( ^ω^)ブーンが賞金稼ぎになるようです
- 14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/25(月) 19:46:05.57 ID:nYJDZk+f0
第七話
(;-ω-)「う、う〜ん……」
(;^ω^)「はっ!?」
目を開けると、そこはさっきまでの空間とはかなり異質の空間だった。
松明無しでも見える。
どうやら壁自体がうっすらと発光しているようだ。
(;^ω^)「ど、どうなってんだお……」
立ち上がり、武器を構える内藤。
だだっ広い部屋のような空間だった。
大きさは先程の場所と変わらない。
(;^ω^)「ショ、ショボンさーん!!」
洞窟に内藤の声だけが木霊する。
(;^ω^)「うう……一応道はあるみたいだけど……」
ぽっかりと空いた穴。一本だけ道が続いている。
(;^ω^)「行くしかないお」
- 15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/25(月) 19:47:24.23 ID:nYJDZk+f0
長剣を握り締め、おっかなびっくり進む内藤。
道はくねくねと曲がりくねっているが、分かれ道などのない一本道だ。
(;^ω^)「……お?」
道が途中で暗くなっている。
内藤は足を止めた。
(;^ω^)「? ここだけ壁が光ってないお」
よく目を凝らしてみる。なんとなく闇が蠢いている気がした。
(;^ω^)「???? まさか……」
壁が光っていないのではなく。
(lli゚ω゚)「ふおおおおおっ!?」
内藤は壁や天井にぎっしりといる吸血コウモリを見た。
- 16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/25(月) 19:48:10.12 ID:nYJDZk+f0
(lli゚ω゚)「ひぎゃああああ!!」
声に反応して吸血コウモリが襲い掛かってくる。
内藤は必死に剣を振った。
抵抗虚しく、剣は二・三匹を切り落とすだけ。
巨大な壁のようになった吸血コウモリ達の勢いは止まらなかった。
(;^ω^)「ごごごごごごごめんなさいだおおお!!」
踵を返して走り出す。
一本道だった為、あっという間に最初の空洞に到達してしまった。
(;^ω^)「あわわわわわわ……」
辺りを見回すが、やはり来た道以外に道はない。
- 17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/25(月) 19:48:53.92 ID:nYJDZk+f0
(;^ω^)「な、なんかないかお!? なんか……」
この状況を打破する道具はないかと、懐をまさぐる内藤。
しかし出てきたのはジョルジュ☆ナイフだけだった。
(;^ω^)「ま、まずいお!!」
振り切った羽音が近づいてくる。
ジョルジュ☆ナイフと長剣を握りしめ、内藤は必死に頭を回転させた。
(lli-ω-)「お、落ち着くお……アレを数えて落ち着くお……」
(lli-ω-)「奇数? あれ、偶数だっけかお?」
(lli゚ω゚)「あわわわわ!! 来たお!!」
ついに吸血コウモリが部屋に入り込んできた。
- 18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/25(月) 19:51:15.34 ID:nYJDZk+f0
(lli゚ω゚)「ひいいいいいいっ!!」
足元の石を投げつける。
拾っては投げ、拾っては投げ、やがては周りに石が無くなった。
(lli゚ω゚)「し……」
最早すがる藁をも無くした内藤。
持っている武器を手で握り締める。
(lli゚ω゚)「死にたくないおーっ!!」
やぶれかぶれに、ジョルジュ☆ナイフを投げた。
- 20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/25(月) 19:52:25.54 ID:nYJDZk+f0
内藤の手から放たれたジョルジュ☆ナイフ。
それは吸血コウモリの壁に埋もれる前に変化が見られた。
洞窟の壁のように怪しく光を放ちだす。
周りに無数に出現する光体。
(;^ω^)「!?」
やがてそれは拡散し、吸血コウモリの壁に突き刺さった。
(;^ω^)「おおっ!?」
はじけ飛ぶように吸血コウモリの壁を貫通するジョルジュ☆ナイフ。
- 21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/25(月) 19:53:52.05 ID:nYJDZk+f0
(;^ω^)「す、すげーお!! なんだおあのナイフ!!」
自分の投げた武器の威力に興奮する内藤。
(;^ω^)「……あれ?」
しかしこの状況が大して変わってないことにすぐに気付いた。
(lli゚ω゚)「よく考えたら一回きりだお!!」
ナイフが貫通した吸血コウモリの壁の穴を、まだまだ無数にいる他があっという間に埋め尽くした。
- 22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/25(月) 19:55:18.39 ID:nYJDZk+f0
今度こそ死を覚悟した内藤。
しかし吸血コウモリは襲い掛かる前に動きを止めた。
「面白いモノを持ってますね」
(;^ω^)「だ、誰だお!?」
吸血コウモリは飛行をやめ、壁や天井に散っていく。
開けた闇の奥から、男が姿を現した。
(-_-)「……ちょっと見せてもらいますよ」
(;^ω^)「……!!」
第七話終わり
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