( ^ω^)ブーンが賞金稼ぎになるようです
- 2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/26(火) 20:43:06.94 ID:4lgsAplP0
第九話
その頃ショボンは……。
(´・ω・`)「こ、困ったな。コレはやっぱり僕の責任問題だろうか」
内藤を見失ってから、一人であてもなく洞窟をうろつくショボン。
(´・ω・`)「あ〜どうしよう……も、もう一回奥まで探しに行こう」
- 3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/26(火) 20:43:57.67 ID:4lgsAplP0
(;^ω^)「し、死ぬかと思ったお」
やっとの思いで洞窟から流れ出るから川から上がる内藤。
目の前には草原が広がっていた。
( ^ω^)「ここはどの辺だお?」
キョロキョロと辺りを見回してみる。
すると遠くの方に町が見えた。
(;^ω^)「ホントに遠いお……」
ずぶ濡れになった服を脱ぎ、持ち物を確認。
長剣にナイフに宝石。
何も落とさずに済んだようだ。
軽く衣服を絞り水を切る。
再び身につけ、重い足取りで町へと向かった。
- 4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/26(火) 20:44:42.16 ID:4lgsAplP0
(*^ω^)「綺麗な宝石だお〜」
(*^ω^)「高く売れそうだお!! お?」
鼻歌交じりで歩く内藤。
そこに……。
「グルルルル……」
(;^ω^)「……おお?」
牙を剥き出しにして威嚇する、二匹の獣が現れた。
- 7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/26(火) 20:45:26.28 ID:4lgsAplP0
「グルァッ!!」
一匹が恐ろしい跳躍で内藤に襲い掛かる。
内藤は長剣で応戦しようとするが、あっけなく爪で弾かれ、肩を切り裂かれた。
(;^ω^)「ッ痛!!」
(;^ω^)「ま、まずいおまずいお!! せっかく洞窟から生きて脱出したのに……」
二匹は内藤の周りをグルグルと回りだす。
空気が張り詰める。
(;^ω^)「そうだ、またジョルジュ☆ナイフで……!!」
その空気を破り、二匹の獣が咆哮を上げ、前後から内藤に襲い掛かった。
(;゚ω゚)「ぎゃああああああああああっ!!」
- 8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/26(火) 20:46:54.21 ID:4lgsAplP0
咄嗟に正面の獣にナイフを投げつける。
ナイフは獣の胸に深く突き刺さり、発光するやいなや獣の胸を爆ぜた。
空中で絶命する正面の獣。
それに構わず後ろからもう一匹の獣が内藤に襲いかかった。
(;^ω^)「うげ!!」
前のめりに倒される内藤。
背中に獣の爪が食い込む。
(;゚ω゚)「イタタタタタ!! ちょ、痛いおおおおおっ!!」
「グルルルル……」
(;^ω^)「まずいまずいまずいお!! このままじゃ主人公なのに死んじゃうお!!」
(;^ω^)「……一応この話の主人公だから大丈夫なのかお?」
ガブ
(;゚ω゚)「ぎゃああああああああああっ!!」
- 10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/26(火) 20:47:38.52 ID:4lgsAplP0
内藤の首元目掛けて牙を立てる獣。
身をよじり、済んでのところでソレをかわした。
牙が切り裂かれた肩にめり込む。
(;^ω^)「そうだ、こういう時こそさっき貰った宝石を使う場面……!!」
うつ伏せに倒れこんだまま、ポケットの宝石を取り出す。
(;^ω^)「喰らえ獣めっ!!」
背後にいる獣に投げた。
「わう?」
パク
(;^ω^)「ちょwwwwwwwww」
- 12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/26(火) 20:48:22.52 ID:4lgsAplP0
反射的に宝石を飲み込む獣。
(;^ω^)「み……」
(;-ω-)「短い人生だったお……」
諦めたように地面に顔をつける。
ソレを見て、獣は勝利の雄たけびかというように咆哮を上げた。
(;-ω-)「(うっせーお……殺るなら早く殺れお……)」
獣の咆哮が途切れる。
いよいよか、と身を固くした内藤だったが、止めの一撃はいつまで待っても来なかった。
- 14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/26(火) 20:49:05.88 ID:4lgsAplP0
「グル……ウウウ……」
(;-ω-)「……?」
それどころか苦しそうに呻きだす獣。
「ウウ……ウ……」
「アッー!」
断末魔を上げ、内藤の背後で何かが爆ぜた。
- 15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/26(火) 20:53:05.21 ID:4lgsAplP0
「フウ……」
(;-ω-)「!?」
辺りに赤い液体とピンク色の臓物が飛び散る。
内藤の頭にも、背後の獣は絶命したんだと分かった。
ならば背中で息をつく物体は何なのか。
なぜ未だ自分は地面に押さえつけられているのか。
獣より重い、背中の物体。
内藤は肩越しに背後を見上げた。
( <●>)「よお」
( ^ω^)「……」
(;゚ω゚)「ぎゃああああああああああっ!!」
- 16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/26(火) 20:54:32.15 ID:4lgsAplP0
( <●>)「お、いいリアクションするなお前」
(;゚ω゚)「な、ちょ、何、何だおま、ぎゃああああああああああっ!!」
( <●>)「きめえwwwwww」
背中にいたのは大きな目玉だった。
緑色の体皮に、羽と足がついている。
( <●>)「お前が召喚したんだろーが」
(;゚ω゚)「ちょ、マジごめ、許して、ぎゃあああああああああああっ!!」
- 17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/26(火) 20:55:42.98 ID:4lgsAplP0
( <●>)「うるさいなーもー。いいから俺の話を……」
(;゚ω゚)「死にたくないおー!!」
( <●>)「黙って俺のはなs
(;゚ω゚)「助けてーっ!! 怖いおーっ!!」
( <●>)「殺すぞコラ」
(;゚ω゚)「ピッ」
- 18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/26(火) 20:56:27.38 ID:4lgsAplP0
( <●>)「お前今召喚石投げたろーが。お前が俺の召喚主だよ」
(;^ω^)「しょ、召喚……?」
( <●>)「犬に食わせたあの宝石だよ。俺はアレに入ってたんだ」
(;^ω^)「!?」
( <●>)「まーよろしくな」
(*^ω^)「す、すごいお!! すごいお!! じゃあ僕のいう事を聞いてくれるのかお!?」
( <●>)「やだ」
- 19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/26(火) 20:57:21.41 ID:4lgsAplP0
(;^ω^)「すごいおすごい……お? 今なんて言ったお?」
( <●>)「いやだっつったの」
(;^ω^)「な、なんでだお!! 僕が召喚したんだお!!」
( <●>)「うっせーな……食うぞお前」
(;^ω^)「……ごめんなさい」
口はどこにあるんだという突っ込みは、身の危険を感じたので言わない事にした。
- 23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/26(火) 21:04:46.77 ID:4lgsAplP0
( <●>)「あんま調子に乗るんじゃねえぞ? わかったか?」
(;^ω^)「イエッサー」
( <●>)「よし。んじゃ俺は戻る」
そう言って目玉は元の宝石に戻った。
●「お前の力じゃあんま長い事実体化してらんねーな」
(;^ω^)「サーセン」
●「今の獣で多少栄養補給出来たけど」
●「まあいい。とりあえず早いトコ町に行こーぜ」
(;^ω^)「イエッサー」
内藤は立場的に色々疑問を感じたが、何はともあれ町に向かう事にした。
第九話終わり
戻る/次のページへ