( ^ω^)ブーンが神候補から能力を受け取ったようです
- 6: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:11:11.89 ID:a00e7unTO
- 第十一話「狂気の男」
(メメ;^ω^)「クー!!」
川メメ゚ -゚)「う……あ……」
クーは顔面を殴られうずくまっている。
幸いにも意識はあるようだが、しばらく動くことは困難だろう。
(メメ#^ω^)「お前……誰だお!?」
(・∀ ・)「俺? 俺は斉藤またんき。シャキン様と戦う者の一人さ」
(メメ#^ω^)「シャキンの仲間……? じゃあクーとも仲間じゃないかお! なんでこんなことするんだお!」
ブーンは怒りからかその男に向かって怒鳴る。
しかしその男は何にも気にしていないような素振りで話す。
- 7: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:13:05.27 ID:a00e7unTO
(・∀ ・)「弱い奴はいらないんだよー。ウチには強い奴だけいればいいの」
(メメ;^ω^)「なっ…」
(・∀ ・)「シャキン様もそんな奴はいらないの! だから俺はそんな死に損いを排除しに来たんだよ」
川メメ゚ -゚)「……」
(メメ#^ω^)「――!!」
ブーンは自分が言われた訳でもないのに、何故か怒りは爆発寸前だった。
が、そんなブーンよりも先に怒りが爆発した者がいた。
ツンだった。
- 8: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:13:59.62 ID:a00e7unTO
ξ#゚听)ξ「アンタ! 黙って聞いてれば……! 極悪よ! 非道よ!」
(・∀ ・)「なんとでも言えよ。俺はやらなければならないことをやるだけだ」
ツンが怒鳴っても、斉藤は全く気にしない。
まるで斉藤は何かの感情が欠落しているかのようであった。
(・∀ ・)「じゃ、早速」
と言うと、斉藤はどこからか銃のようなものを取り出した。
(メメ;^ω^)「じ、銃!? ……ってあれ?」
それは良く見ると、銃のような黒い鉄の色ではなく、紫色の透き通っているような色だった。
それを見てブーンはやっとそれが何かわかる。
- 10: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:15:16.90 ID:a00e7unTO
(メメ^ω^)「……水鉄砲かお!」
(・∀ ・)「当たり。ま、だからどうしたって感じだけどね」
と、斉藤は水鉄砲をクーに向けて撃つ。
(・∀ ・)「水を鞭に変える能力!!」
すると水鉄砲から出てくるものが水から、黒く、細長い鞭に変わった。
そして斉藤は水鉄砲と繋っている鞭をしならせてクーを叩く、叩く。
川メメ゚ -゚)「……ッ!!」
クーは痛みに耐え、歯を喰い縛る。
斉藤の執拗な攻撃にクーはただ体を丸め、耐えることしか出来ない。
川メメメ゚ -゚)「……ッッ!」
クーからは声にならない声が漏れる。
そのやられる姿は直視出来ない程、酷いものだった。
- 12: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:18:00.68 ID:a00e7unTO
(メメ;^ω^)「や……やめるお!!」
だがブーンの言葉もむなしく、斉藤は続ける。
しかもそれどころか、斉藤は突然高笑いする。
豹変。
(・∀ ・)「……アーヒャッヒャッヒャ!! 誰が止めるかよ! 見ろよこの顔! 聞けよこの声! たまんねぇだろうが!」
(・∀ ・)「このままじわじわと! 時間をかけて! てめぇをあの世に送ってやるぜぇぇぇぇぇぇ!!」
と、斉藤は言い終わるとまた高笑いをし出す。
先程の落ち着いた口調からは想像出来ない有り様だった。
(メメ;^ω^)(こいつ……ドS……じゃなかった、狂ってるお……!)
- 13: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:19:44.00 ID:a00e7unTO
(・∀ ・)「アーヒャッヒャッヒャ!!」
止まらない斉藤。
苦しむクー。
ブーンはその姿に思考が止まってしまっていたが、もう一人の女の子を見て、すぐさま自分のやらなければならない事を察する。
ξ;;)ξ「……あ……」
ツン。
- 14: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:22:25.20 ID:a00e7unTO
先程の威勢はどうしたのだろう。
足が震えているじゃないか。
クーを助けたいのか。
でも足が動かないのか。
恐怖に、体が恐怖に負けてしまっているのか。
それに泣いているじゃないか。
震えて、言葉も出ないのか。
――そうだった。
彼女、いや彼女達を助けられるのは僕しかいないんだ。
――早くしないと
――手遅れになる前に
呆けて見てる場合じゃない。
僕は何をしているんだ。
- 15: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:24:14.94 ID:a00e7unTO
(メメ;^ω^)「やめるおぉ――!!」
(;・∀ ・)「うおっ!?」
ブーンは斉藤へと走り、その勢いでタックルする。
斉藤はそれを脇腹に喰らい、倒れる。
その隙にブーンはクーと斉藤の間に入り、立ち塞がる。
(メメ^ω^)「クーにはもう指一本触れさせんお!」
川メメメ゚ -゚)「……ブーン……」
と、倒れていた斉藤がゆっくりと立ち上がる。
その顔には少し怒りが混じっているようだ。
(・∀ ・)「……おー、痛ぇなぁ……てか邪魔だよお前。どけよ」
(メメ^ω^)「どかないお!!」
- 16: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:25:05.97 ID:a00e7unTO
(・∀ ・)「いやどけよ」
(メメ^ω^)「いやだお」
(・∀ ・)「……どうしてもか?」
(メメ^ω^)「だお!!」
(・∀ ・)「……そうかよ。じゃ、いいや」
(メメ;^ω^)「お?」
- 17: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:26:24.87 ID:a00e7unTO
(・∀ ・)「――てめぇから潰すことにしたからよォォォォォオ!!!」
(メメ;^ω^)「!!」
(・∀ ・)「いくぜ!!」
と、また斉藤は水鉄砲から水を出し鞭に変え、ブーンに襲いかかる。
(・∀ ・)「はいよー!!」
鞭はブーンの顔面に向かって来る。
(メメ;^ω^)「まずい!」
とっさにブーンは槍を構え、鞭を受け止める体勢を取る。
鞭は槍の柄に当たり、受け止められた、
(メメ^ω^)「よし!」
かのように見えた。
(♯)゜ω゜)「ぷおっ!」
ブーンが喜んだのも束の間、鞭は見事にブーンの顔面にヒットした。
- 18: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:30:03.66 ID:a00e7unTO
(・∀ ・)「馬鹿か! こっちは鞭だぜ!? 槍に巻き付くに決まってんだろうが!!」
どうやら巻き付いた鞭がブーンの顔面に当たったらしい。
(メメメ;^ω^)「これは予想GUYだお!」
〜〜〜〜
(メメメ^ω^)「でも!!」
(・∀ ・)「!?」
と、ブーンは槍に巻き付いた鞭ごと、まとめて思いっきり槍をこちらの方向に引っ張る。
(;・∀ ・)「おぉっ?」
(メメメ^ω^)「第一話と同じ戦法って言うんじゃないお!」
当然、斉藤は槍と鞭で繋っているので、それによりバランスが崩れる。
そしてブーンがその斉藤の頭に力強く槍を叩きこむ。
〜〜〜〜
ここまでブーンの理想
- 19: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:32:06.21 ID:a00e7unTO
(メメメ^ω^)「――よし! 行くお!!」
(メメメ^ω^)「ふんおっ!!」
ブーンは槍を引っ張る。
ここまでは理想通り――これで後はぶっ叩くだけだ。
そう思っていると、突然ブーンの槍が軽くなる。
(メメメ;^ω^)「あれ?」
そしてそれと同時にブーンに液体が降りかかる。
水だ。
鞭が水に戻ったのだ。
- 20: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:34:20.40 ID:a00e7unTO
(メメメ;^ω^)「うわっ! 冷たっ!」
(・∀ ・)「隙ありありだぜぇぇぇぇ!!」
いつの間にかまた鞭を手にしている斉藤。
鞭はブーンの体を乱暴に叩く。
(メメメ゜ω゜)「がっ!」
ブーンは痛みで思わず体がピン、と張る。
(・∀ ・)「アヒャヒャ!! 痛ぇだろ! 苦しいか! 俺!? 俺は痛くなんかねぇよ! 楽しい! 楽しいんだよぉォォォォォオ!」
鞭はさらに激しさを増し、ブーンを叩こうとする。
が、ブーンとてただやられている訳にもいかない。
ブーンはとっさにペンを斉藤へと投げる。
そして槍へと変える。
- 21: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:36:51.43 ID:a00e7unTO
(;・∀ ・)「うおっ!?」
斉藤はそれを避け、攻撃は一瞬止まる。
(メメメ;^ω^)(よし、この隙に距離を取るお!)
ブーンはそう考え、走るため足を上げようとする。
が、
(メメメ;^ω^)「お!?」
足が、上がらない。
それどころか、力が入らない。
(メメメ;^ω^)(な……なんでだお……!?)
そしてブーンはついに立つだけの力も尽き、どさっ、と床に座るように倒れてしまった。
- 23: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:39:09.21 ID:a00e7unTO
(メメメ;^ω^)「糞……! 動け! 動けお!」
ブーンは自分の足を自分の拳で殴る。
が、何も状況は変わろうとはしない。
(・∀ ・)「アーヒャッヒャ!! こりゃいいザマだ! ちょっと疲れちゃったかなぁぁぁ!?」
(メメメ;^ω^)「――!!」
ブーンは昨日、今日と続き能力者と戦っている。
その上、クーからは足に致命的なダメージを受けている。
ブーンの足が悲鳴をあげるのも無理はなかった。
- 24: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:41:42.47 ID:a00e7unTO
(・∀ ・)「……さて! これはもう俺の勝ちかな!」
(メメメ;^ω^)「……」
ブーンは何も返事をしない。
だが、ただ黙っている訳ではなかった。
(メメメ;^ω^)(さっきから攻撃を見てて……ピンと来たお!)
(メメメ;^ω^)(おそらく……斉藤の限定条件は『水鉄砲の引き金を引く』だお!)
(メメメ^ω^)(引き金を引いている時は鞭……引いていない時は水に戻る……!)
(メメメ^ω^)(つまり……水鉄砲、又は引き金だけでも破壊すれば勝ちってことだお!)
と、黙って座りこむままのブーンに、斉藤は不審に思い話しかける。
- 25: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:43:05.05 ID:a00e7unTO
(・∀ ・)「……さっきから何黙ってんの? あー! もしかしてオレに勝つ作戦考えてんだな!?」
(・∀ ・)「無理だって! この状況じゃ! 諦めなって!」
(メメメ;^ω^)「う……」
確かに。
斉藤の言う通りだ。
勝つ方法は浮かんでもそれを実行する術がない。
(メメメ;^ω^)(どうすれば……どうすればいいんだお……!!)
(・∀ ・)「あちょー!」
(メメメ;゜ω゜)「ぐっ!」
斉藤はまた攻撃を再開する。
ブーンは抵抗も何も出来ず、ただやられる。
どんどん傷が増えていく。この状況を目にした人は皆思うであろう。
これは拷問だと。
- 26: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:45:35.44 ID:a00e7unTO
(・∀ ・)「アヒャヒャ! たのしいな―――!!」
狂っているようにしか見えない斉藤。
鞭はしなり、ブーンを叩く。
叩く。
ブーンはもはや声を出すのも辛いほどだった。
(メメメメ;´ω`)「ぐ…!」
(・∀ ・)「さぁて……! そろそろ終わりにするかい……!」
と言うと、斉藤は急に叩くのを止める。
そして次の瞬間、ブーンの首に向かって鞭を打ち、首に鞭を巻き付けた。
- 27: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:46:24.85 ID:a00e7unTO
(メメメメ;´ω`)「!!」
そして、
(・∀ ・)「あらよっと!」
斉藤は鞭と繋っている水鉄砲を引っ張る。
すると、鞭はブーンの首を締め付けた。
(メメメメ゜ω゜)「――!」
(メメメメ゜ω゜)(死……ぬ……!!)
そして斉藤はその姿を見て、叫び出す。
(・∀ ・)「ジ・エンドォォォォォオ!!」
斉藤は思いっきり水鉄砲を引っ張った。
- 28: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:48:00.37 ID:a00e7unTO
――嗚呼、僕は死ぬのか。
みんな、守れなくて、ゴメン――
さようなら――
- 29: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:49:55.60 ID:a00e7unTO
(メメメメ´ω`)「……?」
あれ、生きてる。
おかしいな。
首も苦しくないぞ。
てか、首が濡れてる。
何故?
(;・∀ ・)「いってぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
目の前の斉藤は叫んでいた。
先程の狂喜の叫びとは違う、苦痛の叫びだ。
良く見ると、斉藤の持っていた水鉄砲はまっぷたつに割れており、床に落ちていた。
そして斉藤の水鉄砲を持っていた腕には、ナイフが刺さっていた。
が、そのナイフが奇妙なのだ。
ナイフは真っ赤。
全てが真っ赤。
返り血で真っ赤になっている訳ではない。
元々が真っ赤なのだ。
- 30: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:52:19.46 ID:a00e7unTO
(;・∀ ・)「クー! てめぇぇ!!」
斉藤は腕に刺さっている真っ赤なナイフを引き抜く。
するとその真っ赤なナイフは赤い液体へと変わり、床にボタボタ、と落ちる。
ブーンはその液体に見覚えがある。
それは血だとすぐにわかった。
川メメメ゚ -゚)「……もう武器はないだろう。戦えまい」
クーは倒れていた体をその場で半分だけ起こして言う。
(;・∀ ・)「まだ動けたとはな……! てめぇから潰しとけば良かったぜ…!」
斉藤の腕からは血が流れる。
結構深かったらしく、痛みに顔を歪めていた。
- 32: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:55:56.63 ID:a00e7unTO
川メメメ゚ -゚)「……もう無理だろう斉藤。お前の負けだ」
(;・∀ ・)「ぐっ……」
川メメメ゚ -゚)「諦めろ」
(;・∀ ・)「諦めれねぇよ……! このままノコノコ帰ったら俺がやられちまう……!」
斉藤の額からは汗が垂れる。
初めて斉藤は焦りの色を見せていた。
斉藤は血が流れる腕を逆の手で抑えながら、荒く息をしている。
- 33: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 20:58:47.79 ID:a00e7unTO
そのまま数秒後、突然、斉藤の息が整う。
そしてその後すぐに、斉藤は急に何かを囁きだす。
(・∀ ・)「……めだ」
川メメメ゚ -゚)「?」
そして、今度はクー達に聞こえるように声を発する。
(・∀ ・)「やめだやめ。俺の負けだ……参ったよ」
川メメメ゚ -゚)(メメメメ´ω`)「!?」
先程とはうって変わっての発言に、戸惑いを隠せない二人。
- 36: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 21:01:55.66 ID:a00e7unTO
(・∀ ・)「おまえら強いな……これ以上やったら身がもたねぇ。俺帰らしてもらうよ」
あまりにも怪しげな斉藤。
クーはそれに対し、言葉を返す。
川メメメ゚ -゚)「待て……このまま帰すと思うか? 私にはお前が何かを考えているようにしか思えないんだが」
(;・∀ ・)「おいおい、何言ってんだよ。俺はもう武器はないし片腕は使えない状況なんだぜ?」
川メメメ゚ -゚)「……」
クーは黙る。
だがそのクーを裂くようにブーンが斉藤に話しかける。
(メメメメ^ω^)「……ならさっさと帰るお」
- 37: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 21:04:14.11 ID:a00e7unTO
(・∀ ・)「マジ!!?」
まさかのブーンの突然の発言。
それにクーはすぐさま割って入る。
川メメメ;゚ -゚)「ブーン! 逃がしてしまっていいのか!?」
(メメメメ^ω^)「いいんだお……」
川メメメ゚ -゚)「今なら私の能力でなんとか勝つことが出来る! それでもいいのか!」
(メメメメ^ω^)「……いいお。そしたらクーがもっと傷ついてしまうお」
川メメメ゚ -゚)「……でも! あいつはまたお前を襲うのかもしれんのだぞ!」
(メメメメ^ω^)「……大丈夫。なんとかなるお」
- 38: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 21:07:13.48 ID:a00e7unTO
頑に自分の意見を曲げないブーン。
それに負け、クーはようやく折れる。
川メメメ゚ -゚)「……そうか。わかった。根拠はないが大丈夫なんだな」
川メメメ゚ -゚)「斉藤! だそうだ! さっさと帰れ!」
(・∀ ・)「さっすが! ホントありがと! ホントありがと!」
と、斉藤はこそこそと逃げるようにブーン達の近くから遠ざかる。
- 40: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 21:09:53.55 ID:a00e7unTO
が、道場の扉の近くで急に斉藤の動きが止まる。
そしてブーン達に背を向けたまま言う。
(・∀ ・)「ホント……ありがとな」
(メメメメ^ω^)「?」
(・∀ ・)「あんなに酷い事をしたのによ……逃がしてくれるなんて」
(メメメメ^ω^)「……逃がしたわけじゃないお。今はクーの身が大事なだけだお」
(・∀ ・)「……そうか。でも、ありがとな」
と、斉藤が一言。
ブーンはこの時、ホントは彼も根はいい奴なのではないか、と思った。
そして、最後に斉藤はまたこちらへと振り返る。
- 42: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 21:15:08.14 ID:a00e7unTO
振り向いた斉藤の顔。
その口は笑って不気味につり上がり、目も血走っており、充血している。
クーはその目線に、背筋が凍る。
まさに、狂気の男。
そして、高笑い。
(・∀ ・)「アーヒャッヒャ!」
さらに、叫ぶ。
(・∀ ・)「お前ら馬鹿で……ありがとなぁぁぁぁ!!!」
そして、斉藤は傷がない方の腕の拳を握る。
それを、力の限り奮う。
ξ゚听)ξ「……え?」
狙いは、ツン。
(・∀ ・)「せめてお前だけでも潰すぜぇぇぇ!!!」
ツンの元へ迫る、拳。
川メメメ;゚ -゚)「ツン!!」
- 43: 果樹園経営(樺太) :2007/04/17(火) 21:15:57.94 ID:a00e7unTO
鈍い音。
血が、噴き出す。
第十一話おわり
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