( ^ω^)ブーンが神候補から能力を受け取ったようです

36:三銃士(関東) :2007/03/23(金) 23:27:13.89 ID:1yWBIlqgO
  
第六話 「TSUN's episode1」

夕陽が眩しい。
どうやら戦っている間にいつの間にか夕方になってしまったらしい。

( ^ω^)「もうこんな時間かお…そろそろ帰るかお!」

ξ゚听)ξ「そうね…」

ツンは何か考え事をしながら言う。
それに気付いたブーン。

( ^ω^)「どうしたお?まだ悩みがあるのかお?」

ブーンのそんな問いには無視するツン。
ものっそい華麗なシカトっぷりにブーンは泣いた。



37:三銃士(関東) :2007/03/23(金) 23:29:52.72 ID:1yWBIlqgO
  

ξ゚听)ξ「あっ…そうだわ」

( ;ω;)「お?」

ξ;゚听)ξ「なんでまた泣いてんのよ……まぁいいわ」

ξ゚听)ξ「アンタ今日ウチに来なさい」

( ^ω^)「な〜んだそんなことかお。お安い御用だ……お……」

( ^ω^)
(^ω^)
( ゚д゚ )

ξ゚听)ξ「こっちみんな」



38:三銃士(関東) :2007/03/23(金) 23:30:51.91 ID:1yWBIlqgO
  

(;^ω^)「なんだって――!!」

ξ///)ξ「べっ……別に話したいことがあるだけだからね!
一緒にいたいとかそういうのじゃないんだからね!」

ブーンはツンのまさかの申し出に驚く。



40:三銃士(関東) :2007/03/23(金) 23:33:04.33 ID:1yWBIlqgO
  
ブーンはもの思いにふけって考える。

この世に生を貰って早16年。
この世で性を交さず早16年。

そんな生活にピリオドを打てる。
まさか一生彼女は出来ないと思っていたのにこんな形で出来てしまうとは。
しかもまだ出会って一日も経ってない男女が??

さよなら童貞。

ありがとう童貞。

君のことはなるべく忘れないように頑張るよ。

この間0.2秒。

ξ゚听)ξ「ちなみに変なことしたらぶっ殺すからね」

おかえり童貞。

君とは長い付き合いになりそうだ。



41:三銃士(関東) :2007/03/23(金) 23:35:17.24 ID:1yWBIlqgO
  

と、ツンが携帯電話を取り出し、どこかに電話をかけている。
ブーンがなんだ?と思った瞬間、二人の元へ黒光りする長い物がすごい速さでやって来た。
そして目の前で止まった。

(;^ω^)「こっ…これはリムジン!!」

ブーンが驚いているとツンは平然とリムジンに乗る。

ξ゚听)ξ「ブーン、早く乗って。行くわよ」

( ^ω^)「マジスカ」



42:三銃士(関東) :2007/03/23(金) 23:36:43.79 ID:1yWBIlqgO
  

ツンに連れられてブーンはリムジンに乗る。

( ^ω^)(これなんて金持ち?)

そんなこと思うブーン。
そして二人を乗せたリムジンはしばらく進むと止まった。

ξ゚听)ξ「着いたわ。降りて」

( ^ω^)「おっ」

(  ω )「おっ――――――!!」

ブーンは降りた途端叫んだ。

目の前に広がる別世界。



43:三銃士(関東) :2007/03/23(金) 23:40:07.40 ID:1yWBIlqgO
  

ブーンは顎が外れた。
無理もない。

テレビとかで放送されている『セレブのお宅訪問』とか、そんなので紹介されているような豪邸が目の前にあるのだ。

ξ゚听)ξ「どうしたの? 早く中に入って」

(;^ω^)「……お」

顎をはめ直し、
しどろもどろしながらツンに連れられ、目の前の豪邸に入っていくブーン。

もちろん豪邸は中も凄かった。



44:三銃士(関東) :2007/03/23(金) 23:41:35.38 ID:1yWBIlqgO
  

絨毯が一面に引いてあり、天井にはブーン宅にはあるはずがないキラキラ輝く大きな明かりがぶら下がっていた。

しばしばブーンはツンと歩きながらも、目を奪われる。

( ^ω^)(すげぇお…)

ξ゚听)ξ「着いたわ。ここが私の部屋よ」

ツンの部屋に二人は入る。

( ^ω^)「おじゃましますお〜」

ξ゚听)ξ「適当にそこのソファに座って」

ブーンは高級感漂うソファにびびりながら座る。
そしてテーブルを挟んで向かい側のソファにツンは座る。



45:三銃士(関東) :2007/03/23(金) 23:44:34.21 ID:1yWBIlqgO
  

ξ゚听)ξ「無理矢理連れてきちゃってごめんね」

( ^ω^)「大丈夫だお! …にしてもすごい家だおね。
両親は何をやってるんだお?」

ブーンが何気ない質問をする。
するとみるみるツンの顔が曇ってきた。
そして返って来たのは意外な答えだった。

ξ゚听)ξ「……私の両親は死んだわ」

(;^ω^)「!!」

ξ゚听)ξ「父は毎日20時間仕事をして…過労死。
母は仕事で飛行機事故に巻き込まれて…事故死」

ξ゚听)ξ「遺されたのは莫大な遺産と執事数名…それと私」

(;^ω^)「……」



46:三銃士(関東) :2007/03/23(金) 23:46:25.62 ID:1yWBIlqgO
  

(;^ω^)「……ごめんだお。悪い事聞いて……」

ξ゚听)ξ「……かまわないわ」

(;^ω^)「え?」

ξ゚听)ξ「私の両親は仕事ばっかりの仕事人間……私との思い出は全然なかったわ。
だから全然気にしてないの」

(;^ω^)「え? だってじゃあそのペンダントは…?」

ξ゚听)ξ「……これは両親からじゃないわ」

(;^ω^)「え?」

ξ゚听)ξ「私の……名前も知らない……大切な人の……形見よ」

ツンは悲しい顔をしながら言う。
その顔は今にも泣きそうなほどだった。



47:三銃士(関東) :2007/03/23(金) 23:48:42.53 ID:1yWBIlqgO
  

ξ゚听)ξ「今日会ったばかりのあなただけど……私の話、聞いてくれる?」


ブーンは黙ってコクリと一回、小さく頷いた。

ξ゚ー゚)ξ「……ありがとう」


ツンは、ゆっくりと語り始めた。
大切な人との話を。






第六話 おわり



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