('A`)好きだ!川 ゚ -゚)うっさい死ね!のようです

175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 08:05:38.73 ID:h0yjeXuMO
素晴らしき晴天の日のお話
なんの変哲も無い部屋
問題があるとすればフィギュアやゲームが散乱している事だけ
そんな部屋で

('A`)「なぁクーちゃん」
布団に丸まっている冴えない男と

川 ゚ -゚)「その呼び方やめてって言ったぞ」
ふわふわと浮いている羽の生えた女が居た

ブーン系総合夏祭り出展作品 No.69
('A`)好きだ!川 ゚ -゚)うっさい死ね!のようです



176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 08:08:55.79 ID:h0yjeXuMO
('A`)「照れるなよかわいいなぁもう」

川 ゚ -゚)「ドクオ君は人より早くこの世にお別れしたいのかなぁ?」

('A`)「マジごめんなさい」

川 ゚ -゚)「よろしい」

('A`)「しかしクーちゃんがそういう事言うと冗談に聞こえないから困る」

川 ゚ -゚)「本気なんだけど」

('A`)「僕ジョークは苦手だよクーちゃん」

川 ゚ -゚)「来い、氷槍コキュートス」

('A`)「ちょ出たよ変な槍」

川 ゚ -゚)「さぁ永遠に眠らせてやる」

(;'A`)「待ていや待って下さいおねげぇします」

こんなクーちゃんと出会ったのは半年も前の話になる



177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 08:11:30.33 ID:h0yjeXuMO
半年前
名前も知らない誰かの部屋に勝手に入って、クーちゃんは夢を覗いていたんだと

川 ゚ -゚)「こいつの夢もつまらない」

川 ゚ -゚)「何年ぶりか忘れるほど久しぶりの人間界だと言うのに」

川 ゚ -゚)「これでは退屈な城で騎士団長と稽古していた方がまだ楽しい」

川 ゚ -゚)「ま、いいか次行こ次」

ドクオの部屋
恥ずかしいね、俺夜中まで起きてパソコン弄ってたよ

('A`)「あーあ山田屋の悪魔さん2超欲しい」

川 ゚ -゚)(こんな時間に起きてる人間が居るとは、人間界も悪魔界とあまり変わらないな)

('A`)「おぉ限定カラーもいいかも」

川 ゚ -゚)(しかし私の姿が見えないとは言え、フリーダムだなこの男)

(*'A`)「ああもう悪魔可愛い悪魔ぁぁぁ」

川 ゚ -゚)「素晴らしくうぜえこいつ貫いてやろうかな」

('A`)「ん?」



179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 08:15:45.82 ID:h0yjeXuMO
('A`)「君………誰?」

いや驚いたね、振り返ってみたら羽の生えた『可愛い』(←ここ重要な)女の子が槍持って居たんだぜ
ちなみに後で槍について聞いたら神具だとか言う大層な物らしい

川 ゚ -゚)「私が見えるのか!?」

(*'A`)「うん見える! 超見える! くっきり見えるかわえええ!!!!」

川 ゚ -゚)「うるせえええ!!!」

(;'A`)「OK分かったブラザー、その物騒な槍をこっちに向けないでほしい」

川 ゚ -゚)「何故見える」

('A`)「ほぇ?」

川 ゚ -゚)「何故悪魔である私が見えると聞いている」

('A`)「知りませんそんな事」

川 ゚ -゚)「…」

(;'A`)「いやマジで知らないから槍しまえって」

今思うと最悪の出会いだったと思うわ
んであれからだな、クーちゃんは家に居着くようになった
なんでも「貴様に興味を持った」と、エロゲかよ



180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 08:18:11.01 ID:h0yjeXuMO
('A`)「なぁクーちゃん」

川 ゚ -゚)「ん?」

('A`)「羽触りたい」

川 ゚ -゚)「ダメ」

('A`)「しっぽ触りたい」

川 ゚ -゚)「ダメ」

('A`)「髪触りたい」

川 ゚ -゚)「いいよ」

(*'A`)ノ川 ゚ -゚) サワサワ

(*'A`)サラサラダナァ

川 ゚ -゚)「素敵にキモいな死ぬんですね分かります」

('A`)「クーちゃんひどい…」

川 ゚ -゚)「だってクーちゃんって呼ぶから」



181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 08:19:56.05 ID:h0yjeXuMO
('A`)「クーちゃん以外に可愛い呼び名があるか!!!」

川 ゚ -゚)「甘いぞドックン黒砂糖よりも甘い!!!!!」

('A`)「なにぃぃー!!!」

川 ゚ -゚)「うっわ何そのノリお前バカじゃねーの」

(;A;)

川 ゚ -゚)「ふ、クーリシア様と呼ぶがいい」

('A`)「クーちゃん様」

川 ゚ -゚)「氷s」

('A`)「すいませんでした」

川 ゚ -゚)「そんなんだからドックンはいつまでも職が見つからないんだい」

('A`)ウツダシノウ

川 ゚ -゚)「一思いにサクッといこうか?」

('A`)「またまた御冗談を」

川 ゚ -゚)「バーカ」



182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 08:22:50.33 ID:h0yjeXuMO
(;A;)

(つA;)

(つA⊂)

('A`)「そういえばクーちゃん」

川 ゚ -゚)「なんだ?」

('A`)「悪魔ってさ、普段何してんの?」

川 ゚ -゚)「人間共と変わらないさ」

('A`)「ほぉー」

川 ゚ -゚)「…わざわざ飛び出して来たのに」

('A`)「へ?」

川 ゚ -゚)「いやなんでもない、ドックンと出会えたから退屈しないし」

( A )

川 ゚ -゚)「ドックン?」



184: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 08:24:57.26 ID:h0yjeXuMO
( A )…スギル

川 ゚ -゚)「おいっ」

(*'A`)「可愛すぎるよクーちゃああああああん!!!」

川 ゚ -゚)「うっさい調子乗んなぶち殺す!!!」

(*'A`)「今日の俺は阿修羅すら凌駕するうううう!!!」

川 ゚ -゚)「わああああ近づくな頬擦りするなしっぽ触るなあああああ!!!」

(*'A`)っ【それからたっぷりとクーちゃんを堪能して】

('A`)スッキリ

川  - )スリスリサレタ

川 ゚ -゚)「責任取れ」

('A`)「はい?」



185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 08:30:01.83 ID:h0yjeXuMO
なにこれエロゲ展開?
期待していいんだよね?

川 ゚ -゚)「私と契約して悪魔になれ」

('A`)「ほえ?」

川 ゚ -゚)「さぁ誓いのキスを」

('A`)「えっえとそのああのっ」

川 ゚ -゚)「…フフッ、照れるな冗談だ」

('A`)「もっかいスリスリしたい」

川 ゚ -゚)「いいのか?」

('A`)「…なんで槍を向けて言うの?」

川 ゚ -゚)「そもそもキスで照れて頬擦りで照れないお前がわからん」

('A`)「ロマンさ」

川 ゚ -゚)「半年一緒に居るのにドックンの事がますます分からなくなった」

('A`)「常識に囚われないのがいい男の条件さ」

川 ゚ -゚)「バカなの? 死ぬの?」



190: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 09:03:10.01 ID:h0yjeXuMO
('A`)「…俺クーちゃんと半年一緒ですっかり尻に敷かれてる気がする」

川 ゚ -゚)「気のせいペチ」

('A`)「ですよねーってこら羽で顔ペチペチすんな」

川 ゚ -゚)「ペチペチ」

('A`)「しかしこのなんとも言えない肌触りがたまらん!!!」

川 ゚ -゚)「うるさいペチ」

('A`)「ごめーんテヘッ☆」

川 ゚ -゚)イラッ☆

川 ゚ -゚)「トンファ−キ−ック!!!」

ドゴォォッ!

('A`)「おぅふ」

痛い、凄く痛い、なんかデジャヴ



193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 09:07:45.90 ID:h0yjeXuMO
川 ゚ -゚)「懲りない男だな」

('A`)「ハングリー精神が旺盛なのさ」

川 ゚ -゚)「しつこい男は嫌われるぞ」

('A`)「クーちゃんは俺を嫌ったりしないよねー」

川 ゚ -゚)「どうだか」

('A`)「あーあーきーこーえーなーいー」

川 ゚ -゚)「アイス食べたい」

('A`)「へ?」

川 ゚ -゚)「アイス」

('A`)「クーリッシュですね、分かります」

川 ゚ -゚)「それでは私の名前とだだ被りじゃないか」

('A`)「じゃあ何さ」

川 ゚ -゚)「ハーゲンダッツ」



194: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 09:14:01.79 ID:h0yjeXuMO
('A`)「これまた贅沢な」

川 ゚ -゚)「何か言った? 聞こえないなぁ?」

('A`)「はい」

川 ゚ -゚)「早く帰って来てくれよ、ドックンが居ないと暇だから」

('A`)「全速力で行って参ります」

三( 'A`)ウオオオオ

川 ゚ -゚)「忙しい男だ」

川 ゚ -゚)「しかし見れば見るほど散らかってるな」

川 ゚ -゚)「ん? これは…?」

川 ゚ -゚)「日記…? 随分と使い込まれているようだが」

ペラッ

川 ゚ -゚)「んーなになに?」

川 ゚ -゚)「主人公、大剣を軽々と振り回し強力な魔法を数々使いこなす」

川 ゚ -゚)「髪で片目が隠れていて、その髪の下には邪気眼と呼ばれる目が…」



197: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 09:18:28.37 ID:h0yjeXuMO
川 ゚ -゚)「日記じゃねええええ!!!!!」

('A`)タダイマー

川 ゚ -゚)「ふむ…エターナルフォースブリザード、相手は死ぬ」

('A`)「あ、あのクーちゃんそれ」

川 ゚ -゚)「ル・ラーダ・フォルオル!」

('A`)「マホカンタ! ってうわあああ何見てんのおおお!!!!!」

川 ゚ -゚)「日記って書いてあるのに日記じゃないノート」

('A`)「死んでやる! 死んでやるうう!!!」

川 ゚ -゚)「その前にハーゲンダッツを渡せ」

('A`)「…ほら」

('A`)「あまりの恥ずかしさに耐えられません」

川 ゚ -゚)「ドックンにも羞恥心なんて高尚な物があるんだね」

('A`)「バカにされても反論する気になれない」



199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 09:22:55.15 ID:h0yjeXuMO
川 ゚ -゚)「むー」

(;A;)ウッウッ

(;A;)ダレニモミラレタコトナイノニ

川 ゚ -゚)「ドックン」

(;A;)ナニ?

川 ゚ -゚)「口開けろ」

(;A;)アーン

パクッ

(;A;)

('A`)「う、うまい」

川 ゚ -゚)「ごめんな」

('A`)「…」

川 ゚ -゚)「なんだ」

ギュッ



201: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 09:26:21.16 ID:h0yjeXuMO
川 ゚ -゚)「わ! バ、バカ! 何をする!」

('A`)「ありがとう」

川 ゚ -゚)「うっさい離れろ!」

('A`)「ですよねー」

川 ゚ -゚)「大体このクーリシア様に抱きついたりなどと貴様は…」



「見つけましたよ」



川 ゚ -゚)「!?」

('A`)「へ?」

「どこに居るかと思えばこんな所にいらしたんですね」

( ^ω^)「クーリシア様」



203: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 09:32:03.06 ID:h0yjeXuMO
川 ゚ -゚)「あちゃー…誰かと思えばホライゾンではないか」

('A`)「いきなりすぎて状況が掴めない」

( ^ω^)「!? そこの人間は僕が見えるのかお」

川 ゚ -゚)「何の用だ」

( ^ω^)「白々しいですね、クーリシア様」

川 ゚ -゚)「クーちゃん様だ、豚が」

( ^ω^)「貴女が逃げ出した事で、我が国は非常に混乱していますお」

('A`)「先生、話が見えないです!」

( ^ω^)「なんだそこの人間は何も知らないのかお、彼女は」

川 ゚ -゚)「黙れホライゾン」

( ^ω^)「我が悪魔界の王位継承者、クーリシア姫だお」



204: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 09:37:34.24 ID:h0yjeXuMO
('A`)「あーはいはいお姫様ね…って嘘おおおおおお!?」

川 ゚ -゚)「おいホライゾン!!!」

( ^ω^)「王様からの命令ですお、悪く思わないで頂きたい」

川 ゚ -゚)「ふん、帰るものか」

( ^ω^)「では仕方ありませんお」

('A`)「えっちょやめr」

情けない声を上げるドクオ、そんなドクオの背後に一瞬で立ち短刀を突きつける

川 ゚ -゚)「ドックン!」

( ^ω^)「この男がどうなっても良いと、仰いますかお」

川 ゚ -゚)「ホライゾン貴様!」

即座に槍を呼び出し突きにかかる

( ^ω^)「おや…氷槍コキュートスですかお、しかしか弱いお姫様が持ったのでは宝の持ち腐れ」

( ^ω^)「ハァッ!」

ホライゾンは手慣れたようにクーリシアの突きを退け槍を弾き飛ばした



206: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 09:42:12.28 ID:h0yjeXuMO
川 ゚ -゚)「なっ!?」

( ^ω^)「クーリシア様の稽古をつけたのは僕ですお、甘く見ないで下さいお」

川 ゚ -゚)「流石は騎士団長様だな」

( ^ω^)「お褒めに預かり光栄ですお…さぁクーリシア様、この状況で誰も悲しまない、傷付かない選択、分かりますおね?」

川 ゚ -゚)「くっ…」

( ^ω^)「素直に従う、と解釈しますお」

川 ゚ -゚)「外道が」

( ^ω^)「…まだ時間がありますので猶予を差し上げます、その間に別れを済ませておいて下さいお」

( ^ω^)「逃げようなどと思わないで下さいお?」

( ^ω^)「もっとも先程の攻撃の際に転移の術をかけたので、時間が経てば無理にでも僕と仲良く帰るんですけどね」



208: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 09:47:53.27 ID:h0yjeXuMO
( ^ω^)「では後ほど悪魔界にて」

それだけ言うとホライゾンは
ブーン!とクーリシアよりずっと大きな翼と何故か腕を広げ飛び去った、正直ダサい
すぐさまドクオがクーリシアの元に駆け寄る

('A`)「クーちゃん!」

川 ゚ -゚)「すまないなドックン、世話をかけて」

('A`)「世話なんかかけられてない!」

川 ゚ -゚)「ドックン…」

('A`)「なぁクーちゃん」

('A`)「クーちゃんが来てから半年、毎日が夢のようでさ」

川 ゚ -゚)「私も、お城の生活なんかよりドックンと過ごす毎日が楽しくて仕方なかった」

('A`)「なのにどうして、どうしてお別れなんかしなきゃいけないんだよ」

川 ゚ -゚)「…私が姫であり、悪魔だからだ」



210: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 10:00:51.16 ID:h0yjeXuMO
('A`)「逃げよう! 転移の術なんか解けるだろ!?」

川 ゚ -゚)「無理だ」

('A`)「どうして!」

川 ゚ -゚)「ホライゾンは剣の腕はもちろんの事魔法の扱いにも長けている、誰かさんの何かで見たような感じの男なのさ」

('A`)「黒歴史ノートですね死にたい」

川 ゚ -゚)「だから…さよならだ」

('A`)「くそっ…このまま時が止まってしまえばいいのに」

しかしその言葉を嘲笑うかのように、無情にもクーの体は透け始める

川 ゚ -゚)「…時間か」

('A`)「透けてるよクーちゃん、そんなイリュージョンなんて良いからさ」

川 ゚ -゚)「ドックン、ありがとう」

('A`)「嫌だよクーちゃん、まだまだ俺達ケンカしたり笑い合ったりし足りてないだろ」

川 ゚ -゚)「わがままを言うな、いい男はわがままを言わないモノだ」

('A`)「…だったらこうするしかないね」

川 ゚ -゚)「何を言っt…んっ」



212: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 10:04:22.60 ID:h0yjeXuMO
二人の唇が重なる



少しの静寂の後
二人の唇が離れ
二人は光につつまれた

川 ゚ -゚)「…契約、承った」

('A`)「最初からこうしていれば良かったんだ」

川 ゚ -゚)「…良かったのか?」

('A`)「聞くな」

川 ゚ -゚)「照れたか?」

('A`)「…正直心臓止まるかと思ったよ」

川 ゚ -゚)「…ドックンの事、ますます分からなくなった」

('A`)「へへっ、クーちゃん」

川 ゚ -゚)「ドックン…」

('A`)「好きだ」
川*゚ -゚)「…うっさい、死ね」

おわり



215: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 10:10:17.47 ID:h0yjeXuMO
初ブーン小説で緊張しまくったり書きため消えたりして泣いたりしたけど終わったあああああ
二回もさるったのには正直焦った
じゃあ支援ありがとう!



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