ

( <●><●>) 風ですよ

(; ><) わ、わかってます!

( <●><●>) ワタシノナマエガ



17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:27:27.19 ID:4jvZQ1m+O
(*‘ω‘ *) やっぱり こわいんだっぽ!

(; ><) こ、こわくなんかないんですーっ

僕は走り出しました。

( ‘ω‘ ;) ちょ、まつっぽ!

( <●><●>) とまりなさい!

(; ><) こわくないんですーっ



18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:29:38.05 ID:4jvZQ1m+O
(; ><) はぁ、はぁ、つかれたんです…

数分間走りつづけて疲れてしまった僕は、その場に座り込んでしまいました。

(; ><) はぁ、あれ、二人は…

と後ろから自分の名前を呼ぶ声がしました。

( ‘ω‘ ;) ふぅ、ビロード、やっとつかまえたっぽ…

( <●><●>) はぁ、ビロードが うんどうおんちで よかったです

(# ><) うんどうおんちで わるかった ですね

そういいながら立ち上がり、顔を見合わせたら、なんだか無性に嬉しくて思わず僕は笑顔になりました。

二人も笑っていました。



19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:31:53.00 ID:4jvZQ1m+O
(* ><) きゅうに はしりだしちゃって ごめんなんです。でも、おいかけて きてくれて ありがとうなんです!

(*‘ω‘ *) わたしも からかっちゃって、ごめんっぽ。じつはわたしも、こわかったんだっぽ

(*<●><●>) すみません。二人ともこわがらせて。じつはあれ、私がかんがえたんです


( ><)(*‘ω‘ *) え


(*<●><●>) いやぁ、あんなにこわがって もらえるとは…。はは、だから ここには 何もいないので、あん心して

( ><)(*‘ω‘ *)?



20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:33:17.83 ID:4jvZQ1m+O
突然ワカッテマス君が目を開いたまま黙ってしまいました。

( ><) ど、どうしたんですか?

(*‘ω‘ *) おこらないから 言ってみろっぽ

するとワカッテマス君はゆっくりと僕とちんぽっぽちゃんの間を指差し言いました。


( <〇><〇>)9m でた


( ><)(*‘ω‘ *) でた?

僕とちんぽっぽちゃんが指を差した方に向くと



21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:37:03.11 ID:4jvZQ1m+O

        _,,..,,,,_
        ./ ,' 3 `ヽーっ
        l   ⊃ ⌒_つ
         `'ー---‐'''''"


(; ><)(; ω  ) でた――――――――

僕は目の前が真っ暗になりました。



22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:39:27.08 ID:4jvZQ1m+O
―目が覚めると目の前には葉っぱがたくさんありました。

( ><) あ、あれ、ぼくは…

起き上がってふと横を見ると二人の親友が横たわっています。

(; ><) そうだ、ぼくたちは林にきていて、そうしたら なんかがでて…

( ><) …あの大きくて白い生きものは なんだったのでしょうか…

ぼーっと考えているとだんだんとぼけていた感覚も戻って来たようで、自分はなにやら柔らかいものの上に乗っているようです。



25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:42:13.34 ID:4jvZQ1m+O
(* ><) なんだかふわふわで あったくて 気もちいいんです!

僕は寝転がりました。するとこれが白いということに気がつきました。

( ><) あれ、まさか…

何か嫌な予感がして、はいつくばって四方に動いてみると、大きな目と口が目に入りました。

(; ><) わあっ!

なんとここはあの白い生き物の腹の上だったようです。

(; ><) ど、どうしよう。ここから にげなきゃ

しかし手足は震えて動けません。



27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:44:10.78 ID:4jvZQ1m+O
(; ><) だ、だれか たすけて…

恐怖で声が上手く出せません。
焦っていると白い生き物が僕に気付いてしまい、こちらを見てきました。

/ ,' 3


(; ><) …

じっと見つめてきます。

/ ,' 3


(; ><) …?

なんでしょう、なんだか恐怖が薄れてきました。



28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:49:05.69 ID:4jvZQ1m+O
/ ,' 3


( ><) …ぼくはビロードっていいます、きみは?

/ ,' 3⊃ すっ


( ><) ?

差し出された手をみてみると毛が文字のようになっていました。


( ><) えっと…、あら………まき、あらまき?


/ ,' 3

(* ><) そうなんですか!あらまきさん!

僕は嬉しくなり思わず大きな声で名前を呼んでしまいました。



29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:51:29.53 ID:4jvZQ1m+O
⊃ω- *) んっ、ビロード…?

(* ><) あ、ちんぽっぽちゃん!起きたんですか!

( ∩∩) ビロード、うるさいんです

(* ><) ワカッテマス君!

(*⊃ω‘ *) ビロード…、ここはどこだっぽ?

(* ><) あらまきさんの おなかの上なんです!

(;‘ω‘ ) あらまき…?それはだれだっぽ

( ><) えーっと…


(* ><) 毛があらまき なんです!

(;‘ω‘ ) なんだそれっぽ



30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/30(土) 23:54:16.53 ID:4jvZQ1m+O
( <●><●>) まあ、生きているみたいだからいいでしょう。それにしても、あのさっきの白い大きな生きものはなんだったのでしょうか

(;‘ω‘ )すごく こわかったっぽ

(* ><) あ、それは あらまきさんです!

(;<●><●>)(;‘ω‘ ) は?

(;<●><●>) それは どういうことですか?

(* ><) こっちにくるんです!

僕が手招きすると二人も僕と同じようにはいつくばってやってきました。

(* ><) あらまきさん なんです!



32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/31(日) 00:00:22.01 ID:WgzoUKKZO
/ ,' 3

(; ゚ω ゚ *)(;<〇><〇>) わあぁっ!

2人は固まってしまいました。あらまきさんは僕達をじっと見つめています。

(* ><) だいじょうぶ なんです!

(; ゚ω ゚ *)だ、だだって

(;<〇><〇>)ユメダユメダユメダ

(* ><) だいじょうぶなんです!あらまきさんを みるんです!

2人は顔を動かさず、目だけを動かしてあらまきさんを見ました。



33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/31(日) 00:04:43.49 ID:WgzoUKKZO
(; ゚ω ゚ *)(;<〇><〇>)

/ ,' 3

(; ゚ω ゚ *)(;<〇><〇>)?

/ ,' 3

(;‘ω‘ )(;<●><●>) …
/ ,' 3

(*‘ω‘*) …わたしは ちんぽっぽだっぽ

( <●><●>) …私はワカッテマスです

/ ,' 3

(* ><) へへへ、なんです!

どうやら2人とも僕と同じように落ち着いたようです。



34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/31(日) 00:08:28.00 ID:WgzoUKKZO
(*‘ω‘ *) あらまきさん、さっきはおどろいて ごめんっぽ

( <●><●>) すみませんでした

それについて僕もなにも言っていませんでした。

(; ><) あ、ぼくもごめんなさいなんです!

するとあらまきさんは


/ ,' 3


(* ><)(*<●><●>)(*‘ω‘ *)アハハ

暖かい目で僕達を見つめてくれました。



35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/31(日) 00:12:53.09 ID:WgzoUKKZO
( <●><●>) それにしても、すごく さわり心ちが いいですね

(*‘ω‘ *) あったかくて やわらかいっぽ!

(* ><) じゃあみんなで ごろごろするんです!

( <●><●>) ごろごろするだなんて だらしがないですね

(;‘ω‘ *) とかいいながら まっさきに ねるなっぽ

(* ><) アハハ!

その後、僕達はお腹の上でごろごろしたり、お喋りしたりしました。

あらまきさんは何も言わなかったけれど、あらまきさんの目をみると心が通じているような気がしました。



36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/31(日) 00:14:56.16 ID:WgzoUKKZO
しかし楽しい時間というのはあっという間に過ぎるものです。

( <●><●>) そろそろ かえらないと だめですね

腕時計を見ながらワカッテマス君は言いました。大人みたいだなと思いました。

(; ><) えー、まだあそびたいんです!

( <●><●>) でもおかあさんに しかられますよ

(; ><) うっ

(*‘ω‘ *) それに しんぱい かけさせるっぽ

( ><) …わかったんです、かえるんです



37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/31(日) 00:16:56.51 ID:WgzoUKKZO
( <●><●>) ですがこまったことがあります

( ><) なんですか?

( <●><●>) かえりみちが わかりません

(; ><)(;‘ω‘ ) あ…

そうでした。僕達はがむしゃらに走ってその上気絶していたのです。なので帰り道がわかるはずがありませんでした。

(*;ω;*) ふぇっ

(; ><) な、なかないでください!

(;<●><●>) でもどうしましょう。かえりみちがわからなくては…

(; ><) …う…

/ ,' 3



38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/31(日) 00:18:13.04 ID:WgzoUKKZO
((; ><))((;‘ω‘ ;))((;<●><●>)) わっ

突然あらまきさんが僕達を乗せたまま動き始めました。それもまるでエスカレーターのように。

≡(; ><) どんどんすすむんです!というかどうやって すすんでいるのか わかんないです!

するとワカッテマス君が前方を指差しました。

≡(;<●><●>) あ、あそこ、ひかってます

≡( ><) ほんとなんです!

あらまきさんは光に後少しというところで止まり、僕らを手に乗せて、降ろしてくれました。

僕らは光の方へ走り出しました。



39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/31(日) 00:20:07.25 ID:WgzoUKKZO
(* ><) あっ、小学校なんです!帰ってこれたんです!

僕らは嬉しくて跳びはねました。

(* ><)( <●><●>)(*‘ω‘ *) あらまきさん、ありがとう!



/ ,' 3



ざあっ

(; ><) あっ

柔らかい風が吹くとあらまきさんは再びエスカレーターのように去っていってしまいました。

( ><)

(* ><)ノシ またくるんですー!



40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/31(日) 00:22:51.72 ID:WgzoUKKZO
次の日も僕達は林にやって来ました。

その次の日も。またその次の日も。


けれどあらまきさんに会うことは二度とありませんでした。



42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/31(日) 00:26:38.66 ID:WgzoUKKZO
( ><) このこと忘れないようにと、僕らは毎年この日に会うことにしたんですっけ…

( ><) でも僕は、もしかしたらまた会えるかもしれないと思ってるから、この日はそわそわしゃうんですよね

( ><) あらまきさんのことは後で最も高級だと言われる毛皮として使われている荒巻だと言うことを知りました

( ><) もしかしたら僕達を送った時に見られて、人間に捕まえられてしまったのかもしれません…

( ><) …



43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/31(日) 00:28:23.47 ID:WgzoUKKZO
「おーい、ビロードー」

( ><) あっ

( ><) ワカッテマス君!ちんぽっぽちゃん!

( <●><●>) 全く、林の前で待ち合わせだというのに

(; ><) ごめんなんです!

(*‘ω‘ *) まあ、ビロードのことだから早く来過ぎてあまりの暑さに堪えられず林で涼もうって魂胆だろうっぽ

(; ><) ははは…



44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/31(日) 00:33:23.46 ID:WgzoUKKZO
( <●><●>) まあ、いいです。ところで今年は10周年ですが

(*‘ω‘ *) 早いもんだっぽ

( ><) そうなんです、それでさっき思い出してい( <●><●>) 今年は何をしますか

( ><) …

(*‘ω‘*) 去年は改鬼ごっこ、その前は蜜柑で写生、そのまた前は前転マラソンだったっけっぽ

( <●><●>)はい

(; ><) 考えてみたら毎年変なことやっているんです

( <●><●>) 即席なので仕方がありません



45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/31(日) 00:34:57.83 ID:WgzoUKKZO
(* ><) じゃあみんなで ごろごろするんです!

( <●><●>) ごろごろするだなんて だらしがないですね

(*‘ω‘ *) とか言いながら真っ先に寝るなっぽ

(* ><) アハハ!

僕達はあの日のようにごろごろしたりおしゃべりしました。

ただ違うのは土の上に寝転がったため、真っ黒になったこと。

それはあらまきさんがいないから。



47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/31(日) 00:36:46.09 ID:WgzoUKKZO
( <●><●>) そろそろ帰りましょうか

( ><) そうですね

(*‘ω‘ *) ビロードが素直だっぽ

(# ><) 僕はもう子供じゃないんです!

そんなことを言いながら歩いていると小学校が見えてきました。今年もあらまきさんには会えないまま終わりそうです。

( ><) やっぱりもうあらまきさんには会えないのか

ざぁっ

( ><) !
( <●><●>)!
(*‘ω‘ *)!



48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/31(日) 00:39:21.24 ID:WgzoUKKZO
僕らは、はっとして辺りを見回しましたが誰もいません。

だけど僕らにはそれだけで十分でした。

(*<●><●>) 風…ですね

(*‘ω‘ *) っぽ

(* ><) はい

その風はあの日のように柔らかくて、まるで包み込まれているみたいに暖かくて。



僕は林に向かって叫びました。



50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/31(日) 00:43:00.75 ID:WgzoUKKZO
(* ><)ノシ また来るんですー!







/ ,' 3 ノ

おわり



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