( ^ω^)ブーンが神候補から能力を受け取ったようです
- 8:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 22:59:51.73 ID:xZkAene0O
第二話 「イヨウ」
戦いが終わり一夜。
ブーンはいつも通り学校に向かっていた。
(;^ω^)「…昨日は突然すぎてまだ現実味がないお…」
ブーンは昨日戦いのことを知り、そして息つく間もなく巻き込まれた。
そう思うのも無理はない。
と、ブーンがそんなことを漏らしているといつの間にか学校。
ブーンのクラス、1―3では彼の親友達が待っていた。
('A`)ノ「おいす―」
(´・ω・`)ノ「おはようブーン」
- 9:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 23:03:25.48 ID:xZkAene0O
('A`)冴えない顔をしてるのはドクオ。
ブーンと同じ陸上部だ。
ドクオとブーンは幼い頃からの付き合いになる。
(´・ω・`)ショボくれた顔をしているのはショボン。
ブーン達とは高校からの付き合いになる。
秀才くんでテストは毎回学年一位だ。
( ^ω^)ノ「おいすー」
そして僕はブーン。
ちなみに好きな芸人はムーディー勝山です。
僕達はだいたいいつもこの3人で行動したり話したりしている。
('A`)「あのよ、たいがー;りーって面白いか?」
( ^ω^)「あれは芸人と言えるのかお」
(´・ω・`)「小梅太夫は方向見失ってるよね」
などとブーン達が某番組の某芸人達のことを辛口コメントで会話していると、
教室に担任のモナーがやってきた。
- 11:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 23:06:22.68 ID:xZkAene0O
( ´∀`)「やぁ皆、今日もおはようモナー」
ブーンはモナーに気付きモナーの所へ行く。
( ^ω^)「おはようございますお。
先生、傷跡は大丈夫ですかお…?」
( ´∀`)「あ、もう塞がったから大丈夫モナよ」
(;^ω^)「はや!!」
( ´∀`)「さぁHR始めるモナよー」
――そして時間は進み授業が始まる。
一時間目は、物理だ。
- 13:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 23:09:55.93 ID:xZkAene0O
(’e’)「さぁ物理じゃ物理じゃ!!
今日は堅焼プリッツで物理の勉強じゃ〜〜!!」
('A`)´・ω・`)「キタキタ―――!!!!!」
(’e’)ノ「支点!」
(´・ω・`)ノ「力点!!」
('A`)ノ「作用て――――ん!!!!」
(’e’)'A`)ノ「支点!」
(’e’)´・ω・`)ノ「力点!!」
波平「左様て――――んwwwww」
国分「このCM見た時どう思った?」
- 14:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 23:12:30.17 ID:xZkAene0O
ブーンはいつもならこんなノリには乗るのだが今日は珍しく乗らなかった。
ブーンはその時、昨日のことを考えていたのだった。
〜〜回想〜〜
ブーンとモナーはブームを倒した後、2人でまた話していた。
ちなみにゆうたろうは気絶したブームを連れて逃げた。
- 15:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 23:14:18.50 ID:xZkAene0O
(;^ω^)(この能力…初めて使ったはずなのに…何故か凄いしっくりきたお。
勝てて良かったお…)
( ^ω^)「先生大丈夫ですかお」
ブーンは地面に尻餅をついていたモナーに手を伸ばす。
( ´∀`)「ありがとう。でも大丈夫モナ」
モナーはそれを制し、自分自身で立ち上がる。
( ´∀`)「さすがブーンだモナ。
僕の見込んだ通りだモナね」
(;^ω^)「……」
( ´∀`)「? どうしたモナ」
(;^ω^)「…僕が倒したブーム君はこれからどうなるんですかお…?」
- 16:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 23:18:27.73 ID:xZkAene0O
( ´∀`)「…安心するモナ。
能力者同士での戦いで気絶した者は能力を失い、パートナーの神候補は神になる権利を失うモナ。
死ぬ、とかそんなグロいことないモナ」
ブーンはとりあえずほっと安堵した。
しかしブーンはブームと戦っている時から気になっていることがあった。
( ^ω^)「ブーム君と戦ってる時に…、
『願いをかなえるため…』
とかブーム君言ってたけどどういうことなんだお?」
聞かれるのをまるで待っていたかのようにモナーは答えた。
( ´∀`)「言うのが遅れてスマンモナ。
優勝者の高校生は何か一つ、願いが叶えられるんだモナ」
- 17:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 23:24:18.35 ID:xZkAene0O
( ^ω^)「願いが叶うとは!なんと!」
( ´∀`)「てゆーか普通何らかの見返りがないと今どきの高校生がこんな戦いに参加する訳ないモナ。
ただその場の感情で動くなんて、君は単純モナね〜」
(♯^ω^)「……」
( ´∀`)「…でも、僕はそんな君に助けられたモナからね…。
何も言えないモナよ」
(*^ω^)「…おっ?」
( ´∀`)「じゃあ今日は限定条件のおさらいをしてから寝るように!!
じゃまた明日モナー」
そう告げるとモナーは傷付いた足を引きずり、公園から出て行った。
- 18:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 23:27:19.43 ID:xZkAene0O
限定条件とは
その能力を使う時に必ずしなければならない、していなければならないことである。
…とモナーは言っていた。
例えばブーンのペンを槍に変える能力。
これの限定条件は「ペンは一度そのペンで使用者の名前を書かないといけない」である。
能力によって限定条件は違うらしい。
( ^ω^)「復習完了」
(;^ω^)「…にしても濃い夜だったお」
〜〜回想おわり〜〜
- 19:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 23:29:03.25 ID:xZkAene0O
(;´ω`)(突然色々な事を言われ過ぎて混乱するお…)
ブーンの足りない頭ではさすがにパンクしそうなものである。
( ^ω^)「こんな時は寝るに限るお」
ブーンは授業中であるにも関わらず寝た。
学校は彼にとって寝る場所。
sleep placeである。
先生達はそんなブーンにもはや呆れていて誰も起こそうとする者はいなかった。
――カァカァ、と烏が鳴く。
空はもう一面オレンジ色に染まっていた。
- 21:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 23:32:46.79 ID:xZkAene0O
('A`)「おい起きろよ。部活行くぞ。」
( ゜ω゜)「おぁおっ!?」
ブーンが起きると授業は全て終わっており既にグランドからは声が聞こえていた。
('A`)「お前1時間目からずっと寝てたぞ。逆にすげーよ」
(;´ω^)「我ながら良く寝たお…」
ブーンはまだ眠たそうに目を擦り、その後背伸びして体を目覚めさせた。
「さ、部活行くぞ」
「あ!待っておドクオ〜!」
二人は慌てて走り、いつものグランドに向かう。
そのためブーンは気付かなかった。
学校の屋上から彼等を見下ろしている複数の影があったことを。
- 23:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 23:39:27.06 ID:xZkAene0O
「…見つけたぞ。能力者」
「なにあれ?弱そうじゃんw私達がいちいち出る必要あんの??」
「…シャキン様の命令は絶対だよう」
「あたしメンドクサイからやらないわw
あんたに頼むわねw」
「…把握したよう」
(…ウザい女だよう…)
ブーンはそんな会話を知れるわけもなく、部活に励んでいた。
――部活も終わり、夜になる。
( ^ω^)「今日もご苦労様でしたお!ドクオ帰るお〜!」
('A`)「あぁ…わりぃ、今日ちょっと用事あるから先に帰っててくれ」
( ^ω^)「把握」
ブーンは月と街灯にのみ照らされた暗い夜道を歩いていた。
- 25:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 23:42:51.39 ID:xZkAene0O
( ^ω^)「最近ドクオ付き合いわりぃwwww彼女っすかwwwwwねーよwwww」
などとブーンが悲しい独り言を吐いていると、
ブーンは自分の進行方向から誰かが走ってきていることに気付いた。
タッタッタッ、と一定のリズムを刻みながらその走る音は近付いてくる。
そして音はブーンの前に来た時止まった。
そしてその音の主は普通に挨拶してきた。
(=゚ω゚)ノ「こんばんはだよぅ
( ^ω^)「あ…こんばんは」
(;^ω^)(この人誰だお…?)
- 27:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 23:45:49.14 ID:xZkAene0O
突然見ず知らずの人に話しかけられ戸惑うブーン。
だがその人は続けて話す。
(=゚ω゚)ノ「申し遅れたよぅ。
僕はラウンジ工業高校のイヨウだよぅ」
イヨウと名乗る彼は青色のジャージを着ていた。
スラっとした体つきからは運動出来るオーラがプンプンしていた。
( ^ω^)(…ラウンジのイヨウ?なんか聞いたことがあるような…)
ブーンは考える。
考え続ける。
そして考えること20分。
- 28:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 23:52:53.11 ID:xZkAene0O
( ゜ω゜)「あっ!!
もしかして…あなたはその足の速さはまるで爆発のようだ、ということで『爆発力のイヨウ』と呼ばれている!!」
( ゜ω゜)「その上高校陸上界ではもはや敵なし!!
日本代表からもすでにオファーが来ているという!!」
(;゜ω゜)「あのイヨウさんですかおぉ―――――!?」
(=゚ω゚)ノ「長い説明ありがとうだよぅ」
ラウンジ工業高校。
VIP市の隣のラウンジ市にある高校である。
そこは部活が盛んな高校なのだが、特に陸上部が有名なのである。
そしてその部のトップに君臨しているのが、そのイヨウなのだ。
- 30:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 23:56:32.29 ID:xZkAene0O
( ^ω^)「で、そんなイヨウさんが僕に何の用ですかお?スカウト?」
(=゚ω゚)ノ「ねーよwww」
( ^ω^)「…」
(=゚ω゚)ノ「僕は能力者だよぅ」
(;^ω^)「!?」
まさかあのイヨウさんまでが能力者だったなんて。
ブーンは一瞬戸惑うがすぐ思考を戻す。
(;^ω^)「…やるのかお?」
ブーンはとっさに身構え、片手をポケットに突っ込みつつ、ペンを掴んでおき、いつでも槍を構えられるようにした。
だが一方、イヨウは戦う用意をしなかった。
落ち着いていた。
- 31:共産党幹部(関東) :2007/03/16(金) 23:59:47.08 ID:xZkAene0O
(=゚ω゚)ノ「まぁ慌てるなよぅ。ここじゃ周りの人に迷惑がかかるよぅ」
…確かに。
ここは住宅街で周りは一面家ばかり。
さすがにここで戦うことは出来ない。
だから落ち着いていたのか、とブーンは納得する。
(=゚ω゚)ノ「明日、町はずれの廃工場で10時に待つよぅ」
(=゚ω゚)ノ「じゃ、そういうことで」
イヨウは用件を伝えたかと思うと、すぐさま、また走りだし闇の中へと消えていった。
(;^ω^)「…速い人だお」
――その日の夜中、ブーンはベッドに横たわりながら昨日のこと、今日のことを思い出していた。
だが考えるだけで頭が痛くなったので、ブーンはもそもそと毛布をかぶり、夢の中へと落ちていった。
- 32:主婦(関東) :2007/03/17(土) 00:02:03.25 ID:AeLL5O3NO
チュンチュン…と小鳥のさえずりが聞こえ、ブーンの部屋にも光が差し込む。
( ^ω^)「うおっまぶし」
ブーンは目覚め、カーテンを開ける。
そしてぐ〜っと背伸びをした。
( ^ω^)「いい天気だお。
…今日はやるしかないお」
ブーンは自分の頬を両手でパチンと叩き気合いを入れる。
そして机の上に置いておいたペンをポケットに突っ込み、約束の場所、廃工場へと向かった。
- 33:主婦(関東) :2007/03/17(土) 00:04:27.11 ID:AeLL5O3NO
VIPの町外れにある廃工場。
何年か前から使われなくなった工場である。
( ^ω^)「やっと着いたお」
ブーンは神経を研ぎ澄ませつつ、工場の中へ入った。
工場の中は昔動いていた、という面影が全くなく、窓ガラスは全て割られ、機械は全て撤去されていた。
工場の中はただ広い空間が広がっているのみだった。
( ^ω^)「…罠はないようだお」
ブーンが言葉をもらすと奥の方から一人の男が歩いて来た。
- 34:主婦(関東) :2007/03/17(土) 00:07:21.80 ID:1BAwbGZGO
(=゚ω゚)ノ「よく来たよぅ」
( ^ω^)「…あなたとは陸上で勝負したかったお…でも、負けないお」
ブーンはポケットからモナーからもらった赤ペンを取り出し、槍に変え、構えた。
(=゚ω゚)ノ「悪いけど勝つのは僕だよぅ」
イヨウは腰を落とした。
ブーンもそれに続き腰を落とした。
と、イヨウがいた位置には既にイヨウの姿はなかった。
一瞬。
ブーンがイヨウの姿を確認した時。
ブーンに爆音と衝撃が同時に襲ってきた。
- 35:主婦(関東) :2007/03/17(土) 00:10:18.05 ID:1BAwbGZGO
(;゜ω゜)「ぶふぉっ――!?」
衝撃の正体はブーンの腹にめりこんだイヨウの拳だった。
ブーンは吹っ飛び、壁に打ち付けられた。
ブーンは口から血を吐く。
(=゚ω゚)ノ「…僕の能力は『靴に爆(バク)を加える能力』。
さっきのは靴の裏を爆発させて加速し、一瞬で移動したんだよぅ」
(;^ω^)「爆…?加える…?」
(=゚ω゚)ノ「能力は変える能力だけじゃないってことだよぅ」
(=゚ω゚)ノ「どんどんいくよぅ!!」
イヨウはまた靴の裏を爆発させ加速し、一歩でブーンの元へ迫る。
- 36:主婦(関東) :2007/03/17(土) 00:11:59.39 ID:1BAwbGZGO
(;^ω^)「あぶねぇお!!」
ブーンは傷ついた体を動かしとっさに避けるが、避けるだけで精一杯だった。
(=゚ω゚)ノ「安心してる場合じゃないよう」
イヨウはブーンが打ち付けられていた壁に向かってまた靴を爆発させた。
スーパーボールのように壁からはね返ってきたイヨウにブーンはさすがに反応出来ず、
背中にイヨウの拳をもらい吹っ飛ぶ。
(;゜ω゜)「うぇお!!」
ブーンは堪え切れず、また吹っ飛ぶ。
- 37:主婦(関東) :2007/03/17(土) 00:16:45.10 ID:1BAwbGZGO
(;^ω^)(強いお…防戦一方だお…)
腹と背中がズキズキする。でも…
( ^ω^)「でも…負けられないんだお!!」
(=゚ω゚)ノ「イヤッホウゥゥウ!!!」
爆音と共にイヨウが向かってくる。
( ^ω^)「あなたの攻略法はわかったお!」
( ^ω^)「そのスピードじゃ急に方向転換は出来ないはず!ならそこを狙えばいいんだお!」
(;=゚ω゚)ノ「なんだと!?」
ブーンは一直線に向かってくるイヨウに向かって、真っ直ぐ槍を突く。
だが感触は、なかった。
その代わり、頭上から聞こえる、爆音。
ブーンは爆風に包まれる。
- 38:主婦(関東) :2007/03/17(土) 00:22:10.90 ID:1BAwbGZGO
( ω )「ぐわぁぁぁあぁあぁ!!!!」
イヨウは地面に普通に着地した。
傷はないようだ。
(=゚ω゚)ノ「高校NO.1スプリンターの反射神経舐めんじゃねぇよぅ」
実はイヨウはあの一瞬でとっさに地面に向かって垂直に靴を爆発させ、上に飛んだのだ。
そしてブーンの真上で靴を爆発させたのだった。
イヨウの度重なる猛攻撃により、ブーンはもはや心身共に傷だらけだった。
(メメ´ω`)「…ちくしょう…強すぎるお…」
(=゚ω゚)ノ「なんだ…この程度かよぅ。
シャキン様がなんでこいつを狙うのかわからんよぅ」
(メメ´ω`)「シャキン…?」
(=゚ω゚)ノ「知らなくて良い事だよぅ。じゃ、バイバイ」
- 39:主婦(関東) :2007/03/17(土) 00:27:24.89 ID:1BAwbGZGO
イヨウはブーンと距離を取り、ブーンの方向にクラウチングスタートの構えを取る。
(=゚ω゚)ノ「いくよぅ!!」
バン、とイヨウがスタートするのと同時に爆音。
イヨウが爆発させたのだ。
イヨウは走りつつ、右足が地面に着くのと同時に爆発。
左足が地面に着くのと同時に爆発。
それを繰り返し、先程とは比べ物にならないスピードに。
そしてその勢いのまま、イヨウはブーンにタックルした。
(メメ゜ω゜)「ひでぶっっ!!」
ブーンの腹にはイヨウがめり込む。
そしてブーンの体からメキメキ、と嫌な音がする。
そして口からは赤黒い、血。血。
ブーンはその衝撃をモロに受け、耐えきれず、また壁に打ち付けられる。
- 40:主婦(関東) :2007/03/17(土) 00:30:16.04 ID:1BAwbGZGO
イヨウは勝利を確信した。それどころか殺した、と確信していた。
が、
(メメメメ´ω`)「うう…」
(=゚ω゚)ノ「…まだ意識あんのかよぅ。しつこいよぅ」
(=゚ω゚)ノ「じゃ、次こそ…」
イヨウが言いかけたその時。
工場の入り口に一つの影。
イヨウはそれに気付き、すぐさまそれを見る。
いるのは見覚えのある一人の男。
(;=゚ω゚)ノ「…邪魔者が来たよう」
(メメメメ´ω`)「き…君は…」
('A`)「…よう」
第二話 おわり
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