( ^ω^)ブーンが賞金稼ぎになるようです

  
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/25(月) 19:28:18.84 ID:nYJDZk+f0
  

第六話



(´・ω・`)「へぇ……そんなコトがあったのかい」

件の洞窟に向かう道中。
内藤は賞金稼ぎに興味を持った事件をショボンに話していた。

だが流石兄弟の剣を持っていること、
その結果ジョルジュと変な繋がりができたことは隠していた。

(´・ω・`)「運がよかったね。ジョルジュに見逃してもらえるなんてそうそう無いよ」

( ^ω^)「ショボンさんはジョルジュさ、ジョルジュと繋がりがあるんですかお?」

(´・ω・`)「前に一度やり合ってね。恥ずかしながら相棒と返り討ちにされたよ」

(´・ω・`)「っと、ホラ着いたよ」

町の片隅の草原に、ぽっかり空いた洞窟。
薄暗いその洞窟から流れてくる冷気に、内藤は身震いした。

(´・ω・`)「さぁ行こうか」

ショボンから松明を受け取り、二人は洞窟に足を踏み入れた。



  
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/25(月) 19:29:02.79 ID:nYJDZk+f0
  

(;^ω^)「暗いお……」

(´・ω・`)「足元気をつけてね」

内藤の気付かぬうちに、ショボンは凝ったデザインの手甲をはめている。
ソレを見習い、内藤も腰に下げた長剣を抜いた。


(;^ω^)「……」


(^ω^;)「……」


(;^ω^)「……」


落ち着きなくキョロキョロする内藤。

(´・ω・`)「そ、そんなキョロキョロしなくても大丈夫だよ」

(;^ω^)「い、いやなんか怖くて……」



  
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/25(月) 19:30:31.36 ID:nYJDZk+f0
  

ショボンに振り返ろうとした内藤。

(´・ω・`)「あっ」

しかし内藤の視界に入ったのはショボンではなく、眼前一杯に広がる吸血コウモリだった。

(lli゚ω゚)「ふぎゃあああああああああっ!!」

(´・ω・`)「ちょ、落ち着いて……」

(lli゚ω゚)「落ち着いてられませんお!!」

(´・ω・`)「あ〜あ〜、もう」



  
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/25(月) 19:31:29.60 ID:nYJDZk+f0
  

後ろを歩いていた内藤に群がる吸血コウモリ。
手に持つ武器のコトも忘れて、内藤は必死に振り払おうとしていた。

(´・ω・`)「ふぅ……」

ショボンが溜息が聞こえた次の瞬間。

(;^ω^)「!!」

風切音と共に、吸血コウモリの群れが吹き飛んだ。



  
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/25(月) 19:32:13.61 ID:nYJDZk+f0
  

(´・ω・`)「よいしょっ」

風切音の正体は、ショボンの回し蹴りだった。
左足を軸に、次々に繰り出される右足は、あっという間に吸血コウモリを叩き落としていった。

(;^ω^)「おお……」

(´・ω・`)「ラストッ!!」

慌てふためき逃げようとする最後の一匹に、強烈な右ストレート。
大群の吸血コウモリはショボン一人に全匹返り討ちにされた。



  
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/25(月) 19:42:18.71 ID:nYJDZk+f0
  

(´・ω・`)「ふう……こんなもんかな?」

(;^ω^)「す、すごいですお!!」

(´・ω・`)「これから賞金稼ぎやっていこうって人が、これくらいで驚いてちゃいけないよ」

(;^ω^)「お……」

冷静に返すショボン。
それは何も出来なかった内藤に対する戒めのようにも見えた。

(´・ω・`)「まぁ、初めてだしね。頑張っていこう」

(;^ω^)「は、はいだお」



  
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/25(月) 19:43:03.99 ID:nYJDZk+f0
  

進んでは吸血コウモリの襲撃に合い、また進んでは襲撃に合い、
気付けば洞窟の最深部に到達していた。

( ^ω^)「あれ?」

洞窟の奥はただがらんどうな空洞になっていた。
元気を取り戻した内藤がショボンの前を走る。

( ^ω^)「なーんもないお……」

(´・ω・`)「みたいだね。ここは比較的そんな深くない洞窟だから……」

( ^ω^)「じゃあ終わりだお!! 任務達成だお!!」



  
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/25(月) 19:43:53.79 ID:nYJDZk+f0
  

やったー、とガッツポーズを取り、適当に腰掛ける内藤。


ガコンという音と共に。

(;^ω^)「あれろん?」

途端、視界が反転した。


(´・ω・`)「そうだね。じゃあ戻ろうか……ってアレ?」

振り向いた先に、内藤の姿は無かった。


第六話終わり



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