機械仕掛けの神様のようです

304: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/21(日) 03:19:10.30 ID:dQ8AGlYV0
 
 まず、何から書こうか?

 事の発端は、ボクが振った話題だったようにも、自然と話題が盛り上がっただけのようにも思う。
 当時、ボクはトラブル体質というか、トラブルを嗅ぎ付けては首を突っ込む性質であった。
 だから、必然的に周囲の友人たちがそういった話題を振ったのかもしれないし、ボクが振った話題が広がったのかもしれない。

 兎も角、ボクは友人たちとは、そういった過去に体験したトラブル話で盛り上がっていた。
 そのうち、事実は小説より奇なりという諺が誰となしに飛び出した。
 誰しも必ず一度は体験するかもしれないが、往々にしてそういった体験は貴重である。

 小説では唐突に発生した事象がすべてを解決するなんて、デウス・エクス・マキナな手法は好まれない。
 だが、現実はそうはいかない。
 ボクら一人一人の人生を書き綴るシナリオライターがいるわけではないのだ。

 今日はその時、ファミレスでの時間つぶしに語られた物語をいくつか紹介したいと思う。
 おっと、当然、友人たちとはこの時の話を、物書きに役立ててよいという確約もある。
 ただ、なにぶん他人の話であるのだから、固有名詞をそのまま出すわけには行かないので、その点を改変することはご了承願いたい。

 けれども、内容は伝聞をそのままに書き記そうと思う。
 口調程度の差こそあれど、ボクは聞いた話を可能な限り思い出し、再現する努力をすると誓おう。
 まずは一つ目、そうだな一番手は彼の話から始めようか。



307: 機械仕掛けの神様のようです :2008/09/21(日) 03:22:08.53 ID:dQ8AGlYV0






                   機械仕掛けの神様のようです






308: 機械仕掛けの神様のようです :2008/09/21(日) 03:25:08.96 ID:dQ8AGlYV0
  _
( ゚∀゚)「あー俺の話からか」

 ジョルジュ長岡、ボクより四つ上の友人である彼とは、比較的親しい仲になる。
 元ホストのイケメン野郎、偶然アキバで知り合って、帰ろうとしてみれば家がずいぶん近かったという妙な縁だ。
 彼との仲は例えば、一人暮らししているマンションに終電を過ごした時に泊めてもらう程度といったところ。

('A`)「兄さんいきなり飛ばしすぎないでくださいよ?」

 彼はイケメンであるが、一枚化けの皮を剥がせば重度のエロゲオタ。
 そして、芸人並かそれ以上に体を張るネタを自らやってのける危険体質でもある。
 彼が肝を冷やした話となれば、ほかの人間がついていけないこともあるだろう。
  _
( ゚∀゚)「あいよー。そうだな、過去でもかなり危険レベルの高いネタの時な」

('A`)「ほうほう」

ζ(゚ー゚*ζ「長岡兄さんの危険は、命にかかわるからなー」
  _
( ゚∀゚)「いやいや、ネタはバカなネタで終わったんですよwww」



309: 機械仕掛けの神様のようです :2008/09/21(日) 03:28:19.67 ID:dQ8AGlYV0
 
 当時、ふと思いついた誰もやらないようなバカなことを、皆で集まってやる。
 そんな馬鹿げた行為をボクらは本気でやっていた。
 報酬は全員の笑いだけ、何の価値もないそれを、だけれどボクらは楽しいからと言う理由で実践していた。

 そのときのネタは確か、「ケツからヒが出る」
 まんぐり返しした状態で日の出を迎え、ケツから日が出る映像を収めるなんていうバカにも程があるネタであった。
 男たちがまんぐり返しで並ぶ様は、それは異様な光景であっただろう。

 ボクはその集まりの中心人物ではなかったし、撮影補助が多く、都合がつかない理由で欠席していた。
 当然、その後撮影場所でキャンプをしたり、帰りに飲み屋で騒いだりといった話はまったく聞いてはいない。
 ボクらの集まりのおおよそ半分ほどは後の宴会がメイン行事とも言えた。
  _
( ゚∀゚)「その時よー。イッキコールが止まるまで飲み続けたわけよ」

 元ホストである彼は、極端にアルコールに強い。
 たかがビールで酔いつぶれるとは、ジョッキ何杯飲んだというのか、皆目見当がつかない。
 本人も正確な量は覚えて居ないようだった。
  _
( ゚∀゚)「なにせ、途中から記憶ねーんだわ。気がついたら電車の優先席占拠して寝てた」

('∀`)「どんだけ飲んだんですかそれwwww」



310: 機械仕掛けの神様のようです :2008/09/21(日) 03:30:40.24 ID:dQ8AGlYV0
  _
( ゚∀゚)「でよー。目の前にじーさん居るわけよ」

ζ(゚ー゚*ζ「譲れバカwwwww」
  _
( ゚∀゚)「さすがに譲るに決まってんだろwwwそしたら、なんか周りの人間が騒ぐのさ」

('∀`)「どーせ漏らしたんだろてめぇwwww」
  _
( ゚∀゚)「漏らしてたってか、うん。体液漏らしてた」

('∀`)「汚ねえwwwww」

ζ(゚ー゚*ζ「酔った勢いの限度超えてやがるwwww」
  _
( ゚∀゚)「いやーチンコから漏れる体液だったらよかったんだが、漏らしてたのは血液だったんだ」

('∀`)「酔った勢いでなにやったwwwwww」
  _
( ゚∀゚)「酔ってると、血見てもさわがねえのな。これくらい平気平気って、爺さんに席譲った」

ζ(゚ー゚*ζ「じいさん災難wwwwww」

 後の証言によると、彼は帰り際にジョッキを一つ割ってしまったらしい。
 それが脛に大きな切り傷を作り、それが原因で電車は血の海であったという。
 その程度の出血で死ぬ事はないだろうが、床を濡らすほどの出血なのだから、周囲の人が優先席を空けたことは想像に難くない。



312: 機械仕掛けの神様のようです :2008/09/21(日) 03:33:23.81 ID:dQ8AGlYV0
 
('∀`)「でwwww結局どうしたwwww」
  _
( ゚∀゚)「結局、元の席に寝かされて、最寄り駅から少し歩いて、貧血で倒れたwwww」

ζ(゚ー゚*ζ「ここにバカがいるwwwww」
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( ゚∀゚)「通りがかりの人に助けてもらって、病院で二針縫って、その日の晩は入院」

('∀`)「人情、死んでなくてよかったなwwwww」
  _
( ゚∀゚)「しかし、俺はここで終わらない。なんと奇跡が起きる」

ζ(゚ー゚*ζ「ホントだwwww兄さん生きてるwwwww」

('∀`)「すげぇwwwwwwフェニックスだwwwwwww」
  _
( ゚∀゚)「俺の生還じゃねえよwwwwwアルコールは血と共に流れたのか、最後の方は完全に酔いは醒めてたんだ」

('∀`)「酔ってたから、痛覚なかったんだろーがwwww」

ζ(゚ー゚*ζ「常識あるなら血を見て醒めろwwwないなら永遠に寝てろwwwww」



313: 機械仕掛けの神様のようです :2008/09/21(日) 03:35:43.86 ID:dQ8AGlYV0
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( ゚∀゚)「だからまあ、助けてもらった人の顔は覚えてたんだよ」

('∀`)「まさか奇跡の再会!?」
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( ゚∀゚)「そのとおり。まあ、駅利用してた地点で、近所に住んでるのは当然なんだけどな」

ζ(゚ー゚*ζ「散々迷惑かけて、フラグ立てやがったこいつwwww」
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( ゚∀゚)「いや、相手は男だから!」

('∀`)「アッー! wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ζ(゚ー゚*ζ「うわぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

 その後、その男性とはたまに飲みに行くほどの仲になったのだという。
 掘ったり掘られたりは、今のところないそうだ。
 ボクといい、その男性といい、彼には出会い頭に縁を結ぶ才能があるのかもしれない。

 おっと、もうこんな時間か、では他の話は次の機会にでも話そう。

 次の機会があるかって? さあね?
 でも、彼のように何かと縁を結ぶ人間がいるかもしれない。
 それがこの話を聞いてくれた誰かが持っていると信じて、今日はその縁にすがってみようじゃないか。

 ではまた


  機械仕掛けの神様のようです  終わり



314: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/21(日) 03:36:55.39 ID:dQ8AGlYV0
短めで、ちょっと今までとはノリが違うのを一つ
続くかって? さあ?



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