川 ゚ -゚)が 恋 を知るようです
- 2: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/12(金) 21:54:18.59 ID:7BKaPAhM0
━━━━━━━━……
川 ゚ -゚)「お願いします」
私は一礼して、剣道場へ入る。
剣道場では、つーが一人 何もない空間に打ち込みを繰り返していた。
(*゚∀゚)「…おぉ、クーちゃん やっと来たか!」
川 ゚ -゚)「む、すぐに着替えてくるから待っててくれ」
そう言うと、私は部室へ向かった。
私は長い髪をゴムで後ろに束ね、着替えを始める。
胴着の上に防具を付け、竹刀を持ち、私はつーの元へ向かった。
- 3: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/12(金) 21:55:05.37 ID:7BKaPAhM0
━━━━━━━━……
下校中に、ぼんやりと歩く男がひとり
俺です。
('A`)「………」
今日は隕石じゃなく、核でも落ちてきたのだろうか。
何かおかしいんだぜ。
何故、魔法使い直行コースの俺が、告白して 成功してしまったのだ。
というか、俺にも遂に彼女が。
コレを知ってるのは、本人とあいつら3人だけだよな…
明日からどうしよう?いつも通りに接するほうが?いや、隠してた方がいいのか…?
もしデートとかになったらこんな事やあんな事やウフフな事まで…
やっぱり何かこう…手とか繋いじゃったり?キスとかしちゃったり!?ィィィィィィイヤッホオオオオオォォォォオオオゥ!!
ドクオ 妄想核爆発中
- 4: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/12(金) 21:55:50.03 ID:7BKaPAhM0
━━━━━━━━……
竹刀と竹刀がぶつかり、弾く音が何度も鳴り響く
剣道場で、私達はお互いの鍛錬の為 打ち合いを繰り返していた。
川 ゚ -゚)「…ふぅ、そろそろ終わろうか つー」
(*゚∀゚)「ぁ、そーだねー」
打ち合いをやめ、私達は一息つく。
ちらりと時計を見ると、既に8時45分
遅くまで残って注意されるのは、あまり好ましくないと私は判断した。
(*゚∀゚)「ごめんねー?いつも遅くまで練習に付き合って貰ってさ」
川 ゚ -゚)「いや、それは私も同じだ。気にする事はない」
そう言い、私は熱がこもった面を外す。一瞬だけ冷たい空気が顔に触れる。
ひとつ、深呼吸。
汗が頬を伝い、再び熱気が自らの周りに立ちこめた。
(*゚∀゚)「じゃ、帰る支度でもしよーか?」
川 ゚ -゚)「あぁ、そうだな」
篭手を外し、後ろで一つに束ねた髪を解きながら、私は部室に向かっていった。
- 5: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/12(金) 21:56:30.31 ID:7BKaPAhM0
…夜中の通学路を、私達は外灯の明かりを便りに前に進む。
夏なので、辺りが暗くなるのはそれなりに遅いのだが、やはり9時となると太陽は完全に隠れ、空には月と星の輝きだけが見える様になる。
私は部活の自主練習の後、つーと一緒に下校していた。
(*゚∀゚)「じゃー、私はここら辺で じゃーねー!」
川 ゚ -゚)「また明日な」
つーは手を振って 私とは別の道へ分かれて行く。
私はその姿を見送り、見えなくなるまでその後ろ姿を眺めていた。
…しばらくしてつーが見えなくなった後、私は再び歩き出す。
私の足は、ある場所へ向かっていた。
学校への通学途中にある、行きつけの本屋だ。
しばらく歩くと、その本屋が見えてきた。
- 7: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/12(金) 21:57:26.67 ID:7BKaPAhM0
…私は店の中へ入ると、目的の本を探す。
川 ゚ -゚)「……む」
私は目的の本を数冊見つけると、レジへ向かう
本を買う瞬間と言うのは、私にとって楽しみな事の一つである。
何というか、新しい玩具を買う子供と同じ心境とでも言おうか。
新しい知識を頭の中に入れると言う事は、なかなかに面白い事である。
私はレジの前まで行くと、手に抱えた5.6冊の本をレジの上に置く
川 ゚ -゚)「お会計お願いします」
(-_-)「…はい」
店員が出てきて、一冊ずつ 値段を確認しだす。
(-_-)「……合計で、2780円です」
私は、あらかじめ用意しておいた3080円をレジに出す。
(-_-)「……300円のお返しです ありがとうございました…」
川 ゚ -゚)「どうも」
紙袋に包まれた本をバッグの中に入れると、私は店を出た。
(-_-)「あぁいう人でも、あぁいう本買うんだな……」
後ろでなにやらぼそりと聞こえたが、私には聞き取る事は出来なかった。
- 16: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/12(金) 22:27:28.18 ID:7BKaPAhM0
私は家に帰ると夕食を取り、風呂へ向かう。
これが、毎日の流れ
脱衣所。
制服を脱ぎ、下着も靴下も脱ぐ
いつもと違うのは、文庫本を持ってきているくらいか。
風呂場に入り、まずはシャワー
部活で汗をかいた分を洗い流す。
汗を洗い流した後、体、頭と続けて洗う。
…
あらかたは洗い終えたか。
タオルで濡れた手を拭き、脱衣所の防水加工のブックカバーに包まれている本を、風呂場から手を伸ばして掴む。
ブックカバーの中身は、先ほど買った文庫本だ。
タイトルは『A falsehood bird -恋の手違い-』
表紙はなにやらアニメ風の絵柄が描かれている。
俗に言う、ライトノベルだ。
- 17: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/12(金) 22:31:07.75 ID:7BKaPAhM0
川 ゚ -゚)「………………………」
ふむ。
恋愛ジャンルの棚から適当に持ってきたのだが、これはなかなか…
今まで私が読んできたものとは、ひと味違う作風だ。
ストーリーは、主人公の少年が、友人である少女にある手違いで告白してしまい、色々と事件が起こる恋愛コメディーらしい。
これは…うん… いいな…。
結局私は、風呂の中で2時間ほど この文庫本に魅入っていたのだった。
いやぁ、恋というものについて、色々な知識が得られた気がする。
そんな事を考えながら、私は風呂からあがり、着替えて自分の部屋に移動した。
- 18: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/12(金) 22:33:19.39 ID:7BKaPAhM0
…ぉ、そう言えば 思い出した。
私は今日からドクオと付き合っていたんだった。
この本に、恋人同士での外出…いわゆるデートの写生があったから、何かあったときは活用させてもらおう。
…にしても、私はドクオに恋人として何をすればいいのだろうか。
先ほどの小説に書いてあったが、やはりお弁当を作ってくるとか…一緒に下校とか か?
そう言っても、私は料理には疎いし、ドクオとは下校時間が違うし…
むぅ、恋というのは、色々と面倒くさいものなのだな。
と言うか、恋って結局なんだろう。
ドクオと付き合い始める事で、何か解るといいのだが…。
…
そんな事を考えながら、私は眠りについたのだった。
- 22: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/12(金) 22:40:43.69 ID:7BKaPAhM0
━━━━━━━━……
('A`)「…うーん」
部屋の真ん中で、冷静になり一人たたずむ俺。
男が冷静になるっつったらお前。アレの後しか(ry
とにかく、冷静になって考えてみる。
思うのだが、告白して、OKされたのは…まぁ良いとして
クーって俺の事好きなのか?
俺の方はまんざらでも無いんだけど、あっちが俺の事を好きになる要素が…皆無だ
何というか、天と地じゃないかい?
顔 ('A`)<川 ゚ -゚)
成績 ('A`)<川 ゚ -゚)
運動神経 ('A`)<川 ゚ -゚)
全てにおいて、俺はクーに負けてるんだぜ。
完敗なんだぜ。
3馬身なんだぜ。
ライブドア株だぜ。
- 24: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/12(金) 22:49:07.72 ID:7BKaPAhM0
('A`)「俺って何もしてないよなぁ……」
…せめてした事と言えば、色々奴隷になってた事くらいか。
ん、待てよ?
クーってもしかして、お嬢様気質なのか?
Sなのか?Sなのか!?
「私の足を舐めなさい」とか言って、俺は足蹴にされたりするのか!?
いやぁ、いいなぁ。それっていいなぁ。
ほら、なんたって俺 変態だし。
THE 変態
2000yenで発売中です。パッケージの表紙は俺です。
○ボタンを連打すると、色々と喜びます。俺が。
ドクオ 変態妄想核爆発中
- 28: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/12(金) 23:05:42.98 ID:7BKaPAhM0
━━━━━━━━……
…
…
川 ゚ -゚)「…ん」
朝か。
太陽の日差しが、窓から私を照らす。
軽く背伸びをすると、私は手早く学校へ行く準備をする。
顔を洗い、着替え、朝食を食べる。
いつもの日常
昨日、あらかじめ用意をしておいたバッグを背負い、いつものように家をでる。
川 ゚ -゚)「では、行って来ます」
そう言って、私は玄関を出ていった。
- 36: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/12(金) 23:25:02.59 ID:7BKaPAhM0
━━━━━━━━……
…
…
('A`)「…はっ!」
…朝か?
俺はチンコをさらけ出し。ベットに寝そべっていた。
……
あぁ…俺…
あの後テンション上がりすぎて…びっくりするほどユートピアだったんだ…。
- 40: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/12(金) 23:27:58.28 ID:7BKaPAhM0
l
l'A`)し
l
l サッ
lミ
l
('A`)「………」
今日も朝は食べられないみたいです。フヒヒ
そんな事を考えながら、俺は着替え始める。
…パンツどこだ。
- 41: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/12(金) 23:30:11.39 ID:7BKaPAhM0
制服に着替え、バッグを持った俺は一階に下りる。
下では、台所から俺を覗くカーチャンがいた。
l
l'A`)し
l
l サッ
lミ
l
('A`)「…いってきます」
俺は靴を履き、コソコソと玄関を出て 学校へ向かって行った。
- 42: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/12(金) 23:40:30.59 ID:7BKaPAhM0
…
…
━━━━━━━━学校━━━━━━━━
ガララ
教室のドアを開けると、俺は真っ直ぐ自分の席へ向かう
自分の席の隣りに座っているのは、もちろん━━━━
川 ゚ -゚)「やぁ、ドクオ おはよう」
('A`)「おおおおおおおはよう」
どもりまくりな俺。これが童貞クオリティー
川 ゚ -゚)「そうだ。昨日は聞けなかったが、携帯の電話番号とメールアドレスを教えてくれないか?」
('A`)「ぇ?あ、あぁはい」
俺は、ポケットから携帯を取り出し、赤外線通信の準備をする。
川 ゚ -゚)「先にこっちが受信しよう」
('A`)「はははい」
これが童貞k(ry
- 46: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/12(金) 23:53:21.12 ID:7BKaPAhM0
川 ゚ -゚)「…うん これでいいな 今度はこちらから送信するぞ」
('A`)「はい」
ぁ、今度はちゃんと口が回った。
…
川 ゚ -゚)「…これでいいな」
('A`)「ぁ、ありがとうございます」
何故ここまで低姿勢なんだ俺。
通信が終わると、クーの端正な顔が 改めてこちらを見つめる。
川 ゚ -゚)「……」
('A`)「…な、なんでしょうか?」
怖えぇ 怖えぇよ。
いや、綺麗なんだけど、感情が読めねぇよ。
そんな事を考えていると、クーは口を開く。
- 49: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 00:05:11.49 ID:/h+SHr9H0
━━━━━━━━……
川 ゚ -゚)「…私は、ドクオと突き合っているんだよな?」
川 ゚ -゚)「誤変換。 付き合っているんだよな?」
('A`)「…ぁーっと、そうなんじゃないかと思います」
ドクオは、何故か敬語で言葉を返す。
礼儀正しい事は良いのだが、そこまでかしこまらなくても良いのに。
私は、言葉を続ける。
川 ゚ -゚)「恥ずかしながら、私は君の恋人として 何をしてやったら良いか解らないのだ」
('A`)「…はぁ」
川 ゚ -゚)「…私は君にどういう事をしてやればいいんだろうか」
('A`)「…どういう事…って言われてもなぁ」
恋人って言われても、俺も良くワカンネ
だって俺、この前まで魔法使い候補だったもん。
恋人ってどういう事をすればいいんだろう?
>>54
自由記入
- 54: 閉鎖まであと 10日と 20時間 :2007/01/13(土) 00:07:43.79 ID:I1k2SZ4nO
ベロチュー
- 60: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 00:13:28.27 ID:/h+SHr9H0
>>54
━━━━━━━━……
('A`)「えーっと…何をするか…?」
川 ゚ -゚)「うむ」
…恋人…付き合ってる…男女…?
('A`)「その…キスとか?」
あ゛
ヤバイヤバイヤバイ うっかり口に出してしまったが、ヤバイ
女子の前でキスなんて単語を出してしまっとぅぁ!
ちょっと引かれるんじゃないか?恥ずかしがってしまうんじゃ?
いや、でも恥ずかしがった顔もなかなか俺は好きだけど。
川 ゚ -゚)「…キスか ふむ」
そう言って、手元のメモ帳に書き込む
・キス(ディープか否か議論
って、受け流しですか。
平気なんですね。ウフフ
テラウフフ
- 62: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 00:16:34.42 ID:/h+SHr9H0
川 ゚ -゚)「…他には?」
('A`)「…ぇーっと」
とりあえず、後々の行動で全て実行しようと思うので、まとめてやってしまいます。
安価実行はしばらくお待ち下さい。
どういう事すればいい?
>>64=67まで
自由記入
- 64: 閉鎖まであと 10日と 20時間 :2007/01/13(土) 00:19:01.05 ID:tMGExFyW0
青姦
- 65: 閉鎖まであと 10日と 20時間 :2007/01/13(土) 00:19:02.17 ID:ZWUmh3GdO
二人乗り
- 66: 閉鎖まであと 10日と 20時間 :2007/01/13(土) 00:19:22.31 ID:I1k2SZ4nO
お互いのことをもっと知る必要がある
- 67: 閉鎖まであと 10日と 20時間 :2007/01/13(土) 00:19:44.87 ID:3e1CXV4TO
びっくりするほどユートピアを一緒にやる
- 74: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 00:28:54.27 ID:/h+SHr9H0
('A`)「ぇーっと…そのー…」
川 ゚ -゚)「他に何かないか?なんでも良いぞ?」
なんでも…ねぇ
つーか、キスにも動揺しなかったんだから、何言ってもいい気がしてきた。
('A`)「んー… その…セクースとか、自転車で2人乗りとか…自分を解放しあうとか」
川 ゚ -゚)「ほう」
クーはスラスラと、メモにノートを書き連ねる。
・SEX
・自転車での2人乗り
また流されましたよ
テラウフフ
…
川 ゚ -゚)「…自分を解放しあうとは?」
('A`)「あれだ、びっくりするほどユートピアってヤツだ。気持ちいいぞ」
川 ゚ -゚)「ふむ、後で詳しく話を聞こう」
・びっくりするほどユートピア
再びスラスラと、メモに文字を書き連ねていく。
- 79: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 00:43:08.10 ID:/h+SHr9H0
('A`)「なんと言いますか…何となく思うんですけど」
川 ゚ -゚)「何だ?」
メモに色々と書いていた手を止め、クーはこちらを見る
('A`)「…お互いの事、知らなすぎやしませんか」
クーはキョトンとした顔でこちらを見る。
ぁ、その顔いい。いいわ。いい。うん。
('A`)「…どうでしょう?」
川 ゚ -゚)「…ごもっともだ」
クーは考え事をするように、手を口に当てる。
川 ゚ -゚)「ふむ… 確かに…お互い付き合っているのだから、互いの事を知っておくのは当然だな…」
('A`)「……」
クーはぼそぼそと呟いた後、再び顔を上げる。
川 ゚ -゚)「…よし、ドクオ 昼休み一緒にお弁当でも食べようじゃないか」
('A`)「…へ?」
- 84: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 00:52:33.56 ID:/h+SHr9H0
川 ゚ -゚)「いい場所を知ってるんだ。俗に言う隠しスポットだな」
('A`)「へ?いや、その」
川 ゚ -゚)「お互いに親睦を深める必要があるのだからな。それに、付き合うと こういう事もするんだろう?」
クーは、ずいっ と前に出て、こちらの目を見つめる。
ぁ、ヤバイ、怖いけど綺麗。
川 ゚ -゚)「…どうだろうか?」
('A`)「……………はい」
つい勢いでOKしてしまう俺。
いや、勢いで押されなくてもOKしてただろうけど。
川 ゚ -゚)「うん、決まりだな」
そう言って、満足したように自分の席へ戻っていった。
('A`)「…了解しました」
誰ともなしに呟く俺。
THE 押されっぱなし。
- 136: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 19:02:13.89 ID:/h+SHr9H0
━━━━━━━━……
━━━━━━━━昼休み━━━━━━━━
四時間目終了の鐘が鳴ると、教室はいつもよりも騒がしくなる。
クラスのみんなが、仲のいい同士 机をつけ始めた。
ξ゚听)ξ「クー 今日は一緒に食べないの?」
川 ゚ -゚)「いや、今日は少し用事があってな 一緒には食べられないんだ」
(*゚ー゚)「へぇ、珍しいね」
友達2人の誘いを断り、私は弁当を持って教室のドアへ向かう。
川 ゚ -゚)ノ「すまんな。では」
そう言って、私は廊下に出た。
待っていたのは、購買のパンを持って先に出ていたドクオだった。
('A`)「…ん」
川 ゚ -゚)「少々待たせた。行こうか」
私はそう言って、ドクオの手を引く
向かう場所は、屋上の階段だ。
- 141: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 19:54:57.09 ID:/h+SHr9H0
…
…
…
私達は、階段を上へ上へ昇り続ける。
川 ゚ -゚)「うん、ここだ」
('A`)「ぉ…」
階段を上りきった先は、ドア
川 ゚ -゚)「知ってるか?」
そう言って、私はドアの前へ行く。
腰を低くし、手を引き 構える。
そして、無駄のない動きで 突き出す。
掌底
ゴッ
メコッ
…ギィ……
- 143: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 20:04:55.65 ID:/h+SHr9H0
━━━━━━━━……
目の前に広がる光景
広がる爽やかな青空
広がる屋上の風景
僅かに凹み、キィ… と悲しそうな音を出しながら開くドア
川 ゚ -゚)「ここって、少し力を入れると すぐに開くんだぞ」
(;'A`)「……さいですか」
少しですか。
何か凹んでますね。
そんな事を考えていると、クーが屋上に続くドアに入っていく。
…口には出さずに、素直にクーの後から 俺は屋上へ向かった。
- 146: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 20:20:15.70 ID:/h+SHr9H0
少し凹んだドアを閉めて鍵をかけ、改めて屋上を眺める。
('A`)「へぇ…」
…初めてきたなぁ 屋上。
無駄な障害物は無く、開放感たっぷりだ。
川 ゚ -゚)「さて、座ろうか」
クーは割と綺麗な屋上の地面に座り、弁当を取り出す。
川 ゚ -゚)「? どうしたドクオ」
('A`)「へ?あぁ、はい」
ボーっとした俺の服を掴み、ぐぃと引っ張る
それに釣られて、俺は地面にどさりと倒れ込む
('A`)「っと…」
川 ゚ -゚)「さて」
川 ゚ -゚)「昼ご飯でも食べようじゃないか」
('A`)「ぉ、おう」
クーは弁当箱を開け、箸を取る
川 ゚ -゚)「いただきます」
そう言って、色とりどりの具が入った弁当に箸をつける
- 147: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 20:29:15.36 ID:/h+SHr9H0
と、いったん箸を止め、クーはこちらを振り向く。
川 ゚ -゚)「…どうした?食べないのか?」
('A`)「へぁ?」
マヌケな返事をして、クーを見る。
いや、元から見つめていたんだけど。
川 ゚ -゚)「調子でも悪いのか?」
('A`)「いや、悪くないけど 食う食う」
そう言って俺は、パンの袋を開けてパンを食べ始める。
…
んー…
綺麗だなぁ…
クーの顔を見つめていて、改めてそう思った
- 149: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 20:39:05.34 ID:/h+SHr9H0
サラサラと絹のようになびく、長い黒髪
キリっと整った眉
芯の強そうな目
雪のように白い肌
その白の中の、頬の赤みもまた美しい。
綺麗な指は、爪まで端整に整っている。
背筋もピン と伸びていて、それほど大きくない胸元も綺麗に膨らんで見えた。
('A`)「……」
川 ゚ -゚)「……」
- 151: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 20:46:53.48 ID:/h+SHr9H0
━━━━━━━━……
会話がない
なんだこれは
川 ゚ -゚)「ドクオ」
('A`)「はい?」
川 ゚ -゚)「何か話題はないか?」
('A`)「特に…」
モグモグ
モグモグ
…
…
な ん だ こ れ は
- 155: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 20:57:16.19 ID:/h+SHr9H0
…むぅ
川 ゚ -゚)「…時にドクオ 先ほどから思っていたのだが」
('A`)「なんすか?」
川 ゚ -゚)「そこまで、私にかしこまらなくてもいいんだぞ?」
('A`)「…あぁ、はい」
川 ゚ -゚)「…私とドクオは付き合っているんだろう?敬語など使わなくてもいいじゃないか ほら」
そう言って、私はドクオの頬を引っ張る
(;'A`)「ぃでっででででで!」
川 ゚ -゚)「これからは、お互い気楽に話し合おうじゃないか」
私はドクオの頬から指を離し、改めて言う。
川 ゚ -゚)「私とドクオは 付き合っているんだろう?」
(;'A`)「ふぁい…すみませんでした…」
川 ゚ -゚)「…」
(;'A`)「いででででででで!」
- 163: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 21:21:51.81 ID:/h+SHr9H0
(;'A`)「えっと…ごめん…」
川 ゚ -゚)「うむ」
私は満足して、再びお弁当を食べ始める。
ドクオは紙パックを取り出し、ストローを出して飲み始める。
('A`)「はぁ… チュー」
川 ゚ -゚)「モグモグ…… む、そう言えば」
ふと、私は思い出す。
そういえば、あの小説に お互い昼ご飯を食べる写生があったな。
その時は何をしてたっけか… ふむ
川 ゚ -゚)「ドクオ」
('A`)「ん?」
私は卵焼きを箸でつかみ、ドクオに向ける。
川 ゚ -゚)「はい、あーん」
('A`)「ッブフオォァァ!」
- 166: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 21:35:54.01 ID:/h+SHr9H0
ドクオが、豪快に飲んでいたものを口からブチまける。
む、牛乳を飲んでいたのか。
川 ゚ -゚)「…どうした?」
(;'A`)「いやぁ…その…」
口からボタボタと牛乳をこぼして、ドクオは困ったようにこちらを向く。
(;'A`)「…いきなりそんな事されても…その…」
川 ゚ -゚)「む?」
こちらを向いたドクオは、先ほど牛乳を吹き出したせいか、口の周りが白くなっていた。
川 ゚ -゚)「汚いぞ?ドクオ」
そう言って、私はハンカチを取り出してドクオの口元を拭く。
フキフキ
(*'A`)「! ………」
川 ゚ -゚)「…よし」
川 ゚ -゚)「ふむ、後でハンカチは洗っておかなければな」
(;*'A`)「………」
- 174: かた ◆WaTaIfF.YE :投稿日:2007/01/13(土) 22:03:18.11 ID:/h+SHr9H0
━━━━━━━━……
あぁ
幸せだわぁ……
(*'A`)「ど…どうも」
川 ゚ -゚)「なに、当然の事をしたまでだ」
何というか、やっぱホントに俺の事を好きなのか?
…もしかして、好きなのか?ホントに?
(*'A`)「あのぅ…クー」
川 ゚ -゚)「ん?なんだ」
(*'A`)「やっぱクーは俺の事…本当に好き だったりする?」
川 ゚ -゚)「いや、特に」
- 184: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 22:16:12.43 ID:/h+SHr9H0
('A`)「……」
川 ゚ -゚)「……」
なんですと?
な ん で す と ?
(;'A`)「えっと…今なんて…?」
川 ゚ -゚)「私は特に、ドクオに対して恋愛的感情は持ち合わせてはいないぞ」
…mjd?
(;'A`)「じゃあ…なんで俺と付き合ってるの?」
川 ゚ -゚)「む…そうだな。何というか…」
川 ゚ -゚)「私は今まで、異性に対しての恋愛的感情を持った事がないんだ。
もちろん、人と付き合った事も無いし、人に付き合えと言われた事もない」
('A`)「…はぁ」
川 ゚ -゚)「で、君が告白してきたわけだ。
最近の私は、恋愛的感情についての興味があってな。
君と付き合えば、その事が少しでも解るのではないかなと思ってな」
………
('A`)「…さいですか」
川 ゚ -゚)「うむ」
- 192: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 22:31:11.72 ID:/h+SHr9H0
モグモグモグ
モグモグ…
川 ゚ -゚)「…」
('A`)「……」
テンションガタ下がりであります。
一気に冷静になった。
なんつーか…あれだ…
PSPだと思って買ったのが、ワンダースワンだったってくらいテンションガタ下がりだ…
いや、ワンダースワンにも面白いのいっぱいあるんだけどさ…
デジモンとか…デジモンとか…デジモンとか…
川 ゚ -゚)「そういえば、ドクオ 今度の日曜日、空いてるか?」
('A`)「…おう いつでも空いてるけど」
川 ゚ -゚)「今度の日曜日、部活が休みなんだ。一緒にどこかデートでも行かないか?」
('A`)「…おう」
…あぁ…ダメだ…
やる気なくしたんだぜ…
- 197: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 22:38:08.75 ID:/h+SHr9H0
ちょうど、クーが弁当を食べ終える。
俺はもう食い終わってるんだけどな。
川 ゚ -゚)「うむ、ならOKだな」
('A`)「別にいいけど、どこ行くんだよ」
川 ゚ -゚)「…むぅ どうするか」
>>204
行く場所
1,遊園地
2.お祭り
3.駅前でショッピング
4.海
- 204: 閉鎖まであと 9日と 22時間 :2007/01/13(土) 22:40:49.36 ID:2z8tcKTx0
4
- 213: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 22:47:31.71 ID:/h+SHr9H0
>>204
川 ゚ -゚)「そうだ。海なんかどうだ?夏らしいだろう」
('A`)「…ぁー」
海なら、この近くからバスで行けるか…
まぁ、無難かな…
('A`)「…まぁ、いいんじゃね?」
川 ゚ -゚)「よし。行く場所は海で決定だな」
待てよ…海…女…水着…
ムクムクビキビキーン!
川 ゚ -゚)「? 何だ今の効果音は」
('A`)「いや、別に」
- 249: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/13(土) 23:57:32.85 ID:/h+SHr9H0
…キーンコーン トゥルルルルルルルルルルルルル アッー!
…俺は少し前屈みに立ち上がる。
だって生理現象発動中だもの。
('A`)「いくか」
川 ゚ -゚)「あぁ」
クーも弁当を持って立ち上がり、屋上の出口へ向かう。
…はぁ
なんかなぁ…拍子抜けだ…。
少し憂鬱になりながら、俺も屋上を出る。
- 255: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/14(日) 00:06:14.00 ID:h4Q61n2D0
…
…
…
ガララ
_
( ゚∀゚)「…お?キタキタ」
( ^ω^)「昼休みどこいってたんだお?」
(´・ω・`)「今日はクーちゃんもいなかったね。一緒にどこか行ってたのかい?」
教室に戻ると、いつもの3人が俺を待ちかまえていた。
クーは、向こう側の扉から、俺と分かれて入ってきていた。
('A`)「あーっとなぁ…ちょっと色々とあってな…」
俺は、3人にカクカクシカジカと、昼休みの内容の説明を始めた。
- 257: わた ◆WaTaIfF.YE :2007/01/14(日) 00:21:16.79 ID:h4Q61n2D0
…
…
…
_
(;゚∀゚)「…なんつーか…ご愁傷様…?」
(;^ω^)「お…でも、一応付き合ってる事にはなってるんだお?」
(´・ω・`)「…まぁ、あっちを振り向かせればいい話だよ。あっちもある意味 それを望んでるんだろう?」
('A`)「そうだけどよぉ… テンション下がるよなぁ…」
やっぱり毒男は毒男なんだよなぁ…
付き合えても、お情け同然って事かよ…
('A`)「……やっぱり…あれだ…この万年童貞野郎の俺を好いてくれる人なんて…居るはずないよな…」
_
(;゚∀゚)「……」
(;^ω^)「……」
(;´・ω・`)「……」
('A`)「否定しろよ…お前ら……」
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