( ^ω^)ブーンが生徒会に入ったようです

93:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/06/30(金) 08:02:16.64 ID:/onODdnN0
3時間目・前編の3行あらすじ

ちくしょうあの女さえーあの女さえ拉致できればー!
おい、拉致してみろよ。
ば、馬鹿な、このオレがスタンガンやナイフを使っても歯が立たないだと!
どうした……笑えよベジータ。

4行だった。


3時間目・後編

ツンとクーは、VIP学園の校門をくぐっていた。

ξ゚听)ξ「ここがあの男の、ハウス、ね」

川 ゚ -゚)「正確にはハイスクールだな」

ξ#゚听)ξ「ここがあの男の、ハウス、ね!」

川 ゚ -゚)「ん? ああ、学生寮があるのか。そこに入寮しているなら
     あるいはハウスが正しいことになるかな」

無駄にかみ合ってない会話を交わしていると
一人の男子生徒が現れ、2人に声をかけた。



94:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/06/30(金) 08:20:28.05 ID:/onODdnN0
「なんじゃアおんしゃらあ!? なんぞ用でもあんのかコルゥアァッ!?」

裏口(通用口)を介さない部外者に対する威嚇行為は、学則で定められている
VIP学生の義務である。が、頭に血が上ったツンと、義兄がVIP学生のクーが
相手では、悲しいかな全く効果はなかった。

川 ゚ -゚)「ほう、見事な男弁だ。義兄に見習わせたいものだな」

ξ#゚听)ξ「ああ、アンタ暇そうね……内藤っていうたわけをここに連れて来てくださる?」

「あァァーン? 内藤ォォォ!? 誰じゃそいつぁぁあああ?
 なーん寝ぼけたこと抜かしとんじゃックゥルアァァァアあああれえー何なのこれえぇー!?」

男が凄みをかけて二人を威嚇せんとしたその時、すでに
ツンのベアクローがこめかみに食い込み、彼の戦意を根こそぎ奪い取っていた。

ξ#゚听)ξ「いい、から、内藤、を、ここ、に、連れ、て、来い、っちゅー、とん、じゃい!!」

「かしこまりました少々お待ちくださいマダム」

ツンが手を離すと、男子生徒は最敬礼してそそくさと校舎の中へ消えていった


川 ゚ -゚)「素晴らしい。自白剤要らずだな。むしろツン自身が自白剤だな。この自白剤女め」

ξ#゚听)ξ「悪気が無いのは知ってるけどちょっと黙っててくれるかしらクー?」



110:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/06/30(金) 16:22:19.34 ID:/onODdnN0
川 ゚ -゚)「失敬した。……サバンナの戦士は狩りをする前に
     コンセントレーションを高め、邪念を捨て去ることで
     精霊を憑依……いわゆるトランス状態に到るという。ツンは今まさ」

ξ#゚听)ξ「黙れ」

川 ゚ -゚)「わかった、邪魔をしたな戦士よ」

クーはそれきり口を開かなくなり、二人は静かに
『内藤』が出てくるのを待った。

ξ#゚听)ξ(さぁ……出てきなさい、内藤)

川 ゚ -゚)(今日の晩御飯何かな……)


 ***


一方その頃、生徒会室では内藤を含めた極道メンバーが集結していた。
室内では消息を絶った外道コンビとクーの身辺警護に関する
指示や連絡が飛び交っている。

(´・ω・`)「彼ら、やっぱりニー女に現れたようだね」

( ´_ゝ`)「だが、速攻で逮捕されたらしいぞ」

(´<_` )「流石というか何というか」



111:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/06/30(金) 16:26:01.42 ID:/onODdnN0
逮捕の一報を聞き、わずかに安堵を浮かべるニダーだったが
すぐに心配そうな表情に戻り、義妹の安否を気遣った。

<;ヽ`∀´>「そ、そうニダか……で、妹は? クーは無事ニダか!?」

(=゚ω゚)ノ「ニダーの義妹さんはもう校内にはいないらしいょぅ」

( ゚∀゚)「だが、家にはまだ帰っていないらしい」

('A`)「寄り道か? 携帯持ってないんじゃ連絡も取れないしなぁ……」

そこへ、先ほどの男子生徒が転がり込んできた。
全員が怪訝な目を向ける中、内藤の姿を確認すると
すがるように飛びついた。

「な、内藤はん! 大変でっせ! かくかくしかじか」


( ^ω^)「……? 女の人が僕を呼んでこいって言ってたのかお?
       女性の知り合いなんていないお。どういうことだお?」

「さ、さぁ……なんだかすげえ女でしたけど。
 サバンナの戦士みたいな殺気を放ってましたぜ……!」



112:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/06/30(金) 16:27:58.94 ID:/onODdnN0
('A`)「っていうか今はそんな場合じゃないだろ」

<ヽ`∀´>「そうナンディス! 内藤のスケなんかどうだっていいンディス!
      オディは今すぐクーを助けにいくんディス!」

(;^ω^)「……かわいそうに、もう口調のキャラを間違えるほど錯乱してるお」

とはいえ、ドクオは内藤を訪ねてきた女性の正体が
気になって仕方が無い様子だった。

('A`)「それはそれとして、内藤を呼びつけたって子はどんなかな……」

「あ、グラウンドで待ってるみたいッスよ」

('A`)「お前まだいたのか……どれどれ?」

ドクオが窓のブラインドをめくると、確かにグラウンドの真ん中に
2人の少女が立っているのが見えた。ツンとクーである。

('A`)「なんだよ……2人とも結構かわいいじゃねえか。特に左のセミロングの方」



113:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/06/30(金) 16:30:42.18 ID:/onODdnN0
( ^ω^)「どれどれ……うはwwwwwwwwでもまぁ
       僕は個人的にはつり目の巻き毛の子の方が好みだお」

<ヽ`∀´>「え、何そんなかわいいニダ? ウリも見るニダ。どれどれ……」

内藤に続いてニダーも窓を覗く。
と、次の瞬間ニダーの絶叫が生徒会室に響き渡った。


<ヽ`∀´>「ゲ、ゲェー! なんであそこにクーがいるニダ!?」


('A`)^ω^)=゚ω゚)´_ゝ`)´<_` )・ω・`)『な、なんだってー!?』

<ヽ`∀´>「こ、こうしちゃいられないニダ!」

義妹の姿を認めるや否や、ニダーは生徒会室を飛び出していった。

('A`)「おい、なんだかわからんがとりあえず追いかけるぞ!」

(;^ω^)「やれやれ、人騒がせだお。
      まあ、特に何事もなく終わってよかったお。3時間目・完!」


終わってません。



114:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/06/30(金) 16:40:36.73 ID:/onODdnN0
 ***


ξ#゚听)ξ「……来たわね……」

川 ゚ -゚)「♪ほーんとーうにー ごぶとごぶかー……え? あ、本当だ」

ツンたちの元へ内藤とドクオが現れたのは
呼び出しから5分後のことであった。

( ^ω^)「あれ? ニダーの奴はどこにいったお」

話の展開の都合上迷子になってます。

( ^ω^)「そうかお」

ξ#゚听)ξ「あんたたちは?」

('A`)「失礼。我々はVIP学園生徒会の者です。
   えーっと、どっちがクーさん?」

川 ゚ -゚)「it's me」

('A`)「youね」



115:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/06/30(金) 16:41:57.87 ID:/onODdnN0
ξ゚听)ξ「……どっちが内藤?」

('A`)「え? ああ、君が内藤呼んでた子ね。
    こっちのぶよぶよしてるのが内藤ですよ」

( ^ω^)(……? やっぱり知らない人だお)

自分に不躾な――というか殺気を伴った視線を送る
少女に不信感を抱きつつ、内藤は努めてにこやかに挨拶した。
VIP学園流の由緒正しい挨拶を。

( ^ω^)「こんにちは、内藤ですお。ぶち殺すお!」

ξ#゚听)ξ「ビキビキ」

('A`)「アホか! 部外者にそんな挨拶して通じるわけないだろ!
    めっちゃ怒ってるぞ。ちゃんとせーや、丁寧に!」

( ^ω^)「うはwwwそれもそうだお。失礼しましたお。
       こんにちはですお。ぶち殺しますお!」

('A`)「うむ、それなら良し」

ξ#゚听)ξ「……何これ、私おちょくられてんの?」



116:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/06/30(金) 16:47:49.61 ID:/onODdnN0
川 ゚ -゚)「天然だと思うがなぁ……ってあれ?
     キミたち、確か以前どこかで――」

ξ#゚听)ξ「……キャオラァッ!!」

クーの言葉を待たず、ツンの鋭い前蹴りが内藤に突き刺ささった
――かに見えたが、しかしギリギリで避けられ、わずかにわき腹を
かすめたのみであった。

(;'A`)「え? 何?」

ξ#゚听)ξ「チッ……卑怯者は逃げ隠れだけは上手いって
       相場が決まってるのよね……!」

(;^ω^)「ちょっ! いきなり何すんだお!?」

ξ#゚听)ξ「……自分の、胸に、聞いてみなさい、よッ!!」

言葉を続けるのももどかしいというように、ツンは金的、目打ちと
急所を目がけて執拗に攻め立てる。



117:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/06/30(金) 16:52:12.53 ID:/onODdnN0
(;^ω^)「し、知らないおォォ!?」

ξ#゚听)ξ「逃がすかバカッ!!!」

突然の攻撃になすすべも無く、内藤は脱兎の如く駆け出した。
その後を猪のように猛烈な勢いでツンが追走する。やがて
2人の姿はあっという間に極道寮の裏手へと消えて行った。


('A`)「な、なんだ? なんで内藤がニー女のオンナに
   どつきまわされてんだ!?」

混乱するドクオをよそに、クーは何かを確認するように
ブツブツと独り言を呟いている。

川 ゚ -゚)「あのふかふかした豊満な肉体。おかめさんのようなにやけた瞳。
     猫科動物のような愛嬌のある口元……やはり、間違いない」

('A`)「は?」

川 ゚ -゚)「これは鯉だ」

(;'A`)「……は?」

川 ゚ -゚)「学名:Cyprinus carpio……できればこの辺でツッコミが欲しいのだが」

(;'A`)「…………は?」


 ***



123:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/06/30(金) 18:03:58.24 ID:/onODdnN0
極道寮の裏手では、逃走に疲れ果てた内藤とツンが
互いにへたり込み、舌戦による第二ラウンドへと
突入していた。

ξ;゚听)ξ「こ、この……ちょこまかと……逃げ隠れして……!
       ホンットに卑怯ね! このヘタレ男!」

(;^ω^)「ハァ……ハァ、い、一体なんなんだお!?
       自分の胸に聞けっていわれてもさっぱりだお」

ξ#゚听)ξ「まだしらばっくれるっての! あんたの企ては
       全部ぐるっとまるっとぬるっとお見通しなのよ!」

決めポーズをつけて見栄を切るツンだが、内藤は
彼女が何を言っているのかぐるっとまるっとぬるっと理解不能だった。

(;^ω^)「だ、だから企みってなんだお? 話が見えないお」

ξ#゚听)ξ「まだとぼけるのね、いいわ……はっきり言いましょう!

      アンタ、あのチンピラどもを使ってクーを拉致しようとしたでしょ!
      お、おまけに、その……アレをナニしようとしたり……」

(;^ω^)「は? チンピラって誰? 拉致? っていうかアレをナニってなんだお」



124:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/06/30(金) 18:05:58.37 ID:/onODdnN0

ξ゚听)ξ「だ、だからその、アレなことをその、ビデオに撮って、ナニを……」

ξ#゚听)ξ「と、ととととにかく! 全部あんたが裏で操ってたことは
       バレバレなのよ。っていうかあのチンピラがバラしたのよ!
       卑怯者は人望が無いから困るわね! フン!」

鼻息も荒く『内藤の陰謀説』を披露したツンだったが
結局内藤の混乱は深まるばかりであった。

(;^ω^)「参ったお、話がサッパリ見えないお。このアマの
       日本語が致命的に不自由なのが悪いんだお。ったくうぜえお」

(;^ω^)(落ち着いて欲しいお、きっと何かの誤解だお。話せば分かるお)

ξ#゚听)ξ「」ビキビキ

(;^ω^)「ギャワー! 本音と建前を間違えたんじゃおー!」

ξ;゚听)ξ「いい度胸じゃない……の?」

殺意の波動に目覚めたツンがゆらりと立ち上がったその時――

木陰から、草むらから、果ては極道寮の屋根裏から
次々にチンピラが現れ、数十はくだらないであろう人数が二人を取り囲んだ



14:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/07/01(土) 22:56:59.59 ID:vS4kjQUh0
3時間目・後編(続)


殺意の波動に目覚めたツンがゆらりと立ち上がったその時――

木陰から、草むらから、果ては極道寮の屋根裏から
次々にチンピラが現れ、数十はくだらないであろう人数が二人を取り囲んだ


( ゚д( ゚д( ゚д( ゚д( ゚д( ゚д゚ )д゚ )д゚ )д゚ )д゚ )д゚ )
「よう、内藤はん……寮の裏で女とパヤパヤたぁ随分といいご身分じゃのう?」

(;^ω^)「ちょwwwwこっち見すぎwwwww」

ξ;゚听)ξ「ちょっと、何よこれ! 卑怯者!
       一人じゃ私に勝てないからって舎弟に頼るの!?」

(;^ω^)「し、知らないお! この人たち誰だお!?」

内藤の戸惑いに、群衆の中から一人の男が進み出た。
片手に携えた木刀を地面に突き刺し、青筋を浮かべながらメンチを切る。

「ワシらは『幹部会』の舎弟連合じゃあ! 内藤ォ、お礼参りの時間やでぇ……!」



15:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/07/01(土) 22:58:22.58 ID:vS4kjQUh0
(;^ω^)「お、お礼参りって……!」

戸惑いの声に、周囲のチンピラが一斉にわめき出す。

「ウチの兄貴をムショにぶち込んでくれよったらしいのう……」
「おかげで幹部会は分裂……学園の監視もついて、事実上の壊滅じゃあ!」
「ジョーンズさんとマララー兄貴はパクられてしもうた……全部貴様のせいじゃろが!」
「ゆるさん……絶対に許さんぞ! 内藤!!じわじわとなぶり殺しにしてくれる!!」

口々に内藤への恨み言をブチ撒けるチンピラたちの声を聞き
ツンは呆れた顔で内藤をにらみつけた。

ξ;゚听)ξ「え? なに、内藤が狙いなの?
       何よアンタ、身内にも恨みを買ってたの!? これだから…」

(#^ω^)「違うっちゅーとるやろが! なんや貴様は! 空気嫁やヒス豚が!」

(;^ω^)(落ち着いてくれお! 全部誤解だお! 君なら分かってくれるはずだお!)

ξ;゚听)ξ「逆! また本音と建前が逆! っていうかワザとやってんだろテメェ。

       ……やれやれ、ちょっと待ってよアンタたち。悪いけど
       内藤は私がブチのめして警察に突き出すんだから、邪魔は……」

制止の声を上げるツンを、より大きく下劣な笑い声が阻んだ。



16:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/07/01(土) 23:00:04.60 ID:vS4kjQUh0
「何言ってんの? 嬢ちゃんは嬢ちゃんで用があるんだよォォこれが!」
「分かっとんぞ、ジョーンズさんとマララー兄貴をサツに売ったんはオドレじゃろがい!」
「恥ずかしい写真撮ってバラまいちゃるけんのう! じゃがその前にワシらで……」
「マワしちゃるわァァッハッハー!! 30人プレイやでェェェーーwwwww!!」

ξ;゚听)ξ「……はァ!? ちょっと、何で! どういうことなの!?」

「仕方が無いのう……テリーマン! 3行で説明しちゃれや」

「説明しよう! ・兄貴はニダーと内藤のせいで強請がバレて退学
        ・腹いせにその身内を襲おうとしたら変な女=お前にやられて逮捕
        ・内藤は殺して女は俺らとパヤパヤしたあと恥ずかしい写真で強請る」

「またまた説明ゼリフで楽させていただきましたァンッ!」
「うむ、わしらもなんかよう分からんが要するに全部貴様と内藤が悪いんじゃあ!」

舎弟連合の言い放った言葉が引き金となり、ツンの脳裏に
ジョーンズとマララーが言った言葉が反響した。

――内藤を恨むんだな。



17:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/07/01(土) 23:01:03.01 ID:vS4kjQUh0
事実と誤解が溶け合い、パズルのピースが繋がるように
真相が浮き彫りにされる。

ξ;゚听)ξ「そ、そんな……それじゃホントに誤か――」

悲鳴のような言葉を、内藤の静かな声が遮った。

(#^ω^)「――ちょっと待てお……今なんつったお?」

もはや内藤には先ほどまでの朴訥としたふいんき(←変換したくない)は
カケラも見当たらず、全身から炎のように怒気を噴出させている。

が、数の優位に酔いしれたチンピラたちは、内藤の変化に気づかず
その怒りを煽るように、下品な言葉を並べて嘲笑った。

「なんじゃクルァア、命乞いなら聞かんでぇ!」
「マワすっつったんだよォ! マーワーすー!!」
「ふひひひひwww童貞には刺激が強すぎたんちゃいますか?」
「30Pに混ぜて欲しいってんなら――」


(#゚ω゚)「クルゥアァァアア! なんじゃそらあああああああ!!」


内藤の怒声に、ちんぴらの笑い声がピタリと止んだ。



18:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/07/01(土) 23:01:40.94 ID:vS4kjQUh0
(#゚ω゚)「お礼参りはええよ……極道モンの敵討ち、大いに結構じゃ。せやけど
      きさんらの兄貴は、弱い者を――しかもVIP学園っちゅう家族の
      『身内』をいたぶってゼニ毟ったんじゃ……そりゃ『外道』じゃろが!」

(#゚ω゚)「身内ば手にかけて何が極道か! しかもなんじゃい、こん娘ば
      襲ってワッパかけられたァ!? 当ったり前じゃろが!
      自業自得じゃそんなん、何がお礼参りじゃボケェッ!」

(#゚ω゚)「それを……雁首揃えて女一人によってたかって輪姦じゃあ?!
      頭ッからケツの毛ェまで、とことんみっともないやつらじゃのう!!」


「り、輪姦って……エェーッ!?」

「わ、わしらはただ、あの公園にある地球儀みたいなやつでグルグルまわして……」

 ※註:地球儀みたいなの=回旋搭。今ググった。

「ゲロ吐かせてその写真撮ってバラまいちゃろうかっちゅうてただけでっせェー!?」

(#゚ω゚)「やっかましゃああああ!! こん可愛らしか女に恥ばかかせよるんは
      どんな方法だろうと許さんぜよ! きさんら正真正銘男のクズじゃあ!
      かかってこいやァァーッ! ぶちくらわしたるどォォォォッ!」



19:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/07/01(土) 23:02:52.00 ID:vS4kjQUh0
ξ;゚听)ξ「内藤……」

ξ////)ξ(ちょ、ちょっと……かっこいい、かも……)

「て、テメェ……言わせておけば付け上がりやがって……」
「もう許せねぇ……ヤッチマイナー!」

(#゚ω゚)「上等だコルゥアァァアァアアアアアアア!!!!」

拳を固めた内藤に、四方から木刀が、鉛が、DSが、ピコピコハンマーが
襲い掛かろうとした、まさにその時――

( ゚∀゚)「そこまでだ、外道ども!」

遥か頭上から、生徒会副会長・ジョルジュ長岡の
勇ましい声が響き渡った。

「ゲ、ゲェー! こ、この声は……!」
「なんじゃあ……なんであいつらがおるんじゃあ……!?」
「どこじゃあ! どこにおるんじゃい!?」



20:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/07/01(土) 23:04:20.04 ID:vS4kjQUh0
( ゚∀゚)「どこを見ている! 俺たちは……ここだぁ!」

天からの叫び声と共に、極道寮の屋上から
4つの影が飛び出し、内藤とツンを守るように四方に降り立った。

(;゚ω゚)「あ、兄貴!」

(´<_`(´・ω・`)゚∀゚)´_ゝ`)「極道生徒会執行部、推参!」

ξ;゚听)ξ「誰!? っていうか足は? い、いま屋上から飛び降りたんじゃ……?」

困惑するツンに、ショボンがこともなげに答えた。

(´・ω・`)「うん、空気を読めば容易いことさ。
      『ここはこう登場すべき』という空気をね」

(;゚ω゚)「な、なるほど! 屁のつっぱりはいらんということですお?」

ξ;゚听)ξ「こ、言葉の意味は良くわからんがとにかくすごい自信だ!」

( ^ω^)「簡単だお、つまり『屁』で着陸の衝撃を和らげたんだお!」

(´・ω・`)「ちげーよカス。適当ホザくな。ぶち殺すぞ」



21:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/07/01(土) 23:05:08.03 ID:vS4kjQUh0
流石兄が、PDAを操作しながら周囲のチンピラ一人ひとりの
顔写真と学生番号を照会し、何かを入力していく。

その鷹の様な眼光に、チンピラたちは心臓を握られるような威圧感を味わっていた。

( ´_ゝ`)「これでよし。……生徒会役員に対する集団暴行未遂、さらに
       カタギの娘への脅迫・暴行未遂……OK、全員ぶち殺す理由ゲット」

(´<_` )「流石俺たちだよな兄者。タイミングが良すぎるぜ。
       ちなみにぃょぅは生徒会室でおるすばんだ」



 ***


その頃、生徒会室ではぃょぅが電話の応対に追われながらも
プレステ2で遊んでいた。

(=゚ω゚)ノ「うん……うん、わかったょぅ。あと救急車も頼むょぅ。
     うんそう、いつもの毒茶会の……そう、そこの病院ね。よろしく」

< 桐生 『運が悪かったんだよ、お前らは』

(=゚ω゚)ノ「うわぁ……龍が如く、マジで面白いナリィ……」

平和な夕暮れのひと時でした。


 ***



22:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/07/01(土) 23:06:39.47 ID:vS4kjQUh0
(;゚ω゚)「そ、それにしても、兄貴たちどうしてここに!?」

(´・ω・`)「うん、実は役員バッジには発信機と盗聴器が
       仕込んであるんだ。済まないがモニターさせてもらったよ」

内藤は慌てて生徒会バッジを裏返した。
すると、確かに極小さなセンサーのようなものがついており
緑色の光が点滅しているのが見えた。

「な、なんだってェー!!」
「ど、どうするよオイ……生徒会が出てくるなんて!」

慌てふためくチンピラたちを見やり、ジョルジュは
同情するように目を伏せ、首を振って語り始めた。

( ゚∀゚)「さてと……毎年、お前たちのような生徒が何十人と現れる。
     が、一人も卒業できたものはいない……なぜだと思うね?」

「な、何を……?」

( ´_ゝ`)「『幹部会』以前にも、似たような組織が生徒会に敵対したことがあった。
       その時も彼らの中に卒業できたものは一人もいなかった」

(´<_` )「組織のトップたちも、全校生徒の前で土下座して
       「俺が悪かった」と言ったきりさ。なぜだと思うね?」

「なにが言いたいのだ…きさま!」



23:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/07/01(土) 23:08:22.56 ID:vS4kjQUh0
(´゚ω゚`)「ウチの仏様はね、ヨソと違ってあまり優しくないんだ。
       外道の行いは、1度だって許してはくれない。

       ……じゃあ、命乞い”以外”の注文を聞こうか(ビキビキ」

「せ、『制裁』ですかァァァー!?」

(´゚ω゚`)「Exactory(その通りでございます)」

「もしかしてオラオラですかァァァーーーッ!?」

(#゚∀゚)「YES! YES! YES! ……OH,MY GOD!」

( ^ω^)「こうなりゃヤケだお! いくお、お嬢さん!」

ξ;゚听)ξ「な、なんだか知らんがとにかく良し!」

ショボンの『号令』とともに、生徒会+αによる『制裁』が始まった。


 ***



24:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/07/01(土) 23:09:14.63 ID:vS4kjQUh0
そこから先は筆舌に尽くしがたい修羅場だったと、後の内藤ホライゾン(16)は語る。

( ^ω^)『極道生徒会が負けると思ったかって? ン〜〜……
       やはりあなた達はワカってないお。極道生徒会という存在を――」

ツンがその体に触れた瞬間、人間の体が紙細工のように吹き飛び、
  ――そりゃアンタ、30対4だと普通は勝負ありだお。普通はね。

ジョルジュがにこやかに拳を振るう度に血煙が上がり、
  ――でもこれは極道生徒会のハナシですお?

流石兄弟にマウントを取られてなお立ち上がる者は無く、
  ――もうムチャクチャですお。子供の喧嘩みたいに。

倒れ伏した者たちは、みなショボンにケツを掘られ尽くした。
  ――スゴイ音がしましたお。「グチャッ」っていうか
    「アッー!」っていうんですかお、ハハ……。


( ^ω^)『私も極道生徒会やってるわけだから、先輩の伝説は当然耳にしてますお。
      鬼気迫るっていうか……同じ生徒会のワタシがこう言うのも
      なんですけど……ちょっと憧れちゃいますお、男として。ハハハ……』


 ***



25:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/07/01(土) 23:10:12.12 ID:vS4kjQUh0
そうして10分後、立っていたのは
生徒会メンバーとツンの6人のみであった。

リザルト>
 (´・ω・`) :30(全員にとどめ)
  ( ゚∀゚)  :12
 (´<_` ):7
 ( ´_ゝ`):7
  ξ゚听)ξ :3
 ( ^ω^):1

(´・ω・`)「ふぅ……10分ってとこかな。やっぱり体がなまってるね」

( ゚∀゚)「内藤、片平恒夫巡査(34)ごっこはもういいから
     こいつらを片付けるのを手伝え!」

(;^ω^)「け、結局僕がノシたのは1人だけかお……みんな強すぎるお!
       これが……これが『極道生徒会』かお」

極道生徒会が見せ付けた力の片鱗に、内藤は改めて畏怖を抱くと共に
自分の不甲斐なさに打ちひしがれた。



26:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/07/01(土) 23:11:20.44 ID:vS4kjQUh0
が、うなだれる内藤の肩を、流石兄弟の手が力強く叩いた。

(´<_` )「お前の語った極道、なかなか見事だったぞ。流石だな内藤」

思っても見なかった流石弟の激励に、内藤の沈んでいた気分は
一気に最高にハイってやつにまで高まった。

(;^ω^)「え? そ、そうですかおwwwwwうはwwwwwwww」

( ´_ゝ`)「うむ、そちらのお嬢さんも感銘を受けていたようだぞ。な?」

ξ;゚听)ξ「へ? あ、ああああたしは別にそんな腑抜けヅラのことなんて!!
       ……って、貴方どこかでお会いしたかしら……?」



27:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/07/01(土) 23:12:14.90 ID:vS4kjQUh0
ツンの脳裏に、先週路上で出会った『最低のVIP学園生』の
姿が浮かび上がった。

ξ゚听)9m「あ、思い出した! 手術したのに直らなかった包茎の人!」

( ´_ゝ`)「」




(;^ω^)「すげえお……あの鬼神みたいだった流石兄貴が
       真っ白になって血の涙を流してるお!」

(;゚∀゚)「言葉の暴力は鍛えた肉体にも女性の柔肌にも無差別だぜェ……!」

(´・ω・`)「気にするなよ兄者、僕は被っててもおかまいなしだぜ?」

ξ;゚听)ξ「ご、ごめんなさい! アレ以外に印象が無かったものだから」


(´<_`;)「あ、あの、兄者? 機嫌直してよ。ほら、嬢ちゃんも謝ってるしさ……。
      ♪泣きべそなんてーサヨナラっ、ね? 兄者ーあにーじゃー」

(#´_ゝ`)「やッッかましゃああああアホンダラァァアアーーー!!
       そもそもテメェが悪いんじゃねェかぁぁぁあああアアア!!!」

(´<_`;)「ぎゃああああ!! OKOKマテ兄者ァ! 時に落ち着けって!」

5分後、ボロ雑巾のようになった弟者は他のチンピラ共々救急車で運ばれていった。



28:5910 ◆mHUt89/Bdc :2006/07/01(土) 23:14:24.74 ID:vS4kjQUh0
3時間目・後編改め中編 終わり



戻る3時間目後編