( ^ω^)ブーンが述懐するようです

  
2: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 01:27:47.35 ID:OyIoI00zO
  
第四話 ブーンを取り巻く人々(前)


ニュー速学園入学後も、ブーンの生活は殆ど変わらなかった。
唯一変わったのは、放送を視聴するために早起きになったこと(基本的に学習用のテレビ・ラジオ番組の放送は早朝である。日中に仕事をしている生徒が多いためと思われる)。
ただしその後に昼寝をすることも多くなったので、一日の睡眠時間それ自体はあまり変わらなかったのだが。
当然、他の学校が休みである週末には、ドクオ含む友人たちとも遊んだ。集まるのは専ら、親があまりうるさいことを言わないドクオの家であった。



  
3: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 01:33:04.90 ID:OyIoI00zO
  
('A`)
「入れよ。みんな来てるぜ」
( ^ω^)
「おいすー」
( ゚∀゚)
「よおブーン。一緒に伝説のおっぱいを探しに行く気になったか?」
( ^ω^)
「ジョルジュかお。それに、懐かしい顔も」
(,,゚Д゚)
「元気にしてたかゴルァ」
( ^ω^)
「ギコ、中学卒業以来だお」

皆、小・中を同じくした、地元の友達だ。人見知りの激しいブーンにとって、彼らとの繋がりは 何よりの宝だった。
…やはり、心の何処かで馬鹿にしてはいたが。



  
4: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 01:42:05.56 ID:OyIoI00zO
  
('A`)
「そうか、ブーンとギコって全然会ってなかったんだよな。
お互いの近況報告とかすれば? 特にブーンは学校g」
(,,゚Д゚)
「ドクオ耳障りだ黙ってろ童貞ゴルァ」
( ^ω^)
「ドクオは黙ってマスかいてればいいお」
( ゚∀゚)
「ちょwwwwお前ら息合いすぎwwwwっうえwwww」
(;'A`)
「ヒドスwwwwてか、ここ俺の部屋だし。もうちょっと俺を大事にしてくれてもいいんじゃない?」
(#^ω^)(#゚Д゚)
「ハァ? いっぺん死なせて人工呼吸で蘇生させてやろうか(お)?」
( ゚∀゚)
「久々にダークなマナカナktkrwwwww腹痛ぇwwww」
('A`)
「(カーチャン…俺、今なら死ねるよ)」



  
5: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 01:49:35.98 ID:OyIoI00zO
  
(,,゚Д゚)
「ところでブーン。お前、ラウンジ辞めたのかゴルァ」
( ^ω^)
「そうだお。なんで知ってるお?」
(,,゚Д゚)
「む、人から聞いた。誰だったか忘れたが」
('A`)
「俺、俺wwww」
(#゚Д゚)
「……」
(;'A`)
「……」
( ゚∀゚)
「お前はとりあえず空気嫁。…で、ブーンは今は何やってるんだ?」
( ^ω^)
「通信制の高校に通ってるんだお。みんなより一学年下になっちゃったけど、一応頑張る気でいるお」
( ゚∀゚)
「一言、相談ぐらいしてくれてもよかったろうに」
( ^ω^)
「自分の選択だから、相談する必要も無いと思ったんだお」



  
6: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 01:54:23.84 ID:OyIoI00zO
  
( ゚∀゚)
「ふーん。でもいいよな、私服で学校に通えるんだろ?」
( ^ω^)
「そうだお(やっぱりそこに食い付いてきたかお)」

ブーンは、ジョルジュの「外見を気にする」ところが大嫌いだった。
小学校の頃は普通に元気よく過ごしてきたのに、色気づいてくると突然見た目に気を遣い出し、高校も制服のデザイン重視で決めたジョルジュのことを、心底軽蔑していた。
( ^ω^)
「確かにジョルジュはイケメンだお。だが、それだけの男だお」



  
7: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 01:59:40.96 ID:OyIoI00zO
  
(,,゚Д゚)
「ウボァー」
( ^ω^)
「何故ここで断末魔?」
(,,゚Д゚)
「腹減ったピザが食いてぇピザが食いてぇピザ頼めピザピザドクオピザ」
(;'A`)
「おまwwwwアリエナスwwww」
(,,゚Д゚)
「ピザピザ暴れるぞピザ部屋壊すぞピザピザエロゲを重点的に踏み潰すぞピザピザピザモルスァ」
( ^ω^)
「一人ファービー乙wwwwwお茶噴いたwwwww」



  
8: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 02:06:21.18 ID:OyIoI00zO
  
( ゚∀゚)
「ゴクリ…この先の展開が全く読めねぇ」
(;^ω^)
「wktkしてる状況かおバーローwwww」
(,,゚Д゚)
「ピザピザ食わせろチンコ取るぞドクオ。ピゾァ」
(;'A`)
「ピゾァって何だよ。分かった、頼んでくるよ」
( ^ω^)
「僕は辛い奴がいいお。久々にケツから赤い屁を出したいお」
( ゚∀゚)
「おっと、おっぱいプリンも忘れるな!」
(;'A`)
「ねーよwwwwwんで、一番ゴネてるギコは?」
(,,゚Д゚)
「あ、僕はいちご大福で」
(;^ω^)(;'A`)(;゚∀゚)
「バーローwwwwwwwwwwww」



  
9: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 02:13:36.86 ID:OyIoI00zO
  
ブーンは、ギコの「周りの人全てをツッコミにする」才能を羨んでいた。
自分には絶対に出来ないであろう、ギコが時々放つ突拍子もないギャグが大好きだった。
だが、同時にギコはブーン以上の人見知りだった。仲の良い人間以外と普通に会話しているところを、ブーンは見たことがない。
授業中など、大勢の前で発言する際にはいつもの半分以下のトーンで話し、すぐに赤面してしまうのがギコの欠点。一応は優等生であったブーンにとって、たまらなく不愉快な欠点だった。
( ^ω^)
「所詮は友達がいないと何も出来ない男だお」



  
16: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 02:40:18.87 ID:OyIoI00zO
  
何故、ブーンは他人を自分と対等の位置で見られなかったのか。
何故、彼の「見下し」という悪癖は治らないのか。
そもそも、彼がその悪癖を発揮できない相手など存在していたのか?

結論を言えば、存在はしていた。
死んだ父を除けば、二人。

五月上旬、月曜日。
( ^ω^)
「いい天気だお。今日は久々にちんぽっぽ先生に会いに行ってみるお。
先生、まだ僕のこと憶えているかお…?」

⊂二二二( ^ω^)二二⊃ブーン



  
17: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 02:50:01.55 ID:OyIoI00zO
  
( ^ω^)
「花屋さん、カーネーションありますかお?」
(花゚д゚)
「ハァ? 母の日は昨日ですよ。もう無いです」
(;^ω^)
「そうかお、邪魔しましたお」

ちんぽっぽ先生。
ラウンジ高校に通っていた頃、ブーンが唯一気を許していた保健室の先生。
母より年上なのに若々しい女性で、その知的さや話題の豊富さをブーンはとても慕っていた。
尤も、ブーンがちんぽっぽ先生と一緒に楽しく過ごせていたのは、彼が二年生に進学するまでのことだった。
ちんぽっぽ先生は――定年間近のその春に、ROM高校に転任した。



  
18: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 02:59:41.51 ID:OyIoI00zO
  
(;^ω^)
「いきなり行って、カーネーション渡してビックリさせようと思ってたのに…段取りがメチャクチャだお。
とりあえずみかんだけでも買って行くかお」

みかんの入った袋を片手に、電車に乗る。ROM高校までの大まかな道筋は友人から教えてもらった。
駅からバスで30分程度。初めて足を踏み入れる校舎に、ブーンは緊張していた。ニュー速の入学式の時よりも。
(;^ω^)
「この御時世、下手したら通報されるお。迅速な行動が求められるお」
保健室は、思ったよりも早く見つかった。ドアの前に掛けてある担当教員の名札を見る。
(*^ω^)
「うん、確かに『ちんぽっぽ』と書いてあるお。こんな恥ずかしい名前の先生は、他にはいないはずだおwwww」



  
20: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 03:08:03.23 ID:OyIoI00zO
  
軽くノックをし、返事が聞こえた後に扉を開ける。
( ^ω^)
「ちんぽっぽ先生! あうあう、僕…」
(*'ω'*)
「内藤君? 久しぶりぽっぽ」
( ;ω;)
「……!! ちんぽっぽ先生、僕のこと憶えているのかお?」
(*'ω'*)
「一緒にみかんを食べた仲だもの、憶えてるに決まってるぽっぽ。なんならフルネームで呼ぶぽっぽ」
( ;ω;)
「その必要はないお。一年以上も会ってないのに、憶えていてくれただけで感激だお。
ふひぃぃぃん」
(*'ω'*)
「せっかくの再会に、涙は無粋だぽっぽ。とりあえず座ってみかんでも食べて、近況kwsk」
( つω;)
「はいだお」



  
21: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 03:17:32.76 ID:OyIoI00zO
  
(*)'ω'(*)
「モゴモゴ…はうんひかはへんひんひたはほお、はいほうふんおほぼあひひあっへ…」
(;>ω<)
「何言ってるか、わかんないんですお!」
(*'ω'*)
「ごくん。…ラウンジから転任した後も、内藤君のことは気になっていたぽっぽ。
知り合いの先生に色々話を聞いたりしてたぽっぽ」
( ^ω^)
「心配かけて、ごめんなさいですお」
(*'ω'*)
「わざわざ会いに来てくれたから、許してあげるぽっぽ。再会の記念に、みかんとお茶を振る舞うぽっぽ」
( ^ω^)
「ぷひゅっ! ちんぽっぽ先生、全然変わってないおwwww
先生がご馳走してくれるのは、いつもみかんとお茶だけだお。この学校でもやっぱりそうなのかお?」
(*'ω'*)
「みかんを食べると、優しい気持ちになるぽっぽ。いじめられて保健室登校になった子も、みかんを食べて教室に復帰したぽっぽ」
( ^ω^)
「ねーよwwwwでも優しい気持ちになれるのは本当かもしれないお」



  
22: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 03:24:24.54 ID:OyIoI00zO
  

(*'ω'*)
「そう…結局ラウンジは辞めたぽっぽ」
( ^ω^)
「ちんぽっぽ先生もいないし、彼女とも別れたし、もうあの学校には僕の居場所は無かったんだお」
(*'ω'*)
「ニュー速ではうまくやっていけるぽっぽ?」
( ^ω^)
「もう夢がひろがりまくりんぐだおwwww
今朝も放送聴きながら勉強してきたところだお!」
(*'ω'*)
「頑張った内藤君には、みかんをもう二つあげるぽっぽ」
( ^ω^)
「うはwwww腹一杯スwwww」



  
23: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 03:29:12.83 ID:OyIoI00zO
  
ガラガラ

( ・ゝ・)
「ごめんよー。お? お客さんかい、ちんぽっぽ先生?」
(*'ω'*)
「私の息子だぽっぽ。母の日だから会いに来たぽっぽ」
( ・ゝ・)
「なるほどね。ところで、タバコを吸いに来たんだが、俺にもみかんを
く れ な い か」
(*'ω'*)
「だが断る」
( ^ω^)
「ちょwwwwwwww」
( ・ゝ・)
「そうか、なら仕方ない。一服したら失礼するよ」



  
24: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 03:37:59.63 ID:OyIoI00zO
  
( ^ω^)
「今の先生は?」
(*'ω'*)
「この学校の職員室は禁煙だから、たまにここに来て一服していくぽっぽ」
( ^ω^)
「ふーん。職場で堂々とタバコが吸えないなんて、教師って仕事も色々と大変だお」
(*'ω'*)
「内藤君も、遠慮しないでタバコ吸っていいぽっぽ。どうせまだ止めてないんだろうからぽっぽ」
(;^ω^)
「教師の言葉とは思えないおwwww」
(*'ω'*)
「ラウンジの頃も言ったぽっぽ。ここは治外法権だぽっぽ」
( ^ω^)
「うん。僕もラウンジの頃に言ったけど、目上の人の前では吸わないことにしてるお。
チョソは嫌いだけど、目上の人を尊重する習慣は尊敬してるんだお」
(*'ω'*)
「偉い内藤君には、みか(ry」
( ^ω^)
「断ったら負けかなと思ってる」



  
25: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 03:46:18.17 ID:OyIoI00zO
  
(*'ω'*)
「内藤君に聞きたいことがあったぽっぽ」
( ^ω^)
「何ですかお?」
(*'ω'*)
「お母さんとは仲良くしてるぽっぽ? 内藤君はいつもお母さんの悪口ばかり言っていたから、心配してたぽっぽ」
(;^ω^)
「まあ…仲悪くはないですお。でも、あの毒舌だけは勘弁してほしいと思っているのは相変わらずですお」
(*'ω'*)
「親孝行、したい時には親は無し。お父さんのいない内藤君だからこそ、分かってくれると信じてるぽっぽ」
( ^ω^)
「把握してますお。…先生がカーチャンだったらよかったのに」
(*'ω'*)
「一応、義理の母親でいるつもりだぽっぽ。
そんな可愛い内藤君には、み(ry」
(;^ω^)
「残念、もうみかんは無いですおwwww助かったwwww」
(*'ω'*)
「車から取ってくるぽっぽ」
(;^ω^)
「ちょwwww今日が命日になりそうな悪寒wwww」



  
26: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 03:54:36.60 ID:OyIoI00zO
  
その後も、ブーンとちんぽっぽ先生はずっとお互いの話を続けた。一緒にいられなかった時間を補うかのように。
保健室のゴミ箱に百個近いみかんの皮が捨てられ(殆どがちんぽっぽ先生の食べたもの)、ポット一つ分のお湯をお茶のために消費しても、二人の話は尽きなかった。

(*'ω'*)
「もう日が暮れるぽっぽ」
( ^ω^)
「まだまだ話し足りないけど、今日は塾があるんですお。この辺で失礼しますお」
(*'ω'*)
「帰る前に、勉強を頑張っている内藤君には」
(;^ω^)
「ちょwwwwもうみかんはコリゴリでござるお」
(*'ω'*)
「お土産にもみかんをあげるほど、私はお人好しじゃないぽっぽ。
あげるのはこれだぽっぽ」
( ^ω^)
「あ、図書券」



  
27: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 03:58:23.33 ID:OyIoI00zO
  
(*'ω'*)
「作家になる人は、読書をしないといけないぽっぽ。
一枚二枚じゃ足りないだろうから、いっぱいあげるぽっぽ」
(*^ω^)
「ありがとうございますだお! 大事に使いますおwwww」
(*'ω'*)
「くれぐれも、変な本は買わないようにぽっぽ。通報するぽっぽ」
(;^ω^)
「把握したお」
(*'ω'*)
「さて。通り道だから、駅まで送っていくぽっぽ」



  
28: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 04:04:10.98 ID:OyIoI00zO
  
車の中でも、ちんぽっぽ先生はみかんを食べ続けていた。
(*)'ω'(*)
「モゴモゴ」
(;^ω^)
「底無しだお…。
あ、先生! 信号が赤だお!」
(*'ω'*)
「みかんの黄色以外は全て無視、それがちんぽっぽクオリティぽっぽ」
(;>ω<)
「何言ってるか、全然わかんないんですお!」

来る時は30分かかった道のりがちんぽっぽ先生の手にかかると10分となる。ブーンは何度も心臓の止まる思いをしながら、到着の時を待った。



  
29: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 04:08:18.54 ID:OyIoI00zO
  
(*'ω'*)
「K官に見つからなかったから早く着いたぽっぽ。これなら、一旦家に帰ってからでも余裕で塾には間に合うぽっぽ」
(;^ω^)
「運転免許を取る気がしなくなりましたお。でもありがとうございますだお」
(*'ω'*)
「塾ではまだ、例の佐々木先生に教わっているぽっぽ?」
( ^ω^)
「そうですお。ちんぽっぽ先生が心のカーチャンなら、佐々木先生は心の師匠ですお」



  
30: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 04:12:31.00 ID:OyIoI00zO
  
(*'ω'*)
「そう、じゃあ佐々木先生によろしく伝えておいてぽっぽ。勉強頑張るぽっぽ。
それと、またいつでも来ていいぽっぽ」
( ^ω^)
「把握したお。さよなら、ちんぽっぽ先生」
(*'ω'*)ノシ
「体に気を付けて、お母さんを大事にするぽっぽ」

物語の設定を根本からひっくり返しそうなほど強烈なキャラを持った女性――ちんぽっぽ先生に別れを告げ、ブーンは駅の階段を駆け上っていった。



  
31: ◆TigerQqrbI:2006/07/24(月) 04:18:16.93 ID:OyIoI00zO
  
次回予告

( ^ω^)
「佐々木先生、こんちんぽ!」
ξ*゚←゚)
「何そのセクハラ」

(*゚∀゚)
「そっか…内藤君、頑張ってるんだね。
おねーさんがいい子いい子してあげる」
(*^ω^)
「つーさんの巨乳のためだったら、例え火の中水の中。フヒヒ」

J('兪)し
「夕飯作るのマンドクセ。またカレーでいいや。
別にあいつがカレー好きだからとかそういうアレじゃないよ。単にめんどくさいだけ」

年上巨乳のおねーさんの力を見せてやれ、つー!



戻る次のページ