神様だけが知っているようです
- 335: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/21(日) 08:06:49.81 ID:dQ8AGlYV0
- おや? 意外に再会は早かったね。
どうやら、縁のある人が居るようだ。
だけれども、縁ではなく必然的なものならば、それは因果と呼ぶべきだ。
このお話は縁か、それとも因果か。さてさて、答えは神のみぞ知る。
まあ、ボクが知っているわけだから、ボクが神様ではない限り、常套句は成立しないのだけれどね。
さて、次はなにを書こうか?
先ほどは、友人からの伝聞だったから、今はボクの話をしてみよう。
なに、ボクが語る話でも形式に変わりはしない。
物語の中でドクオがボクの体験を皆に話す、その情景をボクが書く、それだけさ。
自分の出来事だから、多少細かい描写があるけれど、それは目を瞑ってくれ。
世界は因果律を律儀に守って、過去に原因があって結果が生まれる。
原因が何もないように見えて、それは小さな積み重ねが結果を生んだにすぎない。
第一原因とされるものさえも、結局突き詰めれば、ちいさな原因の積み重ねで出来ているのだ。
どんなときでも、結果は常に不確定。
予想外のアクシデントが意外な方向へ結果をずらすことは、多々ある。
深く考えても仕方がないって教えだ。
次の話は、そんな話。
僕の話を始めよう。
- 336: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/09/21(日) 08:10:15.07 ID:dQ8AGlYV0
神様だけが知っているようです
- 337: 神様だけが知っているようです :2008/09/21(日) 08:12:57.72 ID:dQ8AGlYV0
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('A`)「次は俺の番か。つっても、デレが知ってる話は多いからな」
当時ボクはまだ高校生で、飲み会も雰囲気を楽しみ共に騒ぐだけの場だった。
とはいえ、元よりアルコールに弱い体質であるために、発泡酒ですらダメなのだから、それは今も変わりない。
だけれど、ファミレスで駄弁る時と、居酒屋で飲む時と、騒がしい飲み会は、雰囲気として違う。
なんというか心からの高揚感、テンションの変動などが、ボクらの羽目を外す。
だから、酒精の助けを借りずとも、十分にボクは楽しめた。
けれども、ここはファミレス、高揚感やテンションは鳴りを潜め、代わって好奇心が僕らを動かした。
ζ(゚ー゚*ζ「同じ学校だもんねー」
_
( ゚∀゚)「じゃあ、外で遊んだときとか、昔話とか」
('A`)「あー、あったあった。外で遊んだ話。ウチは工業高校だからさ、女子すくねーんだわ。見ての通り」
ζ(゚ー゚#ζ「どういう意味だてめえ」
(;'A`)「ボクが童貞って意味です。ええ、なんでもないっす」
ζ( ー *ζ「後で死なす」
_
( ゚∀゚)「こえー! デレちゃんこえー!」
- 338: 神様だけが知っているようです :2008/09/21(日) 08:15:35.19 ID:dQ8AGlYV0
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女日照りの工業高校。だけれども、女子たちとは馬が合った。
というのも、ボクが情報科という極めてオタク比率の高い学科であったためである。
女子はおおよそ半分が腐り、半分も多少なりとオタ文化との接し方を心得ていた。
当然、ご面相は予想の範疇にあるわけだが、クラスに七人と工業高校的にはがんばった人数の比率であった。
それと、デレはまだギリギリ普通と呼べるラインであったことを、彼女の名誉のために記しておく。
決して脅されたわけではない。
('A`)「で、その中で唯一と呼べる平均以上、まあまあ可愛い部類が一人居たわけだ。名をシューと呼ぶ」
ζ(゚ー゚*ζ「え、可愛いって、あの子? そっち?」
_
( ゚∀゚)「ひがまなーい、ひがまなーい」
ζ(゚ー゚*ζ「いえ、そうじゃなくて。ドクオはどっちかっていうと、もっと仲のいい子いるからそっちかと……」
('A`)「あー、伊藤のことか? あれは仲いいつうか、ゲームの趣味が合うだけ。まあ、伊藤もこの話に絡んでくる」
ζ(゚ー゚*ζ「伊藤とシューは仲良いからね。そこでお前とシューが繋がるわけか」
('A`)「そうそう、伊藤からシューと一緒に遊ぼうと誘われたわけだ」
ζ(゚ー゚*ζ「めずらしっ! お前休日はなにかトラブル起こすから、遊ぶとしたらこの面子かオタ連中だろ」
('A`)「俺様ひでー扱い」
- 339: 神様だけが知っているようです :2008/09/21(日) 08:18:12.90 ID:dQ8AGlYV0
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('A`)「んで、怪しいとは思ったんだけど。どうせ暇だったから、付き合ったわけよ」
ζ(゚ー゚*ζ「怪しいと思ったら、引くことを覚えような。マジで」
_
( ゚∀゚)「てかお前がデートとか、マジでないわ」
(;'A`)「デートじゃねえよ。もう一人男友達いたわ!」
ζ(゚ー゚*ζ「ダブルデートじゃんか」
その面子というのが、なぜか微妙な組み合わせだった。
せいぜい伊藤とシューのように個々の繋がりはあっても、全体としてはちぐはぐな印象を受けるような集め方だった。
共通項を探そうにも、全員ゲーム系オタク。そんなのウチの学校にはいくらでもいる。
_
( ゚∀゚)「で、結局集められた目的は?」
('A`)「シューの家に親戚の子供が集まって、伊藤も面倒みる予定が途中で抜けなきゃいけなくなった」
ζ(゚ー゚*ζ「保母さんwwwwww」
_
( ゚∀゚)「ロリコン根性全開っすねwwwww」
('A`)「生憎リアルロリに興味ねえ。けど、向こうはそこまで理解してやがった」
ζ(゚ー゚*ζ「流石オタwwww同族の細かい違いがわかるようでwwwww」
_
( ゚∀゚)「異性として見られてすらいねーwwwwwww」
- 340: 神様だけが知っているようです :2008/09/21(日) 08:20:45.49 ID:dQ8AGlYV0
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('A`)「まあ、どうせ嫁は画面で待ってる。異性云々は正直どうでもいい」
ζ(゚ー゚*ζ「きめぇwwwww」
('A`)「で、改めて面子を見渡すと子供の面倒見るのが得意な奴らなんだよ。伊藤ももう一人も、たぶん俺も」
ζ(゚ー゚*ζ「流石ロリコンっすねwwwwww」
('A`)「そうやってしばらく遊んでたんだが、緊急事態が発生した。その日、徹夜三日目だった。超眠い」
_
( ゚∀゚)「眠いのはいつもじゃねえかwwwww」
('A`)「で、いつの間にか寝ちまったんだ。起きたらシューの妹さんに膝枕されてた」
_
( ゚∀゚)「わくてかの流れ!wwwwwwww」
ζ(゚ー゚*ζ「あ、もしもし。警察ですか?」
(;'A`)「やめてぇ! まだ未遂だから!」
_
( ゚∀゚)「つまりこれから犯すのか」
('A`)「犯さねえよ! まあ、やばかったのはこの後で、そのシューの妹さんこんなことほざいたんだ」
lw´*‐ _‐ノv 「キス……しちゃった」
- 341: 神様だけが知っているようです :2008/09/21(日) 08:24:49.02 ID:dQ8AGlYV0
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( ゚∀゚)「流石の俺も通報した」
(;'A`)「だから話を聞け!」
ζ(゚ー゚*ζ「寄るな性犯罪者」
(;'A`)「そしたらな、妹さんは直後にこんなことも言ったんだ」
lw´*‐ _‐ノv 「もう一人のおにーちゃんが、寝てるときにキスしちゃった」
_
( ゚∀゚)「アッー!wwwwwwwwwwwwwww」
ζ(゚ー゚*ζ「……もう一人って、ショボンか。お前も大変だなー」
(#'A`)「他人事みたいにいうなよ! あれ止めろよ! マジで! 純潔散らされたんだぞ!」
とまあ、こんな感じか。
ショボンはウチの学校では、冗談なのか本気なのかホモで有名だった。
しばらくは、シューら腐女子一同の格好のネタで、休み時間放課後問わずにからかわれることになったとも言っておこう。
- 343: 神様だけが知っているようです :2008/09/21(日) 08:26:23.01 ID:dQ8AGlYV0
- 結局、どの地点で間違えたのだろうか?
遊ぶ承諾を取り付けた時? 入学した時かもしれない。もしかしたら、ショボンと知り合った時であるかもしれない。
どの地点で積むべき積み木を間違えたかなんて、どうせ分からないってことだ。
なら、その時考えうる最適の選択なんてないのだから、悩むより先に進むほうがロスがないと思わないかい?
IFなんて考えたところで無駄だ。
セーブできるゲームと違って、その選択肢は何があっても手が届かないんだ。
さて、今回はこれで終わりにしようか。
続き? さて、あるかどうかは縁次第だろう。
何がどう転ぶかわからないように、続きがあるなんていえないけれど、ね。
もしかすると読者にだって続きを見る選択肢があるかもしれない。
見たくないならその選択肢も、何かちょっとした事がカオス理論のバタフライ効果みたいに何かを起こすやも。
ただの可能性の話だけれどね。
ではまた
神様だけが知っているようです 終わり
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