( ^ω^)の乳首がとんがりコーンになったようです
- 118: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:43 JkYt7p05O
これは・・・過去の話し。
そんなに古く無い、過去の話し・・・
さぁ・・・昔話を始めよう
7月27日、天気は快晴。
夏休みに入って間もないのに僕は家でゴロゴロしていた。
ついこの前まではいろんな計画を立てていたのに・・・
プルルルルルル・・・
電話の着信音が響く。
プルルルルルル・・・
「母ちゃん電話だおー!」
母ちゃんからの返事も、コールが鳴り止むことも無い。
仕方ない。自分でとりに行くか。
気だるい体を無理矢理おこして一階に向かう。
プルルルルルル・・・
「はいはい、今行きますおー」
僕の無駄な時間を潰しやがって、文句の一言でも言ってやろうか?
- 119: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:43 JkYt7p05O
そんな事を考えながら受話器を取る。
「はい。もしもしだお」
『ん?その声はブーンかい?』
受話器の向こうから聞こえたのは久しぶりに聞く友人の声だった。
「ショボンかお?どうしたお?」
『いますぐ学校に集合!反論は認めない。』
ガチャッ、プーッ・・・プーッ・・・プーッ・・・
「無茶苦茶だお。」
唐突すぎる呼び出しに少し戸惑う。・・・さて、行くべきか行かないべきか。
行かなかったら後で文句を言われるだろう。
行ったら行ったで面倒に巻き込まれるのは目に見えている。
僕はなんとなく手元にあった母ちゃんの雑誌の占いコーナーを見る。
【今月は素敵な出会いがあるかも!思い立ったらすぐ実行】
・・・よし、行こう。
- 120: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:44 JkYt7p05O
僕はパジャマ代わりのジャージから外出用の服に着替える。
早く行かないと・・・。ショボンは待たされるのが嫌いだ。
この前も5分の遅刻しただけで、2時間は正座で説教を聞かされた。
早くしないと。
スニーカーを履き自転車をこぐ。学校までは自転車なら5分もかからない。
だが、少しでもショボンを待たせないために全力で急ぐ。
その途中、変な人を見た。チラッとしか見なかったからあまり記憶には残らなかったが、その人は真夏なのに長袖を着ていた・・・。
- 121: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:45 JkYt7p05O
学校近くの公園に自転車を止めた。
学校に自転車置き場は無い。
僕等が休日に学校にくる時はいつも公園を利用していた。
まぁ、めったに学校には来ないが。
公園を出て、正門から入り辺りを見回す。
「おーい、こっちだ」
校庭から声が聞こえた。声の方を向くと、ショボンと長岡が手を振っている。
僕は二人の方に走った。
「ごめん、またせたお!」
(´・ω・`)「いや、予想以上に早かったよ」
( ゚∀゚)「俺も来たばっかりだぜ」
どうやらショボンの機嫌を損ねずに済んだらしい。僕は、ふぅ・・・と溜め息をつく。
- 122: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:46 JkYt7p05O
( ゚∀゚)「久々にアレやろうぜ!」
(´・ω・`)「僕は賛成だね」
「OK、やるお」
アレとは僕等3人の友情を確かめ合うための儀式である。
長岡が片腕を空に突き上げ叫ぶ
( ゚∀゚)「我等が栄光なる、おっぱいのためにッ!」
ショボンと僕はそれに続く・・・
(´・ω・`)「我等が栄光なる、おっぱいのためにッ!」
「我等が栄光なる、おっぱいのためにッ!」
_ ∩
( ゚∀゚)彡おっぱい!
( ⊂彡
| |
し⌒J
_ ∩
( ^ω^)彡おっぱい!
( ⊂彡
| |
し⌒J
` ∩
*(´・ω・`)彡おっぱい!
( ⊂彡
| |
し⌒J
- 123: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:47 JkYt7p05O
「ふぅ、ところで今日は何をするんだお?」
( ゚∀゚)「ショボン・・・くだらない事だったら許さないぜ?」
(´・ω・`)「とりあえずついて来てくれ」
ショボンは校庭の奥に歩いて行く。僕等はそれを追いかけた。
ショボンは一カ所だけ草が生えている場所で止まった。
( ゚∀゚)「ん?こんなとこに草生えてたっけ?」
ショボンは草を持ち引っ張りあげる。どうやら草は生えているわけではなく、置いてあるだけのようだ。
何かを隠すように・・・
- 124: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:48 JkYt7p05O
草を退かすと穴があった。穴の中には大人1人分ほどの大きさをした黒い物体がある。
僕はそれを指で突つきながらショボンに聞く。
「これ、なんだお?」
するとショボンは表情をいっさい変えずに言い放った。
(´・ω・`)「不発弾」
「・・・は?」
( ゚∀゚)「へ?」
(´・ω・`)「だーかーらー、不発弾だって」
「うわあぁぁぁッ!!!」
僕は指を引っ込め、後ずさりした。長岡は凍り付いている。
でも、ショボンだけは笑っていた・・・
(´・ω・`)「ブーンは臆病だなwww爆発しないから不発弾って言うんだよwww」
- 125: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:48 JkYt7p05O
「そういう問題じゃないお!」
気付けば僕は大声を出していた。今まで凍りついていた長岡も、それに反応する。
(;゚∀゚)「お、おい・・・洒落になんねぇぞ・・・ショボン」
長岡はポケットから携帯を取り出しボタンを押す・・・が、ショボンは長岡の腕を掴みそれを遮った。
(´・ω・`)「どこにかける気だい?」
(;゚∀゚)「警察に決まってるだろ!」
ショボンは手の力を強めながら僕等に言った。
(`・ω・´)「この不発弾は・・・僕等の物だッ!」
僕はショボンが何を言っているのか理解できなかった。ショボンは僕等を無視して続ける・・・。
(`・ω・´)「これを使って何か大きな事をやるんだ!僕は常に何かを求めてきたッ!!それは君等も同じだろ!?」
大きな事・・・求める何か・・・
(`・ω・´)「僕等には・・・きっと、きっと何かが出来るんだ!やるなら今だ!!少年よ大志を抱け!」
- 126: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:49 JkYt7p05O
「・・・。」
(;゚∀゚)「・・・。」
流れる沈黙、誰も言葉を発しなかった。だが僕は・・・いや、きっと僕だけじゃない。
長岡も感じていただろう。胸の中を巡る、熱い・・・気持ちを。
ただ家でくすぶってるんじゃない・・・。皆が驚くような事をやるんだ。
僕が口を開こうとした時、沈黙を切り裂いたのは以外な人物だった。
川゚ー゚)「面白そうな話しをしてるじゃないか」
突然聞こえた声に僕等は驚く。
そして三人ともが声を発した人物に見入ってしまった。
肩まで伸びるストレートの黒髪・・・くっきりとした目。
綺麗な人だった。
否のつけ所なんて無い・・・ただ真夏に長袖だという事を除けば・・・。
- 127: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:50 JkYt7p05O
「この人、知ってるお!ここに来る途中で見たお」
長袖の女性が僕の方を向く。
少し笑みを浮かべながら、弟に言い聞かせるような口調で話しかけてきた。
川゚ー゚)「少年・・・私に惚れたか?」
いきなりだったから、僕はまともな返答もできずたった一言・・・
「・・・お?」
とだけ返した。
川*゚ー゚)「いやぁ少年!皆まで言うな。この絶世の美女、クー姉さんに惚れるのは仕方のない事だ。にしても罪作りな女だな私は・・・」
僕はたまらずショボンと長岡に助けを求めたが、二人共まだ状況を把握仕切れていない。
まるで手抜きのアニメのように突っ立っている。
クーと名乗る女性はまだ一人で喋っている。
川゚ー゚)「すまないな少年!私は恋愛ってヤツはしないんだ。一人でも生きていく自信があるからな。」
そして、失恋おめでとう!と言いながらクーさんは僕の肩を叩いた。
- 128: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:51 JkYt7p05O
「あの・・・別に惚れてなんかいないお。」
クーさんの雰囲気に飲まれそうになりながらも僕は言った。
だが帰ってきた言葉は予想に反して、あっさりしていた。
川゚ー゚)「知ってるよ」
「・・・お?」
川゚ー゚)「冗談だよ。冗談。初対面の相手には緊張してしまうものだ。今はどうだ?緊張もとれただろ?」
確かにそうだ。横の二人は別として僕には最初のような畏怖の感情は無かった。
(;´・ω・`)「あの、もりあがっているのに悪いのですが・・・何の御用でしょうか?」
ショボンの微妙な敬語で僕は今の状況を思い出す。
この人の目的はなんなのか?
川゚ー゚)「簡単な事だ。君達が何をするかは知らんが・・・仲間に入れろ。理由は暇だから。以上!」
僕等は言葉を失った。とっさにショボンが言う。
(´・ω・`)「作戦会議をさせてくれ」
川゚ー゚)「許可する」
- 129: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:52 JkYt7p05O
ヒソヒソ・・・
「どうするお?」
(´・ω・`)「うーん・・・不発弾も見られちゃったし、仲間に入れよっか?」
「僕は賛成だお。長岡は?」
( ゚∀゚)「素敵おっぱいの持ち主に悪いヤツはいねぇ・・・」
「長岡は巨乳が好きなんじゃ・・・」
(#゚∀゚)「馬鹿やろう!俺は大きいからおっぱいが好きなんじゃない!おっぱいだから好きなんだ!」
(;´・ω・`)「ば、馬鹿!叫ぶな」
(#゚∀゚)「お前等は何にもわかっちゃいねぇ!美しさが大事なんだよ!」
「恥ずかしいからやめるお!」
・
・
・
川゚ー゚)「ふむ・・・思春期だな。」
- 130: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:52 JkYt7p05O
5分後〜
(´・ω・`)「じゃあクーさんを仲間に入れるって事でぉK?」
「異論なし」
( ゚∀゚)「同意」
会議を終わらせ三人が振り向くとクーさんは鼻提灯を出して眠っていた。
川--)「・・・ZZZ」
肩を掴みクーさんの体を揺さぶる。
川--)「・・・ん?」
「クーさん起きてくださいお」
クーさんは眠たそうに目を擦りながら目覚めた。
川;゚―゚)「・・・はっ!?」
川;゚听)「曲者ッ!曲者はどこじゃッ!?」
「はい?」
クーさんは寝ぼけているのか、目を白黒させながら叫んだ。
川#゚听)「殿の名をかたる曲者めッ!」
たまらずなだめるショボン
(;´・ω・`)「寝ぼけて前世に思いをはせないでください!」
僕とショボンは二人で暴れるクーさんをなだめる。
クーさんは女性にしては力が強くて四苦八苦する。
「長岡も手伝うお!・・・長岡?」
( ゚∀゚)「・・・いいキャラしてるぜ。」
長岡はマニアックなようです。
- 131: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:53 JkYt7p05O
(;´・ω・`)「役立たずはほっとけ!」
・
・
・
さらに五分後。
川;゚ー゚)「正直すまんかった・・・。昔から寝起きが酷くてな。」
先が思いやられる。皆がそう思った。
( ゚∀゚)「クーさん・・・れたぜ」
あ、コイツは例外ね。
そして僕等はクーさんに事を告げショボンから作戦の意図を聞く。
(´・ω・`)「えー、色々とありましたが作戦に移りたいと思います。」
川゚ー゚)「いいぞいいぞ、やれやれー!」
(´・ω・`)「静かに!」
川゚―゚)「・・・はい。」
少しうつむくクーさん。その時、僕は少し可哀想だと思った。
が、自業自得なので何も言わない。
ショボンは気にせず続ける。
(´・ω・`)「とりあえず不発弾の場所を移動させよう。ここに置いとくのは危険だ。」
その後、役割分担をした。ショボンは荷台を、長岡はロープを学校に探しにいった。
僕とクーさんは二人で見張りとして残る。
長岡が僕を睨んでいた気がするが、気にしない事にした。
- 132: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:55 JkYt7p05O
無言。
気まずい雰囲気。何か話さないと・・・そう思い僕はクーさんに話しかけた。
「クーさんはどこから来たんですかお?」
クーさんは答える。屈託の無い笑顔で。
川゚ー゚)「あの山の向こうから。」
思いもがけない答えに僕は気の抜けた返事をしてしまう。
「お?」
その時、風が吹いた
川゚ー゚)「家はない。風なんだよ・・・私は。」
「旅人・・・ですかお?」
川゚ー゚)「ふふっ、そんなとこさ」
クーさんはまた笑った。嫌味の無い彼女の笑顔が眩しい。
僕はドキドキしていた。
川゚ー゚)「ん?顔が赤いぞ少年。まさか本格的に惚れたか?」
指摘され僕の顔はよりいっそう赤くなる。
「違いますお!・・・夏だからだお。それと、僕はブーンだお。」
川゚ー゚)「ブーンか・・・変な名前だな。」
そう言って彼女は僕に手を差し出した。
僕はその手を握る。
川゚ー゚)「これからよろしくな。」
「こ、こちらこそだお」
僕は二人の間に確かな友情を感じた。気のせいかもしれないが、僕はそう思いたかった。
- 133: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:56 JkYt7p05O
( ゚∀゚)「ロープ持ってきたぞ・・・」
(;゚∀゚)「って、うおぉぉぉいッ」!
ロープを持った長岡が目を血走らせながら走ってくる。
俺とクーさんが握手しているからだろうか?
アイツ・・・本当にクーさんに惚れてたのか。
(#゚∀゚)「てめぇ!俺のクーさんに何してんだぁぁあ!」
「俺のクーさん(笑)」
川゚ー゚)「俺のクーさん(笑)」
二人で長岡をからかう。長岡は今にも飛びかかってきそうな勢いだ。
(#゚∀゚)「笑うなぁぁぁぁ!何気に打ち解けてるしぃぃぃ!!」
クーさんは叫び回る長岡をなだめながら聞いた。
川゚ー゚)「まぁまぁ、男女の仲ってのは不思議なもんだ。君の知らない間に我々は深い仲になったって言うことだ。」
この人、こっそり凄いこと言ってないか?
- 134: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:57 JkYt7p05O
僕の疑問など関係なくクーさんは話しを続ける。
川゚ー゚)「そういえば君の名前は?」
長岡は興奮気味に、
(*゚∀゚)「長岡ですッ!結婚してください!!」
・・・は?
気のせいだったろうか。僕には長岡がプロポーズしたように聞こえた。
長岡はクーさんの返事も聞かずに続ける。
(*゚∀゚)「やれと言われれば、家事全般は何でもやります!基本的にマゾですので!!踏んでください!」
川;゚ー゚)「・・・。」
さすがのクーさんも困った顔を見せる。
彼女はしばらく考えた後・・・僕の手を取った。
川゚ー゚)「ダーリンがいるから」
クーさんは僕の顔を見た。そしてはにかみながら・・・
川*゚ー゚)「・・・ね☆」
- 135: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:58 JkYt7p05O
(;゚∀゚)「・・・マジかよ。」
「マジじゃないお」
長岡は急に背中を向けた。そして空を見ながら僕等に語りかける。
( ゚∀゚)「クーさんを幸せにしろよ。俺から彼女を取っていくんだ・・・泣かせたりしたら承知しねぇぞ。」
「クーさんの冗談だお。長岡・・・聞いてるかお?」
( ゚∀゚)「クーさん・・・コイツは少し頼りない所があるかもしれないけど、良いヤツです。二人ならうまくやっていけますよ。」
長岡の目からは少しだが涙が出ていた。太陽の光に反射して、それは輝く。
「泣いてるのかお?」
長岡は目を擦り涙を拭く。
(*゚∀゚)「泣いてなんかいねーよ。友達と好きな人が幸せになった日だ。涙なんか見せねーよ」
僕はなんとなくクーさんを見た。
川;゚ー゚)「・・・。」
少し困ったような顔をしている。からかった事を後悔してるのだろうか?
- 136: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 21:59 JkYt7p05O
( ゚∀゚)「じゃあな・・・たまには思い出してくれ。長岡って・・・馬鹿な男がいたってことをな。」
僕等の制止を振り切り走り去ろうとする長岡。
そのとき、
(´・ω・`)「まてや」
突如あらわれたショボンの腕が長岡の首にかかりラリアットの形になる。
(;゚∀゚)「アマンドゥネフ!」
奇声とともに倒れる長岡・・・死んだなこりゃ。
(´・ω・`)「さて、道具は集まったし・・・始めようか。」
そう言いながら気絶している長岡からロープを奪い取る。
僕に些細な疑問が浮かんだ。
「ショボンはいつからいたんだお?」
(´・ω・`)「うーん・・・ダーリンのあたりからかな?」
僕はあの時のクーさんを思い出した。顔が赤くなっていく。
ショボンもクーさんもその事には気づいていない。
僕は平常心を取り戻そうと素数を数えた。
- 137: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 22:03 JkYt7p05O
ショボンは紫色になっていた長岡を起こして、これからの事を僕等に告げる。
(´・ω・`)「とりあえず不発弾の移動だ。場所は僕の家が所有している小屋にしよう。」
ショボンの家は大豪邸で、所有しているが使っていない建物がたくさんある。
そのうちの一つを借りる事にした。
「ぐぐぐ・・・なんて重さだお!」
川;゚ー゚)「はぁはぁ・・・確かに重いな・・・だがこの爆弾で消えるはずだった人達の命はもっと重いぞ。」
(;´・ω・`)「うぐぐぐ・・・命に重さなんてありません。命なんてのは概念ですから」
川;゚ー゚)「ううう・・・君はまだ若いから、わからないんだ。人の命を背負う機会がくれば、それがわかるさ」
(;゚∀゚)「うおおお・・・これ重いんだから集中してくれよ」
不毛なやりとりを続けながら爆弾を持ち上げる。爆発の危険を考慮して、ゆっくり・・・ゆっくりと動かす。
それがまた僕等の体力を奪っていった。
- 138: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 22:04 JkYt7p05O
結局、爆弾をショボンの持ってきた荷台に積むだけで30分はたっていた。
とりあえず爆弾をロープで荷台に固定する。
・・・疲れた。
この作業だけで腕はパンパンになっている。荷台に乗っているとはいえ不発弾は結構な重さだ。
この後を考えると憂鬱になる。
- 139: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 22:06 JkYt7p05O
木陰で薄暗い森の中。その中で荷台を押す4人の人影があった。
道は急な上り坂になっており、今の季節は夏。
見ているだけで暑くなるような光景が広がっている。
「はぁはぁ・・・。」
(;´・ω・`)「はぁはぁ・・・。」
(;゚∀゚)「はぁはぁ・・・。」
川;゚ー゚)「はぁはぁ・・・。」
皆の息遣いばかりが耳に届く。誰も口を開かず懸命に荷台を押している。
その空気に耐えられなくなったのか、一人が口を開いた。
(;゚∀゚)「はぁはぁ・・・黙ってるとキツい。何か喋ろうぜ」
川;゚ー゚)「はぁはぁ・・・私は・・・賛成だ」
「はぁはぁ・・・別にいいお」
(;´・ω・`)「はぁはぁ・・・異論なし」
(;゚∀゚)「クーさん・・・はぁはぁ・・・好きな食べ物は何ですか?」
川;゚ー゚)「唐突だな・・・とりあえず・・・おでんだな。はぁはぁ・・・熱々のがんもどきが大好きだ・・・」
(;゚∀゚)「・・・」
- 140: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 22:07 JkYt7p05O
(;´・ω・`)「はぁはぁ・・・話題を変えましょう。」
「はぁはぁ・・・それがいいですお」
川;゚ー゚)「はぁはぁ・・・正直すまんかった・・・。そういえばショボン・・・って言ったかな?ショボンの家は何の仕事をしてるんだ?」
(;´・ω・`)「はぁはぁ・・・石油関係です。父がアラブに油田を持ってまして、父はほとんどアラブにいます。アラブは暑さは日本の比じゃないらしいですよ」
川;゚ー゚)「・・・。」
(;゚∀゚)「・・・。」
「・・・。」
(;´・ω・`)「・・・ごめん」
「はぁはぁ・・・涼しそうな話しをすればいあんだお」
(;´・ω・`)「はぁはぁ・・・寒い話しか・・・南極は寒いんだろうね」
「はぁはぁ・・・きっと一年中、雪が降ってるんだお」
(;゚∀゚)「でも最近は温暖化で南極の氷が溶けるって言うしな・・・。」
(;´・ω・`)「・・・。」
川;゚ー゚)「・・・。」
「・・・。」
(;゚∀゚)「はぁはぁ・・・わりぃ。」
- 141: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 22:08 JkYt7p05O
それからは皆ほとんど無口だった。
何かを喋れば喋る度に墓穴を掘ってしまう。
何も喋らずただひたすら荷台を押す・・・。
しばらくして、やっと目的の小屋が目に入った。
僕は残りの力を全て使って荷台を押した。
そして、小屋にたどりつく。
荷台を小屋の中に入れると僕等は糸の切れた人形のように、その場に倒れた。
「ふぅ・・・」
僕は大きく息を吐く。手も足もパンパンで、それがなんだか心地よかった。
・・・明日は筋肉痛だお。
僕は寝たままショボンに聞いた。
「これから・・・どうするんだお?」
(´・ω・`)「巨大打ち上げ花火を作ろう」
- 142: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 22:09 JkYt7p05O
予想外の答えに僕等は驚いた。
(;゚∀゚)「ちょっと待てよ。花火なんて素人の出来るもんじゃないぜ!?」
(´・ω・`)「大丈夫。作り方はネットで調べた。この不発弾は第二次世界大戦でアメリカ軍が作った、【Jin・Sei・Owata】って言う爆弾なんだけど、内部構造が日本の花火と告示しているんだ」
川゚ー゚)「なるほど・・・つまり不発弾をいじくって、花火に変えてしまおうというわけか」
「いつ打ち上げるんだお?」
(´・ω・`)「4日後の7月31日。夏祭りの日さ。毎年恒例の花火大会が中止になったのは知ってるだろ?アレを楽しみにしてた人は結構いるんだ。僕もその一人・・・だから僕等で花火大会を決行するんだ」
毎年、7月の終わりになると、この町では夏祭りが開催される。
それほど大きい町じゃないから小規模な祭りだが。
花火大会も毎年恒例の行事で夏祭りの日に行われた。
これも小規模ではあるが町の皆は毎年楽しみにしている行事だ。
でもそれが今年は中止になるらしい。
詳しい事情はわからないが、僕は知らせを家で聞いたとき妹と二人でがっかりしたのを思い出した。
- 143: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 22:10 JkYt7p05O
川゚ー゚)「ふむ・・・花火大会か。」
僕はクーさんがこの町の住民じゃないのを思い出した。
説明しようかと思ったが、それなりに納得しているようなのでやめておいた。
( ゚∀゚)「ちょっと待てよショボン。不発弾を花火に変えるのはわかったが、花火一つだけじゃ花火大会とは呼べないぜ?」
たしかに、どんな大きな花火を作ってもたった一つじゃ無意味だ。
(´・ω・`)「ふふふ・・・僕をなめるな。すでに2000発の花火が用意してある」
「・・・お!?」
川゚ー゚)「やるじゃないか!」
(;゚∀゚)「ちょ・・・どうやって!?」
(´・ω・`)「今年の花火大会に使われる予定だったものさ。花火2000発は作ったが、大人の事情ってヤツで中止になり花火が残った。」
ショボンは立ち上がり小屋の奥に歩いて行く。
僕等はショボンの行った方向に目をやった。
小屋に入った時は疲れはてて気づかなかったが、奥の方にはビニールシートで覆われた何かがあった。
バサッ・・・
ショボンはビニールシートを一気に取り外す。するとそこには大量の黒い筒があった。
- 144: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 22:12 JkYt7p05O
筒はそうとうな数がある。これがショボンのいう花火なのだろう。
(´・ω・`)「町内の祭りには僕の家もだいぶ手を貸しているんだ。毎年の花火大会はこの山から花火を打ち上げているのさ」
( ゚∀゚)「そうか、だからここに花火があるわけか」
この山から花火を打ち上げていたなんて、僕は知らなかった。少し考えればわかる事だが、考えもしなかったから。
(´・ω・`)「とりあえず・・・今日は解散しよう。疲れただろ?」
たしかに今日はこれ以上の労働をする元気は無い。周りを見渡すと皆賛成のようだ。
- 145: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 22:13 JkYt7p05O
( ゚∀゚)「もうくたくただぜ・・・今日の締めにアレやっとくか?」
(´・ω・`)「賛成・・・したい所だけどクーさんが・・・」
3人はいっせいにクーさんを見つめる。
川゚ー゚)「ん?何だ?乱交か?若さ故の過ちか?」
「クーさん下ネタは・・・」
川゚ー゚)「避妊はちゃんとしないと駄目だぞ若者よ。生き急ぐな」
あたりに冷たい空気が流れる。疲れはてた体は下ネタを受付ない。
「クーさん・・・ただのオッサンだお」
(´・ω・`)( ゚∀゚)「同意」
川;゚ー゚)「え、えーと・・・アレだ。アレってなんだ?」
( ゚∀゚)「じゃあ俺達に合わせてください」
「ちょ・・・やるのかお!?」
- 146: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 22:13 JkYt7p05O
( ゚∀゚)「我等が栄光なる、おっぱいのためにッ!」
(´・ω・`)「我等が栄光なる、おっぱいのためにッ!」
「我等が栄光なる、おっぱいのためにッ!」
川゚ー゚)「我等が栄光なる、おっぱいのためにッ!」
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( ゚∀゚)彡おっぱい!
( ⊂彡
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( ^ω^)彡おっぱい!
( ⊂彡
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*(´・ω・`)彡おっぱい!
( ⊂彡
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川゚ー゚))彡おっぱい!
( ⊂彡
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- 147: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 22:15 JkYt7p05O
その後、僕等は4人で大声を出して笑った。
ただ今が楽しくて、紛れもないこの瞬間が楽しくて、これからも変わらないと信じた時間が楽しくて・・・僕等は笑った。
ショボンに別れを告げ、僕と長岡とクーさんは山を下りた。ショボンは僕等とは逆方向に家がある。
山を下りると長岡と別れた。ここからは僕とクーさんだけになる。
気づけば空は赤く彩られていた。僕は隣を歩く、クーさんの顔を見つめる。
夕日に照らされた彼女は、僕なんかとは違う大人の顔をしていた。クーさんは僕の視線に気づき目を合わせる。
川*゚ー゚)「じろじろ見られると照れるじゃないか」
顔を赤く染め僕を見る彼女。僕は彼女を愛おしいと思った。抱きしめたい・・・そして、、、
- 148: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 22:16 JkYt7p05O
川゚ー゚)「ブーン・・・大丈夫か?」
クーさんの声で我に帰る。それでも頭はボンヤリして胸に変な感触が残る。ドキドキとは違う・・・キュンとなる・・・こそばゆい感触。
川゚ー゚)「なんだか変だぞ?顔も赤いし・・・どれ」
彼女は少し背伸びしながら僕に顔を近づけた。右手を僕の首にあて引き寄せる。
近づいて行く二人の距離。僕と彼女の距離・・・
僕は
僕は
僕は・・・彼女が・・・クーさんの事が・・・
ごんッ!
クーさんは僕に額を合わせて、
川゚ー゚)「・・・熱は無いな」
と、呟いた。少しがっかりしたが、これが普通なんだろう。僕の意識は完全に戻っていた。
川゚ー゚)「念のために今日は早く寝るんだぞ」
クーさんは真剣な顔で僕に言う。本気で僕を心配してくれているのがわかる。
僕は自分がとても醜い生き物に思えた。
- 149: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 22:17 JkYt7p05O
とりあえず何か喋らないと・・・。そう思い僕はクーさんに話しかけた。
「もうすぐ僕の家なんですけど、クーさんはどこに住んでるんですかお?この辺にはホテルも無いし・・・遠いんなら見送りますお」
川゚ー゚)「・・・泊めてくれ」
「お?」
川゚ー゚)「たのむ、泊めてくれ」
「・・・お!?」
川゚ー゚)「君が泊めてくれないのなら私は野宿をしないといけないんだ」
状況を飲み込めずあたふたしている僕に対してクーさんは・・・
川゚ー゚)「夏だけど夜は寒いんだろうなぁ・・・田舎でも変態とか出るんだろうか?」
「クーさん・・・本当に泊まる場所無いのかお?」
クーさんは真顔で頷く。正直言うとクーさんを泊めてあげたい。下心があっての事じゃない。
単純に、彼女の役に立ちたいと思った。でも無理だろう。
- 150: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 22:18 JkYt7p05O
「家には母ちゃんも妹もいますお」
川゚ー゚)「昔からかくれんぼのクーちゃんと呼ばれていたんだ」
「飯もちゃんと用意できるかどうか・・・」
川゚ー゚)「断食ならまかせろ。ピッコロ並の生命力があるからな」
「風呂だって・・・」
川゚ー゚)「入らなくても大丈夫!」
「入ってくださいお!」
川゚ー゚)「wktk」
「無理ですお」
そう一言いうとクーさんは
川゚ー゚)「無理言ってごめんな。・・・また明日」
そう言って今来た道を帰ろうとする。
彼女の背中は寂しげだった。思わず僕は、
「泊まっても・・・いいですお」
そう、言った。
クーさんの顔は一気に明るくなる。
川*゚ー゚)「イヤッフゥゥゥゥ!」
「ちょwwマリオwww」
- 151: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 22:19 JkYt7p05O
興奮するクーさんをなだめながら帰路を急いだ。やっと家の前につく。
「ここが僕の家ですお」
川゚ー゚)「普通の家だな。恥じる事は無いぞ、一般市民」
「恥じてませんお」
冷静にツッコミを返し先に家に入る。玄関を見ると靴は無い。
まだ誰も帰ってきていないようだ。
「クーさん入ってくださいお」
誰もいない事に安堵しながらクーさんを部屋に案内した。
川゚ー゚)「ふむ。普通だな。」
「まったく嬉しくないですお」
とりあえず彼女にシャワーを勧める。家族が帰って来る前に入ってもらわないと困る。
川゚ー゚)「ちょっとなら覗いてもいいぞ」
「覗きませんお!」
クーさんは笑いながらシャワーに向かった。
- 152: ◆qN/NuPH40c :01/05(金) 22:23 JkYt7p05O
しばらくしてクーさんがシャワーから上がってくる。
風呂上がりのクーさんはより一層色っぽく見えた。
家族も帰ってきて僕は家族と食事をとる。その間も部屋にいるクーさんの事が気になって仕方ない。
その後、風呂も早めにあがり部屋に戻る。
クーさんは僕のベッドで熟睡していた。起こすのも悪いので床に布団を敷き電気を消した。
寝るには早い時間だったが疲れのせいもあって早く寝る事にする。
明日からのクーさんとの日々を考える。少し不安だが、この人と一緒に生活出来る事が何故か嬉しい。
そして、僕は夢の世界に旅立った。
ドキドキ恋の不発弾編、一日目。【違う!それは私のおいなりさんだッ!】完
次回、二日目。【飛び散ったガラス細工、つまりは耳垢(仮)】をお送りします
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